遊戯王GX 転生者が精霊達と過ごす学園生活   作:星無

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※学園祭が終わって普通(セブンスターズ襲来中)の学園生活に戻ります


第三十三話 VSギャンブラー 異次元の王と契約書

うーん…明日の朝食は何にしようかしら…

 

『激辛のエビチリなんかはどうじゃ?』

 

却下!朝からそんな重くておなかに刺激与えるもの作れるわけないでしょ?

 

『えー…旨いんじゃがなぁ…激辛エビチリ…』

 

…マヤ…貴女の味覚に合わせてたら、皆舌おかしくなっちゃうから…

…そういえば…最近大徳寺先生見ないわね…教職忙しいのかしら…

最近ずっと私だけでレッド寮の食事作ってるけど…

 

仕込みも終わったし…

ちょっと暗くなっちゃったけど…校長先生に聞きに言ってみようかな…

大徳寺先生の居場所…

 

………

 

……

 

デュエルアカデミア

校長室前廊下

 

 

ん?何かしら、校長室前に人がいっぱい居る…

反対側の廊下から十代と明日香さんも歩いてくる

 

「…なんの騒ぎ?」

 

「どうしたんだ?翔、隼人」

 

「あ、アニキにアネゴ、なんか変なのが、売り込みに来てるんスよ」

 

「変なの?」

 

「売り込み?」

 

「で…立ち聞き?あまりいい趣味とは言えないと思うんだけど…」

 

といいながら3人で校長室の前に立つと自動ドアが開く…

 

「「「ん?」」」

 

と中で話していた、鮫島校長とクロノス先生と…

何かキザそうなスーツの男がこちらを振り返る…

十代と明日香さんは横にさっと隠れてしまい、私だけが校長室に足を踏み入れる形になった…

あれ!?なんで2人とも入ってこないの!?

1人にしないでよ…!?

 

「中務さん!よく来てくれました!ささ、生徒が用事があって私を訪ねて来たので

 

今日のところはお引取りを…」

 

校長先生は目の前のキザな男性を厄介払いできると思ったのか

私に向かってにこやかに話しかけてくる

 

「なんだお前…俺は今校長と大事な話をしてんだ…出ていきな

 

さて、校長、話を続けようか…」

 

厄介払いが上手く行かなかったせいか校長先生の顔が少し曇る

 

「だからさっきから言ってるだろ?三幻魔のカードは俺様が守ってやるからさ、

 

俺様を雇えって…」

 

「ですから…そのような話は…」

 

「いつまでしらばっくれるつもりだ?校長さんよ…何でこれだけ言ってわからない!?」

 

キザな男性は校長先生の机をバンバン叩く…

いやいや…机バンとか…物頼みに来た人の態度じゃないわよね?

 

「どうか、お引取りーヲ」

 

「嫌だ」

 

「ならば…実力行使なノーネ!」

 

クロノス先生がそう言って左手を上に上げてパチンッと鳴らすと

校長室の左右の扉からいつぞや見た管理委員会の人たちが出てくる…

4人ほどの管理委員会は男を取り囲んで捕まえようとするが…

男は飛び上がって管理委員会の人達にトランプを投げつけて撃退してしまった…

リアルファイト力高め?

ちなみに結構切れ味がいいトランプのためかクロノス先生のズボンが腰から切れて

パンツが見えた…水玉だった…前世で今世でも

一番嬉しくないパンチラだったわ…おえ…

 

「メンバーに入れてくれるまで、俺はここを動かねえ」

 

そういって男は校長先生の机に腰掛けて胸元の赤いスカーフを取り出してひらひらと振る

…だーから…それ物頼む人の態度じゃないって…

 

「ちょっと貴方…そろそろいい加減に…」

 

「あん?なんだまだ居たのか…大事な話してるから出て行けって言っただろ?

 

チンチクリンのお・じょ・う・さ・ん?それとも…帰るまでエスコートが必要かな?」

 

…イラッ…マヤ…

 

『了解じゃ』

 

マヤが私に一体化して私の目が龍の眼に変わり

私の周りの空気が龍独特の殺気を放つ…

 

「なんだ?やろうってのか?今、見ていただろう?この俺様に勝てるとでも…」

 

「あっ、おい明日香!」「どうする気だ?」

 

十代と前田君のそんな声が聞こえてきて

後ろの自動ドアが開いて明日香さんが入ってくる…

 

「いいわ…!私が試してあげる…」

 

「…お前…」

 

男は怪訝そうな顔をする

 

「私は…セブンスターズと戦う、メンバーの一人…私を倒すことが出来たら、

 

挑戦権を譲ってあげるわ…」

 

明日香さんは胸元から鍵を取り出してそういう…

だから…挟んでるの?挟んでるのそれ!?すごい気になるんだけどその辺…

 

