NARUTOうずまき兄妹伝~天の書~   作:ハマT

21 / 37
No.12死の森のサバイバル

第一の試験を突破したナルトたちが次に案内されたのは第四十四演習場、通称死の森。ここで行われる二次試験は巻物争奪戦。それぞれのチームに天の書か地の書が配られそれを他のチームから奪い両方持って死の森の真ん中にある塔にメンバー全員でたどり着けば突破となる。もちろん森の中には虎や巨大ムカデなどの危険動物もいる。午前九時、制限時間120時間の試験が始まった。

 

「ここで一旦作戦をねろうボルト君白眼で周りを警戒してくれないか」

ミクトに言われ白眼で周りを警戒しながら作戦会議を始める。

「僕たちが持っているのは天の書、つまり地の書が必要になる。それに制限時間の関係もあるし僕たちは待ち伏せをしないか?」

「待ち伏せ?」

「そうとりあえず僕たちは塔の近くに行きそこに来た他の受験者を襲撃し巻物を奪う。地の書手に入れればそのままゴールできるし天の書なら別の受験者との交渉材料に使えるどうかな?」

塔の近くなら戦闘や奪い合いで疲れ果てた他のチームが相手となる。うまくいけば相手から簡単に奪える。感知タイプのボルトがいるからこそあみだせた作戦だ。

「早めに移動して罠を仕掛けよう・・それともしはぐれたら塔の南側出口を合流地点にしようそれともう一つ合言葉としてそれぞれ自分の好きなものを言うようにしよう」

作戦会議を終え移動しようとした瞬間突然突風が吹きミクト達を吹き飛ばした。

 

「すげぇ風だったな・・大丈夫だったか?赤丸」

「ワン!!」

先ほどの突風はボルト達だけだはなくキバたちも巻き込まれていた。

「キバ大丈夫か?」

「あああとはサクラだが・・」

周りを見渡してもサクラの姿はない。逆にキバの鼻には別の匂いが感じられていた。

「アレ・・君たちは・・・確かキバ君とシノ君だったよね?」

ミクトだ。周りにはこの三人の匂いしかなくほかの誰かの匂いはない。

「ねぇ君たちよかったら僕と一時休戦しない?今ここで争っても互いに天の書だしそれに今ここで二人になるのはきついよね」

確かにサクラがいない今シノとキバだけでこの森を抜けるのは厳しい。だがそれより気になる発言をミクトはしていた。

「お前なんで俺達の巻物が天だってわかったんだ?」

「感知能力の一種だよ違うチームだから原理を明かすのはできないよ」

これは二人にとってありがたいものだ。なぜなら相手の巻物がわかるなら無駄な戦いを避けられるということだ。しかしミクトがなかなかの実力者なら自分たちを利用し地の書を奪う可能性もある。

「そんなに信用できないならこの巻物を君達に渡すこれで君たちから巻物を奪い返さないと君たちを裏切れない」

ここまでされたら二人はこの条件を飲むしかない。キバたちはミクトから巻物を受け取り三人で移動する。道中別の受験者達と出会うがミクトの能力で基本的に回避しミクトが指定したチームだけを狩り巻物は必要数そろい後ははぐれた仲間と合流するだけとなった。

「ミクト?」

突然ミクトが止まり不審に思う二人。

「この先は危険だ迂回しよう」

「何か見えたのか?」

「・・いやこの先からとんでもないチャクラをかんじるんだ」

(この感じ・・一尾か)

「なら様子だけ見にいかねぇか?戦闘疲れを襲撃して巻物を多めに手に入れておくのもいいんじゃないか?」

そう告げるとキバはミクトの静止を振り切って先に進む。

「さっきとんでもないチャクラを感じたって言ったがどれくらいなんだ?」

「・・影のレベル以上かな?」

 

「おいキバどうしたんだ?」

先に行ったキバに追いつくとキバは震えていた。

「あの砂のやつやべぇ・・さっきそこで雨の忍を瞬殺しやがった・・アイツは・・バケモンだ!!」

(やっぱりいるんだね・・・・一尾)

なとか平常心を取り戻したキバの傍らでミクトはわずかに笑った




暗部の調査報告書〜ミクト〜

今回の中忍試験に参加している雨隠れの忍。年齢は十二歳、誕生日は十月九日。容姿は赤い長髪に頬には特徴的なヒゲが一本ある。年齢に対して考えは我々の範疇を超えており、第一次試験を試験の概要を書いた上で突破している。また感情を表に出さず木ノ葉に来てから他の受験者とのイザコザにおいても怒ることはなかった。また試験前に仮面をつけた男と接触している姿を発見した。今後も彼については警戒を続けていくこととする。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。