遊戯王GX 転生者が精霊達と過ごす学園生活   作:星無

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※今回デュエル描写が少な目なのといつもより若干
いつもよりピンク色です ご注意ください


☆第二十三話 聖と不思議のヴァンパイア帝国 

ふあ~ぁ…

 

「皆おはよう、カミューラはどんな感じ?」

 

『依然眠ったままです…』

 

シェキナがカミューラの方を向いたまま答える

 

「そう…」

 

『そういえば聖は大丈夫なのか?昨日大分顔色悪かったぞ?』

 

「うーん気分が優れないのは良くはなったけど…なんか違和感が…」

 

『大丈夫?お姉ちゃん…お姉ちゃん!?』

 

私の方を振り返って見た幽鬼が驚きの声を上げる

どうしたの…?大きな声だして

 

『お姉ちゃん気付いてないの!?鏡!鏡見て!』

 

「鏡?…なんなのよ…」

 

私は手鏡を取り出して自分の顔を…

鏡には何も映っていない…へっ?

自分の後ろの部屋の景色が映っている以外は何も映っていなかった

 

「あれ?私の姿が…鏡に映ってない…?」

 

『ええっ!?映ってないの!?

 

お姉ちゃん…瞳の色真っ赤だよ!?口には牙生えてるし…』

 

自分の口に手を当てると確かに犬歯が伸びて牙になっている…

 

「…爪も何これ…鋭く伸びて真っ赤じゃない…」

 

『一番気付くべきことなんだけどさ…何でお姉ちゃん気付かないの!?

 

背中!羽!蝙蝠みたいな羽生えてるよ!?』

 

そう幽鬼に言われて背中を触ると…本当にある…蝙蝠みたいな羽が…

生えてる…感覚もある…

え…?何よこれ…私の体はどうなっちゃったの?

 

『マスター…なんというお姿に…いやこれはこれで…』

 

シェキナ…これはこれでじゃないわよ…

いや、どうしよう…普通に心当たり有り過ぎる…これ多分カミューラに噛まれたから…

だよね…

昨日噛まれた穴は…塞がってる…

 

『吸血鬼に噛まれたから吸血鬼になってしまわれたのじゃな…主』

 

…え?マジで…やっぱりそういうことなの?私まだ人間辞める気なんか

これっぽっちも無いんだけど…確か吸血鬼に噛まれると、吸血鬼になるっていうのは

必ずじゃなかったはずなんだけど…生殖行為として噛んだりしない限り…

 

…昨日カミューラ精神的に追い詰められてたからまさかとっさに…?

 

どどどど、どうしよう!?吸血鬼になったら

家族とかに会えなく…元々この世界の家族とはデュエルアカデミア入ってから

疎遠だった…

でも…太陽の光ダメになるのは不味い!日常生活に支障が…!

ぁ…なんか喉乾いてきた…これ吸血衝動ってやつじゃない?

…人間の血を吸う度胸なんてないわよ私…どうしよう…

 

「アネゴ~?居るッスか~?カミューラの容体がどうか聞いてこいって

 

万丈目君に言われてきたッス~」

 

…丸藤君…なんてタイミングで来るのよ…って言ってる場合じゃない…!

この羽隠さなきゃ…やばいやばい…隠れなきゃ…

 

ガチャ

 

あっ…

 

「カミューラが居るからかカーテン締め切ってる…ちょっと部屋が暗いッスね…

 

…………アネゴ?」

 

終わった…丸藤君に見られた…

 

「わぁ~!アネゴそれ学園祭のオシリスレッド寮伝統のコスプレデュエルの

 

衣装ッスか!?」

 

…へっ?

…もしかしてこれ本物じゃないと思ってる?なら好都合だ!