『まあ…明日香殿の胸の大きさから考えると挟んでるんじゃろ…大きいは大きいなりに

 

首飾りとか苦労するものじゃよ』

 

マヤが私から分離してそう言う…

…(´・ω・`)

 

『ん?どうしたんじゃ主よ、そんなに落ち込んだような顔をして…』

 

…察して…

 

『?』

 

「でも、私が勝ったら、貴方が一番大切にしているものを貰う…」

 

「フン…相変わらず勇ましいな…天上院明日香!」

 

「貴方こそ変わらないわね…!光雄君…!」

 

「…光雄君?」「知り合いなのか?」

 

「光雄じゃねえ!ボーイだ!」

 

…本名よりあだ名優先するんだ…変な人…

 

「ねえねえ明日香さん」

 

私は明日香さんの服の裾をちょいちょいと引っ張る

 

「何?聖ちゃん」

 

「誰?この男の人」

 

「この人は光雄君…私の大切な物を奪っていった人よ…」

 

「待って…明日香さん…その言い方多分すっごい誤解生む…」

 

「えっ!?誤解?どうして?」

 

…明日香さんも結構こういうとこで鈍いような気がする…

私も人のこと言えんけど…

 

『まったくじゃな…』

 

マヤは私の後ろでそう頷く…うっさいわ!

 

「何のことを言ってるかわからないけど…私が奪われたのはあの胸元にある

 

赤いスカーフよ…!あれは誕生日に母から貰った大切なスカーフなの…」

 

「…何か事情があるのね?」

 

「彼は私が小学5年の時に転校してきた…そして…次々に賭け事をして

 

クラスの皆の宝物を奪って言った…光雄君は私とも勝負したのよ…デュエルモンスターズでね…

 

私は勝った…でも…また勝負してくれって言われた私はそれを断った…

 

すると彼は、今度やったら僕が勝つ…だからこのスカーフはいずれ僕の物になるんだって…

 

強引にスカーフを奪っていったの…結局…そのまま光雄君は転校してしまって…

 

とうとう取り返すとこが出来なかった…」

 

「…校長先生、今すぐ警察呼びましょう」

 

「!?何だと貴様…」

 

ボーイ(笑)こと光雄君が激昂してそう言ってくる

 

「いや…話聞く限り普通に泥棒じゃない…」

 

「泥棒ッスね」

 

「泥棒だな」

 

『泥棒じゃな』

 

十代や丸藤君、マヤまでも口々にそう言う

 

「…冷静に考えれば泥棒ね…訴えたら勝てるかしら…」

 

「勝てる勝てる」

 

「待て!?スカーフとセブンスターズへの挑戦を賭けて俺と勝負するんじゃなかったのか!?」

 

「…そもそも貴方…負けた癖に賭けの条件無視してスカーフ奪ったんじゃない…

 

そんな人が賭けの条件提示できると思っているの?」

 

「…そもそもお前は何故この話に入ってきた!?お前には関係ないことだろう!?」

 

あ、正論に勝てなくなって話逸らしてきた…

 

「私…一応セブンスターズと戦ってる7人のうちの1人よ」

 

私も鍵を見せる

 

「それに私、明日香さんとお友達だもん」

 

「「ねー♪」」

 

私と明日香さんは抱き合いながら言う

 

「…お前…天上院明日香とそこまで仲良く…なっているだと?」

 

『主、妾も…妾も、ねー♪やりたいのじゃ』

 

マヤとはいつでも出来るじゃない…

 

「…ところで…是が非でも賭けをしたいなら…私が応じるわ…

 

で…賭けは何?トランプ?それともデュエルモンスターズ?どっちでも相手してあげるわよ…」

 

「何だと?このギャンブルの世界では天下を取ったと自負する俺に勝負を挑むって言うのか?

 

それなりの対価はあるんだろうな!?」

 

「セブンスターズの鍵と…そうね…お金持ちの貴方でも持ってないような…

 

こんなカードはどうかしら?」

 

私はデッキケースに入れてあるサイドデッキからカードを2枚取り出して見せる

見せたカードはDD魔導賢者ケプラーとDD魔道賢者ガリレイ…

この世界では私だけが持っているペンデュラムカードを見せ付ける…

ちなみにこのカード…10枚ほど在庫がある…デッキに入ってる分含めても

余りまくっている…

いやさ…前世の私いくらヘルアーマゲドン3枚欲しいからって買いすぎよね…

それに…このカード渡してもこの人使いこなせないでしょ…どうせDDカードも

持ってるわけ無いんだし…

 

「な、なんだそのカードは!?俺でも見たこと無いぞそんな半分モンスターで半分魔法のカード!」

 

