自由大熊猫UNKNOWN ただしキグルミ 本編完結 作:ケツアゴ
所でカレー先輩がパスタになった理由は如何に?
エクステラ、続報なし・・・・・・・売れないのか?
「フランスは最後楽だったなぁ。凄く楽だったけど……凄く疲れた。うん、本当に疲れた」
次の特異点のレイシフトがもう直ぐ可能になったからとアンノウン達を呼びに行った藤丸。・これからの事を心配し、フランスでの心労を思い出して溜め息を吐く。そんな事をしている内にジャンヌの部屋まで来ると扉が少し開いており、中から妙な音が聞こえてきた。
「……なんだろう?」
妙な声も聞こえてきたので興味本位に覗き込む。中にはジャージ姿のジャンヌが腕を左右に広げて左右にステップを踏んでいた。
「カバディカバディカバディカバディ! か〜ら〜の〜! お巫山戯は許さない! 何故なら私はジャンヌだから!」
右腕の人差し指を天井に向けてビシッと指し、其の儘背中を大きく逸らす。
「……」
ジャンヌと藤丸の視線が交差した。
「……失礼します」
静かに扉を閉め、何も見なかったと自分に言い聞かせて歩き出す藤丸。兎に角全てを忘れたかった彼だが、急に体が重くなる。ジャンヌが凄い表情でしがみついていた。
「大丈夫! 俺は何も見なかったから!」
「違うんです〜! あれはアンノウンに対応する為の特訓なんです〜!」
「……うん。うんうんうんうんうんうん、分っかる〜。だから放して下さい、マジでお願いします」
そのままズルズルとジャンヌを引き摺りながら進むもジャンヌは離れなかった。
「本当なんです〜! 謎のパンダ仙人から習った訓練なんですー! アンノウンに付け髭を付けたようなお方が親切に教えてくれたんですー!」
「いや、それって付け髭付けたアンノウンですよねっ!?」
「いえ? ちゃんと名札に『アンノウンじゃなくって謎のパンダ仙人』って書かれていました!」
それがどうした! と叫びたい気持ちをグッと飲み込み、聞かなかったことにした藤丸。
実に正解である。
「えぇ〜? 本当にゴザルかぁ?」
「ぶっ殺すわよ、シャバ僧がっ!」
ミーティングルームに入るとアンノウンが追加召喚した聖女……いや、凄女がNOUMINNをタコ殴りにしていた。まずはレバーブローで宙に浮かし、廻し蹴りを横っ面に叩き込む。壁に当たって弾き返された所に踵落としを喰らい、マウントポジションからの猛打だ。
「やあ、藤丸君。直ぐにでもミーティングを始めよう」
「……えぇ!」
何事もなかったかのように話を進めるロマンと藤丸。
「えっと、止めなくて良いのでしょうか?」
「止めておきたまえ。……疲れるだけだ」
止めようとしたマシュは藤丸が追加召喚したエミヤに止められる。その間アンノウンはというと……。
『仕方ないな。うん、仕方ないから俺が代わりになってやるよ。安心しな。爺さんの夢は――』
『俺、アイツが好きだ』
『同情なんてしない同情なんてしない同情なんてしない』
『いくぞ英雄王、武器の貯蔵は十分か?』
『まそっぷ!』
『約束する。俺は、桜だけの正義の味方になる』
『俺は皆を幸せにしたかっただけなんだ!』
職員を集めてエミヤの過去の上映会をやっていた。なお、第二部は『鉄拳凄女伝説マルタ〜私の拳は大地を砕く〜』であったがエミヤとマルタの乱入によって止められた。
更に追記するなら可愛ければ誰でも良いと言った発言さえも上映され、マシュを含む女性陣から……。
「全く貴様は相変わらずだな! 私の家に居候していた頃から少しも変わらん!」
「変わっていくのは世の常だけど、変わってはいけない物もあるんだよ、シロちゃん。友や家族を想う心、誰かを助けたいって思い。変わらないものを大切にしていこうよ」
「貴様の性根の悪さは変わるべきものだろう?」
「……
「さて! ミーティングも終わった事だし食事にしよう!」
