勇者部の恋物語   作:りりなの

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話ができるまで時間がかかりましたがその間にお気に入り登録が50件を超えているのを見て嬉しかったです。

それを見てしまって早めに話を書かなくてはいけないと焦ってしまったりしましたが映画公開までに残りをかき上げたい。

文才が欲しいと願ってしまう。


結城友奈 4

 目が覚めると白い天井が目についた。

 

 体に痛む個所はあるが受けないほどではない。

 

「あれから何時間経ってるんだ」

 

 そんな疑問を浮かべながらベットで横になっていると扉がスライドする音が聞こえてくる。

 

「暁人君目が覚めたんだ」

 

 そう言って友奈が入ってきた。

 

「どれくらい眠っていた」

 

「三日間は寝てたよ、凄く心配したんだよ」

 

 顔を見たらどれほど心配されていたのか分かる。

 

「それはすまない」

 

 

 私たちはバーテックスをすべて倒したけど暁人君は重傷で一番ひどかったがいつ目を覚ますのかもわからなかったが私は毎日彼の部屋にお見舞いに行く。

 

 目を覚ました時に誰かいた方が寂しくないからだ。

 

 そして今日、私が行った時には暁人君は目を覚ましていた。

 

 どれくらい眠っていたのかだけをきいてきたけど私はお礼を言いたかった。

 

 諦めそうになった時に私のもとに届いた暁人君の刀。

 

 それの御蔭で諦めることなく御霊を封印することができた。

 

「ねぇ、暁人君」

 

 私は自分が置かれている立場を忘れて言った。

 

「今度、うどん食べに行こうよ」

 

 どんな返事をされようが彼を無理やり連れていくのは決定している。

 

「そうだな」

 

 だからこの返事は反則だ思ってもいなかった。

 

「なら、約束だね」

 

 そう言って私は笑った。

 

 味覚がないのにこの約束をした私はどうなのだろうと思ったけど関係ない。

 

 だけどそんな約束は果たされることなく私達は退院して部活に顔を出すが暁人君の姿だけがない。

 

「風先輩、暁人君がいないんですけど」

 

 私は気になり風先輩に聞くが複雑そうな顔をして答えた。

 

「暁人はバーテックスを全て倒したことによりここに在籍する理由がなくなったから大赦に戻った」

 

「私が聞いたのはこれだけよ」

 

 嘘だ、暁人君は約束をしてくれたのにどこかに行くはずがない。

 

 なんでこんなことになるんだろう。

 

 私は少し落ち込みながら東郷さんとは別で帰宅していたら彼が居た。

 

「待ってた」

 

 彼はそう言って私に寄ってきた。

 

「なんで、大赦に戻ったんじゃ」

 

「友奈との約束があったからきた」

 

「ありがとう」

 

 自然とそんな言葉が出たけど彼は少しだけ微笑んだ。

 

「なんだいそれ、友奈なら早く行こうと言うと思ったよ」

 

 彼は私が知っているだった。

 

「それじゃ、早く行こ」

 

 そう言って彼の手を掴んでかめやに向かおうとしたが仮面を付けた人が出てきた。

 

「出雲暁人探したぞ」

 

 そう言って仮面を付けた人は暁人君に近づいていく。

 

「今日は外出させてくれる約束ではなかったか」

 

 暁人君は静かにそう言ったが仮面の人は携帯端末を弄り暁人君に言う。

 

「そんなことは私は聞いていない、大赦から脱走した君を連れ戻すことを言われた」

 

「っち、そこまでしてお前たちは友奈との接触を阻むか」

 

 そう言った暁人君は何かを知っている顔だった。

 

「さぁ、私たちは上に言われたとおりに君を迎えに来ただけだが?」

 

 それでも仮面の人たちは知らないと言う。

 

「もし、ここでお前たちの言葉を無視したらどうなる」

 

「その時はその時の判断を私たちは承っている」

 

 そう言われ暁人君はこちらを向いてすまなそうな顔をした。

 

「すまないな、何時会うか分からないがその時にでも」

 

 そう言って私が掴んだ手を離して大赦の人の元に行く。

 

「会えるよね」

 

 私がそう言うと暁人君は足を止めて呟いた。

 

「友奈がそう強く願うなら会える、近いうちに」

 

 その言葉の意味は少しだけ分からなかったがその言葉の意味を知るのは近い日に知った。

 

 でも、暁人君が大赦の人に元に行くとき少しだけ不安に思った。

 

 なぜ、彼だけあんな扱いを受けるのだろうと。

 

 まるで犯罪者を扱うような言葉だった。

 

 本当に彼は何をやったのだろうと思った。


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