口裏合わせなきゃ…

 

「そ、そうなの…休みだからちょっと合わせておこうと思って…」

 

「学園祭はまだ先なのに気が早いんだからアネゴったらー

 

それにしても良く出来てるッスね~」

 

さわさわ 

 

あんっ…えっ!?何!?今羽触られた時に何か…

 

「まるで本物みたいッス~」

 

ぎゅっ…

 

まっ…丸藤君…握らないで…なんかすごく…変な感じが…

だんだんと体が火照ってくる…この羽って…こんな…

感じやすい…っつ…なんて…

 

丸藤君が私の羽を触り続けるのにじっと耐え続ける…

ここで声なんか出したら一貫の終わりだ…

 

パッ

 

「あっそういえばカミューラの容体について聞きに来たんだった

 

どんな感じッスか?」

 

やっと離してくれた…あー…なんなんだろこの羽…

感じ安過ぎるでしょ…

 

「ま、まだ起きてないよ…あれから目を覚まさないの…」

 

そう話しながら丸藤君の方を見る

…あれ…なんだろう…丸藤君の首元…なんだかすごく…

 

 

 

 

 

オ イ シ ソ ウ ?

 

 

 

 

 

 

「…そうッスか…まだ目を覚まさないならセブンスターズの情報も…」

 

そう続ける丸藤君の両肩を掴む

 

「ア、アネゴ!?」

 

そのままベッドの方へ押し倒して、腰に跨り上を取る…

その首に噛みついて今すぐにでも、この渇きを…

 

「ど、どうしたんスか!アネゴ!?」

 

怯える丸藤君の顔を見て、我に帰る…

私は自分の顔が熱くなり耳まで真っ赤になるのを感じた

すぐに丸藤君の上から飛び退く

 

「ご、ごめん!なんでもないの!」

 

なんてことしちゃったんだろう…男に人に跨るなんて…

恥ずかしくて死にそう…吸血鬼って恥ずかしくて死ぬこと

あるのかな…

 

「…もしかしてコスプレに合わせてキャラ付けの練習ッスか!?

 

アネゴ上手いッスねー!まるで本物みたいだったッス!…

 

この前本物に襲われたけど…」

 

あ、呑気で良かった…

 

「じ、じゃあ僕、用済んだので部屋に戻るッスね!」

 

「…うん…万丈目君や十代君によろしく…」

 

ガチャ バタンッ

 

 

「…(アネゴどうしちゃったんだろ…昨日抱き着かれたことといい

 

今日は跨ったりしてきて…もしかしてアネゴって僕の事…

 

いやいや…そんな事は無いよねー…黄昏の姫のアネゴに僕なんかが

 

釣り合うわけないし…)」

 

 

所戻って部屋の中

 

 

「ああああああああああああああああ!!!!死にたい!滅茶苦茶

 

死にたい!幽鬼!杭!胸に刺す杭か銀の弾丸持ってきて!」

 

『落ち着いてお姉ちゃん!ちょっ…ストップ!なんでカーテン開けようと

 

してるの!今開けたらお姉ちゃんまで危ないから!

 

シェキナ!マヤ!リオンも一緒に止めて!』

 

精霊達が私を押さえつける、離して!

 

「…ドタバタ五月蠅いわねぇ…何事よぉ…」

 

全然起きなかったカミューラが目をこすりながら起きてきた

私はカミューラに掴み掛り、肩を掴んで前後に揺らした

 

「やっと起きた!ねえ!私の体これどうなってるの!?」

 

「ひっ…昨日の人間…人間?あれ?吸血鬼になってる…仲間!?」

 

「仲間じゃないわよ!昨日貴女私に噛みついたの!覚えてる!?」

 

「あっ…」

 

「思いだしたのね…これ…どうやったら戻るの?」

 

「…その…ごめんなさい…」

 

「ごめんなさいって何よ!?早く戻し方教えてよ!」

 

「…私…真祖のヴァンパイアじゃないの…だから…その…

 

元には戻せない…の…人間からヴァンパイアになった人間が元に戻るには

 

真祖の血が必要で…私以外のヴァンパイア一族は皆…

 

死んじゃったし…」

 

「…そんな…」

 

戻れない…え?私ずっとこのまま?…人間辞めて

ヴァンパイアとして生きて行かなきゃいけないの?

