「知らない天井だ…」
次に目を覚ました俺はそんなよあるセリフを口にした
「あ、気がつきましたか?」
声が聞こえてそちらに顔を向けると琥珀色の髪をした少女がいた
「君は…いや、ここは一体…?」
「ここはプラネテューヌの教会で私はコンパって言います。あなたのお名前はなんて言うんです?」
「蓮…風城蓮だよ」
「では蓮さん、みんなを紹介したいのでついてきてください」
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「あら、意外と早い目覚めね。全裸男さん?」
「はぁ?」
出会って早々酷い言われように蓮は思わず眉をひそめる
「ちょっとアイエフさん!初対面の人にそれはないですよ!?」
「ゴメンゴメン、初見がアレだったからついね」
茶髪の少女、アイエフと呼ばれた人物は頭を掻きながらはにかんだ
「それはそうと皆さん、自己紹介がまだですよ」
すると奥から人形サイズの人物が本に座りながら出てきた
「初めましてですね、私はここプラネテューヌの教祖をしているイストワールという者です。よろしくお願いしますね」
「私はアイエフ、プラネテューヌの諜報員よ」
「コンパです、今はお医者さんをやっているです」
「私はネプギアって言います。その…女神候補生です、よろしくお願いします」
「よろしく。俺は風城蓮、ひょんなことで別世界から来た人間だ」
「「「「別世界?」」」」
「…………。」
俺の紹介にこの場にいる全員が疑問を抱いた…イストワールを除いて
「簡単に言えば、俺は異世界から来たお尋ね者だよ…イストワールさんは何か知っているみたいですね」
「えぇ」
俺の問いにイストワールは肯定し…
「これもいい機会ですし、少し昔話をしましょう。」
昔話をし始めた
「これは今となっては大昔の事、先代の女神達の話です
ーーかつてその時のゲイムギョウ界は、シェアの奪い合いに激しさを増して争いばかりを行っていました。そんな中、一人の人間が異世界から迷い込んだのです」
「やっぱり先例が居たんだな」
「はい」
俺の呟きにイストワールは肯定し、話を続ける
「右も左もわからないその人は此処プラネテューヌに住む事になり、様々な事に触れ合っていく事で成長していきました。
しかし、それとは裏腹に女神達は更に争いを続けたせいで犯罪神を蘇らせてしまったのです」
「「「「犯罪神?」」」」
イストワールの話に出てきたそれに俺達はそんな事を口に出した
「犯罪神は言えば破壊の神、破壊を全てとする神です。その力により、ゲイムギョウ界は破滅の危機に追いやられました……そんな時です、異世界から来たその人は女神へと覚醒しました。その名はーー
ーー『ゴッドハート』」
「ゴッドハート…」
その言葉に俺は無意識に復唱した。どこかで会った気がしたからだ
「女神となったその人は火や水、風や雷、大地といったありとあらゆる自然の力を操る能力を持っていました。」
「ちょっと待ってください、イストワール様!それってただのチートですよね!?」
イストワールの話を聞いて慌てるアイエフ
「そう、チートです。しかしその人だけでは破壊神を倒す事が出来ません」
「そこで女神達の出番ってわけか…」
「そうです。一期団結した女神達によって送られるシェアで破壊神を圧倒、とどめにシェアの力で形成した一本の槍を用いてこれを封印しました。
これをきっかけにゲイムギョウ界は現在に至りましたが、救世主であるその人は封印した直後に限界が来て粒子となってこの世界を去りましたーーーーーーーーと、長くなりましたが、ここまでが私の記録にあるお話です」
「とりあえず、話をまとめると…俺と同じように異世界から来た人間が居て、この世界を救って英雄になったっていう先例があるって事?」
「はい。そこでというのは何ですが、蓮さんには現状を知ってもらいたいので、今のゲイムギョウ界の話もするとしましょう」