平日の更新は、努力しますが遅くなるかもしれません。
さて、あややは基本的に彼の行く末を見守る人物です。
それではどぞ!
∀月キタ━━(゚∀゚)━━!!日
ここ最近、我が文々。新聞を賑わせてくれている人間がいる。
海原参護。
一年ほど前に幻想入りして、里の境界線付近に居を構えながら、何でも屋を営み、生計を立てている。
これと言って特徴らしい特徴も無く、新聞のネタにならないと関わっていなかったのですが、どうやらここ数か月は大波乱と言っていいほど、活躍している。
原因は彼が目立つようになる数か月前から暴れだしていた下級妖怪。
人間を食らい続けて、中級妖怪と呼べるぐらいまでに進化した妖獣だ。
そいつを杖と呼ばれる武器のみで撃退した。
そこから私の取材は始まった。
どうやらゆっくり妖怪という珍しい妖怪を育てているようで、その子を拾ったあたりから彼の周囲は劇的に変化を始めている。
極めつけが、先日の復讐に燃える中級妖怪を撃退したあの夜だ。
中級妖怪を見張っていたのですが、あの夜彼は妖怪を人間業とは思えない戦い方で撃退した。
たった十秒間だけの圧倒的加速。
そして、銀の鏃に砕かれる妖獣の腕。
この時私は確信しました。
新聞記者として最高のネタを掴んだと!
残念ながら、今日まで重傷を負って慧音さんや妹紅さん、鈴仙さんに看病されていましたが、今日完治したようです。
明日、さっそく彼に取材を申し込みましょう。
普段朝は鍛錬をしているはずですから、朝一に突撃取材です。
∀月∑(゚д゚ノ)ノウワッ日
朝一で様子を見に行ったら、案の定元気になった途端に早朝訓練を始めていた。
頃合いを見て、彼の前に降り立つと取材を申し込む。
さすがに、いきなり空から美少女が降り立てば驚くのも無理はありませんが、困惑の表情のままちょっと固まってしまうのはさすがに失礼ではありませんか?
そう言いつつも、復活も早かったので取材を申し込むと、悩む時間も無く許可が下りた。
正直、意外でした。
人里では天狗の記者は煙たがられることが多く、新聞を取ってくれていても取材には乗ってくれることが少ない。
一年近くも人里で暮らしているので、てっきり拒否から始まって説得するのに時間を使うものだと思っていたので、意外でしたね。
ゆっくり妖怪に関しては、珍しい妖怪であることと生態調査の途中であることから広く知られたくないからと記事にしないでと頼まれた。
いつもならそこでも説得から入るのだけど、取材に協力的だったことと新聞に広告を載せたいという申し出があったので、広告主の意向もある程度取り入れないとね。
あと、件のゆっくり妖怪と触れ合った。
ゆっくり妖怪たちはとても警戒心が低く、私にも遊ぼうとばかりに寄ってきた。
特にゆっくり妖怪のレミリアさんはゆっくり妖怪の中でも飛びぬけて警戒心が薄いようだ。
私の頭に乗って、楽しそうに鳴いていた。
ここまで警戒心の無い接触はなかったので、少々照れくさかった。
知り合いに似ているというのも、微妙に意識してしまう要因だろう。
さて、明日は参護さんの広告の文字割や書体を考えなくてはいけませんね。
『人間も妖怪もお仕事手伝います。護衛から扉の障子貼り、ゲームのレベルアップも手伝います。何でも屋 サンゴをよろしく!』
このうたい文句をどうやって、広告として新聞に掲載するか。
久しぶりの広告主ですので、張り切りましょう!
∀月(´Д`)ハァ…日
下調べでは、里の中では稗田阿求と上白沢慧音との交友が一番頻度が高い。
特に稗田阿求にはある種の忠誠に近い想いを抱いているのを調べている。
恩義があり、その恩義に報いるために行動している。
彼女にはあらかじめ、新聞の件は情報を流しておいた方が良いだろう。
噂レベルで彼女の周囲に情報を流した。
後は明日にでも直接報告することにして、参護さんの家にいるゆっくり妖怪たち。
彼女たちの原型となったであろう紅魔館の人達の様子を見に行くことも検討する必要がありそうですね。
新聞の印刷の手続きも必要なので、準備をして寝ることにしよう。
∀月(ヽ´ω`)フゥ-3日
今日改めて阿求さんに参護さんから広告依頼を受けたことを伝えた。
里は参護さんを便利に使おうとする輩がいるみたいです。
私としては人間がどう行動しようと関係ないですが、取材対象をいいようにしようなんて気に入りませんね。
ちょっと動いてみましょうか。
阿求さんや慧音さんとか、彼に親しい人たちに優先的に新聞の情報を与えて、逆に縁遠い人たちには記事には妖怪からの仕事も受けるという事のみを知らせる。
いい感じに不安を煽れるだろう。
不安を感じても参護さんに会いに行かずに、阿求さんにとりなしを頼もうとするのも自分たちに負い目があることを自覚している証拠。
いやはや、善人も悪人も中道を行く人も等しく里にいるのだから面白い。
明日には広告入りの新聞を配れるだろう。
今回の目玉は永遠亭のウサギに男の影が?
