HUNTER×HUNTERの世界で動物とじゃれあいたいです   作:唯野歩風呂

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2月3日改・・・動物の言葉【】から『』に変更。




 

 

 ドンッ

 

 

 「あいたっ!」

 

 

 っ~~~~また腰を打ち付けた。

 

 

 あんのくそ美少年め……。

 

『HUNTER×HUNTER』なんて死亡率ものすごく高いじゃないか!

 それが分かってたらもう少し生き残れる能力をもらうんだった!

 動物と戯れるのだって、生きていればこそなのだぞ!

 

 

 よし。絶対に原作と関わらないぞ。関わったら死ぬ。

 

 

 そう心に決め。痛む腰をさすりながらあたりを見回そうと顔を上げると――――。

 

 

 「何……ここ……」

 

 

 見たこともないほど太い木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木。

 

 その木に巻き付いている見たこともない蔓や草花。

 

 見回してみると、キラリと光るものが見え、よく見ると水辺のようだった。

 とりあえずそこに向かってみようと立ち上がるが、

 

 

 ん?

 

 

 なんだか、地面との距離が近い。

 

 

 サラ

 

 

 …………。

 

 

 こ、これは……。

 

 

 急いで水辺の方に向かう。

 

 木々を抜けると、ものすごく広い水辺で、湖と言っていいほどの大きさだった。

 その水辺に近寄り恐る恐る覗いてみると……。

 

 

 …………

 

 

 ……六歳ごろの自分が映っていた。

 

 

 いや、正確にいうと、顔だちは私だ。

 変わったところは、身長と髪くらいのものだろう。

 

 以前の私の髪は天然パーマで、手入れのかいあってか雨の日以外はふわふわの髪だった。

 

 それが今は真っ直ぐのサラサラストレート。

 憧れのストレートだ!

 

 大学の友人が黒髪のストレートで、成人式に着物を着たとき、大和撫子みたいで羨ましかったのだ。(あくまで見かけだけの話で、性格は決して大和撫子とは言えなかった)

 

 

 

 私は憧れのストレート髪に浮かれていて忘れていた。

 

 今自分がどんな場所にいるかを。

 

 

 

 

 それに気づいたのは、覗き込んでいた水面が揺れたときだった。

 

 ふと視線を上げてみると、目があった。

 

 

 

 …………

 

 

 

 ……ん?

 

 

 

 

 目があった!?

 

 

 それに気づいた瞬間、その目の持ち主が水面から飛び出してきた!

 

 「でかぁっ!!」

 

 その目の持ち主は、体長十メートルはありそうな巨大な魚?だった。

 なぜ「?」をつけたかというと、その魚には足がついていたからだ。

 

 

 

 

 馬の。

 

 

 顔と身体、それに尾びれは魚だが、それ以外は馬のものだった。

 

 『ちっちゃいが旨そうな肉――――!』

 

 あぁ、これが「ヒソヒソの実」の能力なのだろう。

 本当に言葉が分かる……が、

 

 

 「最初で最後がこれとか――――――っ!!!!」

 

 

 怨んでやるぞ美少年!

 

 不合格にでもなればいい!!

 

 

 

 死を覚悟した瞬間、

 

 

 コケコッコー

 

 

 「うわあああああああっ!!」

 

 

 馬魚より大きな鶏(空飛んでる!)が鋭い爪で魚を掴んだ。

 

 

 ガルルルルル

 

 

 「ひゃあああああああっ!!!!」

 

 

 それよりさらに大きな猫が鶏の首に噛みついた。

 

 しかも羽が!羽がある!!

 

 

 羽根つき猫は鶏とその足に捕らわれたままの馬魚を咥えたまま、水の上から遠ざかると、私の近くの地面に置いた。

 

 その際、「ズドオオオオォォォン」とものすごい音がし、六歳の体重しかない私は座ったまま一メートルほど飛び上がってバウンドした。

 

 

 思わず「あいたっ!」と声をもらしてしまい、食物連鎖の頂点に立った羽根つき猫は鋭い眼光をこちらに向けた。

 

 

 あ、これ死んだかも。

 

 

 でも、こんなきれいなにゃんこに食べられるんならいいかな……。

 

 

 

 

 

 

 




主人公、人や物で死ぬのは嫌ですが、それに動物が関係してると寛容になります。


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