溝呂木水月(みぞろぎみつき)と申します。
この度、初!ラブライブの二次創作小説を書かせていただきます。
ただ思いついた話をどんどん書いていく、という、いつ終わるのかも分からない突拍子もない作品ですが、少しでも、楽しんでもらえれば幸いです。
ちなみに作者は絵里ちと真姫ちゃん推しです。
それでは、第0話です。
どうぞ。
国立音ノ木坂学院。
かなり古くからある地元民なら誰もが知る女子高。
東京都千代田区に存在するその学院は、たった今、とてつもないピンチに襲われていた!!
それは春の日の出来事────そう、新年度の始業式での理事長挨拶の場での出来事だった。
「突然で申し訳ありませんが、本校、音ノ木坂学院は、現在の生徒をもって廃校となるかもしれません」
40代前半とは思えぬ若々しいお姿の理事長、
その理事長の一言に対し一拍、間をおいてからやっと理解した、というようにざわざわと会場全体から生徒たちの戸惑いの声が聞こえた。
「静粛に。先ほども言いましたが、まだ決定ではありません」
理事長のその一言で、次第にざわめきは小さくなっていく。
「私たち理事会の方でも、廃校阻止のための方法を模索している最中です」
理事長は少し間を置き、そして決意の眼差しで告げる。
「絶対に、絶対に廃校には、させません!」
理事長のその一言に、生徒たちは自然と拍手を送っていた。
こうして、波乱の始業式は幕を閉じた。
「はぁ、廃校かぁ~……」
「理事長はああ言ってくれていましたが……やはり心配ですよね……」
式の後、教室でそんな会話をしているのは、この学院の二年生の
そして……
「廃校……廃校……そんな……廃校……廃坑じゃなくて廃校……おうまいごっど……」
ことりと海未の前で椅子に座りながら(というかもたれかかりながら)死んだ魚のような目をしているのが、同じく二年生の
「ちょっと穂乃果!しっかりしてください!」
「だって海未ちゃん!廃校だよ!?それってつまり編入試験とかやらないといけないんでしょ!?無理だよぉーー!今から勉強なんてイヤだよぉー!」
椅子の上で頭を前後左右に振りながら叫ぶ穂乃果。その姿はさながら悶え苦しむ尺取虫である。
「だから落ち着きなさいと言っているでしょう!貴女は勘違いをしています!」
「そうだよ穂乃果ちゃん~。別に今すぐ廃校になるわけじゃないんだよ?」
「えっそうなの?」
暴れまわる穂乃果を抑える海未と説明することり。
穂乃果はピタっと動きを止め、きょとんとした顔をする。
「そうです!理事長も言っていたでしょう!?」
「今の一年生が卒業したら、廃校になるんだよ~」
息ぴったりで説明をすることりと海未。
「なんだ~良かったぁ~!」
始業式でも言われていた事を改めて聞いて安堵する穂乃果。
しかしことりの表情は少し暗い。
「ことり、どうしたのですか?」
そのことに気が付いた海未が尋ねる。
「うんとね、今の一年生が卒業したら廃校ってことは、今の一年生たちは、後輩ができないままってことだよね~……」
ことりのその言葉にハッとする海未と穂乃果。
「確かにそうですね……」
「それは可哀想だよね……」
海未と穂乃果も暗い顔になり、考え込んでしまう。
「で、でも!お母さんも何とかしてみせるって言ってたし、大丈夫だよ!きっと!」
暗い空気を払拭しようと、あえて明るい声で二人に言うことり。
ちなみに苗字でわかると思うが、ことりは理事長の娘である。
「でも、やっぱり……このままじゃ嫌だよね……」
この日、始業式なので半日で学校が終わり、三人は暗い心境のまま帰宅した。
同日、理事長室
「えぇ、例の話、お願いできるかしら」
音ノ木坂の理事長、雛子は、前々から上がっていたが適任者がいなかった為お蔵入りされていた計画を進めていた。
(この計画で……今なら何とかできるかもしれない……)
雛子は通話を切ると、机の上に置かれている書類に目を向ける。
「共学化……これなら……」
雛子は静かに、計画の成功を祈る。
いかがだったでしょうか。
今回は第0話ということで、本編の根っこの話を(短いけど)書きました。
1話からは普通にμ’s結成後のメンバーと主人公がほのぼのする本編になります。
気が向いたら(話ができたら)μ’s結成までのストーリーも別作品として書くかもしれません。
あと、ことりちゃんのお母さんの名前はそれっぽいのを考えました。原作(アニメ)でしっかり表記されていない名前などは、オリジナルでつけていきます。
誤字脱字又ここの書き方おかしいよ等の指摘などしていただけると嬉しいです。
それでは皆さん、また次のお話で!