100万Gの男が鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮を執り、借金の返済をします。   作:Z/Xプレイヤー26

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クロウの脳内に話しかけた男と、ガイオウの会話です。時間軸は、クロウが鎮守府に着任する直前です!!


閑話、ガイオウと謎の男

ガイオウはクロウ達との戦いに負けて、悔いは無いとは言えないが、満足して死んだ…その筈だったのだが…

 

「お前が余計なちょっかいを出さなければ、俺は戦士として誇れる死に方が出来たんだがな…?」

 

『HA!HA!HA!細かい事を気にするなよ!!次元の将!!今はガイオウだったっけか?それに、お前は確かに死んだんだから、誇れる死に方が出来たと言えるぜ?』

 

男の言い草に、若干愉しそうにガイオウは笑った。

 

「まあ、こうしてホットドッグが喰えるんだ、悪い事ばかりじゃねぇのは確かだな」

 

そう言って、ガイオウはホットドッグを頬張る。

 

『……普通なら、この空間には食べ物なんか持ってこられない筈なんだけどなぁ…ま、良いか!!それよりガイオウ…どうすんの?揺れる天秤のスフィアリアクターにちょっかいをかけるんだろ?』

 

「あいつ自体に手は出さねぇよ、丁度良い女が居るからな…そいつに伝言を頼む事にする」

 

『あっそ。それにしてもなぁ…アサキムだっけ…あれは面倒だよな、スフィアを複数所持して、あれだけ正気を保てるんだからなぁ、もうビックリよ!!』

 

男のふざけた言い方を、ガイオウは黙って聞いていた。

 

『無視かよぉ…良いもん…勝手に喋るもんね…。面倒と言えば、サイデリアルだよな!!いや、寧ろ馬鹿かも知れないけどさぁ…螺旋力のある世界にスフィアリアクターが多いからってさ、螺旋力をコントロール出来る人間が居る時代に戦わなくても良いと思うんだ…あ、でも、もうすぐあっちは一万二千年のあれだから、どのみちチャンスである今回を逃せないのか?』

 

「俺も知らない知識を…お前は持っている。姿を見せないのは、何か理由があるのか?」

 

ガイオウの質問に、男が嬉しそうに答えた。

 

『俺の姿を見たら…格好良すぎて嫉妬しちゃうから、見せないよ~!!』

 

「あ?不細工過ぎて見せないの間違いだろ?」

 

『お?やんのかコラ…って、挑発には乗らんよ…あぶねぇ…』

 

「ちっ…」

 

ガイオウは残りのホットドッグを一気に平らげた。

 

「それで…?お前の目的は何だ?この世界にスフィアリアクターは居ない。多元世界でも最も安定している世界と言っても過言では無い世界だ…そんな世界に、未熟なスフィアリアクターを連れ込んだんだ…何もねぇ筈はねぇよな?」

 

『お、おう…ガイオウさんや?お気に入りのクロウ君にちょっかいを出されてご立腹?』

 

男の質問に対して、ガイオウは無言を貫いた。

 

『ふえぇん…ガイオウがこわいよぉ…』

 

「………………」

 

無言。

 

『サーセン…でもなぁ…あんまり意味は無いかなぁ?次元の将を倒した奴がどんなのか気になっただけ、かもなぁ?あ、女嫌いだから、艦娘の提督にしたら面白そうとは思ったのは確かだね!!』

 

「それを信じろと?」

 

『別に信じなくても良いけどね…あ、それと君を呼んだのは、話し相手が欲しいからだな!!もう随分と誰も来なくなっちゃったからなぁ…この世界だと、妖精さんくらいしか、話し相手が居ないから…昔は…』

 

「昔話なんぞは聞くつもりはねぇよ…死人を捕まえてまで話す話か?」

 

ガイオウの言葉に、男は笑った。

 

『フッフッフ…そうだな…私もいい加減に前に進む時だろうよ…ゼウスのマジンガーも丁度転機に差し掛かる…』

 

「本当に真意の見えない男だな…まあ、良いぜ…いずれお前を喰らってやるとするぜ!!」

 

『やれる物ならやってみろ!!その時は相手をしてやる!!』

 

男とガイオウは互いに笑う…男の姿は見えないが、愉しそうな笑い声が響いた。

 

「さてと…沈みかけの女に伝言を頼むとするか…」

 

そして、ガイオウは陸奥の命を救う代わりに、伝言を依頼した。




そしてこの空間にも入れる妖精さんマジパネェ(笑)

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