友人と別れゼロ魔の世界に・・・   作:佐藤家の二人目

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とりあえずの投稿。
不定期更新だと思われます。


現代編
第一話転生させられました


「皆様こんにちは。彼女いない歴=年齢の二人組でーす。ちなみに今は学校帰りだよー」

 

「ちょっ、急に何暴露してやがる」

 

「何か急に説明がしたくなったんだよ」

 

「・・・」

 

 現在才人と二人、日々を平和に過ごしてるよ。

 

「いや、ごめん、ごめんって、誰も聞いてなかったはずだから」

 

「あー、はいはい」

 

 いつものことなので無視されたよ

 

「で、才人、今日時間あるよね?」

 

「いつもどおり暇だな」

 

「じゃあゲーセンいかない?」

 

「ああ」

 

 という関係でそれなりに仲は良かったりする。

 何か才人が走り出したよ。どれだけ行きたかったんだろうね。小学生かって言いたくなったよ。

 

「ちょっと待ってー」

 

 才人はそんなに運動ができるわけではないのに置いていかれる自分ってどれだけ運動音痴なんだよ。

 

「早く来いよー」

 

 結構離されちゃったな。追いつくの時間かかりそう。

 

「待ってくれたらいいだろー」

 

「しょうがない、少しだけ待ってやる。いーち、にー」

 

 ほんとに小学生みたいだ。

 

「きゅー、」

 

「やっと・・おいついた・・はぁ」

 

「体弱すぎないか?」

 

「そんなことはないはず・・・」

 

「さっさと行こうぜ」

 

「才人!信号!」

 

「へ?」

 

 才人は信号を無視して渡ろうとしていた。

 才人に向かって走る車が一台。

 

「くっ」

 

 気づいたら駆け出していた。何かできるわけでもないのに。

 

「・・・」

 

 才人は呆然としている。

 

「才人!!」

 

 ドカッ ザザー・・・

 

「おい!」

 

 なんとか才人を押し出せたけど動けないや。思いっきり車に引かれたな。このまま死ぬんだろうか・・・

 

「おい、起きろ、おきろって!」

 

 声をかけられても返事ができない。何かあっけなく死ぬんだな。まあ悪くはないかな。それじゃあさよなら。才人・・・

 

「救急車を呼べ! 早く!」

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅ、ここは・・・」

 

 目が覚めたとき見えたのは何もない空間。病院でもなく道路でもない。やっぱり死んじゃったみたいだ。

 

「でも、ここはいったい、天国とかへの道か何かかな」

 

 周りには何もない。どこまで続いてるのかも分からない、そんな空間に来てしまったみたいだ。

 何もないと思ってたけど、よく見たら遠くに何かある。することがないので見に行ってみよう。

 

「あれは」

 

 さっき見えてたものは人間くらいの大きさ・・・って人間みたいなんだけど。熱心に何かやってるし。声かけてみよう。

 

「あのー」

 

「・・・」

 

「すいませーん」

 

「・・・」

 

 無視してるのか?気づいていないだけなのか?

 

「おい!」

 

「あー、なにかね?」

 

 おっ、やっと気づいた。

 

「ここは何ですか?」

 

 なんか年上って感じがしたから一応敬語で。

 

「ここは、何だったかな・・・」

 

「えっ」

 

 このおじさんボケてるのか?何かわからないがむかついてきた。

 

「そうそう、ここは転生するものが来る世界じゃったな」

 

 転生?なにそれ漫画じゃないんだから。

 

「何言ってるんですか」

 

「お主はこれから転生するのじゃ」

 

「ドッキリか何かだよね?」

 

「この先、おぬしの友人である才人が別の世界へ呼び出される」

 

 人の話を聞かないんだな。それと才人が別の世界へ呼び出されるだって?そんなことが起こるのか?

 

「そしてその才人は二つの世界を救うものじゃから死なれては困る」

 

 しかも才人が世界を救うだって?特徴のないような一般人が?やっぱりこのおじさんボケてるような。

 

「そこで、さっきお主が身を張って才人を助けておったから、お主に才人の手助けをして貰いたいのじゃ」

 

 えーっと、もう一回死ねってことですかね?何か違う気もするけど。

 

「お主はどうじゃ?才人を助けてくれるか?」

 

 これは夢か、そうかそうか、だからこんなおじさんがいるのか。夢だったら何しても大丈夫そうだね。死亡フラグ立ってる気がするけど夢だからね。きっと大丈夫さっ。

 

「はい、喜んで才人の手伝いをさせてもらいます」

 

「そうかそうか、では少し説明させてもらうぞ」

 

「はい」

 

「まずお主が行く世界じゃが、ゼロ魔の世界へ行ってもらう。あと、才人の生まれた3年後に設定させてもらった」

 

「なんでですか?」

 

「同い年より年下のほうが近づきやすそうだったからの」

 

「なるほど」

 

「そして、その世界では魔法があるのが普通という世界じゃ」

 

「はぁ、そこに行ったら私も魔法が使えますか?」

 

「まあどこに生まれたかによるの。次に才人がその世界へ呼び出されたとき、お主は自然とそこにいることになる。ただし生き延びれていたらの話じゃが」

 

「その世界では殺される可能性があると」

 

「才人は使い魔として召還される」

 

「その呼び出す人との面識はあるのですか?」

 

「お主のがんばり次第じゃ。これぐらいかの」

 

「はい、私はその世界に転生し才人が来たときに、その手伝いをすればいいのですね」

 

「そうじゃ」

 

「分かりました」

 

「では、がんばるのじゃぞ」

 

「はい!」

 

・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おぎゃあおぎゃあ・・・・

 もしかして夢じゃなかったのか、軽々しく返事するんじゃなかった・・・

 体は動かせない、何か勝手に泣いている、これが生まれたばかりの状態なのか。

 あのじじいは僕を転生させた。なら神様か何かなのか?

 周りの音が聞こえてくる・・・

 

「元気なお子さんですよー」

 

「やりましたよあなた・・」

 

「この赤ちゃんは女の子のようですね。立派に育ててあげてくださいね」

 

「はい!!」

 

 え?女の子だって?そんなの聞いてないんだけど。あのじじいよくも!!


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