 

がくっ

 

私は床に手と膝を付けて落ち込む

 

『な、なあ聖?』

 

なぁに?リオン?ヴァンパイアの私に何か用?うふふふふ…

 

『いや壊れてないでさ…その真祖って奴が居れば聖は元に戻れるんだろ?』

 

さっきのカミューラの話…聞いてなかったの?

ヴァンパイア一族はもう滅んだの…真祖はもう居ないのよ…

 

『いやさ…俺がナンバーズの力捨てた時にさ、ゴーストリックの纏め役だった

 

ゴーストリックアルカードが私の元から離れて行ったときに聞いた話なんだけどさ…

 

あいつ等…精霊界にある現実から消されたヴァンパイアによって

 

興された帝国に移り住んだらしいんだ』

 

つまり…?

 

『そこに真祖いるぞ…?』

 

「うわあああああああ!!!!」

 

『うわっ!なんだよいきなり大声出して!』

 

「リオン大好きーっ!ありがとう!リオン!」

 

『ちょ…抱き着くなって…ストップ!ヤバいって!幽鬼お姉ちゃんとか

 

シェキナお姉ちゃんがすさまじい形相でこっち睨んでる!聖!離れて!』

 

 

…………

 

……

 

で、やってきました、精霊界…ヴァンパイア帝国への入口

なんかカミューラも付いてきた

仲間がそんなに居るなんて知らなかったと付いてきた

私達はローブを被って門の前に立っていた

ちなみに精霊達にはお留守番してもらっている、

得に幽鬼には私が居ない間の代わりとして私に化けてもらっている

 

「そこの貴様等、止まれ…ここはヴァンパイアの国だぞ…余所者は帰れ…」

 

門番らしき人達が槍を交差させて私達の前に立ちはだかる

 

「すいません私達…」

 

と言って被っているローブのフードを外して紅い目を見せる

 

「こういう物でして…」

 

と二人で口に人差し指をかけて開け牙を見せる

 

「…なんだ…同族か…まあそれなりの顔をした女共だし…少し俺達に付き合って

 

もらえば…通してやってもいいぜ?」

 

門番の片方の男が下卑た笑顔を浮かべて

ニタニタ話しかけてくる

…ヴァンパイアの世界にもこういうのっているんだなぁ…

 

「…聖…さん…見せてあげて…」

 

「…カミューラさん…どうしても…見せなきゃダメ…?」

 

「…勿論…」

 

「はあ…」

 

私はローブを脱いで背中の羽をバサッと広げて見せた

 

「は、羽持ち!?し、失礼しました!」

 

と門番は敬礼をして畏まってしまった

何でもヴァンパイアの中でも羽を持つ個体は偉いらしく

畏怖の対象なんだそうだ…

 

カミューラは下級も下級で他のヴァンパイアに逆らえなかったらしい

でも…なんで下級のヴァンパイアに噛まれた人間の

私が、羽持ちなんて高位なヴァンパイアになったかは

カミューラにも分からないらしく、こればっかりは

種族との相性なんだそうだ…私、ヴァンパイアのほうが向いてるってこと?

なんか複雑…

 

門をくぐり中に入るとそこには夜の中世の街並みが広がっていた

ここは夜が明けることが無く、紅い月が出ていて、ヴァンパイアには住みやすいそうだ…

それにしても…転生前も見たことない街並みを

転生した後、しかもヴァンパイアになって見る事になるとは思わなかったなあ…

…あ、向こうに見える大きな城に向かえばいいのかな

 

街道を歩いていくと交差した道でボールが

横切って転がってきて、それを追いかけて小さな男の子が

飛び出してきた…あんな小さな子もヴァンパイアなんだ…

後ろを見るとカミューラは驚いた顔で男の子を見て震えていた

 

「ん?カミューラさん?どうしたの?…あの男の子がどうかし」

 

