100万Gの男が鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮を執り、借金の返済をします。   作:Z/Xプレイヤー26

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久々の更新…お待たせしました!!


100万Gの男、温泉に入る。

クロウは男湯の暖簾を潜れずに居た。露天風呂の入り口の隣に設置された卓球台…今まさに、死闘が行われていたからだ。

 

ダブルスで卓球を行っているのは、球磨と北上のペアと、多摩と大井のペアだった…艦娘の身体能力は通常の人間よりも高いのは周知の事ではあったが、それを差し引いても、尋常ならざる闘いだと言うのが分かる物であった。

 

「球磨姉達…何やってんだよ…ハァ…」

 

卓球に必死になっている姉達を見て、木曾はため息を吐いた。しかし、よほど卓球に集中しているのか、球磨達は木曾とクロウに気付かずに、高速ラリーを続けている。

 

「貴様さえ…貴様さえ居なければッ!私が北上さんとペアで卓球出来たのにッ!」

 

球磨に対して、怒り(不純)を球に乗せてぶつける大井…それを球磨は負けず劣らず豪速球で返す。

 

「自分の好意だけを押し付ける艦娘の何処に真実があるクマッ!寝言を言うなクマッ!」

 

「球磨姉…何を言ってんのか訳わかんねぇ…」

 

木曾のツッコミも届かず、闘いは激化して行く…

 

「喰らうにゃ!!必殺のショットにゃ!!死ねぇ!!」

 

多摩のショットが北上にまっすぐに向かって行く…

 

「死ね…ねぇ?逃げ回りゃあ死にはしないんだよね~…」

 

北上が多摩のスマッシュを避ける…そして、そのショットはアウトになった。

 

「はい、球磨達の勝ちクマ~」

 

「やっちゃったにゃ…」

 

勝ち誇る球磨と、落ち込む多摩…

 

「大体、大井は球磨しか狙わないのが悪いクマ…これはダブルスクマよ?少しは北上も狙わないと、軌道がバレバレクマよ…」

 

「くっ…私が北上さんを狙う訳がないじゃないですか!!」

 

ワイワイと騒ぐ四人を見ながら、クロウは男湯の暖簾を潜った…

 

「ハイレベルな闘いだったな…思わず無言で観ちまった…今更ながら、艦娘ってのはすげぇな」

 

まだ聴こえる四人の声を聴きながら、脱衣場に入ったクロウは服を脱ぎ始めた。

 

『全く…球磨姉達は…おーい!!先に風呂に入ってるぜ!!球磨姉達もそろそろ入れよ~!!』

 

『了解クマ~!!あ、木曾!!駄目クマよ?そっちは女湯クマ!!』

 

『俺が女湯で何が悪いんだ!?俺は女だよ!!』

 

「………ある意味、カミーユと真逆の悩みだな…さて、旅館と言えば、露天風呂だな!!」

 

意気揚々と露天風呂の扉を開き、かけ湯をして、露天風呂に浸かった。

 

「あー…生き返るぜ………そう言えば、熱海の露天風呂で、甲児のじいさんに会ったんだな…」

 

クロウが呟くと、何処からか声が聞こえた。

 

※ここからの入浴シーンは、皆様の想像にお任せします。

 

『ふぅ~…やっぱり温泉は最高じゃん!!ね!くまのん!!』

 

どうやら、鈴谷の声の様だ。衝立を挟んで、女湯に繋がっている形式の温泉らしい。

 

『そうですわね♪入渠と違って、時間に縛られないのが良いですわ!!』

 

今度は熊野の声が聞こえた。

 

『やっぱり鈴谷さんはスタイル良いですよねぇ…1枚写真を頂いても良いですか?』

 

『良い訳無いっしょ!?』

 

青葉の声も聞こえる。そして…

 

『何を莫迦な事をしているのかしら…?今、男湯にクロウ提督が居たら、筒抜けよ?それに、他のお客さんにも迷惑よ…自重しなさい』

 

加賀の一声で、騒ぎは収まった…かに見えた…

 

『フッ…そんな余裕な事を言えるのは…自分が恵まれた身体をしているからだ!!喰らえ!!』

 

『なっ!?菊月!?放しなさい!!』

 

『おっと!?菊月さんが加賀さんを攻撃…もとい、揉み拉いた!!これはいい感じです!!1枚写真頂きます!!』

 

『ちょっと青葉!?何処からカメラを…あっ!?菊月!!やめなさい!!』

 

『止めるものか!!こんな空母…修正してやる!!』

 

『ああっ!?湯気で肝心な部分が撮れてない!?……いや、これはこれで良いですねぇ…』

 

『ねぇ、明石さん?このシャワー…出が悪くない?』

 

『そうですね…直しちゃいましょうか!!』

 

どうやら、明石と夕張も合流していた様だ。

 

※一旦想像を停止して下さい。

 

(すげぇ騒ぎになってるな…流石に止めねぇと…)

 

とんでもない騒ぎになっている女湯を止めようと、クロウが声を出そうとした、その時、不意にクロウに声がかかる。

 

「若いの…無粋な事はするもんじゃ無いわい…彼女達は普段は命を賭けて戦ってくれとるんじゃ…騒ぐくらいは大目に見てやるのが、提督としての器の見せ所じゃろうて…」

 

声をかけたのは、高齢の男だった…提督の事、艦娘の事を知っている様な口振りであったが、クロウにはそれ以上に感じた事があった。

 

(このじいさん…只者じゃあねぇな…軍の関係者なのは間違い無いが…)

 

「………爺の身体なんぞ凝視しよってからに…何じゃ…お主、かなり特殊なアレなのか?」

 

老人の発言に、クロウは直ぐに否定する。

 

「そんな趣味無いぜ!?ノーマルだ!!」

 

「女嫌いが良く言うわい…ま、ワシはそろそろ出るとするかのぅ…話がしたければ、大本営に来るが良い…提督の心得を確りと教えてやろう…」

 

「大本営…!?じいさん!!あんた、まさか…」

 

クロウが老人を呼び止めようとすると、老人は思い出したかの様に、衝撃の発言をした。

 

「あ、光子力研究所は練馬に移ったらしいから、ここまで無駄足だったのう!!まぁ、この際温泉旅行として楽しむのが良いじゃろうな!!お疲れさん!!じゃあの!」

 

「……え?」

 

そう言って、老人は去っていった…呆然とするクロウを残して…

 

その頃…女湯では…

 

※再びご想像下さい。

 

「くっ!?何で湯気が邪魔するんですか!?」

 

「いい加減…怒るわよ…菊月…!っあ!?」

 

「フン!!駆逐艦体型を甘く見るな!!」

 

「北上さん!!あの二人の様に、絡み合いましょう!!」

 

「え~…ダルいよ大井っち~」

 

「クロールにゃ!!」

 

「バタフライだクマ!!」

 

「スゴい勢いで出るわね!!修理成功ね!!」

 

「最早ウォーターカッターの域ですよ夕張さん!!あ、露天風呂の岩が真っ二つに…」

 

魔境と化していた…

 

「そろそろ上がろうか?くまのん」

 

「そ、そうですわね…木曾さん…後はお任せ致しますわ…」

 

そう言って、鈴谷と熊野は出ていった…

 

「誰か…誰か助けてくれー!!」

 

木曾の叫びが届く事は無かった…

 

 

 




久々の更新…一部分は皆様の想像にお任せします…

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