人生二回目でヒーロー目指します   作:74

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12.雄英体育祭開幕

 

いつも通り家を出て人使と登校した。

 

二人とも無言だったけど不思議と気まずさはなかった。

 

 

 

学校に着いてクラスの控え室で入場を待つ。

轟くんが出久くんに宣戦布告していたがそれすら今は気にならなかった。

 

 

約束したんだ。

 

「勝つ・・・!」

 

 

 

 

「1年ステージ生徒の入場だ!!」

 

 

ザンッ!

 

 

「雄英高校体育祭!!ヒーローの卵たちが我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!!

 

どうせてめーらアレだろこいつらだろ!!?

 

敵の襲撃を受けたにも拘わらず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!!

 

 

ヒーロー科!!1年!!!

 

 

A組だろぉぉ!!?」

 

 

 

人多!!!

 

え?なに!?みんな暇なの??学校の体育祭をオリンピック代わりにしちゃうくらいに暇なの??ねぇ!?おかしくない!?多すぎるだろ人!!

え?控え室での気合いはどうしたって??控え室に置いてきちゃいましたがなにか???

いやいやいや知ってるだろ?俺目立つの大嫌いなんだよぉ!!

いやぁ!私を見ないでぇ!!

 

「爆豪もだけど石も落ちついてんな。さすがだぜ・・・!」

 

いやいやいや!これは表情が凍り付いてるだけだからぁ!!さすがとか切島くんの中での私は一体どういう人物なのか気になるよ!いや知りたくもないけどさ!

 

 

「選手宣誓!!」

 

18禁ヒーローミッドナイトの声で正気に戻る。決して鞭の音に反応した訳ではない。本当さ。

 

選手代表でかっちゃんが壇上に上がる。ポケットに手入れたまんまで見るからに柄が悪い。ある意味かっちゃんらしい。

 

「せんせー、俺が一位になる。」

 

「絶対やると思った!!」

 

切島くんのキレの良いツッコミを継起にブーイングが起こる。

このブーイングの中で幼なじみの出久くんと私のみ、この宣誓がかっちゃんの自信からではないのだとわかっていた。

改めて気合いが入った。

 

「さーてそれじゃあ早速第一種目行きましょう。」

 

「雄英って何でも早速だね。」

 

まったくです。

 

「いわゆる予選よ!毎年ここで多くの者が涙を飲むわ(ティアドリンク)!!」

 

ティアドリンク・・・。

 

「さて運命の第一種目!!

 

今年は・・・・・・コレ!!!」

 

 

障害物競走

 

 

「計11クラスでの総当たりレースよ!コースはこのスタジアムの外周約4km!」

 

4kmならまぁそこそこか。てか総当たりとか振り落とす気満々ですよね分かります。

 

「我が校は自由さが売り文句!ウフフフ・・・コースさえ守れば何をしたって構わないわ!

 

さあさあ位置につきまくりなさい・・・」

 

適当に位置につきまくる。

 

 

息を吐く。

 

 

「スターーート!!」

 

 

スタートゲートに糸を付けてゲートに詰まっている他の人の頭上を飛ぶ。

 

「ってぇー!!何だ凍った!!動けん!!」

 

轟くんが個性で地面を凍らせて足止めをしているが私には関係ない。

個性を知ってる1Aの面々も避けていた。

 

「くらえオイラの必殺・・・GRAPE「WHAM!!」」

 

吹っ飛ばされる峰田に内心で手を合わせておいた。ほどほどに強く生きろ。

 

『さぁいきなり障害物だ!!

 

まずは手始め・・・第一関門ロボ・インフェルノ!!』

 

インフェルノかっこいい・・・はっ!プレゼント・マイクの素敵ネーミングにときめいている場合じゃない!

轟くんが凍らせたロボットに糸を付けてロボットが倒れるのと逆に頭上を抜ける。

 

『1-A轟!!攻略と妨害を一度に!!こいつぁシヴィー!!!

さらに1-A石!!冷静に倒れる敵を利用して頭上を抜けた!!こいつぁクール!!!』

 

そのまま走って轟くんに並ぶ。

第二関門のザ・フォールだったかな?に着いて私は笑う。

 

「先行くよ。」

 

轟くんを置き去り糸で一気に宙を舞う。

こういったフィールドは私の得意とするところ。ここで一気にアドヴァンテージを稼がせて貰う。

 

『おおっと!第二関門ザ・フォールで石が宙を舞ってるぜ!!楽しそおぉ!!!一気に先頭に躍り出たぁ!!!』

 

出来る限り早く第二関門を突破する。

走りながらちらりと後ろを確認すると轟くんとかなり距離を離せていた。よし!

