【習作・ネタ】狂気無双   作:モーリン

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16話

馬を走らせて二日目の夕方。途中楽進に頼まれた鍛冶師の所へと赴き、お金を渡してそこからすぐに江陵へと馬を駆った。

そうして見かけた街の宿で休み、半日以上馬で駆けて漸く江陵まで来たのだ。二日ではなく一日半。徐晃にとってちょっと満足できる速さであった。

…無論。馬は相当疲れて既に歩くのも億劫なのか、それでもとぼとぼと、馬小屋まで連れて行き、管理する人間に預けた。

 

久しぶりの江陵はあまり変わっておらず、飲食店の位置も記憶通りであったが、追加されているところや、飲食店ではなくなっているお店も見受けられ

時が進んでいる事を実感する。だが変わってないものも存在する。吹き込む暖かい風、街の喧騒。これらは数年前となんら変わらない。

そうして彼女は実感する。江陵へとやってきたのだと。

 

知っている道を手ぶらでぶらぶらと進み、外れにあるぽつんと建っている家屋へと足を運んだ。

 

中から鉄を叩いている音が聞こえてくる。鍛冶師は健在のようだ。

 

「おーっす、おっちゃん」

 

そして何時もどおり扉を開け

 

「あぁ!?…なんだ、嬢ちゃんか」

 

何時もどおりの返事が返ってきた。その事にクスリと笑みを浮かべて鍛冶師の傍へと近寄る

 

「で?久しぶりにどうした?」

 

剣を作っている最中で丁度区切りがいいのか、顔を上げて徐晃に目を向ける。相変わらずのおっさん臭い顔である。

その事に若干安堵しながら腰に刺してある刀二振りを腰から外す

 

「この刀剣なんだけど」

 

そうして床において抜刀する。そこには、見事に刀身の40センチ位でぽきっと折れた鍛冶師の自信作の姿が彼の目に飛び込んできた。

 

「……おいおい、俺の自慢の一品を見事にまぁ…」

 

若干徐晃に殺意を抱いた鍛冶師だが、気を取り直してその感想を呟く。

そしてもう一振りも彼自身が抜刀して同じようにぽきっと折れている刀を目にして頬が若干痙攣したのは勘違いではない。

 

「これの修理をお願いします」

「軽くそういうが…こいつぁもう無理だ」

「え?」

 

徐晃には鍛冶師が言っている意味があまりよく分からなかった。

 

「ぽっきり折れた時点で一からやったほうが良い。変に弄るとそれこそ駄作になっちまう」

 

そして納得した。刀剣を作ることで目の前にいる鍛冶師以上の人物を徐晃は知らない。

他の鍛冶師の作品などを見てみたことも多々あるが、徐晃が満足するものは彼しか作れないと既に悟っている。

であれば鍛冶師の言う通りなのだろう。

 

「そうですか…それならば一からの作成を宜しくお願いします。お金は心配要りません」

「そうかい。それじゃあ一丁やりますか。そうだな…一ヶ月……いや、三週間後に取りに来い」

「あら、前よりも時間掛かりますね。どうしました?」

「ああ、新しい鍛冶の方法を見つけてな。おまえさんの剣もかなり精錬されるだろうぜ」

 

折れる前の刀は二振りで二週間もしなかった。しかし、今回はその倍の三週間という期間。

新しい鍛冶の方法は単純に「鍛える」という工程が加わった為である。そう、刀の鍛冶の方法にかなり近づいているのだ。

鍛冶師もこの2年間は遊んでいたわけではない。様々な刀剣に触れて様々な打ち方を試していたのだ。

 

その中で見つけた刀に合う鍛冶の方法。

 

どろどろの鉄に輸入した新しい鉄等の素材を溶かしていき、そこから更に密度を上げる為に叩く。

そしてまた同じ事を繰り返して形を整えていくという方法である。不純物が無くなり、その性能をアップさせる。

それで作った試作品は一本だけでまだ誰にも公開はしていない。そう、確実に徐晃が来るであろうと確信していたからだ。

 

