タイトルと内容が合っていないような…
ではでは、どうぞ…
夏休みも少し後半。夏休みの友という強敵を倒した俺にとっては勇者部、検査、体を動かすことしかない日々だ。
そんな中、俺は海沿いを走っていた。いつでもバーデックスの出現しても大丈夫のように体を鍛えておかないと。
時間もお昼時。俺は家に帰る。
今日は九尾が昼食担当だ。だから、こうやって走っていられる。
家に着いて靴を脱ぎ暑い外からクーラーが効いている室内に入る。だが、俺はリビングには行かず、そのままシャワーを浴びる。汗をかいた後のシャワーほど気持ちいいものはない。俺はシャワーを浴びた後、事前に用意していた服に着替える。タオルを首に掛けてリビングに入る。
「あ!お邪魔してまーす。」
俺は無意識にリビングに通じるドアを閉め玄関を見る。靴が俺のを合わせて8足…
もう一度リビングに入る。
「もう、なんで閉めるのよ。」
「なんでいるのーーーー!!」
「あれ?今日勉強会をするって言ってたじゃない。」
「言ってない、言ってない。」
「先輩、連絡いつ出したんですか?」
「今。」
「お姉ちゃん、それじゃあ意味が…」
「てか、どうやって入った!!」
「輝積君のお兄さんが入れてくれたよ。」
友奈がそう言う。
お兄さん?…九尾の野郎…
「にしても、びっくりしたわ、輝積のお兄さんがあんなにイケメンなんて。」
「ま、まあな…」
お兄さんでもなければ人間でもないよ。あいつ妖精だぞ。まあ、俺も人間かどうか怪しいけど…
「おーい、輝積、少し来てくれ…」
九尾がキッチンで料理をしていた。
俺もキッチンに向かう。
「おい、いつ入れたんだよ…」
「輝積がシャワーを浴びてる時。あ、お茶出してやれ。」
「わかってる。」
俺はお茶を用意してリビングに持ってくる。
「で、なんで俺の家に?」
「いや~それがね…」
風先輩が言うには、勇者部の部室では暑すぎて死者でる可能性があるため勉強出来ないということになり、風先輩の家は節電のためクーラーが使えず、東郷さんの家にはクーラーなく、同じく理由で友奈の家も却下。そして夏凜の家に来た訳だがなんでもクーラーが壊れてしまったとか。それで白羽の矢が俺に立たと。何とも身勝手な…
「輝積…お腹減った…」
悪いタイミングで銀が来てしまう。
「…誰?」
ゆ、勇者部から冷たい、夏でも味わいたくない冷たい目線が…
「えっと…し、親戚の銀です、今俺の家に遊びに来てるんだ!」
「え?何…」
俺は、察しろと目線を銀に送る。どうやら、それに気が付いたようだ。
「えっと、銀です。よろしく。」
「よろしくね、銀ちゃん。」
友奈がフレンドリーで助かる。
「君達、昼食まだだろう、食べて行きなさい。」
九尾がざるうどんを持ってくる。
「うわー、丁度お腹減ってたんだ~」
「ありがとうございます。」
東郷さんがお礼を言う。
そして、昼食をとって、本題に…
「さて、お腹も膨れたし、勉強会するわよ。この中で宿題終わってない人~」
風先輩が言う。多分だが、宿題が終った人が終わってない人に教えるという恒例のイベントをやろうとしているのだろう。
シーンとする。
「え?まさか、全員宿題終わってるの…」
「私は、始まって一週間で終わらせたわ。」
「私はコツコツと…」
「私は東郷さんと一緒に…」
「私も、友奈ちゃんと一緒終わらせたわ。」
「俺は、初日にほとんど終わらせた。」
「えー」
まさか、全員やってないという展開はよくあるのに全員やっているという掟やぶりのことが起きるとは…
まあ、勉強する意味も無い訳だ。帰るよな…
その俺の願いは無情に散った。
「にしても、輝積の家ってそんなに散らかってないわね…」
「私の家より綺麗かも…」
「まあ、掃除はマメに(九尾が)してるからな。」
「友奈!なんか、輝積の弱味になりそうな物持ってきて!!」
「おい!」
この人達がただで終わる訳は無かった。
俺の部屋に特攻する友奈。俺はそれを止める。だが、その間をぬって風先輩と樹ちゃんが俺の部屋に入っていった。
俺も後を追おうとしたが、友奈はこちらをガッチリ掴んで離さない。てか、力強…
無理矢理友奈を振り払って部屋に行く。
「うお…何もない。」
「本当に何もない…」
「おい、勝手に人の部屋に入っておいて何もないとか言うな。少し傷つくぞ。」
「そうだ!こういう時はアルバムを見ればいいんだ!」
「ねーよ。」
「なんで無いのよ!」
「そ、それは…あれ!実家にあるんだ。」
「そう、なら仕方がないわね。」
と言いながらベットの下に手を突っ込まないで下さい。
「やっぱり失礼だよ。」
と言いながら本棚を漁らないで下さい。樹ちゃん。
「本当に何も無いわね。」
と言いながら押し入れを探らないで下さい、東郷さん…あれ!?東郷さん!?いつの間に!?
