中庸を行くつもりがいつの間にか修羅道歩んでた   作:アブさん

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脳筋現る。
お外はまだ、お外は次。でも、次話は……

サブタイのこのフレーズ、元ネタは知らないけど耳と頭に残ってる。
あとで検索して調べよう。


寄らば殴る、寄らなければ……寄って殴る。

『無駄が多い、明日は無駄を極力減らしてやってみろ』

 

 錘を外して、今の言葉?を考える。

 無駄が多い……確かに、さっきの自分は何も考えずに全力で気を練り使った。無駄が多いという言葉にも頷ける。

 だが、本当にそれだけだろうか?

 

 

 

 瞑想し、自分の気の流れを把握する。俺の身体はここ数年の気の鍛錬法により、無意識下でも極微量だが気を発している状態になっている。

そうでもなければ、20キロの錘を着て走り込みなどできはしない。だが、集中して自分の気を感じてみると分かったことがある。

 

 発された気は、自身にとどまらず外に盛れ出ている。これじゃあ、気の恩恵なんてほとんど得られるはずは無い。

 

 クソ、こんな単純な事にも気づかないなんて……

 

 はぁ~ダメだなぁ。これが終わったら気を一から勉強しなおそう、それとH○H(ハンター○ハンター)読み直そう。

 あれ、気の鍛錬始めたころ気と念似てると思ったから、水見式試したけど無反応だから、関係無いかと思ったけど、応用というか流用できそうだわ。

 

 

 まぁ、それは後にして。

 今は、身体に気をとどめることに集中しよう。

 

 

 

 まぁ、予想の通り簡単にできたけど……これ、割と集中力喰うのね……

 いや、走りながらコレするくらいならできると思うけど……戦いながら、コレするの?キツイよ……

 

 効果確認の為に錘を着てみる。まぁ、超重いけど、走れないわけでは無いな。

 

 よし、さっさと課題終わらせて、コレの研究だ。

 

 

 

 

「はっ、はっ、はっ」

 

 

『呼吸を乱すな』

 

 

「はっ、はっ、はっ」

 

 

『走るペースを乱すな』

 

 

「はっ、はっ、はっ」

 

 

『気を乱すな』

 

 

 うざい、何この木人。何で並走しているの?何で、一々プラカード見える位置で走ってるの?っていうかプラカードどこから持ち出してるんだよ。

 

 

 

「よし、これで終わりだ……」

 

 

『足を止めるな、クールダウンを忘れるな』

 

 

  

 学校の体育かよ……まぁ、やっておかないと、後々に響くからやるけどさ……

 

 

「あ゛ぁ~ これで一息つける」

 

 地面に、腰を下ろし一息つく。

 

『よくやった、気の活用法を理解できたか』

 

「あー、そのことで少しご相談があるのですが」

 

 次に移る前に、この技術完璧にしないとな。

 

『なんだ?』

 

「気の鍛錬やり直したいんで、しばらく武術の訓練お休みしていいですか」

 

『別にそれはいいんだが……』

 

「何か、問題でも?」

 

『お前……俺はまだ、武術教えてないぞ』

 

 

 

 

 なん……だと…… 

 

 

 

 あっ、俺。木人(これ)起動してから走ってしかいないわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ふむ、気を留める鍛錬を初めてかれこれ3日経つけど、まるで自然にできん。

 おかしいな、H○Hでいうこの技術は一度できれば、一度乗れるようりなったチャリンコ乗る感覚でできるくらい簡単らしいのに……

 やっぱり、よく似た別物なのだろう。そう思って割り切ったほうがよさそうだ、だって発ができないとか悲しいし……

 

 

 

 さらに、3日が経った。

 よし、わかったお前()が俺から離れるというのはよ~くわかった。

 お前()がその気なら、俺にも考えがある……

 

 

 

 

 

 俺が無意識でも、お前()を留めて置けるように体を慣らすか。 

 お前()が俺から離れない……あ、それはちょっと困るかもしれないか……離れにくいでお願いします。

 うぉほん。

 お前()が俺から離れにくい性質になるまで……根競べといこうかぁああ。

 

 

 

 

 

 

  

 

 1ヵ月がさらに経った。

 

 この間、俺は、常に気を留めている生活をしている。食事(一粒)中も、読書中も、筋トレ中も、もちろん睡眠中もだ。

 睡眠中気が散れば木人に殴り起こされる(そう頼んだ)。そんな生活を繰り返していた。

 

 

 そして……

 「よっしゃぁああ。できたぁああ」

 ついに、特に意識せずに気を留めることができるようになった。

 そして、……気を垂れ流し状態も、切り替え可能。

 

 「ふふふ。意外と時間がかかったが、これでようやく先に進める」

 

 「さて、木人(先生)お願いします」

 

 『お願いします、と言うがな。お前……』

 

 「?」

 

 『まあ、いい。今は自分を知れ』

 

 って、いきなり正拳が飛んできた。

 

 それを、咄嗟に化勁でいなす。

 

 「いきなり、何をするんです」

 

 『戦闘でいきなりもクソもあるかぁ。お前は敵に、自分の準備ができるまで待てと頼むのか?敵に不意打ちを喰らわされて卑怯だなんだと騒ぎ立てるのか?』

 

 「うっ」

 

 確かに。騎士道精神にのっとて、真正面から正々堂々と名乗りを上げて戦ってくれるような敵ばかりとは限らない。確かこの世界敵はテロリストのような奴らだった気がするし。

 

 

 そう一瞬だが、考え込んでいるといつの間にか距離は開いた。おおよそ、100メートル位かそれくらいの距離から木人は口に当たるであろう場所からビームを吐いてきた。

 

 って、え!?武術の訓練はどこにいっただぁああああああ。

 

 「あぶっ」

 

 咄嗟に身をひるがえし躱す、がビームは止まらずなぎ払うかのように俺に迫ってきた。走て逃げてはいるがいつか追いつかれる……

 

 どうする?どうすればいい?想定外のこの状況を覆すには……

 

 と考えて……やめた。

 

 あんなビームに対処する方法なんざ俺は最初から持っていない。ならば出来る事をする。 

 

 全力で気を練上げ、駆け抜ける。

 

 何もビームだからといって、光速なわけじゃないんだ。目で十分終えているし、躱せもした、ならば答えは簡単じゃないか。

 

 避けて、近づいて、殴ればいい。

 

 ほら、簡単。

 

 幸い、ビームは永遠と吐き続けられているわけではなく、一定の間だけだ、ならば実行できる。

 

 

 気が付けば木人の眼前まで近づいていた。

 

 

 木人はビームを止め、俺に対処しようとするがもう遅い。

 

 おもいっきり足を踏み込み、拳を放つ。胴体に拳は当たりひびを入れた。

 

 

 『よくやった。今の一撃で上級悪魔クラスは屠れるだろう』

 

 え?胸にヒビをいれた、木人が何か言っているが実感が無い……

 

 「え?一撃ですよ」

 

 『おまえ……自分自身の物のみとはいえそこまで気を操れたんだ、それくらい出来るだろ』

 

 「は、はぁ……」

 

 いまいち、納得できないが頷いておく。

 

 『よろしい。では、課題を出すので、それが出来次第、最上級悪魔クラスの木人が修行をすることにしよう』

 

 「課題ですか」

 

 課題かぁ、課題ねぇ……何も考えずにできるようなものだったらいいのにな。

 

 そんな俺の願望は一瞬で瓦解する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『仙卿図内の環境を自由自在に変化できるようにすること』

 

 ……無理だ。

  

 




次回は空気を変えて、とある一風変わった転生者の話(予定)

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