勇者部の恋物語   作:りりなの

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リクエストいただいたんですけどね、内容変えて書かせていただきました。

これじゃリクエストの意味ないじゃんと言われると思いますがねこれが書きたかった


短編 こんな再会はいかがかな?

「やっと役目が終わったか」

 

 少年は体が消えるときにそう言った。

 

「ありがとうね暁人」

 

 そんな言葉に暁人は呆れながら言った。

 

「あぁ、半人前のマスターのせいでとんだ召喚になったよ」

 

 だけどその顔はまんざらではなかった。

 

「僕は座に戻るが必要になれば呼べ、君はトラブルに巻き込まれる体質らしいからな」

 

 暁人はマスターをとある少女と重ねて見てきた。

 

 そして消えるときに最後の言葉を告げる。

 

「君に出会えて感謝する」

 

 そう言って暁人は座に戻った。

 

 戻ったはずだった。

 

 目の前に見えるのは何処かの教室だった。

 

 そして暁人は嫌なことを思った。

 

 座に戻ってそのまま召喚されたのか。

 

「誰だ、僕を召喚した愚か者は」

 

 そう言って召喚した人物を見ると見たことある人物が目に見えた。

 

「突然でもうしわけありませんが私は上里ひなたです」

 

 この時代における情報は確かに得た。

 

「ほぅ、死者が死者をよんだか」

 

「貴方のお名前を聞いてもいいですか」

 

「マスター失格だな、召喚した英霊に名前を聞くか三流以下だな」

 

 暁人はため息を付きながらも周りを見る。

 

 やはり、この時代はおかしい。

 

「なぜ、君がこの時代に居る?」

 

「ちゃんとした説明がいるみたいですね」

 

「なるほど諏訪の巫女までがいるのか」

 

「なぜ、私達の事を知っているんですか?」

 

 2人の巫女とこちらを見ながら驚いている園子を置いて話をする。

 

「なるほど、君たちは英霊の召喚をやったことがないのか」

 

「では、一応召喚されたのならこちらの流儀で返すか……クラスはアヴェンジャーどうやら今回も出来損ないのマスターに引き当てられたようだ」

 

「名前はないんですか」

 

「あぁ、僕には語るような名前なんかないからね」

 

 それにしてもこの世界に呼び出されてしまうか。

 

「それで僕になにをして欲しい?」

 

「四国を救うのに協力してください」

 

「ならば答えよう断る」

 

 その言葉に2人は驚いている。

 

「なぜ、協力できないんですか」

 

「君たちも知っているように僕は元勇者だそれは理解できるだろ」

 

 その問いに頷く2人だ。

 

「そして僕のクラスはアヴェンジャー意味がわかるかい?」

 

「復讐ですか」

 

「僕はこの世界を妬みそして殺された、それなのに僕が手を貸す理由はない」

 

 それに園子の反応を見るからに僕が死んでいる世界と繋がっている。

 

 であるなら銀もこの世界にいる。

 

 今はまだ再会してはならない。

 

「ねぇ、いずさんだよね」

 

 今まで会話に参加していなかった園子が切り出した。

 

「自分の名は忘れた召喚に不備があったんだろ」

 

「何でいずさんは死んでるはずなのに成長してるの!」

 

 彼女の疑問はそこだったみたいだ。

 

「話が進まん、そこの馬鹿はほっといて君らの選択を聞こう」

 

「神託で貴方を呼んだんです、だから残っていただきます」

 

 そうなるのか。

 

「なら僕は自由にやらせてもらう」

 

 そう言って霊体化してこの場から離れた。

 

 あのままあそこにいては頭が痛くなる。

 

 そして僕は学校の屋上で実体化した。

 

 周りを見ていなかったからだろうか僕はつくづく不幸体質が感染したと呪った。

 

「えっ」

 

 一人の少女がこちらを見て驚いていた。

 

 会いたくなかった。

 

 なぜ君がここに居るんだ。

 

「暁人だよな」

 

 銀は走ってきて僕の両腕を掴んでその名を呼んだ。

 

「でも、なんで腕があるんだそれに今のあたしと同い年ぐらいになってるし」

 

 そんな銀に僕は何も言わずに見つめた。

 

「なぁ、暁人なんだよな! こっちにはさ過去のあたし達が来たけど暁人はいないんだ……なんて言ったらいいんだ」

 

 僕は優しく呟く。

 

「平行世界って言いたいんだろ」

 

「そうそれだ、ってことは暁人なんだ」

 

「悪いが僕は君が知っている出雲暁人じゃない」

 

 そう言った僕の頬に銀の手が触れた。

 

「姿は変わってるけどさお前はあたしが知ってる暁人だよ」

 

 目から涙を流しながら笑いかけてくる銀に僕は呟いた。

 

「一つの世界を救ったんだ」

 

「その話聞いてくれるかな」

 

「当たり前だろ」

 

 そう言ってくれた銀の額に自分の額をくっけた。

 

「ただいま」

 

「おかえり」




余談

「なぁ、暁人聞いて良い」

「どうしたんだ?」

「そのマスターって女なのか……」

「あぁ、そうだけどってどうしたんだ睨んだりして」

「へぇーふぅーん」

「でも、僕が好きなのは銀だけだから」

「ちょっ! いきなり何言ってるのさ」


といった流れまで書こうと思ったけど蛇足気味と思い書きませんでした。

ではでは次のリクエストを書きますよー

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