エミヤが最後のオネショした歳がカルデア中に伝達された翌日、一行はローマ周辺にレイシフトしていた。時代は暴君ネロが統治していた頃。弾圧されていたキリスト教の教徒二人は複雑そうだ。
「駄目だよ、ジャンちゃん、マルちゃん。私情を挟んだら人理が崩壊しちゃう。好きにして良いのは僕だけなんだからね」
「……はい。分かって……って危なっ! どさくさに紛れて肯定しちゃう所だったっ! ……コホン」
「……あの聖女マルタ様が。……所でアンノウンは?」
「……あの馬鹿者、またしても。マスター、私が探して来よう。何処か安全な場所で……」
エミヤが頭痛を堪えながら偵察に行こうとしたその時、遥か彼方途轍もない魔力が放たれる。空気が震え大地を砕くその魔力はサーヴァントを遥かに凌駕しており、エミヤが目を凝らすと遠くで戦闘が行われていた。
「ふはははははは! 余は楽しいー!!」
「パンダ大回転!! からの〜! サタデークラッシュ!!」
「ネロォォォォォォォ!!」
スケート靴を履いたアンノウンに肩車された半ケツの少女が笑いながら剣を振るう。もう超級の武神を破る斬撃のレベルで黄金の受け皿で魔物との連戦を繰り返さなきゃ取得できないほどの見事な技だった。
そして最後にアンノウンから放たれた兄という設定が無意味の(ただしゲームで意味を追加)ヘタレロン毛の技は遥か彼方に飛んで行き、何処かの口の旨いDEBUを吹き飛ばすのだが、そのことはアンノウンしか知らない。
「うむ! うぅむ! 叔父上が復活したのは驚いたが、まさか旅に出た友と再会するとはな! その方達の事もアンノウンから聞いておる。余こそがローマ皇帝ネロ・クラウディウスである!」
あの後、拠点に招待された藤丸一行はネロの名乗りを聞きながら背後で何やら手紙を書いているアンノウンに注目していた。絶対にロクな事をしないからだ。
「ネロっちには僕を目玉にしたサーカス団兼傭兵団って嘘を教えておいたから!」
「なんと嘘となっ!?」
「口先だけど反省してるし、土下座だったらシロちゃんに押し付けるから許して」
「ならば良しっ!」
「何だこの馬鹿の会話!?」
この発言の結果、アンノウンに教えられた『敵の本拠地を知る女神』の所に藤丸一行は向かうこととなった。
「・・・・・・・へぇ、あの大熊猫、飼い主の所に顔も見せないの。ふぅん・・・・・・・」
指定された島に居たステンノは怪しく微笑みながら手紙を開封する。すると立体映像が映し出された。
『僕は野暮用あって行かないけど、其処のシロちゃんで遊んでね。・・・・・・・メドちゃんとお風呂に入ったり、何股もしたりしたからさ。藤丸君達、この子がメドちゃんね』
映し出されたのはステンノの妹のメドューサ、ただしランサー。言っておくがアニメ版のではない。
「・・・・・・・うわぁ」
「エミヤさん、最低です・・・・・・・」
「なんともまぁ・・・・・・・何回弄んだ?」
だからこうなった。
「誤解だ!」
「・・・・・・・そう。あの子を五回も弄んだの。ふふふ、力を貸す前に試練を用意しなくちゃね」
因みに小次郎はライダーのメドューサを知っている。ただ言わなかっただけだ。
ステンノの試練は熾烈を極め、途中で会った青タイツの貴い犠牲を払いながらも三日後に無事帰還する事が出来た。エミヤの社会的信用を地に落として・・・・・・・。
「遅いよ、皆ー!」
そして、DEBUが率いていた軍勢はバ○ちゃんのキグルミを着てネロの軍団に参加したのであった。
続く・・・・・・・。
「アッセイ!」
何故かスパルタクスだけはたこ焼きバージョンの○ボちゃんだった。
アーチャーとシローは正確には別なのは知っている大熊猫ですが
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