100万Gの男が鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮を執り、借金の返済をします。   作:Z/Xプレイヤー26

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秋イベ編です。因みに私はイベント初参加でした。


100万Gの男、特別作戦に参加する。

クロウが執務室で作業をしていると、執務室の電話が鳴った。

 

「もしもし…クロウ・ブルーストです」

 

クロウが電話に出ると、電話口から不気味な声が聞こえた。

 

『……………もげろ』

 

「間違い電話です」

 

冷や汗を流しながらクロウは電話を切った。

 

「どうしたの?誰からの電話かしら?」

 

焦った様子のクロウを見て、加賀が訝しむ。

 

「いや…いきなり電話口で『もげろ』って言われてな…怖くなって切っちまった…」

 

「………何かしたの?」

 

「してねぇよ…」

 

冷たい視線を受けて、クロウが否定する。そうこうしている内に、またも電話が鳴った。

 

「………もしもし…?」

 

恐る恐る受話器を取るクロウ。そして電話口から聞こえた声は…

 

『やあ!!クロウ君!久し振りだね!!』

 

「あぁ…木曾の所の提督さんか…」

 

電話の相手はクロウを助けた提督であった。さっきの電話と違ったので、クロウは安堵した。

 

『どうしたんだ?何かあったのかい?』

 

「ああ、別に何でもない。それで?何の用だ?」

 

『君の所にももうすぐ届くだろうけどさ、特別作戦について話そうかと思ってね』

 

特別作戦。その言葉を聞いたクロウは首を傾げた。

 

「特別作戦?そんなことやるのか?」

 

『ああ、この時期になるとね、何かしらの作戦があるんだ。今回は輸送作戦がメインみたいだね。水雷戦隊を上手く活用しないといけない。けれど、君の鎮守府は大型艦が多いだろう?だから早めに教えようかとね?』

 

「成る程な。助かるぜ…で?具体的にはどうすりゃ良いんだ?」

 

クロウの問いに対して、提督は答えた。

 

『簡単に言えば、軽巡と駆逐艦を鍛えた方が良い。君の所で育っているのは軽巡なら、矢矧君…駆逐艦なら、菊月君と第六駆逐隊の皆かな?』

 

「ああ、それと夕立と時雨だな」

 

『そうか…やはり軽巡が不足しているね』

 

提督は少し思案する様な声を出した。

 

「そうなんだよ…重巡は熊野や鈴谷も居るから不安はねぇし…」

 

『そうだなぁ…他の艦種は問題は無さそうなんだけど…夕張君はどうだい?』

 

提督の言葉に、クロウが考える。

 

「夕張か?確かにそれなりの練度は有るけどよ…戦闘向きか?」

 

『………恐らく彼女の力は必要になるよ』

 

「どう言う意味だ?」

 

一呼吸置いて、提督は話した。

 

『未確認の情報ではあるけど、新たな潜水艦タイプの深海棲艦が現れたと言われているんだ。しかも姫級だ』

 

「そうか…爆雷やソナーを多く積める夕張は確かに必要かもしれないな…」

 

『そう言う事。因みに、輸送作戦にはドラム缶も必要だからね。装備が沢山出来るなら、それに越したことはない』

 

提督の言葉を聞き、クロウはお礼を述べた。

 

「分かった、ありがとよ。感謝するぜ」

 

『気にしなくて良いよ。あ、あとブラスタは使っちゃ駄目だよ?複数の提督が集まる作戦だからね…その中には君を良く思っていない提督も居るから、目立たない方が良い』

 

(確かにな。急に異世界から来た訳の分からねぇ奴が居て、嫌われない方が可笑しい)

 

クロウは少し考え、納得した。

 

「分かった。ブラスタは使わねぇ…相当な状況じゃなければ、だけどな」

 

『うん、それで良いよ。それじゃあまた会おう。君の武運長久を願っているよ』

 

「ああ、ありがとよ」

 

電話を切ろうとしたその時、提督が引き留めた。

 

『あ、最後に言いたい事があるんだ』

 

「何だ?」

 

『…………もげろ』

 

「犯人はお前かよ!!」

 

電話が切れた。

 

「……とりあえず、夕張に会いに行くか。加賀さん、ちょっと工廠に行ってくる」

 

「ええ。特別作戦での貴方の指揮…それなりに期待はしているわ」

 

加賀の言葉を背に、クロウは工廠へ向かった。




イベント始まったら…資材が死ぬ。つまり、クロウの借金が…?

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