HIGH SCHOOL D×D ―――(再)―――   作:ダーク・シリウス

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エピソード8

「今日は私と一緒にいるの!」

 

「リアスばっかりズルい!一誠は私と一緒にいるの!」

 

「朱乃は何時も一誠と一緒じゃない!ちょっとぐらい私も一誠といさせてよ!」

 

「いや!もっと一緒にいるの!」

 

「朱乃のバカ!我がまま!」

 

「リアスだって我がままじゃない!」

 

 

わー!きゃー!わー!

 

 

「・・・・・お兄さま、止めないんですか?」

 

「喧嘩するほど仲が良いってリーラさんが言っていたから放っておく」

 

「イッセー、良い性格をしているにゃん♪」

 

「そう?どう思うオーフィス?」

 

「我、分からない」

 

グレモリー家に遊びに来た一誠たち。白音と黒歌はグレモリー家に預けられ、

朱乃と朱璃は堕天使側の領土で移住する事になった。

必然的に一誠たちも堕天使の領土で暮らすことになったが、

特に文句も言わず残りの期間まで暮らしている。

 

「にゃー、イッセーもだいぶいい感じに強くなってるねー」

 

「自分じゃ分からないよ強くなったのか」

 

「いやいや、仙術で分かるにゃん。イッセー、最初にあった頃より力も増大しているし」

 

「仙術?なにそれ」

 

「仙術って仙人しか扱えない特別な力の名前。相手の気、生命エネルギーを―――」

 

と黒歌から仙術の詳細をふむふむと聞いていると、一誠たちがいる庭の向こうから

 

「こんにちは一誠ちゃん」

 

「あっ、フォーベシイおじちゃん」

 

細身で銀髪の中年男性が青い髪の二人の少女とメイド服を見に包む女性を

引き連れて近づいてきた。

 

「黒歌、グレモリー家の生活はどうかな?」

 

「良くして貰っているにゃん。魔王フォーベシイ、心から感謝しているわ」

 

「お礼を言うなら一誠ちゃんに。私は特に何もしていないよ?それよりも一誠ちゃん、

キミに紹介したい子がいるんだ」

 

何だかデジャブを感じたと黒歌は思いつつフォーベシイの足元にいる少女たちを見据える。

姉妹なのか容姿がとても似ている。子猫より身長があり、

一誠と同年代だろう少女たちはフォーベシイの手に頭を載せられた状態で紹介された。

 

「私の娘、ネリネちゃんとリコリスちゃんだ」

 

「初めまして、私はネリネです」

 

「初めまして!あなたがイッセーくん?お父さまから話を何度も聞いていたよ。

あと私の名前はリコリスって言うのよろしくね」

 

「兵藤一誠だよ、よろしくね」

 

三人は握手をし合う。ネリネは大人しい子でリコリスは活発な子らしく、

ペコリとお辞儀をしたり笑みを浮かべながら挨拶をした。

 

「ところで一誠ちゃん、リアスちゃんと朱乃ちゃんが喧嘩をしてるみたいだけど」

 

「僕と一緒にいたがっているんだけど、あとで仲良くなるかもしれないから放っておいているの」

 

「ふむ、一理あるが時には男の子が喧嘩を止めさせることも大事だよ?」

 

「そうなの?」

 

「うむ、試しに私の言う通りにしてみなさい」

 

一誠はフォーベシイの指導のもと、喧嘩を止める方法を教授を受け未だに喧嘩している

リアスと朱乃に近づく。

 

「一誠!私と一緒にいたいよね?」

 

「一誠はリアスよりも私と一緒にいたいよね?」

 

近づいてきた一誠に気付き、必死に尋ねるリアスと朱乃に一誠は二人の頬に唇を押し付けた。

 

「「え・・・・・?」」

 

そして、小さい体で二人の女の子の身体に腕を回したのだった。

 

「僕の為に喧嘩しないでよ。大好きな二人が喧嘩したら僕は嫌だし傷付くももっとヤダよ」

 

「「・・・・・」」

 

耳元で囁かれ、リアスと朱乃はしばらく何をされたのか、

何を言われたのか処理が追い付かないでいたが理解した時には耳まで顔を赤くした。

 