「坊や!」

 

カミューラは駆けだしていき男の子を抱きしめた

 

「わわっ…おばさん?何?…お母様…?」

 

「そうよ!分かる!?」

 

…なんかお邪魔かしら…仕方ない…私一人で城に向かおうかしら…

 

 

……………

 

……

 

「では…こちらでお待ちください…」

 

「はい」

 

城に行ったらまた門番が居たけど羽を見た途端上に話を通してくれた

これ…便利なのね…ヴァンパイア世界では…

そしたら客室に通され、真祖を起こすので

呼ぶまで待っていて欲しいと言われた

 

それにしても…すごい豪華な部屋だなぁ…

飾ってある食器とかも…すごいし、シャンデリアも…

 

「お待たせしました…ご主人様がお目覚めになりました…こちらへどうぞ…」

 

早っ…

私は執事の様な人に付いていく

 

「こちらです…」

 

部屋の中に入るとそこには

私と同じ様に羽を持ち髪が真っ白なヴァンパイアの女性が

ベッドに座ってこちらを見ていた

 

「あら、いらっしゃい久々の来客で嬉しいわ、私は真祖のヴァンパイア

 

ヴァンプ・オブ・ヴァンパイア…ヴァンプと呼んでね?」

 

「じゃ、じゃあヴァンプさん…いきなりなんですけど私…」

 

「ああ、いいわいいわ分かってるから、貴女、元人間でしょう?」

 

「えっ?どうして…」

 

「その羽、その白い肌、赤い目、3つのヴァンパイアの高位の証は持ってるみたいだけど

 

まだ慣れてないでしょう…その体に…ぎこちなさが見え隠れしてるわ…

 

大方、人間に戻りたくて私の血を貰いにきたってところかしら?」

 

すごい…当たってる…じゃあこのまま血貰えるのかな…

 

「私の血が欲しい…ねぇ久しぶりよ?そんなこと言ってくる人間

 

でも…だ~め♪」

 

「やっぱり駄目ですか…?ですよね…血が欲しいとか言われても

 

困りますよね…?」

 

「…いえ、血はあげてもいいけど…私とデュエルしない?私に勝ったら

 

血をあげてもいいわよ」

 

…ま た か

デュエル脳がこんなところまで…

 

「デュエルはいいですけどなんでまた?」

 

「このお城ね、本当に来客少なくて暇なのよ、貴女が久しぶりの来客だからさ

 

少し遊びたいの」

 

「分かりました…私が負けたらどうなりますか?」

 

「う~ん…そうねぇ…あっ!私の後継者としてこの城に永遠に住むっていうのは

 

どうかしら!貴女、見るところ高位ヴァンパイアになれてるし、鍛えれば真祖に

 

なれると思うの!」

 

…後継者?…なんか話が大きくなっているような…

でも分かりましたって言った手前、拒否って血が貰えなくなるのも困るし…

 

「…条件は了解しました…デュエルはどこで?」

 

「この城の屋上の塔で互いに別の塔に立って向かい合って行うわ、

 

執事が言う方へ行けば行けるわ、待ってるわね」

 

と言ってヴァンプさんは体を小さい蝙蝠に変えて外へ飛び立って行ってしまった

 

「ではこちらへどうぞ…」

 

「あ、はい」

 

執事の人に案内されて階段を上り塔の上に出る

 

「さ、始めましょう」

 

「はい」

 

小型パッドデュエルディスクを腕に付けて

ソリッドヴィジョンディスクを出して…あれ?