次の場所は開けた場所で遮蔽物などは1つもなかった。

 

『先頭が一足抜けて下はダンゴ状態!上位何名が通過するかは公表してねえから安心せずにつき進め!!

 

そして早くも最終関門!!

 

 

かくしてその実態は・・・一面地雷原!!!怒りのアフガンだ!!』

 

 

平地の地雷原に内心うわぁと思いつつ慎重に走る。

後ろからの聞こえる音に焦りそうになるのを落ち着かせつつ地面に意識を集中させる。

 

なんとか3分の2くらいまで走る。急げ急げ!!

 

「追いついたぜ。」

 

「待ちやがれ粘着女!!」

 

いやかっちゃんその呼び方私が粘着質な女みたいじゃんやめて!!確かに粘着質(物理)だけどもさ!!

てか追いつかれた!やべえ!この距離だとぎりぎりだけど四の五の言ってられない!!

 

右手で糸を最大まで伸ばす。

 

「らあぁ!!」

 

本当にぎりぎり地雷原の終わりの壁に糸を付ける。

 

 

後ろからの爆発音を尻目に糸に引っ張られるまま地雷原を翔け抜ける。

 

壁に勢いのままに足をつき瞬時に左手でゲートに糸を伸ばし飛ぶ。

 

 

糸に引っ張られる勢いのままにゲートの光の中へと突っ込む。

 

 

『序盤から終始冷静に障害物を対処し他の野郎どもを置き去り今一番にスタジアムに還ってきたのは、

 

 

その女・・・石弦だぁ!!』

 

 

大きな歓声とプレゼント・マイクの声に1位の実感が遅れてやってくる。

 

「よしっ!」

 

思わずガッツポーズをしていた。ただ単純に嬉しかった。

 

 

その後すぐに出久くん達がゲートからやってきた。

出てくる面々を見ながら人使が出てきたの見つけて口角が上がった。目が合うと人使もニッと笑い返してきた。

 

 

ミッドナイトの声に結果が映り一気に羞恥心がやってくる。

 

うぅわそうじゃんめちゃくちゃ目立っちゃったじゃん!うわぁうわぁうわぁ!!見られてるぅ!み、見るんじゃない!だってほら私って集中すると周りの事とか気にならなくなっちゃうからさ?でもだからって平気な訳じゃないんだよぉ!!うわぁ調子に乗っちゃったよ!乗っちゃったよ!そういえばさっき第二関門で轟くんに先行くね(キラッ)みたいな事言っちゃった!うわ絶対調子乗ってるとか思われてそう!!やっちまったぁあ!!でも相澤さんもお父さん達も見てるし私の個性とも相性のいい障害物競走で頑張らずどこで頑張るって話じゃん!え?知らねえよ?この薄情者!!もういい!!次の種目も頑張る!!開き直りますがなにか!!?さあ次の種目は何だ!?

 

「コレよ!!!」

 

 

騎馬戦

 

 

お、おう。タイミングが良すぎてびびった。

なんか冷静になったわ・・・。

うん、怒鳴ってごめん・・・。

 

騎馬戦かぁ。ポイント制なんだ。へえ面白いな。ハチマキ糸でとるのもありだよね。うん、なかなか頑張れそうだ。問題は誰と騎馬を組むかだよね。だれか組んでくんないかな・・・。

ところでポイントってどう振り分けられるんだろ?

私は何ポイントなんだろか?

ん?さっきの結果にしたがって?

え?私1位だったけど?

てことはつまり?

 

 

「1位に与えられるPは1000万!!!!」

 

 

 

あ、詰んだわこれ。

 

 

 

 





障害物競走は弦には有利だよねと思ってまさかの1位通過。
ちなみに2位が出久くんです。
1位で通過しておきながら目立ちたくなさからどうも締まらないのが弦クウォリティw

書くのが久しぶり過ぎて短いしちゃんと描写出来てるか不安です・・・。
騎馬戦もなんとか書いていきたく思います!


質問感想お待ちしております。

今話も読んでいただきありがとうございました!

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