「へー…楽しみにしているよ」

「ああ、んでその方法で作ったのが一本ある。それで使い心地を聞かせてくれ」

「了解」

 

そうして鍛冶師が奥へと消えていき、姿を現したときに一本の刀剣が握られてきた。

 

「銘はねぇぜ。試作品だしな」

 

そうしてぽんと投げてきて徐晃は片手で受け取る。

全長は目測で使っていた刀より少し長い5尺より少し低い程度。鞘は白く、鍔は無い。本当に試供品らしいが何となくかっこいいと感じた。

すらっと刀を鞘から抜くと光り輝く刀身が姿を現した。

 

「…綺麗」

 

ほぅとため息を付く程の流麗な流れをしている刀身。重心もかなり均一化されており、癖が少ない。

若干そっているが斬るためにはそっていたほうが斬り易いなぁと思っていたので、この反りは嬉しい誤算である。

刃渡りは77センチと長めであるが、全く問題なく使える。

 

「…あ、この位の刀身の長さでお願いします」

「ああ、確かにお前さん身長がちょっと伸びたからな」

 

そう。徐晃の身長が最初の二振りを打ってもらったときより伸びており、この位の刀身の長さで丁度いいと感じたのだ。

 

「任せておけ。後でたっぷりと金を請求するが俺の全力を注いでやる」

「お願いします。今から本当に楽しみですよ」

 

にこにこと刀身を見ている徐晃をじーっと見つめる鍛冶師

その事に徐晃は気付き、首を傾げる。

 

「…いや、何か変わったなぁと思ってよ」

「変わった……うん。変わったのかもしれない」

 

そう、鍛冶師から見た徐晃はかなり変わっていた。以前は本当に賊を殺すことしか興味が無く、辛うじて自身の命を乗せる刀剣に興味があったくらいだ。

他は女性としての嗜みや、常識といったものだが、それに興味があったといえば首を傾げる。しかし今はこうして刀剣に関心を寄せている。

そして何より、表情をころころと変わるようになっていたのは彼にとって驚きであると同時に、何となく納得した。

 

彼女も人間だったんだと

 

空気を切りながら刀を嬉々として振っている彼女を見ながらふっと笑いが零れる。

 

「そうかい。…さて!一丁やりますか!」

 

その言葉と共に徐晃は刀を納刀し腰に携える。

 

「それでは、宜しくお願いします」

「ああ、ま!任せとけってんだ」

 

その言葉に変わらないなとクスリと笑みを携えて、鍛冶師に向けお辞儀をしてその場を後にしたのであった。

 

 

 

何時もの川で水浴びをして、汗を取り、髪を乾かすと既に火が落ち始めてきているのか、森の中は暗い。

服を着て街へと歩き出す徐晃。その間も髪を乾かす為に布で髪を拭いていた。

その道すがら、男と女の声が耳の鼓膜を刺激した。

 

その音源を見ると桃色の髪をした女性が、大男に迫られている。

その男は黄巾を巻いており、以前徐晃が惨殺した賊と同じ部類の人間だということは一目瞭然だ

 

(…試し切りに丁度良い)

 

殺しの感覚は得物によって感触が違う。徐晃が最も好む感触は、すっと通る感触である。

だからこそ刀ほどの切れ味が一番徐晃の趣向に合うのだ。そしてこの試作品。一品物の刀は徐晃が期待するだけのポテンシャルを秘めている。

よって丁度良かったのだ。

 

 

 

 

 

「へへ…まさかこんな別嬪だとはねぇ。山賊やめてこの賊に入って正解だぜ」

 

男は元々山賊で根っからの略奪者であった。これまで奪ってきた命。物。そして女は両の手では足りない。

そんな山賊だからこそ他の賊に対しての情報に機敏であった。

黄巾賊は既にかなり広まってきており大規模である。だがその実態は殆どが農民である。

 

