Angel Beats! ~君の歌と僕の想いと~   作:形代レイジ

13 / 21
珍しく投稿時間までに間に合いました!

今回はなんと3千字越えてます|д゚)


では第十一話をどうぞ!



第十一話 共闘

教室から出たあたしはまず昨日、歌が聞こえた2号館に行ってみることにした。

 

 

「たしか2階だったよな」

 

 

着いたわいいが2号館の2階は普通の教室しかなかった。

 

 

「当てがはずたかー」

 

 

当てと言ってもここしかなかったわけであたしは手詰まり状態だった。

 

 

「ひさ子お姉様!」

 

 

「ぃ!?」

 

 

ぬかったー!

ここに来るって事は昨日のあの面倒くさい子に会う確率が高いじゃなねーか…

 

 

「よ、よう。奇遇だなこんなとこで会うなんて」

 

 

何言ってんだあたし。

奇遇も何もこの子の教室ある階なんだからいるの当たり前だろー!

 

あれ?あたしってアホだったっけ?

なんかすっげー不安になってきた。

 

 

「はい!奇遇ですね、お姉様!」

 

 

あぁ、この子もアホの子だ。

 

 

あーもう。

隣の子が『何言ってんだコイツら』みたいな顔してるしー!

 

ここは何とかうまい事言って逃げなければ。

 

 

「っでさ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

 

 

「どうしましたお姉様?」

 

 

「どっかこの学校に歌うたえる場所ってない?」

 

 

あれ?なんかデジャヴュ…

 

 

それと『え?何この先輩それ聞くためにここまで来たの?』みたいな顔やめい

 

 

「歌?ですか?それなら一つ上の階に音楽室がありますよ」

 

 

音楽室ぅー?

 

なんで気づかなかったんだあたしは…学校なんだからあるに決まってんだろ!

 

 

「そ、そうか。ありがとよ、んじゃまたな」

 

 

あたしは嫌な予感がしてすぐさまその場を離れようと

 

 

「あの!」

 

 

来たー!

 

 

「お姉様!ご一緒にお昼を」

 

 

「ほら行くわよ!」

 

 

 

「あぁ、おねぇさま――!」

 

 

あ、またデジャヴュー

 

 

 

そしてグッジョブ友達

 

 

 

 

 

 

 

 

「いねー」

 

 

音楽室は人っ子一人いなかった。

 

昨日歌ってたのは多分ここで間違いない。

窓でも開いていればよゆーで下まで聞こえて来るしな。

 

あたしは教室をぐるりと見渡していると

 

 

「ん?あれは…飲みかけのスポドリ?」

 

 

さっきまで誰かいたって事か…?

って事は入れ違いになっちまったかなー。

 

 

「はぁ、今度こそ完全に手詰ま…てかここで待ってりゃいいじゃん」

 

 

うん。ナイスアイディアだ。

やっぱりあたしはアホじゃねーよな、うん。

 

まあ、(くだん)の少女とはは限らんけども、打つ手がない以上待ってるしかねーな。

 

 

「さてと、待ってるとなると暇だな」

 

 

でもさっきまでここにいたって事はあたしと同じ授業サボり組か…?

やっぱりあたしだけじゃなかったんだな。

 

 

それにしてもどこいっちまったんだ?

まあ、昼休みだし飯食いに行ったんかな。

 

案外外で弾き語りとかしてたりしてな。

 

あたしは窓際に行き、一か所だけ開いている窓から中庭を覗くと

 

 

 

ララーラーラ

 

 

 

ん?

 

 

 

ララーラーラ

 

 

 

んん?

 

 

 

ララーラーラ ララーララ

 

 

 

んんん!?