でも、餌としては効果は十分だったみたいね…

 

「これ賭けて私と勝負しましょ?私が勝ったらその明日香さんのスカーフ念入りに洗濯して

 

消毒してから返すこと…一々口付けしてたわよね?汚らわしい…」

 

「聖ちゃん…」

 

『主、主、背中から邪悪なオーラ出とるのじゃ…落ち着け落ち着け』

 

おっといけないいけない…

 

「私が負けたら七星門の鍵、つまりセブンスターズへの挑戦権と

 

この2枚のペンデュラムモンスターをあげるわ、勝負方法はそっちが決めていいわよ」

 

「いいだろう!乗った!」

 

「成立ね、ああそうそう…校長先生?」

 

「は、はい?なんでしょうか…」

 

「何か紙あります?ぶっちゃけ広告とかでもいいですけど…」

 

「え、ええ…ここにありますが何に使うんですか?」

 

「この光雄…おっと失礼?ボーイさんに契約の証として名前書いてもらおうかと思いまして…

 

明日香さんの話聞く限りだと賭けに負けたにも関わらず賭けた物を持ち逃げされたら

 

たまったもんじゃないんで…」

 

「俺がそんなせこい真似をすると思うのか!?」

 

「してるからその明日香さんのスカーフ持ってるんじゃない…口約束だけじゃないくて

 

しっかりと証明してもらうわよ…」

 

「…いいだろう…名前くらいならいくらでも書いてやるさ!」

 

校長先生の元から白紙の紙を引っ手繰って名前を書き始める…

 

「ほらこれで満足か!?」

 

私に紙を突き出してくる…Boy…いや…本名書きなさいよ…

まあ…いいか…ここにも数名証人居るし…

 

「さて?勝負方法はどうするの?」

 

「ふん…ここはデュエルの学園らしいからな…デュエルで勝負だ!」

 

「いいの?圧倒的に貴方の不利になるけど…」

 

「俺様が不利?おいおいなんの冗談だ?」

 

「言ったままの意味よ…でもたまにはトランプでも良かったかな~…」

 

私は制服スカートのポケットからトランプ一式を取り出す…

デッキケースとは別に持ち歩いてるものだ…

 

『…主なんでそんなもん持ちあるいとるんじゃ?デッキだけでよかろうに…』

 

…うーん前世の癖?デッキと一緒に持ち歩いてたのよ…カウンター代わりに…

この世界だとデュエルディスクがカウントやってくれるから

出す機会全然無かったんだけど…

 

中身を取り出し…

通常シャッフル、ワンハンドシャッフル、スパイダーシャッフル、空中リフルシャッフル

スプリング、校長先生の机にズラッとトランプを並べて端っこを倒して一気に

トランプが起き上がり表になり、さらに逆から倒して全て裏になる…

リボンスプレッド…

うん、転生して手が女の子の華奢な細い手に変わったおかげで

すごいやりやすい…指が引っかからない…

たまにはオートシャッフルじゃなくてこんなシャッフルもいいわね…

デュエルモンスターズのカードは傷つくから絶対この方法やらないけど…

 

『「「「おおー!」」」』

 

複数名から拍手と喝采が起こる…マヤや管理委員会の人まで…

 

「お前…ディーラー経験があるのか!?その指の動きはプロのものだぞ!?」

 

「あるわけないでしょ、私学生よ?それに、トランプで勝負するわけじゃないから

 

これでおしまい…」

 

私はトランプをしまう…管理委員やクロノス先生、明日香さんが少しだけ

残念そうな顔をする…

 

いや…明日香さんまでなんで残念そうなの!?

 

 

…………

 

……

 

デュエルアカデミア

デュエルリング

 

「さあ…デュエルだ…お前のセブンスターズへの挑戦権とその見たことが無いカードは

 

必ず俺がいただく!」

 

「勝てたらの話ね」

 

「勝つさ!何故なら俺はもはやギャンブラー業界では天下を取ったと自負しているからな!」

 

「所詮自負でしょうが…」

 

「…なんでこうなってしまったのでショーネ」

 

「…私に言われても…でも…中務さんが厄介払いをしてくれるというならそれはそれで…」

 

「「デュエル!」」

 

「先攻は私が取らせてもらうわ…私のターン…ドロー!」

 

聖 1ターン目

 

「私は手札から永続魔法、地獄門の契約書を発動…このカードは、

 

自分のスタンバイフェイズに1000ポイントのダメージを受ける…」

 

「聖ちゃん…なかなかデメリットの大きいカードを使うわね…

 

今回はそういうデッキなのかしら…」

 

「地獄門の契約書の効果、1ターンに1度、デッキからDDモンスター1体を

 

手札に加えることが出来る…私はデッキからDDリリスを手札に加える…」

 