山賊の彼が入っているのはそうした農民からこの組織の情報をしり、その中で旨く生き残るためである。

何よりここまで大規模だと普通の街ですら略奪対象だから女は犯し放題であったのだ。

だが何時しか彼は上等な女しか狙わなくなった。

 

その中で黄巾賊の農民から得た情報で彼らは旅芸人のおっかけをしており、その旅芸人が可愛いやら美しいやら

なにやら勢い良く語っていたが、それだけの情報で十分であった。そう。彼自身そんな彼らの思想なぞ興味は無い。

 

 

そしてちらりと見た桃色の髪色の女は今まであってきた、犯してきた女の中でトップクラスの美貌と理想の体系をしており

その声も男にとってはそそる声であり、よがり狂わせて見たいと下卑た笑みを浮かばせながらその公演を見ていた。

そうして彼は彼女達に付いていき漸くその機会を得ることに成功したのだ。

 

彼女達は何かと護衛が付いて周り中々チャンスが無かったが

ふらっと桃色の髪の女が川辺へ行き、服を下着にまで脱いだのだ。

本来であれば全て脱ぐまで我慢すればよかったのだが、男は我慢の限界であった。

 

すぐさま女の両腕を取り押さえて木に押さえつけたのだ。

 

「きゃっ」

 

痛みと驚きで涙目になり、男を上目遣いで見やる女に手を伸ばしその体を陵辱しようとする

 

「いや!」

 

女は必死に逃れようとするが力が足りず、びくともしない。

 

「安心しな。直ぐに気持ちよくさせてやるぜ」

 

そうして女の胸に手が伸ばされる、その豊満な胸を触り下着をずらそうとしたところで

 

 

 

彼の右腕が宙を舞った

 

 

 

「え?」

 

先に反応できたのは女であった。男の手が胸に伸びてきてつけていた下着をずらされる寸での所で銀色の軌跡が男の肩口に走った。

それを見たその次には男の手は自身の胸ではなく宙を舞っていたのだ。血を流しながら。

 

男は反応しない。いや、反応はしていた。

急に自身の腕の感覚がなくなったと思っていたら、宙に誰かの腕が舞っていた。

そして自身の右腕を見ると肩から消失している。本来であれば女の胸の感触を楽しんでいたはずなのに

 

天国を味わえるかと思ったら地獄が舞い降りてきたのだ。

 

それを自覚して漸く脳がその痛みを処理しだす

 

「あ……あああああああああああああ!?」

 

女を放り出して、そのまま肩を抑え地面を転がりまわる。

あたり一面に血が舞っているがそれは既に男の眼中には無い。兎に角この痛みをどうにかして無くしたい一身であった。

 

「大丈夫?」

 

男の鼓膜に女の声が響いた。痛みで気絶しそうになるなか、その音の方を見ると髪が黒く、眼が覚めるような美女がいた。

しかしその手に持っているのは刃物。そこで合点がいったのだ。この黒髪の女が自身の腕を切り落としたのだ。

しかも不意打ちで。その事実を認識し、腕の痛みが相まって血管が切れるほど怒気をあらわにした。

 

「てめええええええ!!殺す!殺してその女も殺してから犯してや」

 

桃色の髪の女に手を差し伸べてその場に立たせた所で、男が叫びながらその腰に携えた剣を抜き放ち黒髪の女へと切りかかった

しかし、そこで男の記憶は途絶える。そう、永遠に。

 

「ひぃっ!?」

 

首が飛んで、数歩首無しのまま後ろへと下がっていき、そのまま重力に引かれてその身を川へと落とす。

大きな質量が水へと落ちた音が生々しく森へと響き、川の下流へと一筋の赤い水が流れていった。

その悲惨な光景を見て桃色の髪の女は黒髪の女…徐晃に対しても恐怖を抱いた。

 