って記事と、参護さんの妖怪撃退の記事がメイン。
今回は特に気合の入った新聞になる。
配った後が楽しみね。
そして、新聞に書くのだから自身で参護さんの実力を測ってきた。
正直驚いたと言ってもいい。
速さは確かに人間にしては相当速く、杖を繰り出す速さも、身体を動かす速さも、判断する速さも一級品だと太鼓判を押せた。
天狗である私には叶いませんでしたが、相当にうまい動きをしていた。
当たらないなら、躱される前提で動きを誘導して、上手く追い詰めようとしていた。
私の風で飛ばした飛礫を砕くのではなく弾くように躱していたのは、砕いても破片が飛んでくるほどの風で操っていたから。
あの一瞬で弾く判断をしたこと、戦いながら当たらないなら誘導すると思考を切り替えたこと。
人間としては異常な戦闘能力。
波紋と言っていた呼吸法での戦闘力向上。
いいですね。
人間にしておくのがもったいないぐらいに才能に恵まれています。
話によるとご兄弟共々、参護さん以上の人が居るみたいですし、いつか彼の兄弟も取材したいものですね。
純粋にすごいと思って褒めたが、本人は微妙な顔をしていた。
彼自身まだ隠し玉を持っていただろうが、それを出していないところを考えると、切り札なのかもしれない。
その切り札だったらあるいは、私に届くかもしれない。
ただ、隠しているのなら制限があるのだろう。あの加速技なのだろうか。
それを間近で見ることも今後の取材の目的としておきましょう。
∀月( ゚д゚)日
最新の文々。新聞を配達して回った。
紅魔館への配達ついでに様子を見て見たが、あの場にいたゆっくり妖怪たちの大本の人達は何も変わった様子が無く、生活していた。
地下の魔女には会えませんでしたが、レミリアさんと咲夜さんには会う事が出来ました。
二人とも特に違和感も無く生活してて、ゆっくり妖怪との繋がりも無いと考えるのが妥当だと結論になりました。
門番の美鈴さんと少し歓談。
結構古参の妖怪の様なのでゆっくり妖怪について聞いてみましたが、その存在のみの知識で生態に関してはあまり知らないそうだ。
これは本当にレアものの妖怪のようだ。
正式に許可を貰って早急に記事にしなくちゃ。
評価の方は後日改めて聞くことにしよう。
∀月φ(゚Д゚ )フムフム日
あちらこちらで新聞の評価を貰ったが、やはり新しく広告に追加された参護さんの何でも屋が注目を集めているようでした。
すくなくとも、これで多くの幻想郷の勢力に彼を知らせることができたと思う。
今まで人里からの依頼のみで生計を立てていたのが、各勢力からの依頼も受ける可能性があるのだ。
里の人間達がやるような思惑なんて可愛く感じるほどに、勢力同士の捨て駒に利用される可能性が高い。
それでも彼はどこまで何でも屋を続けることができるのでしょうかね?
ネタは尽きない幻想郷ですが、最高のネタの一つがこうして私に協力を申し出ている。
これは一緒に近くで彼の行く末を見極めるのが吉というもの。
海原参護という人間の歴史を私が形にして後世まで残してみることに決めました。
彼ほど人間らしくも人間離れした存在も珍しい。
やっぱり、彼の最期まで私は彼をネタにし続けることにしましょう。
∀月アワワヽ(´Д`;≡;´Д`)ノアワワ日
参護さんの家に行くと阿求さんが途中で来た。
参護さんからいきなり菓子折りを渡されてしまった。
なんでも、新聞の出来がとてもよかったからお礼をしたいのだそうだ。
新聞を書いてきてここまで感謝されたことはあまりなかった。
だからだろうか、少しだけ取り乱してしまった。
驚いたことに、私の好物ばかりが詰め込まれたお菓子だった。
色々調べて買ってきたのだと思うと、やはり恥ずかしいものがある。
ジャーナリストが逆に調べられるというのはやはり奇妙な感覚があるものだ。
その後は、お菓子を食べながら色々な遊戯を楽しんだ。
人生ゲームが一番盛り上がったかもしれない。
結論から言えば、参護さんは普段の強運は見る影も無く、遊びではみんなを楽しませる体質になるということが分かった。
これは楽しいですね。
なんかもう、UAとかお気に入りとか想像してた数字の桁が違う状況になってます。
感想もたくさんもらってるし、すごいね。
俺の好きな作者さんたちは俺の倍以上のプレッシャーの中で書いてるんだから。
次回は、参護の日記です。
次回で紅魔館メンバーそろい踏み。
さてさて、どうなることやらお楽しみに。