 

 

「っていたぁぁぁあ!」

 

 

マジで弾き語りしてやがった。

 

 

ハァ、なんか捜し損な気がしてきた。

 

 

「んじゃ、あいつが戻ってくるまでここから聴いてるかな」

 

 

あたしは窓の枠に肘をついて弾き語りしてるあいつを眺め始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

あいつの歌はとにかく真っ直ぐだった。

 

 

「あいつ…音楽がほんとに好きなんだな」

 

 

真っ直が故にあいつの思いや願い見てーなのも伝わってくる。

 

 

これが私の歌なんだと

 

 

これが私なんだと

 

 

 

「あいつの歌…」

 

 

何かにあらがっているみてーだな

 

 

どんな困難にも立ち向かっていく、みてーな

 

 

まるで何かと戦ってる、みてーな

 

 

気が付けばあたしはあいつの歌に聞き入っていた。

ギターはところどころ音をはずしたりしてはいるが普通にうまい。

 

何よりこの歌声…

 

頭に響くこの感じ

 

胸が熱くなっていくのが自分でも分かる。

 

 

コイツと一緒に演奏したい!

 

 

あたしも一緒に戦いたい!

 

 

 

目的は違えど思いは同じ

 

 

 

ああ、これはあたし…惚れたな

 

 

 

 

 

 

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

「ん?もう昼休み終わりか」

 

 

あいつの歌に聴き惚れてて時間を忘れていた。

 

 

「あとはあいつが戻ってくるのを待つだ…ん?」

 

 

生徒たちからの拍手をもらい、戻り支度を始めていたところに見覚えのあるやつが近づいていった。

 

 

「あれは…生徒会長!?」

 

 

さっきチャイムが鳴ったってことはつまり授業が始まったってことで

アレやばいんじゃねーの…?

 

 

あたしは教室を飛び出していった。

今から勧誘しようって時にー

 

「出鼻くじかれてたまるかー」

 

 

あたしは急いで階段を下りていくと

 

 

「む?先生あの生徒、授業が始まっているというのに何しているんだ」

 

 

「それにあれは生徒会長の立華さんじゃないか?」

 

 

「きっと注意しに行っているんでしょう」

 

 

「一応私達も行きますか」

 

 

「そうですね」

 

 

あ、アイツ昨日あたしを追いかけ回したゴリラ顔の先生!?

 

 

「くっ、一歩遅かったか…」

 

 

生徒会長に先生に捕まったらバンドの勧誘できねー

 

 

ん!?あいつ逃げたか!

 

やるじゃねーか!

 

 

あいつは校舎に逃げ込んで来た。

 

もちろん先生を連れて

 

 

「ってあっちは確か行き止まり!?」

 

 

昨日あたしも追いかけらててた時窓から脱出したのだ。

でも今のあいつはギターを持って逃げている。

あれじゃ逃げ遅れる!

 

 

「こうなりゃ外から先回りして助けに行くしかねーな」

 

 

あたしは昨日通ったルートの逆を行くことにした。

 

 

窓から外に出たあたしはあいつが行き着くであろう窓の下に来ていた

 

 

「っ!行き止まり!?」

 

 

どうやらここまでたどり着いたみたいだ。

 

さてといっちょ助けますか

 

 

ガラガラガラ

 

 

あたしは窓を開けるとこいつの体ごと窓の外に引きずり出した。

 

おおっと、あばれんでくれー。

 

 

 

 

「あれ?いないですね?」

 

 

「向うも探します?」

 

 

「いやー、もういいでしょう」

 

 

追いかけて来た先生たちが帰っていくのを確認するとあたしは拘束を解いて話しかけた。

 

 

「ふぅ、ちょっと危なかったな。あたしも昨日あの先生に追いかけ回されたっけ」

 

 

 

「…あんた誰?」

 

 

 

「あたし?」

 

 

あたしは座り込んでるこいつに手を差しだし。

 

言おうと決めていた言葉を口にした

 

 

 

 

「あたしはひさ子。あんたと共闘させてくれないか?」

 

 

 

言ってやったぜ!