「うん。良い切れ味。これは素晴らしい一品」

 

しかしその事に既に眼中が無い徐晃。周りに敵の気配はないし、この女性以外に人間はいないと確信している。

よって女性を守るついでに鍛冶師ご自慢の最新作の切れ味を試し、満足そうに頷く徐晃。

 

「あ、あのー」

 

びくびくしていた女性がその桃色の髪に付いた土埃を払いながら立ち

 

「ありがとうございます」

 

お辞儀をしながら徐晃に感謝する。あのままもし徐晃が通りかからなかったら確実に慰み者になっていたのだ。その相手を排除してくれた点は感謝するべきことである。よって女性は礼をしたのだ。

更に言えば、徐晃は女性を殺そうとしていない。よって、若干警戒心が解けたのだ。

 

「いえ、ちょっと試したいこともあったのでお互い様です」

 

そうして徐晃は血糊を振り払い、鞘へと納刀した。

 

「あ…そうなの?じゃあ丁度いいから街まで案内お願いできないかな?」

 

切り替えが早いのか、さっそく中腰になり上目遣いで徐晃を仰ぎ見る。

胸の谷間は強調され女性の武器をここまでうまく使う人間は徐晃は今まで見たことは無い。

しかし、彼女は女性。徐晃も女性である。

 

「いいですよ」

 

そんなことはお構い無しに、軽く返事をする。流石に女性も同性相手では通用しないと分かっていたのか

気にしていない口調で

 

「わーい!ありがとう!」

 

そうして徐晃の傍によって、付いていく。

ふわっとした女性の甘い匂いに徐晃は香水使ってるのかなと単純に疑問に思いながら

忘れずに着替えて森を抜けていくのであった。

 

 

「あ、いたいた!れんほーちゃーん!いたよ!」

 

大通りを女性と共に歩いていると、後ろから声が上がった、何事かと見ると青色の髪をサイドポニーにしている女の子と

 

「はぁ…全く天和姉さんは」

 

眼鏡をくいっと上げてこちらを見やる紫色の髪の女性

 

「あー!ちぃちゃん!れんほーちゃん!」

 

二人を見つけた女性はぱたぱたと声を上げた二人の下へと走っていった。

 

合流してその女性たちが桃色の女性に何か小言を言っているが、ニコニコしながらそれを聞き流している

中々な猛者だなと徐晃はぼーっとそれを見ていた。

気付いたら三人とも徐晃の目の前まで来ていた。

 

「姉を助けていただきありがとうございました」

 

三人を代表して紫色のボブカットの女性が腰を折り曲げて徐晃へと礼を言う。

その徐晃はこうやって自身の人生となんら関係ない人間から礼を言われるのは未だ慣れていない。

それに、彼女自身正直言えば刀の切れ味を試したかっただけであって、此方としても丁度いいと言わざるを得なかった。

 

「いえ、成り行きですので」

 

その言葉と同時にそういえば、鍛冶師のおじさんに使い心地を報告しなければならないし

刀の独特の反りも反映して欲しいと要望もつけないといけない。

 

「では、私はこれで」

 

そうしてさっと帰ろうかと思ったが、腕に女性しか持っていない兵器がむにっと当てられ、誰かの腕が巻きついてきた。

暖かくやわらかい感触のほうに目を向けると、桃色の髪の女性がこちらを上目遣いで見つめてくる。

 

「ねぇねぇ、私たち旅芸人やってるんだ。もし良かったら私たちの芸を見ていってくれないかな?」

 

にこりと笑うその女性はもし徐晃が男性であったら

 

「う、うむ…分かり申した」

 

と、顔を赤くしながらしどろもどろに返事をする場面が容易に想像できる。

しかし、この徐晃は残念ながら女性であるのだ。

 

「そうですね、機会がありましたら皆さんの芸を楽しませてもらいますね」

 