「い、いいいいい一誠!?」

 

「えっと、あ、あの、そ、それって・・・・・あうあうあうあう・・・・・っ」

 

次の瞬間。一誠を突き飛ばし、どこかへ行ってしまった。

 

「・・・・・え?」

 

フォーベシイに言われたとおりにして、二人が喧嘩を止めるはずだとも言われたが

怒ったように顔を赤くし突き飛ばされ、どこかに行ってしまった二人に呆然とした。

 

「・・・・・フォーベシイおじさん」

 

これでよかったの?とフォーベシイに求め振り返るとそこには、

 

『フォーベシイさま、一誠さまになんて不埒なことをさせているのですか!』

 

『パーパー!まだ幼い一誠くんに変なことを教え込んでくれやがりましたねぇっ!』

 

『リ、リーラちゃんにママ!わ、私はただ女の子の喧嘩を止める方法を教えただけだよぉっ!?』

 

『『その方法が子供に悪影響を与えると言う事を知ってて教えたあなたに天誅ですっ!』』

 

必死に逃げるフォーベシイにグンニグルを片手に追うリーラと何時の間にかいた

見知らぬメイドが足に雷撃を纏って凄まじい速度で追いかけていた光景が

一誠の目に飛び込んできた。

 

「・・・・・黒歌お姉ちゃん、リーラさんたち何してるの?」

 

「にゃははは、大人だけの追いかけっこにゃん。ところでイッセー。

お姉ちゃんにもさっきのして欲しいにゃ」

 

「ん?いいよー・・・・・ごめん、リーラさんが怖い顔を向けてくるからダメみたい」

 

「一番手強いのは、やっぱりあのメイドねぇ・・・・・」

 

後日、リーラから二度とあんな方法で女の子同士の喧嘩を止めることを禁じられ、

正しい喧嘩の方法をリーラに上書きされる形で教え込まれた。

全身黒コゲでオーフィスに突かれて気絶しているフォーベシイの後ろで。

 

 

―――翌日―――

 

 

『ははは、そんなことがあったのかい』

 

「笑いごとではございません誠さま。あの魔王には感謝するけれど、純粋な一誠さまに

穢れができてしまう言動を教え込まれては傍迷惑なのです」

 

『そうね。あの子だけでも純粋にいてくれないと可愛くなくなるわ。リーラ、引き続き

一誠に悪影響を与えないように監視もとい御世話してね』

 

「分かっております」

 

『それと、例の襲撃して来た奴らのことなんだけれど万事屋「九十九」って

何でも屋って事が分かった。俺と一香も面識ある』

 

「そうでしたか・・・・・知らずとはいえ、敵対になったことに運命とは

分からないものですね」

 

『仕事に関して私情は挟まない。裏社会では有名な組織だ。

今頃、お前たちの情報を得ている頃だろうさ』

 

『それにしても、彼らを撃退したあなたとオーフィスはともかく、

「九十九」メンバーでナンバー2の烏間を撃退した一誠は凄いわ。

彼の強さは私たちも認めるほどだし』

 

『大将に至っては完全にお前たちを侮っていたからオーフィスにやられた。気をつけろよ、

あいつは俺に怪我を負わすぐらい強敵だ』

 

通信式魔方陣で誠と一香と連絡するリーラ。今まで起きた事をこうして現れる魔方陣を介して

今までリーラは報告をしていたのである。

 

「血は、争えないってことでしょうか」

 

『今回は偶然結果がそうなっただけだ。次もそうなるとは限らない。

運も実力の内と言うがそれはどこまで続くか』

 

『アザゼルからも報告を聞いているけど、誠輝に渡した宝玉は一誠に渡されたらしいわね』

 

「はっ、そのようで。私は知りませんでしたが」

 

『今となってはそれが良かったかもしれない。邪龍ネメシスも俺たちがこっそり

一誠に宿したんだがな』

 

「―――お二人が、ですか」

 

元々宿っていたわけではないあの邪龍は後天的な方法で一誠に宿されていた。

初めて知る事実であり、何時の間にかそんな事をしていた二人に心の中で溜息を吐いた。

 

「それで、お二人は今どこで何を成されておりますか?」

 

『いまか?インドにいる神さまたちと宴会しているぜ』

 

