話的には短いかもしれませんがこれで次の話に行く。
次回はにぼっしーこと夏凛ちゃんですよ。
「貴方はまだ寝たら駄目だよ」
声が聞こえる優しい声が聞こえる。
「貴方が諦めたら駄目」
誰なんだ僕に話しかけるのは黒の世界に色を付けて話しかける人物を見る。
「君は誰」
赤い瞳の女性は微笑みながら言う。
「貴方は私の名前を知っているよ」
歳の離れた女性に知り合いはいないがどことなく同じような気配を感じる。
「上里ひなた」
僕は自然と女性の名前を口にした。
300年前に自分と同じ土地神の声を聞いた『巫女』僕の先祖に当たる人だ。
「君も大変な運命に巻き込まれたね」
「絶望しかない未来が待っているからね」
僕はいつもの様に相手に自分の感情を読まれない口調で話す。
「いいんだよ、弱いところを見せてもここには誰もいない」
「貴方は頑張っている赦されてもいいんだよ」
騙されるな、赦されるわけがないこの僕が赦されるべきではない。
永遠に恨まれていくしかないのだ。
だから、この言葉に耳を傾けてはいけない。
心を閉ざさないといけない。
「立ち止まったら駄目だよ」
「あの子達は前を向いて歩いてるんだから」
「君が立ち止まったら終わりだよ」
「何でそんなこと言うんですか」
僕は弱気な声で聞く。
「私は終わったけど君は生きている、だから諦めて欲しくないの」
「今の僕は生きているか分からない」
あれでは死んでいるのと変わらない。
「君は動けるよ動く意思があればできる」
僕は動きたくても動けない。
動くことはできない。
大赦の人間が監視しているから動くことができない。
端末も大赦で保管されてるから戦うことはできない。
「今回は君にチャンスをあげるから頑張ってきて」
そう言われた瞬間目の前は真っ暗になり次第に明るくなっていくがその風景は見たことある因縁の場所だ。
「樹海か」
ここに足を踏み入れるのはあの時以来だ。
思念体である体には勇者の服装に変わっている。
なぜ、ここに居るのか思いながらも周りを見ていると壁が壊されて星屑が侵入している。
「勇者の暴走か」
五人の内の誰かが壊したのかそう思いながらも襲ってくる星屑を武器を飛ばして葬っていく。
彼女達ならこの困難を乗り越えれると信じて僕は動く。
そして見つけるあの子を姉と一緒に戦う姿を見つけた。
「あれでは動くこともできないか」
僕は彼女達に襲い掛かる星屑を一瞬で消し声だけをかける。
「君たちは行くんだアイツ等は僕が消してあげるから」
その声に樹ちゃんは頷き姉の裾を引っ張り目で訴えかけ移動して行った。
「さて、来なよ星屑ども僕が相手をしてあげるよ」
これで彼女たちを助けることができたのかは分からないがこれで良いかな……銀。
東郷さんが暴走してバーテックスを倒した私は声が戻りいつも通りの生活に戻ったけど、あの日の以来出雲さんの声も姿も見なくなった。
あの場所に行っても会えることはなかった。
でも私は何時か会えると信じて毎日足を運ぶ。
今日もあの場所に向かうと歌声が聞こえてくる。
聞いたことのある歌声、私は歩く速さを速めて向かう。
彼は居た。
なぜか姿を見ると凄くうれしかった。
そして彼はこちらを振り向き笑顔で言う。
「やぁ、また君の歌声を聞かせてくれるかな?」
「はい!」
私は歌う、この人が褒めてくれたあの歌をそして歌い終わったら聞こう出雲さんの事を全部聞くんだ。