Angel Beats! ~君の歌と僕の想いと~   作:形代レイジ

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投稿遅れてしまい申し訳ありません。

ちゃんと理由があるんです………あるんです(汗)


そ、それでは第四話どうぞっ!







第四話 麻婆豆腐と笑顔がステキな女の子 その2

中華のカウンターで、僕が麻婆豆腐、彼女はチャーハンをそれぞれ受け取り空いてる席に着いた。

 

なぜ彼女がチャーハンを選んだかというと、僕が食べようとしてたからだそうだ。

え?何、ひょとして嫌味なの?

 

 

「本当に麻婆豆腐だけでよかったの?」

 

 

「うん。今そこまでお腹空いてないからご飯までは食べれないかな」

 

 

「そうだったの?チャーハン分けてあげようと思ってたんだけど」

 

 

彼女は少し残念そうにつぶやいた。

 

 

「え?」

 

 

「私のせいで食べ損ねちゃったからそのお詫びにって思って」

 

 

嫌味どころか超いい人だ。

 

 

「じゃあ、ちょっとだけもらおう…かな?」

 

 

僕はただ貰うだけじゃ、なんだか悪いないと思い

 

 

「あ、じゃあ僕の麻婆豆腐もわけ「それは遠慮しようかな」…そう」

 

 

見事に拒否されました。

 

 

「それにしてもこの麻婆豆腐これでもかってほど赤いんだけど。麻婆豆腐ってこんなに赤い食べ物だっけ?」

 

 

目の前にある麻婆豆腐は『俺、超辛いぜ!』って激しく主張いているかのように真っ赤だ。

 

 

「見る限り辛そう…」

 

 

「じゃあ。い、頂きます!」

 

 

僕はきちんと挨拶をしてスプーンで麻婆豆腐をすくうと

 

 

ええいままよ!

 

と一思いに麻婆豆腐を口の中に放り込んだ。

 

 

 

パクリ

 

 

 

 

「っ―――!な、なんだこれ!?辛っ、て言うか痛い!?舌がっ!喉がっ!目にもっ!」

 

 

これはやばい、正直なめてた

これは人が食べて大丈夫なものなのかっ!

 

 

「だ、大丈夫!?これお水っ!」

 

 

彼女は慌てて僕に水を差し出してくれた。

僕はそれを受け取ろうとしたが

 

 

「あれ?」

 

 

「ど、どうしたの?」

 

 

「何だろう、死ぬほど辛いのにそれを乗り越えるとやってくるこの風味…」

 

 

さっきまでは辛いって事しか考えられなかったけど、辛さが収まっていくに連れて、麻婆豆腐は正体を現した

 

 

「お、美味しい!なんだこれ、こんな美味しい麻婆豆腐初めて食べた!」

 

 

「大丈夫?ひょっとして辛すぎて頭がどこかおかしくなったんじゃなくて?」

 

 

「いや、ほんとに美味しいよ!一口食べてみて?」

 

 

僕は彼女にもこの旨さを味わって貰うべく麻婆豆腐を食べてみるよう勧めてみたのだが

 

 

「え?そ、それって関節…」

 

 

何故か彼女は頬を赤らめている。

何かもごもご言ってるみたいだけど何言ってるか分からない。

何とか聞き取れた一語から僕は意味を理解した。

 

 

「関節…?ってああ、大丈夫だよ。まだスプーン戻してないから」

 

 

これで万事OKだね。

 

 

「…頂きます」

 

 

あれ?なんか残念そう?と言うか不機嫌?

 

 

彼女は自分のスプーンで麻婆豆腐をすくい

 

 

 

パクリ

 

 

「っ、ん――――!」

 

 

あ、口を押えて涙目になってる。

 

言葉に出来ず、叫ぶのを我慢して口を両手で塞いでいた彼女は突然ぴたり、と動かなくなり

 

 

「あ、あれ?ほんとだ、美味しい!」

 

 

「でしょ?」

 

 

「これは大発見だよ!きっと今まで食べた人はこの味を独り占めしたくて旨いとは言わなかったんだね」

 

 

「確かにこれは知る人ぞ知る最高の一品って感じだね」

 

 

美味しいって広めようとしない人たちの気持ちがわかる気がする。

 

 

「でもさ…やっぱり辛いーっ!」

 

 

一口、一口食べる(たび)に叫びたくなるのは勘弁だけどね

 

 

「ふふ、辛いね」

 

 

彼女は楽しそうに笑いながら僕が食べるのを見ていた。

 

 

 

僕はドキッとした。

 

 

きっと麻婆豆腐のせいにちがいない。

 