「いつからいたの?」
「貴方が友奈から離れた後。」
「兎に角、出ていけ。」
「まあまあ、何も無いことはわかったから、ここにいても…」
「ここから出ていけー!」
出力全開であるものを押し出す白い何かに乗った少年のようなことを言った後、風先輩達は部屋から出ていった。
あー嵐や。
リビングに行くと銀と夏凜が仲良く話していた。以外な二人が仲良くなった。
俺は、お茶菓子が切れていることに気が付いた。
「すまん、少しお菓子買ってくるわ。」
「あ、なら…」
皆からお菓子を要望される。それをメモって財布と携帯を持ち(銀は別の携帯)外に出ようとする。
「私も行くわ。」
風先輩が着いてきた。以外だな。
俺と風先輩は近くのコンビニに向かう。
「あんたさ…この頃集まり悪いけどどうしたのよ。」
「あ、少し病院に…」
「そんなに満開の後遺症が酷いの?」
「いや、少し検査でね。」
「そう。」
「風先輩…」
俺は話しを切り出す。
「風先輩はなんで戦ってるんですか?」
「なんで戦って…か…」
「と言っても俺は曖昧なことですけどね。」
「言うなら…復讐…かな…」
以外な答えだった。風先輩は復讐のために戦ってるのか。
「私の両親はね、バーデックスが起こした事故で死んだの。だから…」
「それを樹ちゃんは知ってるんですか?」
「知らないわ。私だけ。酷いわよね…神樹様の勇者なのに、復讐のために戦ってるなんて…」
「…そんなことないと思いますよ。」
「なんで?」
「復讐のためでも、誰かは守れてるはずですから。」
「誰かを守れてるはず…か…」
「人のために戦うってかなり難しいと思います。けど、自分のためなら戦える。風先輩ら正しいと思いますよ。」
「そういう、輝積はどうなのよ?」
「俺は…探してるんですよ。自分を」
「あんた、頭大丈夫?」
「冗談ですよ。まあ、死にたくないから戦うって理由かな。」
「ふーん…」
「それに…」
「それに?」
「勇者部全員が好きですから、誰も傷付けられているところを見たくない。」
俺は笑顔で風先輩を見て言った。俺は友達として勇者部の皆が好きだ。だから、そう答えた。
「な!」
顔を赤くしている風先輩。熱でやられたのかな?
「どうしたんですか?風先輩?もしかして日射病?」
「な、なんでもないわ!」
「コンビニでなんか飲み物を買いますよ。」
「え、えっと、お願いします。」
「?」
本当、風先輩どうしたんだろう?
兎に角、早く家に戻って休ませてやらないとまずいな…
その後、コンビニでお茶菓子を買って荷物を全部持って家に戻る。家に戻る頃には風先輩は普通に戻っていた。良かった。
その後も時間が過ぎて、皆それぞれ帰っていく。
俺と九尾、銀は部屋の掃除をして夕食を取り、風呂に入って新しく買ったテレビでバラエティーを見て、今日一日が過ぎた。
風先輩の戦ってる理由には驚いたけど、俺が守ることには変わらないな。
一日も長く日常が続きますように…
やっとの思いで『鷲尾須美は勇者である』の漫画版を見つけた。いやー嬉しかった~。けど小説版は…
取り合えず次回予告。
次回予告
「ねえ、ここはどこ?」
「わかった。」
「もう、何も怖くない。」
次回 旧勇者