「なるほど…専用サーチなんだな…」

 

「私はもう一枚永続魔法を発動する…魔神王の契約書…このカードも私のスタンバイフェイズに

 

1000ポイントのダメージを受ける…」

 

「ええっ!?聖!そんなにライフ削って大丈夫なのか!?」

 

「削れるのは次のターンよ…」

 

『それに…主がやすやすダメージを受けるわけないのじゃ…』

 

「魔神王の契約書の効果発動…1ターンに1度、手札、場の悪魔族によって決められた

 

素材のモンスターを使って融合召喚が出来る…」

 

「毎ターン融合が出来るカードなノーネ」

 

「私が融合するのは…手札のDDケルベロスとDDリリス…

 

牙むく地獄の番犬よ、闇夜にいざなう妖婦よ!冥府に渦巻く光の中で、

 

今ひとつとなりて新たな王を生み出さん!融合召喚!生誕せよ!DDD烈火王テムジン!」

 

私の後ろで三つ首の恐ろしい顔をした番犬とバラを象った悪魔が溶け合い一つとなり

炎をイメージした剣と盾を装備した騎士が現れる…

 

DDD烈火王テムジン 攻2000/守1500 攻撃

 

「私はカードを3枚伏せて、ターンエンドよ…」

 

聖 LP4000 手札0枚

 

「俺のターン!」

 

光雄(ボーイ) 1ターン目

 

「ふん…ずいぶんと重たいリスクを負った割りに攻撃力2000のモンスター1体のみか!

 

楽勝だな!」

 

…リバースカードの警戒くらいしようよ…

 

「俺はギャンブル天使バニーを攻撃表示で召喚!」

 

ギャンブル天使バニー 攻1200/守1000 攻撃

 

「更に俺は…永続魔法、セカンド・チャンスを発動!コイントスの効果を発動した時

 

やり直すことが出来る!そして…ギャンブル天使バニーは、コイントスを行い、

 

裏表を当てて、当たった時はお前に、ハズレた場合俺に1000ポイントのダメージを与える!」

 

そういってボーイはコインを上に弾き手の甲で受け取る

 

「表だ…」

 

ハズレ…コインは裏だった…

 

「だがここでセカンド・チャンスの効果!コイントスをやり直す!」

 

もう一度ボーイはコイントスをする…

 

「今度こそ表だ!」

 

今度は当たっていた…

 

「さあ!1000ポイントのダメージを受けてもらおうか!」

 

私の上からコインの雨が降り注ぐ…

 

聖 LP4000→3000

 

「これでお前のターンが来たらお前は自分のカード効果で合計2000のダメージを受けて

 

ライフは一気に1000…なんだ?粋がってた割りにたいしたこと無いな!」

 

「…私は永続罠を2枚発動…戦乙女(ヴァルキリー)の契約書を2枚…

 

これらも…同じく私のスタンバイフェイズに私に1000ポイントのダメージを与えるわ…

 

ただし戦乙女の契約書がある限り、私の場の悪魔族モンスターは攻撃力が

 

相手ターンのみ1000ポイントアップする…

 

それが2枚…DDD烈火王テムジンの攻撃力は2000上がって4000よ…」

 

DDD烈火王テムジン 攻2000/守1500→攻4000/守1500

 

「!?」

 

「アネゴ!?」

 

「これで受けるダメージは4000!本当におわっちゃうんだな…!」

 

「なんだかんだ言って結局自爆で終わりか?…大したことなかったな…

 

一応俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ…」

 

光雄(ボーイ) LP4000 手札3枚

 

DDD烈火王テムジン 攻4000/守1500→攻2000/守1500

 

「私のターン…ドロー…」

 

聖 2ターン目

 

「さあ!お前が自分で結んだ契約書の効果で4000ポイントの

 

ダメージを受けてもらおうか!?」

 

「契約書?そんなもの…ドローフェイズ中に罠発動!契約洗浄(リース・ロンダリング)!」

 

私の場の4枚の契約書が全て粉々に砕け散る…

 

「な…なんだ!?どういうことだ!?まるで意味がわからんぞ!?」

 

「私が発動した契約洗浄の効果で…契約は全て破棄になったわ…

 

契約洗浄は自分の魔法、罠ゾーンに存在する契約書カードを全て破壊する…

 

そして…この効果で破壊されたカード1枚に付きデッキからカードを1枚ドローする…

 

破壊した契約書は4枚…よって4枚のカードをドロー!」

 

「くっ…ダメージを回避したうえの大量ドローだと!?」

 

「それだけじゃないわ…私はその後にドローしたカード1枚に付きライフを1000回復する…

 

ドローしたカードは4枚…よって4000のライフ回復よ!」

 

「何!?」

 

