Angel Beats! ~君の歌と僕の想いと~   作:形代レイジ

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セーフ!ギリギリセーフッ!

何とか今日中に投稿できました!





それでは第五話をどうぞ。


第五話 世界の真実

僕は走っている。

それはもう全力で。

 

「っ、やばい完全に遅刻だぁ~!」

 

 

遠い!食堂から校舎までの道のりが遠いー!

 

1キロまではいかないと思うけど、それぐらい遠い。

 

 

「やっと学校着いた!生徒会室は1号館だったっけ?」

 

 

 

1号館に入った僕は階段を1段飛ばしで駆け上がって行く。

 

途中何人もの先生に呼び止められたが知ったことではない。

 

 

「ハァ、っ、何階だ?ハァ、ハァ」

 

 

階段ヤバイ膝がおかしいことになってる気がする。

 

 

「あった!」

 

 

3階の案内図に生徒会室と書かれていた。

 

廊下を駆け抜け生徒会室を目指す。

 

 

「っし、ラストスパートー!」

 

 

僕は生徒会室と書かれたプレートがある部屋に駆け込んだ。

 

 

 

ガラガラガラガラ

 

 

 

「立華さん、すみませんでしたぁー!」

 

 

僕は立華さんに見事なスライディング土下座を決めて見せた。

 

 

「敷島君…」

 

 

頭上からすごく落ち着いた声が聞こえた。

あ、やばい怒ってるよこれ。

立華さんの声のトーンが…

 

 

僕はおでこを床に着けたまま

 

 

「はい。真に申し訳ありませんでしたー!」

 

 

さっきよりさらに丁寧に謝罪をした。

 

 

「生徒会室に入るときはちゃんと『失礼します』って言わなくちゃだめよ?」

 

 

全く予想していなかった答えが返って来た。

 

 

「へ?」

 

 

「話はそれからね」

 

 

きっと僕は呆気にとられて変な顔をしてたに違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「失礼します」

 

 

僕は一旦生徒会室から出ると立華さんに言われた通りしっかり挨拶をして入った。

 

 

「…」

 

 

「…」

 

 

え?何この沈黙

と言うか凄いガン見されてるんだけど。

あと何故が鼻がピクピクしてる。

 

 

「あ、えっと。立華さん?」

 

 

「はっ!ごめんなさい。何でもないわ」

 

 

ん?明らかに様子がへんだ。

 

 

「取り敢えずそこの椅子に座って?」

 

 

僕は、ちょうど立華さんの向かい側の席に座るように(うなが)され椅子に座った。

 

 

「じゃあ。まず、どうして遅刻したのか聞いてもいい?」

 

 

くっ、何か良い言い訳はないのか…

 

 

「う、うん。ちょっとお腹が空いてて、食堂に…」

 

 

言い訳を考えてた僕は無意識に口にしていた。

あれ?なんで…ほんとの事を。

 

 

 

 

分からない。分からないけど嘘をつくのは何かやだな…

 

 

ここは素直にほんとの事を言い訳っぽく言おう!

 

 

「ここの食堂美味しいよね!時間も忘れちゃうくらいに!」

 

 

う、嘘は言ってない。

 

 

「そう。あそこの麻婆豆腐(・・・・)は美味しいものね。それじゃあ、仕方がないわ」

 

 

へ?あれ?僕が麻婆豆腐食べたって言ったっけ?

 

 

「あの立華さん?何で僕が麻婆豆腐食べたって知ってるの…?」

 

 

「……それよりも、この世界についての話だったわね」

 

 

え?何その間。

あと、間違いなく話をそらしたよね。

まさかとは思うけどさっき鼻をピクつかせてたのって…

 

立華さん、君はどれだけ麻婆豆腐好きなんだよ。

 

まあいいか。あ、今度麻婆豆腐食べに誘ってみよう。

 

 

っと、それより今は何より優先することがある。

 

 

「うん。全部教えてくれるかな?」

 

 

僕は立華さんの目をまっすぐ見つめて言った。

 

 

 

コクッ

 

 

立華さんは静かにうなずいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「単刀直入に言うわ。ここは死後の世界よ」

 

 

 

 

 

 

は?なんだって?

 

 

滋賀の瀬かい?

 

 

ああ、琵琶湖の瀬の事かな?

 

 

 

 

 

すみません、ちゃんと聞こえてました。

 

 

いやだって死後の世界ってそれはないでしょ。

 

 

「じょ、冗談だよね?ここが死後の世界だって?じゃあ僕はもう死んでるの?」

 

 

死んでいるも何も僕はここにいる。

今ここに存在している。

 

 

「残念だけど冗談じゃないわ。ここは死んだ後、ある特定の魂が流れ着く場所なの。あなたがここにいる以上、あなたは死んでいる事になるわ」

 

 

 

 

 

「は、ははは」

 

 

……

 

 

「ふ、ふざけるのも大概にしてよ!僕はここにいる!ここに生きてるじゃないかっ!ここが死後の世界だっていうなら証明してよ、僕が…もう死んでるってこと!」

 

 

 

「そう…それじゃあ」

 

 

『…スキル』

 

 

「へ?」

 

 

立華さんの腕から突如生えたナニカが僕の心臓に突き刺さっていた。

 

 

「な、な、何…を」

 

 

僕は死んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?僕いつの間に寝てたんだ?

 

あれ、何も思い出せ

 

 

「っ!」

 

 

覚えてる今度は全部。

さっき立華さんに殺された…

 

 

「起きたのね」

 

 

さっきと何も変わらない立華さんの声。

冷たく無機質で透き通ったような綺麗な声。

 

 

「た、立華さん!」

 

 

僕は立ち上がると立華さんから間合いを取った。

 

 

「これで分かった?ここは死後の世界。この世界では死ぬことはないの、たとえ死んでも数十分で生き返るわ」

 

 

時計の針は7時前を指している。

話が始まったのが15分ぐらいだから30分近く死んでたのか。

 

 

ここは本当に死後の世界なのか…

じゃあ。じゃあ僕は

 

 

「僕は死んでるんだよね…?」

 

 

「ええ」

 

 

……

 

 

 

「はあ、そっか。あ、立華さんさっきは怒鳴ったりしてごめんね?」

 

 

動揺してたとはいえ女の子に怒鳴るとか最低だな僕。

 

 

「別に気にしてないわ。誰だってすぐには受け入れられないもの」

 

 

「そう言ってもらえると助かるよ。」

 

 

ここが死後の世界って事は分かったけどまだまだ分からない事ばかりだ。

 

 

「えっと。じゃあ話の続きを「ここまでね」って、え?」

 

 

「悪いのだけど7時には完全下校なの」

 

 

 

「そんな…」

 

間違いなく僕が悪い。

遅刻して死んで…

続きは明日かぁ。

 

 

「私はこれから夕食を食べに行くのだけど、食堂で構わないのなら話の続きをしましょう?」

 

 

「えっと。じゃあ、お願いします」

 

 

 

断る理由などなかった。

 

 

 

 

 

 

 

次回:世界の真実と友達

 




いかがだったでしょうか?

やっぱりかなでちゃんに一刺ししてもらわないとAB!じゃないよね?

前回オリキャラは終わりって言ってましたが次回オリキャラ出します。(予定)


今回はこのぐらいで失礼させて頂きます。

次回も是非読んでいってくださいね。

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