『一誠も連れて来たかったわぁー。パールヴァティーやサラスヴァティーが

会いたがっていたもの』

 

・・・・・この二人はとんでもないことをすることに関して留まりなど知らない。

そんな二人の血は濃く一誠も受け継いでいるのかもしれない。

 

『ところで一誠は今どうしている?バラキエルの娘やサーゼクスの妹に振り回されているか?』

 

「いえ、一誠さまに会いにアジュカさまが来訪していまして」

 

『アジュカ?アジュカ・アスタロトが一誠に?』

 

「はい。いま、私の目の前でお話をしています」

 

部屋の隅で誠と一香と会話していたリーラの視界に応接室の机を挟んで座っている

一誠と怪しい雰囲気を醸し出している男が映り込んでいる。

 

「ふむふむ。実に興味深い。グレートレッドの肉体とオーフィスの力によって生まれたドラゴンか」

 

「・・・・・」

 

「ああ、そう警戒しなくても虐めたりしないから安心して欲しい。俺はサーゼクスと友達だよ」

 

「・・・・・サーゼクスお兄ちゃんと?」

 

「そうだ。なんならサーゼクスの小さい頃の話をしようか?

ふふ、あいつの恥ずかしいことも知ってるよ?」

 

ジッとアジュカの目の底を覗きこむように一誠は凝視したらフルフルと首を横に振った。

 

「おや、いいのかい?」

 

「嘘じゃないみたいだから良い」

 

「信用してくれてありがとう」

 

朗らかに感謝をし展開していた魔方陣を消した。

 

「兵藤一誠くん、ドラゴンに興味あるかな?タンニーンとの特訓もしているそうだし」

 

「うん、興味あるよ。他の二天龍とか邪龍とか会ってみたい」

 

「ふふ、兵藤一誠くん。真龍、龍神、天龍、邪龍の他にも代表的なドラゴンがいるんだよ?」

 

意味深な物言いを言うアジュカの目に「なに?どんなドラゴン?」と目を輝かす一誠が映る。

人型ドラゴンとはいえ、精神的はまだまだ子供。好奇心や興味なものがあると誰でも

知りたがるのは悪魔とて同じことだ。

 

「五大龍王という五匹の強いドラゴンがいるんだ。俺はそのうちの一匹と友達でね、

真龍と龍神によって誕生したキミなら彼女も友達になってくれるはずだ。

どうだい、会ってみるかな?」

 

「会う!」

 

勢いよく挙手をしてハッキリと願った。アジュカは小さく笑みを浮かべリーラに顔を

向けると、話を聞いていたようでコクリとリーラが頷いた。

 

「私も同伴させてもらいます」

 

「あとオーフィスとヴァーリも!」

 

―――○●○―――

 

一誠、リーラ、オーフィス、ヴァーリ、そしてアジュカは妖しげな森林の中に

魔方陣の光と共に出現した。そして開口一番、

 

「ここ来たことがあるよ?」

 

「おや、そうだったのかい」

 

「誠さまと一香さまがサファリパーク気分で一誠さまをここにお連れしたことがあります」

 

「ここは人間が知らない場所であるんだがね。彼らの行動力は凄まじい」

 

アジュカの先導のもと、一誠たちはどこかへと案内され続く。

 

「アジュカお兄ちゃん、どんなドラゴンなの?」

 

「―――蒼穹のごとき鱗を持つ龍の女王、『天魔の業龍(カオス・カルマ・ドラゴン)』ティアマット。

悪魔のゲーム、レーティングゲームの真の審判者であり、真の管理者の一角だよ」

 

すると、一誠の右手に禍々しいオーラが発生し、黒と紫が入り混じった赤い宝玉がある籠手。

ヴァーリの背中に青い翼が生え出した。

 

『ティアマットか。懐かしいドラゴンと会うのだな』

 

『我らが揃って会えば驚くかもしれんぞ?』

 

と、一誠とヴァーリの中に宿っているドラゴンが会話をした。

 

「あれ、知ってるんだ?」

 

『ティアマットは五大龍王の中で最強のドラゴンだ。

ドラゴンの世界でティアマットの事を知らないドラゴンはいないぞ』

 