聖 LP3000→7000

 

「ライフ回復の算段までしていたのか…」

 

「さてドローフェイズ終了、スタンバイフェイズ…本当だったら契約書の効果で

 

4000のダメージを受けてたところだけど…全部破壊しちゃったからダメージは無いわ…」

 

「ちっ…命拾いしたな…」

 

「メインフェイズ…私はDDナイト・ハウリングを攻撃表示で召喚…」

 

口だけで巨大な牙を持つ悪魔が現れる

 

DDナイト・ハウリング 攻 300/守 600 攻撃

 

「このモンスターが召喚に成功した時、墓地のDDモンスター1体を特殊召喚出来る…

 

私は墓地のDDリリスを守備表示で特殊召喚…ただし、攻撃力守備力は0となる…」

 

私の場に先ほど融合素材にしたバラを象った悪魔が現れる

 

DDリリス 攻 100/守2100→攻 0/守 0 守備

 

「そんな雑魚を並べて何になる!」

 

「私は、レベル4のDDリリスにレベル3チューナーモンスター、DDナイト・ハウリングを

 

チューニング!」

 

ナイト・ハウリングは光の輪になその輪がリリスに重なる…

 

4+3=7

 

「闇を切り裂く咆哮よ…疾風の速さを得て新たな王の産声となれ!シンクロ召喚!

 

生誕せよ!レベル7!DDD疾風王アレクサンダー!」

 

私の場のテムジンの隣に緑色のマントをしたテムジンよりスマートな感じの騎士が現れる…

 

DDD疾風王アレクサンダー 攻2500/守2000 攻撃

 

「な、なんだその白いカードは!さっきのカードもそうだが…金持ちの俺でさえ見たこと無い

 

カードをそんなに…」

 

「教えてあーげない…テムジンの効果発動!自分がDDモンスターの特殊召喚された場合、

 

墓地のDDモンスター1体を特殊召喚出来る!

 

再び蘇れ!DDリリス!」

 

DDリリス 攻 100/守2100 守備

 

「更にアレクサンダーの効果発動!自分フィールドにこのカード以外のDDモンスターが

 

召喚、特殊召喚された場合、墓地のレベル4以下のDDモンスターを特殊召喚出来る

 

蘇れDDケルベロス!」

 

DDケルベロス 攻1800/守 600 攻撃

 

「そして…私はレベル4のDDリリスとDDケルベロスで…オーバーレイ!

 

この世の全てを統べるため、今…世界の頂に降臨せよ!エクシーズ召喚!

 

生誕せよ!ランク4!DDD怒濤王シーザー!」

 

大剣を持った深い青の甲冑の騎士が現れる…

 

DDD怒濤王シーザー 攻2400/守1200 攻撃

 

「今度は黒いカード…」

 

「シーザーの効果を発動しておくわ…オーバーレイユニットを1つ取り除く…」

 

「一体…どんな効果が…」

 

「それは後のお楽しみ…バトル!先ずは烈火王テムジンでギャンブル天使バニーを攻撃!」

 

「永続罠発動!モンスターBOX!相手モンスターの攻撃宣言時、コイントスを当てることで

 

お前のモンスターの攻撃力をバトル終了時まで0に出来る!コイントス!」

 

ボーイはコインを弾き上げてまた手の甲でキャッチする…

 

「表だ…」

 

当たった…テムジンの攻撃力が0になる…

 

「攻撃は続行!さあギャンブル天使バニー!返り討ちだ!」

 

テムジンはバニーのウサギみたいな手に殴られて破壊される

 

「…テムジンが破壊された場合、墓地の契約書を手札に加えることが出来る…

 

地獄門の契約書を手札に戻す…」

 

聖 LP7000→5800

 

「俺にはこれとセカンドチャンスの効果がある!お前の攻撃が通ることは無いに等しい!」

 

「続いてシーザーで攻撃…」

 

「馬鹿めっ!再びモンスターBOXの効果だ!コイントス!表だ!」

 

今度は…ハズレ…でも…

 

「セカンド・チャンスの効果でやり直しだ!コイントス!表!」

 

表ばっかね…さっきから…まいいけど…

当たりね…シーザーも返り討ちにされる…

 

「シーザーがフィールドから墓地へ送られた場合、デッキから契約書カード1枚を手札に

 

加えることが出来る…デッキから魔神王の契約書を手札に…」

 

聖 LP5800→4600

 

「アレクサンダーで攻撃!」

 

「これだけやって無意味な攻撃を繰り返すか!?明日香!こんな奴と友達だなんて…

 

お前の目は相当曇ってるらしいな!」

 

「御託はいいわ…さっさとコイントスしなさい…」

 

「ふんっ…表だ!」

 