 

 

 

「共闘?」

 

 

「ああ」

 

 

「あたしは…あたしはただ歌っていただけだ」

 

 

「へぇ」

 

 

こいつ自覚してなかったのか。

 

 

ただ歌っていただけ…ね

 

 

「あたしにはあんたは戦っているように見えたよ」

 

 

「……」

 

 

じれったいなー

あたしはこいつの腕を強引に引いて

 

 

「あっ」

 

 

「とにかくこっち来て。また誰かに見つかったらやばいだろ」

 

 

今のあたしの拠点こと軽音部の部室に連れて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

ガラガラッ

 

教室に着いたあたしはさっそくこいつを部屋に入れた。

 

 

「ここだよ」

 

 

「ここは…」

 

 

「多分この学校の軽音部の部室、ここならあんまり人は来ないよ」

 

 

「選ぶ余地もないけど武器もそろってるしね」

 

 

言いながらあたしはギターを手に取った。

 

 

「武器?さっきも共闘とか言ってたけど…」

 

 

どうもまだピンと来てないみたいだ。

 

 

「そう。あんたは歌でこの世界にあらがってんだろ?あたしにも手伝わせて欲しいんだ。…あたしも、目的は違えど多分思いは同じだから…」

 

 

 

「あんたは…ひさ子はこの世界のこと…」

 

 

こいつも知ってんだな。

あの生徒会長に言われたのか?

 

 

「ああ、知ってるよ。こっち来てすぐに生徒会長に教えられた。そんでおとなしく授業に出ろってさ、そうすれば報われるからって。あんたも同じだろ?」

 

 

「…うん」

 

 

「死後の世界だって知らされたとき、あたしはどうしていいのか分からなくなった。あたしはこの世界で何をすればいいのか」

 

 

「……」

 

 

「授業に出れば報われるって?あたしはそんなんで報われるような人間じゃない、報われちゃいけない…」

 

 

「……」

 

 

「正直もうどうしていいか分からなくなって、参ってたんだよね。でもさ、そんな時あんたの歌が聞こえてさ…正直打ちのめされた気がした。これだ、この歌だって思った。一目惚れだった」

 

 

「……」

 

 

「そして思ったよ」

 

 

あたしはギターを肩から下げて言い放った

 

 

「あんたがあたしの運命の(ボーカル)だって!!」

 

 

 

 

次回:Crow Song

 

 




い、いかがだったでしょうか?
え?最後の方ヘブンズドアのまんまだったって?

…だって、あの出会いのシーンいいじゃないですか!それにヘブンズドア見てない人もいると思うし…

ぜ、是非ヘブンズドアも見てください!ア〇キーメディアワークスより1~8巻まで発売中です(ステマじゃないです。)

と冗談は置いといて。

今回はひさ子岩沢コンビ誕生!の一歩手前までを書かせていただきました!

あと、ひさ子をお姉様と呼んでるNPCはこれからもちょくちょく出てきます。
天丼ネタに使おうとなんて思ってないですよ!ホントに…

今日でGWも終わりですね…聞いた話によると10日まで休みのやt…人たちもいるそうで羨ましいです。

僕のGW最終日は特に予定もなく、ちょっとした出来心から自分の投稿を一気読みしてベットで悶えて壁に頭撃ちつけました。痛かったです。

でも自分で読むことで「ここおかしいな」って箇所が出てきたりしますね。
そう言った点では有意義な最終日を過ごせたと思います。

まだまだ至らぬ点がほとんどだと思いますがこれからも温かい目で見守ってください。

では次回、土曜の投稿でお会いしましょう。

余談ですが、某動画さいと(←別に名前伏せる必要ありません。かっこつけたいだけです)に先月からアップされているAB!のゲームのOPムービーは見ましたか?
見てない方は是非見てみてください!僕は1日1回は見てます!
特に見てほしいのがひさ子さんが一人で映ってるシーンです!
見た人はきっと後悔します…あと2か月もまてねーよー!ってなります絶対!

後書きに600字も使ってしまい申し訳ありませんでした!






▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。