新キャラが増えましたが、活躍するのはまだ先です。
では、どうぞ。
時間が過ぎて、放課後。
俺は勇者部部室に直行した。
「こんちわ~」
元気よく部室のドアを開ける。
「あら、大丈夫?」
早速話しかけて来てくれる風先輩。さすが先輩ですな、後輩に気を使っていらっしゃる。
「大丈夫ですよ。帰って寝たら体が軽くなりました。」
そう、昨日の体の重みが嘘のように無くなっていた。
「そう。それなら良かった。」
「本当に大丈夫でしょうね?」
言い寄る夏凜。
「大丈夫だよ。」
「てかさ…夏凜が他人を心配するなんて珍しいじゃない。」
「べ、別に、昨日あんな調子だったから、少し心配しただけよ。」
「ははーん♪」
風先輩が少し怖い笑いをする。なんか企んでるな…
「作戦成功ね…」
「風、何か言った?」
「いや、何も言ってないわよ。」
何が作戦成功なのか、俺は聞こうとはしなかった。聞けば、ある意味地雷を自ら踏みそうな気がしたからだ。
「で、何をするんですか?風先輩?」
「うーん、まず、自己紹介してもらえる?」
「わかりました。」
勇者部奥の黒板の所に名前を書く。
「えーと、みんな知ってるとは思うんですけど、昨日から強制的に勇者部に入った輝積です。これから、よろしくお願いします。」
「改めてよろしくね。輝積君。」
「よろしく、輝積君。」
「よろしくね、輝積。」
「よろしくお願いします。輝積さん。」
「よろしく。」
いや…改めて見ると、全員美少女だよな。両手に華というより一面華だよ。
「でさ、早速なんだけど、いいかしら。」
風先輩が言い始める。
「まず、夏凜。夏凜は剣道部の練習相手を頼まれてるから、そっち行って。」
「わかったわ。」
「それから、東郷。東郷はパソコン部の方から手伝って欲しいって言ってたからそっちをお願い。後、友奈も一緒に行ってやって。」
「了解です。」
「わかりました。」
「そんで、残った私と樹、輝積は川のごみ拾い。」
「うん。わかった。」
「はーい。」
「それじゃあ、活動開始!」
それぞれ移動する。俺と風先輩、樹ちゃんは川に行く。
そして、川の中に入ってごみを拾う。
「…」
無言の時間が過ぎる。
ごみを見つけては拾って袋に入れる。それを淡々と繰り返す。
「あ、あの…輝積さん…」
「ん?何?」
以外にも沈黙を破ったのは樹ちゃんだった。樹ちゃんは飛躍的近い場所でごみ拾いをしていたため、話しやすかったのだろう。それに、風先輩は少し遠い場所にいる。
「昨日はすみませんでした。」
「昨日?…あぁ…」
昨日、俺のことをワイヤーで捕まえたことを言っているのだろう。
「別に、気にしてないからいいよ。」
「そ、そうですか…」
「おーい!樹!輝積!」
遠くで俺達を呼ぶ風先輩。
「友奈達が依頼終わらせたらしいから、私達も上がるわよ!」
「はーい。」
「了解でーす。」
もう、そんな時間なんだと思う。
川から上がり、ごみを分別して、勇者部部室に行く。素手に依頼を終わらせた友奈と東郷さん、夏凜がいた。
「みんな、いるわね。」
「結城友奈、無事依頼を終わらせてきました。」
「同じく、東郷美森、依頼を終わらせました。」
敬礼する友奈と東郷さん。夏凜はやらないようだ。
「まあ、相手にならなかったけどね。」
自慢そうに言う夏凜。またボロボロにしたんですか…何だろう、前もスケットやって、今回もやって…てかさ、本当相手にならなかったみたいだな。これはその内俺に依頼来るんじゃね?てか、夏凜に黒星なのは俺だけじゃね?
「さーて、部活も区切りがいいし、今日はこれで終わりますか。」
「帰りにうどんでも食べて行く?」
「んじゃ、うどんを食べに行く人挙手!!」
風先輩の指示で手を挙げる友奈に樹ちゃん。さらに東郷さん。以外ですな。勿論俺も手を挙げる。
「あれ?夏凜ちゃん、うどん嫌い?」
「ち、違うわよ。どっちかというと好きよ。」
「そんじゃ、参加多数でうどん食べに行きましょうか。」
「そう。なら、私は帰るわよ。」
「何言ってるの?夏凜、あんたも行くのよ。」
「はぁ!?」
「あ、これ、部長命令だから。」
「な、なんで!?」
「みんなと食べるうどんは美味しいよ」
「んじゃ、行くわよ~」
「ちょ!?人の話しを!?」
こうして、俺達はあのうどん屋に行った。
あの、親切なおばちゃんが注文を取りに来る。
友奈と東郷さん、風先輩は肉うどん。樹ちゃんは天ぷらうどん。夏凜は狐うどん、俺はザルうどんだ。
「あら、輝積、ザルなんだ。」
「熱いうどんも良いけど、この季節はザルうどんが一段と美味しいんだよ~」
「輝積さん…顔がにやけてますよ。」
「いや~なんか、久々なんだよね~うどん。」
「輝積君もうどん好きなの?」
「ふふふ…俺はな…うどんが大好きでな…週に一回以上はうどんを食べる日を作っているほどだ。」
「そんなに…」
「てか、輝積のキャラ壊れかけてるし…」
「この部の部員は全員うどんが好きですよね。」
「確かに、そう言われてみれば…」
そう話していると、うどんが到着する。
「そんじゃ、」
「「「「「「いただきます!!」」」」」」