…手の甲を開ける…ハズレ…

 

「馬鹿な!?外しただと!?この俺が!?」

 

「…コイントス回数が増えてるからって必ずしも当たるわけじゃない…そんなことも

 

わからずに馬鹿の一つ覚えみたいに表の宣言だけし続けた貴方のミスよ…

 

いきなさいアレキサンダー!ギャンブル天使バニーを粉砕よ!」

 

アレキサンダーの剣に切り裂かれてバニーは破壊される…

 

光雄(ボーイ) LP4000→2700

 

「くっ…だがお前はこのターンモンスターを自爆させすぎた…

 

お前の場にはそのモンスターしか残っていない!」

 

「さっき後のお楽しみって言っておいた怒涛王シーザーの効果を教えてあげる…

 

オーバーレイユニットを使うことでバトルフェイズ終了時、このターンに破壊された

 

モンスターを可能な限り墓地から特殊召喚出来る!

 

このターン破壊されたシーザーとテムジンは蘇るわ…」

 

DDD烈火王テムジン 攻2000/守1500 攻撃

 

DDD怒濤王シーザー 攻2400/守1200 攻撃

 

「せっかく倒したモンスターが復活!?」

 

「当然、これだけの効果を発動するためのリスクは存在するわよ…

 

私は次のターンのスタンバイフェイズに、この効果で復活させたモンスター

 

1体につき、1000ポイントのダメージを受けるわ…今回は2体だから

 

2000のダメージね…」

 

「だったら次のお前のターンまでにライフを…」

 

「出来るのかしら?」

 

私は口元を軽く歪めて笑う…

 

「まあいいわ…私はカードを1枚伏せてターンエンドよ…」

 

聖 LP4600 手札5枚

 

「俺のターンだ!」

 

光雄(ボーイ) 2ターン目

 

「俺はモンスターBOXの維持コストとしてライフを500払う!」

 

光雄(ボーイ) LP2700→2200

 

…さっき失敗したのにモンスターBOX信じるんだ…

 

「このセカンド・チャンスと幸運の赤いスカーフがある限り俺は負けないんだ!」

 

胸元からスカーフを取り出して口付けをする…

 

「…絶対に洗濯して消毒して返しなさいよ…」

 

「それは無いな!勝つのは俺なんだから!俺はサンド・ギャンブラーを

 

攻撃表示で召喚!」

 

サンド・ギャンブラー 攻 300/守1600 攻撃

 

「更に二重召喚を発動してギャンブル天使バニーも再び通常召喚だ!」

 

ギャンブル天使バニー 攻1200/守1000 攻撃

 

「俺はサンド・ギャンブラーの効果発動!3回コイントスを行い

 

3回とも表立った場合、お前の場のモンスターを…3回とも裏だった場合俺の場の

 

モンスターを全滅させる!」

 

『ギャンブラーじゃからか、博打が好きな奴じゃのう…』

 

「一か八かの勝負って奴だな…」

 

「全モンスターを破壊だなんて…アネゴ…」

 

「…」

 

「先ずは一回目!表だ!二回目!裏だ…だがセカンドチャンスでもう一度コイントスを

 

やり直す!…表だ!…そして三回目!…表だ!これでお前の場のモンスターは

 

全滅する!」

 

「…罠発動DDDの人事権…私の手札、墓地、フィールド…

 

ペンデュラムゾーンのカードの中からDDカードを3枚まで選んでデッキに戻す…

 

私が戻すのはアレクサンダー、テムジン、シーザーの3枚…

 

これらをエクストラデッキに戻す…」

 

「自らモンスターを戻してかわしたノーネ!」

 

「そしてその後…デッキからDDモンスターを2体、手札に加える…

 

私が加えるのはDD魔導賢者ケプラーとDD魔道賢者ガリレイ…」

 

「それがどうした!結局お前の場はがら空きになった!ギャンブル天使バニーの効果と

 

俺のモンスター2体のダイレクトアタックでお前のライフはかなり削れる!

 

その後にお前は自分の発動したさっきのシーザーとやらの効果で2000のダメージを受ける!」

 

「…そうね…貴方の想像が上手く実現すればの話だけどね…」

 

「減らず口を…俺はバニーの効果でコイントスだ!…表…!」

 

当たった…私に1000のダメージね…

 

聖 LP4600→3600

 

「さあこれで攻撃してやれば…」

 

「私が効果ダメージを受けた瞬間、手札のDDD反骨王レオニダスの効果発動!

