上賀 輝積は勇者でない 【完結】   作:風墳K

7 / 28
第6話目です。

何とかなりました…。
主人公の性格がおかしくなって来ていますが使用ですので、気にしないでください。

それでは…どうぞ…


第6話 仲間

「凄いな…」

 

樹海を見下ろしながら戦闘を眺める。一人の少女が星屑を狙撃しているのだ。しかもかなりの命中率。その腕前に凄いと言葉に出てしまったのだ。

 

俺もここから、狙撃すれば…何だろう…なんか、真似事はしたくない。もし、真似事をした後に、あの狙撃をしている少女と仲間になって、同じ立ち位置(狙撃キャラ)になったら、この場合、ゲーム化した時に男性キャラだからと俺は切られるだろう。そんなのヤダ!

てか、まず、ゲーム化する前提の所でおかしいがな。

 

俺は、ワイヤーと手裏剣を出す。手裏剣は大きめで中央の穴に手を入れて持っているほど。約一メートルぐらいか?

 

狐は相変わらず可愛い…じゃなくて、一緒にいる。この狐、敵からの攻撃なども防いでくれる。まるで、俺を殺されないようにしているかのようだ。

 

さて、もうそろそろ、観戦から、参戦しますか。

 

俺は、戦闘が行われている所に向かった。

 

戦闘が行われている所の近くまで来ることが出来た。そこには近接で戦う二人の少女の姿があった。その姿を俺は知っている。夏凜と友奈だ。まさか…樹ちゃんや、風先輩、夏凜と友奈。ってことは、狙撃してるのは東郷さん!?あれ?全員勇者部じゃね!?

 

だが、俺に考えている時間は無かった。

 

夏凜と友奈が星屑達に囲まれているのだ。

東郷さん(?)も狙撃はしているが、数が減らない。樹ちゃんや、風先輩の姿が見えないことから、少し遠くにいるのだろう。

 

俺は、手裏剣を投げる。手裏剣は回転をし、円上の刃と化し次々と星屑達を真っ二つにしていく。しかし、星屑達も、一直線しか飛ばない手裏剣は簡単に避けてしまう。だが、その手裏剣は俺が投げた物だ。

俺の両手の指にはワイヤーが付いている。ワイヤーの付いている指を少し動かすと、手裏剣が命を吹き込まれたように、曲がる。そう、俺は、手裏剣自体をワイヤーで操っているのだ。この技術は、誰からか教えてもらった記憶がある。確か…人形遣いと傀儡使いだっけ?ま、そんなことはどうでもいい。

 

「な!何!?」

 

驚くのも無理は無いだろう。いきなり、手裏剣が星屑達を切り裂いていくのだから。しかも、その手裏剣が自由自在に動くのだから。

 

だが、その手裏剣も、星屑に止められてしまう。しかし、それも計算の内。

 

俺はワイヤーに細工をしておいた。ワイヤーを指から離し狐にある物を持たせておく。それは…ライターだ。ワイヤーを一ヶ所に纏めておき、狐が火を着ける。その火はワイヤーを伝わり手裏剣の所までいき、爆発する。勿論、手裏剣を止めていた星屑は爆散。

手裏剣内部には火薬が詰まっていた。そのため、爆発したのだ。さらに、ワイヤーは、導火線の役割も果たしていた。

 

俺は、かなりの数の星屑達を倒した後にスタと効果音が付くかのように友奈と夏凜のいるところに着地する。

 

「よう!」

 

元気よく挨拶してみる。だが、二人は呆然と俺を見るだけだ。

 

「あ、あんた、誰よ。」

 

最初に口を開いてくれたのは夏凜だった。だが、俺の姿を見てわからないようだ。

 

「え?俺だよ。俺。」

「夏凜ちゃん、知り合い?」

「全然。知らないわ。」

「え?」

 

そこまで変わっちゃったの!?変身したら、ほとんどわからないほどに変わっちゃったの!?俺!?

 

「友奈ちゃん!!」

 

東郷さんが足を使わず、ロープのような物を足変わりにしてこちらに来る。

 

そして、俺に銃口を向ける。

 

「あなた、誰?」

「ちょ!銃口向けないで!!怖いから!」

 

いや、銃口を向けられるって結構怖いからね。

 

「友奈!夏凜!東郷!」

 

風先輩と樹ちゃんも到着。

 

「!!あんた誰!?」

 

そして、風先輩に剣を突き立てられる。いや、それも以外に怖いからね!