逆に傾国の美女と言っても相応しい美貌に返り血が付いていない、純粋な徐晃の笑顔を女性に送る。

その笑顔を間近で見た女性はそれを見て頬を赤くし、ぽーっと徐晃を見る。

 

「それでは」

 

やんわりとその拘束を解いて、徐晃はその綺麗な蒼黒の髪を風に靡かせながら爽快に去っていった。

 

「姉さん?」

 

紫色の髪の女性が未だ突っ立っている姉に対して問いかける。

 

「え?あ、ううん!なんでもない!」

 

未だ顔が赤いその女性はもう一度徐晃が去っていった方向を見る。既に徐晃の姿は無く、何時もどおりの喧騒が広がっている。

 

「…名前、聞きそびれちゃった」

 

ぽつりと零すその言葉。その女性は徐晃に若干憧れのような物を抱いたのだ。

武芸に秀でていて自分とはまた違った美貌。凛とした佇まい。そして笑顔。

 

しかし、彼女は知らない。徐晃が殺人快楽者だと言うのは。

そしてその事実を知る機会はもう目前まで迫ってきているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

女性を送り届けて、徐晃は何時もどおり鍛冶師が居る家屋へと足を運ぶ。

 

「おっちゃん」

 

扉を開けて堂々と中へと踏み込む。

目に飛び込んできたのは何やら鉱石を広げて悩んでいる鍛冶師

 

「ああ?嬢ちゃんか。なんだ?もう斬ってきたのか?」

「ええ、これ最高ですね。すっとして頭がほわっとします」

「いや、お前の感覚は分からないからいいよ」

 

すぱっと切り捨てる鍛冶師はいっそ清清しい。

その事に徐晃は何も言うことはない。自身のこの感覚は誰にも分からないだろうとは確信している。

同じ殺人快楽者とはあったことは殆ど無い。略奪に快感を得るや、その成果のもので快感を得る人間なら多く斬ってきたが。

 

すらっと刀を抜刀して

 

「この反りも私の剣に反映させてください」

 

そうして、刀の背を人差し指でつつっと滑らせて反りがある事を表現する。

 

「ああ、そのつもりだったぜ。安心しな」

 

そうして視線を徐晃から外し、テーブルの上に散らばっている鉱石を手に取りながらうんうん言っている

それを暫く眺めていたら、突然勢い良くテーブルを両手で叩き

 

「畜生!!いい奴がねぇ!」

 

その後テーブルに両肘を置いて頭を抱え込むように吠える。

その光景を若干引いた感じでうわぁ…と鍛冶師に視線を送っていたら、その目がぎょろっと徐晃の方へ向かれた

 

「うわ…」

 

目が充血しているのか知らないが血走り、徐晃は何だ此れと心中で思った。

 

「嬢ちゃん……金はいくら出せる?」

 

何やら変な気迫を出しながら徐晃へと投げかける。

 

「うーん……そうですね。貴方が思っている言い値なら出せますよ」

 

その気迫を物ともせずに顎に人差し指を置き宙を見ながら、陳留に置いてある隠し金庫の中身を思い出す。

そう、8年間の賊から拝借してきた財宝が隠されているのだ。…地中に。

かなりの財産になっているのはまず間違いないし、あまり出所がいいお金ではないのでさっさと使おうかなと思っていた所だ。

 

…正直に言えば使い道が殆ど無かったからガンガン貯まっているだけだが。

 

「何!?…ははぁ!よし!じゃあちょっくら仕入れてくらぁ!さぁ帰った帰った!」

 

ハイテンション名まま徐晃の背中を押して外へと出してゆく。

その力に逆らわずに、おっとっとと徐晃も外へ出た。

 

「では、三週間後に私かその代理の者が参りますので、宜しくお願いします」

「おう!」

 

そうして走り去っていった鍛冶師の後姿を見て、元気だなぁと胸中思い、自身も宿へと向かって歩き出したのであった。

 

 

 

 

 

 


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