 

このカードを特殊召喚して受けたダメージ分ライフを回復する!」

 

場に英雄のような甲冑を身に纏った騎士が現れ

私に光をふりかける…

 

聖 LP3600→4600

 

DDD反骨王レオニダス 攻2600/守1200 攻撃

 

「攻撃力2600だと…!?これじゃあ攻撃が出来ない…」

 

「…貴方が攻撃してからバニーの効果を使えば戦闘ダメージだけは

 

与えれていたわね…まあ…所詮結果論だけど…」

 

「くっ…俺はこれでターンエンドだ!」

 

光雄(ボーイ) LP2200 手札1枚

 

「私のターン、ドロー…」

 

聖 3ターン目

 

「スタンバイフェイズ…私はさっきのターン発動したシーザーの効果で2000のダメージを

 

受ける…でも…レオニダスのモンスター効果!

 

このモンスターが私のモンスターゾーンに存在する限り私が受ける

 

効果ダメージは0となる!」

 

「なっ!?じゃあ俺は今後バニーの効果でもダメージを与えられないのか!?」

 

「そうよ…私は永続魔法、地獄門の契約書を発動…効果はさっき説明したとうりよ…

 

デッキからDDモンスター1体を手札に…私はDDケルベロスを手札に加える…

 

さあここからよ…私は、スケール1のDD魔導賢者ガリレイと…

 

スケール10のDD魔導賢者ケプラーでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

私の背後から光の柱が伸び、そこに機械仕掛けの賢者が浮かび上がる

 

「これでレベル2~9のモンスターが同時に召喚可能!

 

我が魂を揺らす大いなる力よ!この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!

 

ペンデュラム召喚…!出現せよ!私のモンスター達よ!」

 

私の頭上で揺れていた光が大きく弧を描き

その穴からモンスターが光を纏って現れる…

 

「全ての王を統べる超越神!DDD死偉王ヘル・アーマゲドン!

 

牙向く地獄の番犬!DDケルベロス!」

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドン 攻3000/守1000 攻撃×2

 

DDケルベロス 攻1800/守 600 攻撃

 

「DDケルベロスの効果発動、このカードがペンデュラム召喚に成功した時に

 

自分の場に他のDDモンスターが存在する場合、墓地の永続魔法1枚を手札に

 

加えることが出来る…私は墓地の魔神王の契約書を手札に戻す…」

 

「くっ…攻撃力3000のモンスターが2体だと!?」

 

「私は永続魔法、魔神王の契約書を発動、場のDDケルベロスと

 

DDD反骨王レオニダスを融合!ペンデュラムモンスターは墓地へは行かず

 

エクストラデッキに表側で加わる…」

 

「自分で態々ダメージを無効にするモンスターを場から放す?

 

聖の奴…一体何を…」

 

「牙向く地獄の番犬よ…反骨する王者の魂へと溶け込み、

 

真の王と生まれ変わらん!融合召喚!出でよ神の威光伝えし王!

 

DDD神託王ダルク!」

 

悪魔の羽を生やした女性の騎士が現れる…

 

DDD神託王ダルク 攻2800/守2000 攻撃

 

「うわ~…バニーも可愛いけどあの騎士も結構美人さんッス…」

 

「翔…お前ブラマジガール一筋じゃなかったのかよ?」

 

「な、何言ってるんすかアニキ!一筋っすよ…!」

 

「さて…攻撃はしない…モンスターBOXが邪魔だからね…カードを1枚伏せてターンエンド…」

 

聖 LP4600 手札1枚

 

「くくっ…そうだ!このギャンブルカードがある限り俺は負けない!

 

俺のターンドロー!」

 

光雄(ボーイ) 3ターン目

 

「モンスターBOXの維持コストでライフを500払う!」

 

光雄(ボーイ LP2200→1700

 

…まだ払うんだ…

 

「俺はサンド・ギャンブラーの効果で3回コイントスを行って…」

 

「…永続罠、オープン!戦乙女の契約書…」

 

「…?それは攻撃力を上げるだけの永続罠だろう?」

 

「ええ、確かに、貴方のターン中攻撃力が上がるわ…」

 

DDD神託王ダルク 攻2800/守2000→攻3800/守2000

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドン 攻3000/守1000→攻4000/守1000 ×2

 

「でも戦乙女の契約書にはもう一つの効果がある…それは手札のDDカードか

 

契約書カードを墓地へ送って場のカードを1枚破壊する効果!

 

手札の魔神王の契約書を墓地へ送って貴方のサンド・ギャンブラーを破壊する!」

 

「なっ!?」

 

「これでモンスター全滅効果は使えない…」

 

「だったらギャンブル天使バニーでお前にダメージを与えてやる…

 

契約書によってお前は3000のダメージが約束されているからな!

 

出来るだけライフを削ってやる!コイントス!表…当たりだ!