 

「俺ですよ!」

 

右手を翳して、力を解くようにイメージしてみる。すると、変身が解ける。

 

「あ!輝積君!」

「やっと気付いてくれた。」

「なんで輝積がいるのよ!」

「俺が聞きたいくらいですよ!風先輩!」

「全く、もしかしたらって、大赦から連絡はあったけど、まさか本当に樹海に来れて、しかも、変身までして…もう、訳がわからないわ。」

「取り合えず、後で大赦に連絡してみよう。」

「ていうか、変身している時の輝積さん、一見見わかりませんでしたよ。」

「そうかな?」

「髪は黄緑色だし、身長は伸びているし、わからなかったわ。銃口向けてごめんなさい。」

「いや、いいよ。普通、そうするし…」

 

俺はもう一度変身する。

 

「それに、まだ、星屑はいるしな。」

「それもそうね。」

「それに、この現象について、後で聞いていいですか?風先輩?」

「そのことについて話そうと思ってたところでこれだったからね…ちゃんと放課後話すわ。」

「取り合えず、コイツらを殲滅するわよ」

「シュツジン」

「うん!頑張る。」

 

樹海の空には、6体の星屑がいる。一人一体の計算だ。

 

一気に飛び出す俺と風先輩、友奈に夏凜。

樹ちゃんと東郷さんは援護のようだ…

 

東郷さんは移動して、狙撃ポイントを探して、樹ちゃんはワイヤーが掛かる範囲に星屑を誘い出す。

 

風先輩と夏凜、友奈は近接に持ち込む。

俺も近接に持ち込む。風先輩が太剣、夏凜が刀を二本、友奈は何も武器を持っていないことからして素手で攻撃するみたいだ。

俺も、武器を取り出す。

 

はい、手榴弾♪

 

「な!何危険な物持ってんのよ!」

 

夏凜、その突っ込みはここにいる全員に言えるぜ。

 

俺は、少し高い木の根に行き、そこで止まる。素手に東郷さんは狙撃で星屑を撃ち抜き、樹ちゃんも星屑をワイヤーで絡めて粉々に切り裂く。風先輩は星屑を真っ二つにして、夏凜は星屑を十字に切り裂く。友奈は星屑を打ち砕く。

 

残りの星屑は一体。俺に物凄いスピードで接近してくる。星屑は口を開いて俺の首から上を喰らおうとしている。

ギリギリまで接近したところで手榴弾のピンを抜き星屑の開いた口の中に投げ込み、横に転がり星屑の攻撃を避ける。

 

星屑は口の中の手榴弾を気にせず旋回をしてこちらに向かってくる。だが、途中で手榴弾が破裂し、星屑は汚い花火と化す。

 

そして、目の前が真っ白の光に包まれる。

 

 

気が付けば、学校の屋上。そこには、風先輩、東郷さん、友奈、夏凜、樹ちゃんの勇者部一同がいた。

 

「え、えっと…お疲れ。」

 

俺は、五人にそう言った。

 

「まさか、輝積君が勇者だったなんて思わなかったよ!」

 

友奈がそう言う。俺が勇者?違う。俺は、勇者なんて立派なものじゃない。

 

「兎に角、今日、部室に来ること。いいわね。」

 

風先輩に命令的に言われる。というか、命令だ。

 

「わかりました。風先輩。」

 

俺はそう、答えて教室に戻る。

 

この時、気が付かなかった。自分の体に起きている異変に。




主人公の妖精は狐です。

あ…結城友奈は勇者である 樹海の記憶 が欲しい…。
まずはps vitaを買わないと…いつになったら買えるのだろうか…
あと、手裏剣のシーンですが、モデルはNA〇〇TOの少年時代のサ〇ケだったりします。あの頃が懐かしい…。
まあ、そんなことは置いといて、次回予告。

次回予告

「私には、そのメールは…」
「え?でも、十二体以上…」
「でも、なんで、そんな…」
「夏凜ちゃん、病人を…」
「…ありがとう。」

次回 説明を

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。