うどんを食べ進める俺達。たわいもない会話をしながら、みんなと食べるうどん。なんか、普通より美味しく感じるな。
「おばさん~おかわり!!」
「風先輩、そんなに食べたら、夕食食べられませんよ?」
「輝積さん、あのね、お姉ちゃんは、ちゃんと夕飯食べるよ。」
「うそ…女の子なのに!?」
「ふふふ、うどんは私の女子力の源なのだ~」
「なん…だと…うどんは女子力の源だと…だからか…俺がよく料理をするのは…」
「へ~、輝積君ってよく料理するんだ。」
「まあ、人並みにはな。」
「そのお隣さんである夏凜は料理があまり出来ないと見た。」
「う、うるさいわね!やる気になれば、料理の一つや二つ簡単よ!」
「それでは、料理対決しますか。」
「なんで東郷がのる気なのよ!?」
「夏凜さん…」
「なによ、樹。」
「大丈夫です。私も料理はあまり出来ない方ですから。」
「何もフォローになってないわよ!?」
「さて、時間も遅くなってきたし、もうそろそろ帰りますか。」
風先輩の一言により、東郷さん以外が立ち上がり、お金を払う。
そして、それぞれの帰路に立つ。
俺は夏凜と帰り道が同じなので、一緒に自転車を押しながら帰る。
「あ、あのさ…」
「何?」
話しかけてきたのは夏凜だった。
「こ、今度、料理教えて…」
勝負を申し込まれたようなものだ。仕方ないか。あれ?俺も参加じゃ…
「別にいいよ。基本暇してるし。」
「いい!べ、別に料理が苦手な訳じゃないんだから!!」
「はいはい。わかってるよ。」
夏凜…その言い方をツンデレって言うんだよ。
そんなことを思っているうちに玄関前に着いた。
「そんじゃ、夏凜。また明日。」
「ええ…また明日。」
そう言って玄関の戸を開ける。
制服を脱ぎ、私服に着替える。
あ…そういや、昨日からずっと制服だったな。
制服の予備をだして、私服に着替えて、キッチンに立とうとする。
「おいおい、俺が作るぜ?」
いつの間にやら人化している九尾。
「いや、俺がやるよ。」
「なんだよ、一応、俺はお前の下部みたいなものなんだぞ?遠慮しなくていい。」
「そうじゃない。」
「じゃあ、なんなんだい?」
「正直言うよ。」
「うん。」
「九尾は料理が上手い。」
「ふふふ、そうだろう。」
「ただ、普通の人よりは、だ。」
「?」
「言うなら、俺の方が上手い。」
「…それ自分で言います?」
「まあ、九尾は俺の料理を食べたことがないから、わからないんだろうけどな。」
「…そこまで言うのなら、勝負します?」
「挑むところだ。」
こうして、俺と九尾の料理対決が始まった。
「てなわけで、銀、判定よろしく。」
「そんなわけで呼び出されたの…私。」
「そんなこと言わずに、お願い。」
「仕方がないな。」
こうして、勇者部料理対決の前挑戦、上賀家料理対決が始まった。
まあ、結果だけ言うなら…
「うん、輝積の方が美味しい。」
勝ったのは俺だった。
九尾は落ち込むが、今後、夕食などは交互に作っていこうという話しで纏まった。
時間が過ぎ、もうそろそろ寝ようと思った時間。
充電を挿しウォークマンを挿した携帯で、勇者部専用のSMSアプリを開く。俺のアイコンに九尾(妖精状態)がなっていて、会話が出来るようになっていた。
あ、因みにだが、九尾は携帯、銀は実体化して、別の部屋で寝ています。
友奈が、俺が参加してきたことに気が付いたようで、
友奈 輝積君が参加してきたよ~
風 遅いわよ~
東郷 ぼたもち
夏凜 また、東郷が会話おかしくしてるわね…
輝積 なに、このカオス…
友奈 輝積君が喋った!!
樹 本当です。
東郷 ぼたもち ぼたもち
風 東郷、止めなさい…
輝積 ぼたもちがどうかしたの?
夏凜 わかんないわよ…
東郷 今年こそ、ぼたもちを流行語大賞に…
樹 それは…ちょっと…
風 いくら、東郷でも難しいと思うぞ…
東郷 ぼたもち
友奈 頑張れ!!東郷さん!!
夏凜 友奈…それは応援しちゃいけないタイプよ。
友奈 え!?そうなの!?
輝積 取り合えず、また明日~
風 おう、おやすみ~
樹 お休みなさい。
東郷 お休みなさい。ぼたもち
夏凜 お休み。
友奈 お休み、輝積君。
アプリを閉じろとしたとき…
友奈 きっと毎日が楽しくなるよ
…毎日が楽しくか…
俺は、それを見たあと、携帯を枕元に置いて、考えた。
記憶は無い。けど、今、とても楽しい。友奈や東郷さん、風先輩に樹ちゃん、さらに、九尾に銀。
まだ始まったばかりだけど、とても楽しい。
樹海やら、勇者やらで色々あるが、楽しくのは変わらない。
…変わらないで欲しいな…
そう思い、夢の中に入って行った。
最後、フラグのようなものを建ててしまいました…
まあ、それを折ってこその主人公ですけど…
アニメイトでゆゆゆのカードが…ルールわからんけど欲しかった…しかもスリーブで東郷さん以外売られてた…夏凜が欲しかったが、財布の中身が…
そんなことより次回予告
次回予告
「え!?ちょっと!?」
「内容次第には…」
「そうなんですか!!」
「お姉ちゃん?」
「次やったら…」
「どっか出かけるのか?」
「鷲尾…」
次回 歌を