 

お前に1000ポイントのダメージを…」

 

「DDD神託王ダルクの効果…このモンスターが存在する限り…私に

 

ダメージを与える効果は…全てライフを回復する効果になる…

 

ごちそうさま…」

 

「何だと!?」

 

聖 LP4600→5600

 

「…そんな…俺のバニーがお前のライフを回復させてしまうなんて…」

 

「…ターンは?」

 

「…ターンエンド…」

 

光雄(ボーイ) LP1700 手札2枚

 

『…折れたの…』

 

そうね…勝ち目そろそろ無いってわかったかしら…

 

「私のターン…ドロー…」

 

聖 4ターン目

 

「スタンバイフェイズ、DD魔導賢者ガリレイとDD魔導賢者ケプラーの効果が強制的に

 

発動…ガリレイとケプラーのペンデュラムスケールはそれぞれ2変化し…

 

そのスケールをはみ出したレベルのDD以外のモンスターを全て破壊する…

 

私の場のモンスターは全てDDと名前が付いてるから関係ないけどね…」

 

DD魔導賢者ガリレイ スケール1→3

 

DD魔導賢者ケプラー スケール10→8

 

「そして契約書の効果で3000ダメージ…だけど神託王ダルクの効果で

 

ライフ回復効果に置き換わる…」

 

聖 LP5600→8600

 

「聖ちゃんのライフが…初期ライフの倍に…!」

 

「私は戦乙女の契約書の効果を発動、手札のDDカード

 

DD魔導賢者ガリレイを墓地へ送って…モンスターBOXを破壊…

 

これで邪魔なカードは無くなったわね…」

 

「…トドメを刺せ…」

 

「…私は地獄門の契約書の効果でデッキからDDモンスターを手札に加える…

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドンを手札に加える…

 

私の場にはセッティング済みの2枚のスケール3と8の魔導賢者がある…

 

レベル4から7のモンスターを同時に召喚可能!

 

我が魂を揺らす大いなる力よ…再びわが身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ

 

ペンデュラム召喚!エクストラデッキから蘇れ!DDD反骨王レオニダス!

 

DDケルベロス!」

 

DDD反骨王レオニダス 攻2600/守1200 攻撃

 

DDケルベロス 攻1800/守 600 攻撃

 

「さて…バトル…DDケルベロスでギャンブル天使バニーを攻撃!」

 

DDケルベロスに食い散らされバニーは粉々に破壊される…

中々にえぐい…

 

「ぐっ…」

 

光雄(ボーイ) LP1700→1100

 

「神託王ダルクでダイレクトアタック!」

 

「うわああああああ!!!」

 

光雄(ボーイ) LP1100→-1700

 

「これは明日香さんの奪われて汚されたスカーフの分!

 

ヘル・アーマゲドンで追撃!」

 

「ええっ!?聖ちゃん!?」

 

「ぎゃああああああ!!!!!」

 

光雄(ボーイ) LP-1700→-4700

 

「そしてこれはチンチクリンとか言われた私の分だああああああ!

 

くたばりなさいやああああああ!!!!」

 

右手を上に上げてもう1体のヘル・アーマゲドンに攻撃指令を出そうとする…

が後ろから走ってきた十代に羽交い絞めにされて止められる

 

「ストップストップ!やめろって聖!あいつもう心折れてるし

 

これ以上やったら再起不能になるって!」

 

「放して!十代君!チンチクリンとか言われた事は許さないわよ!

 

放してってば!HA☆NA☆SE!」

 

「わあああ!アネゴ落ち着いて!」

 

「落ち着くんだな…!」

 

3人が私を止めようとデュエルリングに入る…

 

『主…根に持っておったんじゃな…そういう所も可愛らしいのじゃ♪』

 

………

 

……

 

結局その後光雄君は明日香さんにスカーフを返して

好きな女の子の物が欲しかったという胸の内を明かした…

でもきっぱりと断られたことと私とのデュエルのショックからか

迎えに来たギャンブル客船にとぼとぼと乗り込んで帰っていった…

あれ?ところで私なんで校長室行ったんだっけ…

まあいいか…

 

ちなみにスカーフは私が洗濯してアルコールスプレーで消毒して乾かした後

魔封じの芳香風、臭い封じの消臭アロマでしっかり消臭してから

明日香さんに返しておいた…

 




後書き
聖ちゃんはシャッフル上手ですけど
基本オートシャッフルばっかりなんでそれが活かされることは
あんまりありません、
ちなみにトランプ勝負になってたら光雄君は確実に負けてました
だって聖ちゃん…デュエル以外のトランプ勝負とかだと
平気でイカサマしますから…
でもデュエルには誇りを持っているでは絶対にやらないのでその辺はご安心ください
さて、次回は最後のセブンスターズが襲来してきます…
原作では十代が例のあの人と戦っていましたが
聖ちゃんには別の場所で他の対戦をしてもらいます…

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