そういえばヒナタの誘拐事件について書こうかすごく悩んでいたのにすっかり忘れてた。
時は流れてもう六歳。
あれからなんとかナルトに会えないか、何度もねばって公園を訪れていたものの、だんだん自分の心が折れてきそうになったので通うのをやめた。
なにが楽しくて友達もいないのに、公園の入り口からあの目立つ金髪頭がいないか確認しては帰るということをしなければならないんだ・・・
っていうか、あんだけ行っていたのに一度も遭遇しなかったとか・・・
やだ・・・俺の運・・・低すぎ!?(某広告)
後は一人で修行、兄さんと修行、その他もろもろ・・・と
あたりさえない日々を過ごしていた。
そういえばこの前里でネジを見た。
ネジは一年先に入学しているんだっけ?
そういえばヒナタ誘拐事件はもう起きたのか?
なんだかネジの雰囲気がピリピリしてたし、もうヒザシさんは亡くなったんだろうなぁ・・・。
そして明日は俺のアカデミーの入学式。
横では兄さんが父さんとなんか睨み合っている。
今にも写輪眼を出しそうな雰囲気だ。
「(このピリピリした雰囲気、どうにかしてほしい・・・)」
と、色々心の中で考えていたらいつの間にか話が進んでいた。
「父上、やはり明日の任務へ行くのはやめます。」
「イタチ!分かっているのか!?明日の任務は重要な・・・」
あー、なんかこの明日の任務で暗部への入隊が確実になるんだっけ?
なんか面倒くさいことになってきたなー
別に俺としては来ても来なくてもどちらでもいいんだけどなぁ・・・
「(兄さんの気遣いは嬉しいけど、早くこの空間から抜け出したいし断ろうかな・・・)」
「アカデミーの入学式は家族が参加するのが通例な筈。なので明日の入学式は俺が「いいよ、兄さん。別に来なくても大丈夫だから。入学式ぐらい一人でも平気だよ。」
「サスケ・・・」
「明日の任務は兄さんにとっても、父さんや一族にとっても大切な任務なんでしょ?だったら、俺なんかのために行くのを辞めなくてもいいよ。」
「・・・はぁ、分かった。アカデミーの入学式へは俺が行く。」
え、マジか
「・・・わかりました。」
ということで、なんか父さんが入学式に来ることになった。
なにともあれ兄さんが任務を放棄しなくて済んだのはよかった。
でも、この任務を終えたら兄さんは確実に暗部入り・・・
そして二重スパイという重荷を背負わせられるのか・・・
そもそもうちは一族は、もう完全にクーデターをやる方向に傾いているのか?
集落を歩いていても、いつもとあまり変わらなかったけどな・・・
やはり、一族の子供や忍者ではない一般の人は何も知らないのだろうか?
いや・・・考えるのはやめておこう
なにがともあれ早くこの部屋から出たい。
「失礼しました。」
兄さんと一緒に廊下へ出る
しばらく無言で歩いていると、ふと、兄さんが口を開いた
「・・・サスケ、」
「(何だろう?)何?」
「もう、あんなことは言うな。」
「あんなこと・・・?」
あれ?なんかダメなこと言ったけ?全く身に覚えが無いんだけど・・・
「“俺なんか”なんて言うんじゃない。お前が頑張っていることや、努力していることは俺が誰よりも知っている。」
「(あれ?秘密の修行ももしかしてばれてるのか?ばれていないことを祈ろう・・・)」
「だからそんなに自分を卑下するな。お前は俺にとって・・・
自慢の弟なんだからな。」
「・・・!」
急に歩くことをやめた俺を兄さんは不思議そうに振り返る
「サスケ?」
「ど・・して・・・そ・・な・・・」
「どうした?」
「・・・ううん、なんでもない。わかった、もう言わないよ。」
「・・・そうか、なら良かった。」
そう言うと兄さんは立ち去った
「どうして・・・」
俺は(私は)知っている。この先、兄さんは何に苦悩するのかを。
俺は(私は)知っている。兄さんがこれからどんな過酷な道を歩んでいくかを、そして・・・その先の行く末も
それを知っている上で、俺は(私は)何もしようとしない、助けようとしない
最初から無理だと、限界だと勝手に決めつけて
そんな俺なんかのために
「(兄さん、イタチは・・・死んでしまうのか・・・)」
俺は(私は)一体何をしてるんだろう
なんか書いていたらいつの間にかシリアスになっていた
関係ないですが、うちは一族ってなんであんなにネタ(顔芸)が豊富なんでしょうね
主にコラ画像の犠牲になっているのだ・・・