 

 

 

 

 

「はー美味しかった。辛かったけど」

 

 

「ここの料理は基本全部美味しいから麻婆豆腐だけ美味しくないなんてことはなかったね」

 

 

確かに。彼女に分けてもらったチャーハンもすごくおいしかった。

 

 

「チャーハンありがとう。凄く美味しかったー。次はちゃんとチャーハン食べるよ」

 

 

「ふふっ」

 

 

彼女は僕を見つめて微笑んでいた。

 

 

「どうしたの?」

 

 

「いや、なんだかこんな風に普通にお話出来て嬉しいなって思って」

 

 

…どういう意味だろう。

まるで今まで普通に話せなかったみたいな言い方だ。

 

 

「あの、それってどういうい「あ、優!やっと見つけたっ!」え?」

 

 

また知らない人がやってきた。

 

 

「あ、千夏ちゃんだ」

 

 

って優?彼女の名前かっ!?

 

 

「千夏ちゃんだ、じゃないわよー。もう、急に走って行っちゃうんだもん」

 

 

普通に話せてたから名前知らないの忘れてた。

 

 

「ごめん。ちょっとね…」

 

 

でもこれはラッキーだ。

彼女…優さんの名前を知ることが出来た僕は、完全に置いてけぼりを食らっていたので取り敢えず会話に入ってみることにした。

 

 

「えっと…」

 

 

「あ、ごめん。この子はクラスメイトの千夏ちゃんです」

 

 

「3年8組、海道千夏です。優のクラスメイトやってます!」

 

 

「は、はあ。えっと、2年3組敷島めぐるです。」

 

 

海道さん?はどうやら僕の事は知らないみたいだ。

すぐさま僕も自己紹介を返した。

何の問題もなく普通に自己紹介することに成功した。

知り合いじゃないとこんなに気が楽なのか。

 

 

 

 

 

ん?…って3年?

彼女先輩だったの!?

やばい普通にタメ口使ってた。

 

 

「敷島君ね…へぇ、優?この子誰なの?教えなさいよー!ひょっとしてこれ?」

 

 

海道さんは優先輩に小指を立てながら

 

ってその指じゃないでしょ…って、え!?

ひょっとして僕と優先輩ってそーゆー関係なの?

 

 

「え、べべべ別に何でもないよ?うん。ただの後輩だから!」

 

 

めっちゃ動揺してるんですけどー!?

ま、まさかほんとに…

 

 

チャンチャラチャラチャラチャチャチャチャラ

 

 

ん?何の音楽だ?

唐突に天井のスピーカーから音楽が流れてきた。

 

 

「あ、もう6時か、私も夜、食べちゃおっかな」

 

 

ん?んんん?6時!?

 

 

僕は慌てて時計を探すと、壁に時計がかかってるのを見つけた。

その時計の針はきっかり6時を指していた…

 

 

「あの、優先輩!」

 

 

「っ―――!…ど、どうしたの?」

 

 

あれ、なんだろう今の反応…?

っと今はそれどころじゃない!

 

 

「あの!ちょっと用事があるの忘れてて!僕もう行きます!」

 

 

「え?あ、うん」

 

 

「あれーもう行っちゃうの?せっかく優との関係聞かせてもらおうと思ってたのに」

 

 

それは僕も知りたいです!

 

 

「ちょっと、これから生徒会長との用事があるので!その話はまた今度ってことでお願いします」

 

 

そう言うと僕は駆け足で食堂をでた。

 

 

「あ、行っちゃった。生徒会長、立華さんと用事っていったい何かな?って優、聞いてる?」

 

 

 

………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千夏の話に耳を傾けず、彼女は鋭い目つきで食堂を出て行くめぐるの背中を見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

次回:世界の真実(仮題)




いかがだったでしょうか?

オリキャラ、優先輩の登場です。読みはゆうです。

一応、オリキャラはこの優先輩とその友達の千夏ちゃんで終わりです。(また増えてくるかも)


優先輩は名前の通り優しいキャラです。最後の鋭い視線は…まあそのうち…ね?


なんだか今の段階だとオリジナル学園物みたいになっちゃってますね…

大丈夫!次回で『そう言えばこの作品エンジェルビーツだったっけ?』ってなるはずです!

皆さんが読んでくださっているのはちゃんとABの作品ですよ!

と言う事で次回、投稿は水曜日の予定です。

今回も読んでくださりありがとうございました。


※申し訳ありません。
プレビューと投稿押し間違えて、訂正しなければならない箇所があるまま投稿してしまいました。
すぐに訂正させていただきました。

大変申し訳ありませんでした。






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