「・・・・・ねぇ僕、知らなかったけどいけなかったのかな?」

 

『元々人間だった兵藤一誠が知らないのは無理もない。

ヴァーリも最近になって知ったばかりだからな』

 

アルビオンにフォローされる。「そっか」と一誠は納得しアジュカの背を見ながらついていく。

 

『しかし、ティアマットが退治されていなかったのはアジュカと盟友の関係だったからなのだな』

 

「過去に彼女と接触できた機会があってね」

 

『そうか。この調子ではドライグと会える可能性が大きいな』

 

『なんか因縁があるようだが?』

 

『私はどうでもいいがな。赤いのとは宿命のライバルでしかない。しかし今世代の宿主は、

宿命の戦いよりも別の興味対象に夢中で戦いよりも―――』

 

「アルビオン、それ以上言うな」

 

若干、顔を真っ赤にしたヴァーリが青い翼に叱咤する。

でも、アルビオンは喉の奥から鳴らすような笑いを発し、

 

『何時か知られる時が来るからそろそろ良いのではないかヴァーリよ』

 

「・・・・・今はこれでいいんだ」

 

「ヴァーリ、何がいいの?」

 

「っ!な、何でもない・・・・・」

 

一誠に声を掛けられ、はぐらかしながらリーラの後ろに隠れた。

そんなヴァーリに小首を傾げ、リーラに「どうしたの?」と視線で問うと、

 

「大丈夫ですよ一誠さま。ヴァーリさまは一誠さまのことが大好きですから」

 

「そうなんだ?僕には好きという気持ちがまだ分からないけど」

 

「今は分からずとも、ヴァーリさまの思いもいずれ分かる時が来ます」

 

「ふーん?うん、分からないけど分かった」

 

取り敢えず納得しようと頷いた一誠や一誠たちに影が覆い始めた。

 

「どうやら、向こうから来てくれたようだ」

 

アジュカに着いて行く形で歩いていた一誠たちは、広々とした木々に囲まれた場所にいた。

アジュカの言葉に全員が上に視線を向けた時、

巨大な蒼き生物―――ドラゴンが力強く翼を羽ばたかせながらゆっくりと舞い降りた。

そして、ドラゴンが喋った。

 

『この地に珍客が来るとはな』

 

ドラゴンはオーフィス、ヴァーリ、最後に一誠を見回す。

 

「久しい、ティアマット」

 

『久し振りだな』

 

オーフィスとアルビオンが挨拶をした。

件のドラゴン『天魔の業龍(カオス・カルマ・ドラゴン)』ティアマットが一誠たちの前に姿を現した。

 

『オーフィスにアルビオン。最後に見たのは何時だったか。そして不思議だ』

 

青い鱗に覆われた顔と金色の双眸を一誠に近づけた。

 

『この人間からオーフィスとあのグレートレッドの波動を感じる。ましてや、

邪龍とゾラード、メリアもいるではないか』

 

「イッセーはグレートレッドの一部の肉体、そして我の力を与えて復活した元人間。

だから、イッセーは小型のグレートレッドであり我、オーフィスの力を有している人型ドラゴン」

 

『・・・・・そんなドラゴン、見聞したことが無い』

 

ティアマットは心底、驚愕した様子を窺わせる。アジュカが初めて声を掛けた。

 

「ティアマット、この子を見た感想はどうだい?」

 

『アジュカよ。この子を見せる為に連れて来たと?』

 

「兵藤一誠くんがとてもドラゴンに興味や好奇心が旺盛でね。キミのことを教えたら―――」

 

「・・・・・」

 

目をキラキラと輝かせ、満面の笑みを浮かべる一誠を一瞥し、

 

「ご覧の通り、キミに会いたがってね。だから会わせに来たんだ」

 

『兵藤・・・・・噂に訊いたことがある人間の一族の者か。

オーフィスとグレートレッドと面識があったとは驚きだ。では、兵藤一誠。質問をいいか?』

 

「なに?」

 

『私と出会った。では、私に何を求める?』

 

「家族!家族になって!」

 

ぴょんぴょんとその場で何度も跳ねる一誠が間も置かず言い切ったのだった。

これにはティアマットは開いた口が塞がらず「ほう、あんな表情をした彼女は初めて見た」

とアジュカが面白いものを見る目で漏らす程だ。

 

