Angel Beats! ~君の歌と僕の想いと~ 作:形代レイジ
今回は完全にタイトル詐欺です。
ただただあの子が可愛いなって愛でる回です。
では十六話どうぞ。
さて、教室を出てからの僕たちの行動をダイジェストでどうぞ。
めぐるとリョウタは中庭に向かった。
謎のギタリストは現れなかった。
めぐるとリョウタは音楽室に向かった。
謎のギタリストは現れなかった。
その後1時間捜索は続く…
現在位置3号館の屋上
めぐるとリョウタは力尽きた。
まあ結果だけ言うと美少女どころかギターのギの字も見つかりませんでした。
「ねえ、リョウタさんや」
「なんだい、めぐるさんや」
「僕の時間を返せ!!!」
「ぐふぁ!」
取り敢えず一発殴っといた。
♦
と、まあ茶番はさておき。
「リョウタ、ギタリストは諦めよう。これ以上は時間の無駄だ」
「だな。悪かったな付き合わせちまって」
めずらしくリョウタが反省している。
まあ、なんだかんだ楽しかったけどね。
「じゃあ、ちょっと早いけど食堂行く?」
「だな、適当にだべってようぜ」
僕たちは食堂に向かおうと階段を下りていると。
「あっ!めぐる君!」
急に名前を呼ばれた。
何か聞いたことある声だな…
「へ?あ、えーっと」
あれ誰だっけ…
えーっとたしか初日に麻婆豆腐の食券押しちゃったときの…
「優先輩?」
「うん。そうだよ!」
別に忘れてたとかちゃうから!
そう、最近は色々忙しくてね。うん。
「あ、敷島君。こんにちは」
「こんにちは……海道先輩」
なんとか思い出せたよ。
いや、あの日あの後、世界の真実を知ったり、死んだりしたからさ…
「あの、優先輩。この前は急に帰ったりして済みませんでした…」
取り敢えず謝っておいた。僕の十八番だからね。
いや、これは普通に謝らなきゃと思ってたんだ。ほんとにね。
「え?ああ、生徒会長さんと用事があったんだっけ?別に大丈夫だよ?」
「そう…ならいいんですけど」
あれ、なんか一瞬目つきが鋭くなったような…
…んー。さっきと変わらないステキな笑顔だ。
「あ、じゃあ。この前の事許してあげるから、埋め合わせとして今日一緒によるご飯食べよっ!」
か、可愛い…
なんだこの眩しすぎる笑顔わ!
「じゃあ、一緒に食べますか」
「うん。千夏ちゃんもそれでいい?」
「あたしは別にいいわよ。むしろ大歓迎よ!」
海道先輩は親指をグッと立てて来た。
なんかこっちはこっちでいい笑顔…
「じゃあ行こっ」
「はい」
♦
「………」
「あれ?…俺は?」
安定のリョウタである。
♦
「相変わらず食堂は人が多いね~」
「ですね」
現在時刻は大体6時ぐらいで夕食にはちょっと早い時間に関わらずかなりの人がいた。
「今日は何食べようかな~」
「あれから麻婆豆腐食べました?」
「うん!最近のお気に入りなんだ~」
どうやらすっかりはまってしまったみたいだ。
とか言ってる僕もこの1週間の間に2回は食べたのだから人の事は言えない。
さて、今日はカツカレーにしようかな。
♦
それぞれ食券を引き換えてから空いている机を見つけて着席し食事を始めた。
「ねえ、敷島君」
「どうしたんですか?」
食べ始めてしばらくして海道先輩が僕に質問してきた。
「さっきはどうして3号館に来てたの?」
「あ、それ私も思ってた~」
この学校では学年ごとに校舎が違うから、音楽などの特別教室を使うときか何か特別な用事でもない限り他の校舎に行く必要はないのだ。
「ああ。あれです、最近噂になってるって言う謎の美少女ギタリストを探してたんです」
「へー、美少女」
また一瞬…
うん。気のせいだよな。
「あ、優先輩?違いますよ?あれはリョウタのやつに無理やり連れて行かれたんです」
嘘は言ってないよな…途中からノリノリで一緒になって探してたとはいえあいつのせいだ…
あれ?何か忘れてるような……まあいいか。
「そ、そうなんだっ」
「ふーん。(ねえ、優)」
「(な、何かな千夏ちゃん)」
「(結局、敷島君とはどう言う関係なの?)」
「(ど、どどどう言うって、ただの後輩ってこの前も言ったよね!?)」
「?」
あれ?どうしたんだろ?
急に二人でこそこそ話始めたぞ?
「(ただの後輩ねぇ。じゃあ私が貰ってもいい?)」
「だめっ!」
「ど、どうしたんですか?」
びっくりしたー。
優先輩が急に大声で叫んだ。
「あ、えーっと。何でもない…よ?」
「そうですか…」
「(今日はこのぐらいにしといてあげるわ)」
「(もう…千夏ちゃんのいじわる…)」
これではいつまでたっても埒が明かないと思い先輩たちに話しかけた。
「あの…」
「ああ、ごめんね敷島君。で謎のギタリストだったっけ?」
「え、あ、はい。海道さんは知ってるんですか?」
「ええ。この前見たわよ」
おお、思わぬところで情報源発見。
リョウタ、忘れてたお詫びにいい情報を売ってやろう。
…いや、現金とかじゃないですよ?食券とかでね?
っと気を取り直して。
「どこで見たんですか?」
「私は昼休みに2号館と3号館の間の中庭で見たわ」
どっちもさっきリョウタと行った場所だ。
もちろん居なかったけど。
「どんな人でした?」
「確か…髪は赤みがかってて肩ぐらいの長さだったかな。歌ってたのはバラードだったよ」
「それ、何日ぐらい前ですか?最近の目撃情報がないらしくて」
「確か3日ぐらい前だったかな?あ、でもその日は生徒会長に注意を受けてて、それ以降は弾いてるとこ見てないわ」
「そうですか」
立華さんに聞けば分かるかな?
今度会ったら聴いてみよ。
「…むー」
「?」
「私さっきから無視されてない?」
「もー、優ったら。ごめんねーなでなで」
「もう、そんなので……えへへ」
………
何この生き物、超可愛い。
そう言えば僕と優先輩ってどう言う関係なんだろう…
これって聞いていいのかな?
僕の事知ってて、記憶が無くても変に思われてないって事は、先輩こっちの世界の人間だよね…?
あー気になる!
ひょっとしてこの世界での僕のか、か、かの
「あ、もう一つあった。」
まるで見計らったかのように海道先輩が切り出してきた。
「…何がです?」
「ギタリストの子の事。この前自販機の前に居たのを見たわ」
「むー、まだその美少女の話?」
頬をふくらませる優先輩可愛いです。
「もう、拗ねないの。それでね、その時誰かと一緒に居たのよ」
誰か?まあ普通に考えれば友達とかだろうな。
「確か、茶髪のポニテで巨乳だったわ」
「っ!」
「どうしたの優?」
「巨乳がなんだー!!!」
ああ、優先輩。
僕は視線を優先輩の顔からちょっと下に向ける…
僕はサイズなんて気にしないです!
大事なのは中身なんだ!
って何の話だ…
いかがだったでしょうか?
優先輩が可愛くてしょうがないです。
あれ?このまま優先輩ルートでいいんじゃね?
良くないですよね!!!
私はひさ子さんに一生ついていく所存です。
今回の後書きはここまでにします。
読んでくださってありがとうございました。