『・・・・・家族?』

 

「うん、同じドラゴンだから家族!」

 

『・・・・・』

 

ティアマットの視線はヴァーリ(アルビオン)に向く。

 

『アルビオン、この者は私に仕えて欲しいと言っているのか?』

 

『純粋にお前と友達になりたい、そう言いたいのだろう。私も同じことを言われたぞ』

 

「我も。我、イッセーの家族」

 

オーフィスも付け加える。オーフィスの言葉も聞きアジュカへ視線を変える。

 

『アジュカ。お前はどう思う?この者に対して』

 

「この子は将来、とんでもない成長をして俺たちを驚かしてくれると思っているよ。

実際、聞いただけだが他の神話体系の神々とこの子は何度も会っているほどらしいからね」

 

『他の神話体系の神々と・・・・・』

 

「はい、ヤハウェさま、オーディンさまやゼウスさま、ポセイドンさま、ハーデスさま、

帝釈天さまを始め一誠さまはこの歳で様々な神々とお会いしています。

この一誠さま専属従者のリーラ・シャルンホルストもお会いしております」

 

リーラもそうだと申し、ティアマットは無言で一誠を見据える。

 

『兵藤一誠。お前は私を使い魔にしたいとは思わないか?』

 

「なにそれ?美味しいの?」

 

『・・・・・ふふふ、有り得ないドラゴンとなっても心は人間の子供のままなのだな』

 

「?????」

 

疑問符を浮かべる一誠に顔を近づけた。

 

『お前から見て、私をどんなドラゴンだと思っている?』

 

「青い空みたいな身体で綺麗だと思うよ?もしかして空から生まれたドラゴンなの?」

 

『・・・・・くくく、はははははははっ!』

 

唐突にティアマットが高らかに笑った。笑う要素はどこにもない。

純粋な子供の答えに、的外れな答えに笑わずにはいられなかった。久しく笑った。

最後に笑ったのは何時だろうと空に向かって笑うティアマットは思った。一頻り笑うと、

 

『はー笑ったぞ。すまないな、バカにして笑ったわけではないからな』

 

「おかしかった?」

 

『ある意味、な。だが、お前のようなドラゴンと出会えてよかったと思うぞ兵藤一誠』

 

目を細めるティアマット声が弾んだようにも聞こえる。

 

『お前といれば楽しいことが起こりそうだ。私はこう見ても好戦的でな、

暴れることも好んでいる。いまは盟友アジュカの各種ゲームにおいて

重要なポストについている。予想だにしないイレギュラーに対処する為だ』

 

「強いからあっという間に解決しちゃうよね」

 

『その出番は滅多にこないがな。―――兵藤一誠、真龍グレートレッドと龍神オーフィスの力を

有しているドラゴンのお前に力を貸そう』

 

「ん?」

 

意味が分からないと小首を傾げる一誠にアジュカが解釈する。

 

「ティアマットがキミの家族になると言っているんだよ」

 

「そうなの?やった!ありがとうティアマット!」

 

喜ぶ一誠を余所にアジュカはティアマットに問うた。

 

「彼の使い魔になるとそう思っても良いのかな?」

 

『アジュカ、お前が言っただろう?彼の子の家族になると。私は誰かに使われる気も

仕える気もないのだ』

 

「・・・・・なるほど、言いたいことが分かった。

兵藤一誠・・・・・彼の魅力はどこまで凄まじいのか」

 

 

 

 

 

 

『ティアマットまでもが加わるとはビックリしましたよ』

 

『なに、私は嘘を吐いていないぞ。何度も好き勝手に暴れたこともある』

 

『我が主は「力」を引き寄せる才能があるようだ』

 

『最初に引き寄せたのはオーフィスに続きグレートレッド。普通の人間では何度転生したって

真龍と龍神と同時に出会うことは皆無に等しいぞ』

 

『次はどんなドラゴンと出会いたがるのやら』

 

『観ていて飽きない、飽きさせないのは確かだな』

 

『見守りましょう』

 

『グレートレッドとオーフィスの力を有するドラゴン。

これからどんな人生を歩むのか観させてもらう』


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