なんかディスク部分の形が変わってる…なんか…蝙蝠の翼みたいに…

今、私ヴァンパイアだからかな…

 

「素敵なデュエルディスクね」

 

「…はい…」

 

「「デュエル」」

 

「私の先行、ドロー、私は手札からミイラの呼び声を発動

 

自分フィールドにモンスターが存在しない場合に手札からのアンデッド族の

 

特殊召喚を可能にする永続魔法よ、私はこの効果で、

 

カース・オブ・ヴァンパイアを特殊召喚するわ」

 

カース・オブ・ヴァンパイア 攻2000/守800 攻撃

 

「私はカードを2枚伏せてターンエンドよ(ふふっ…伏せカードは魔法の筒と

 

ミラーフォース…これで耐えて次のターン、カース・オブ・ヴァンパイアで…)」

 

ヴァンプ LP4000 手札2枚

 

「…すいません…私には待っていてくれてる精霊達が居るので…

 

このターンで決めさせてもらいます!」

 

「えっ!?」

 

「私のターン!ドロー私は手札からテラフォーミングを発動デッキからフィールド

 

魔法を手札に加える、私が加えるのは転回操車そしてそのまま発動」

 

私達の場が塔のてっぺんから列車が発車するための

格納庫のような場所に変わる

するとヴァンプは目をきらきら輝かせて

 

「おおおお!これが列車ってやつ!?すごーい!初めて見た!」

 

「それはどうも、私は回転操車の効果発動、手札を1枚捨ててデッキから地属性、

 

機械族レベル10のモンスターを手札に加える…手札の臨時ダイヤを墓地に送って

 

デッキから重機貨列車デリックレーンを手札に加える」

 

デッキからデリックレーンを加えてデッキをオートシャッフルする

 

「そして手札から深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイトを

 

通常召喚、このカードは元々の攻撃力を0にする代わりに生け贄無しで召喚出来る」

 

深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイト 攻3000/守3000→攻 0/守3000 攻撃

 

「更に自分フィールドに機械族・地属性モンスターが召喚、特殊召喚された場合

 

手札の重機貨列車デリックレーンを特殊召喚出来る、ただし

 

攻撃力・守備力は半分となるそして速攻魔法地獄の暴走召喚発動、

 

攻撃力1500以下のモンスター1体が特殊召喚に成功した時に発動出来る

 

デリックレーンと手札、デッキ、墓地から同名モンスターを全て攻撃表示で

 

特殊召喚する」

 

重機貨列車デリックレーン 攻2800/守2000→攻1400/守1000 攻撃

 

重機貨列車デリックレーン 攻2800/守2000 攻撃×2

 

「そして相手も、相手自身の場に存在する表側表示モンスターを選択して

 

全て特殊召喚する」

 

「なら私はカース・オブ・ヴァンパイアをデッキから特殊召喚する」

 

カース・オブ・ヴァンパイア 攻2000/守800 攻撃×2

 

「私はレベル10のエクスプレス・ナイトとデリックレーンでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!

 

鉄路の彼方より、地響きともに、ただいま到着!現れろ

 

超弩級砲塔列車グスタフ・マックス!」

 

私の場に線路が引かれ後ろの次元から巨大な砲塔を積んだ

列車が現れる

 

超弩級砲塔列車グスタフ・マックス 攻3000/守3000 攻撃

 

「更に残ったデリックレーン2体でオーバーレイ!現れろ!もう1体の

 

グスタフ・マックス!」

 

超弩級砲塔列車グスタフ・マックス 攻3000/守3000 攻撃

 

「攻撃力3000が2体…でもそれじゃ私のライフは削りきれないわ!

 

私の場には伏せカードがあるのよ!?」

 

「大丈夫です、攻撃しませんから」

 

「何ですって!?」

 

「グスタフ・マックスの効果発動、1ターンに1度このカードのオーバーレイユニットを

 

1つ取り除き相手に2000ポイントのダメージを与える…」

 

「ライフの半分をバーンダメージだけで削るですって!?…ハッ…」

 

「気付いたようね…私の場にはもう1体グスタフ・マックスが居る…

 

合計4000のダメージ…発射オーライ・ダブル・ビッグ・キャノン!」

 

ヴァンプ LP4000→2000→0

 

2体のグスタフマックスから発砲されヴァンプさんの

居る場所が爆発する

煙が晴れると、頭をクラクラ揺らしたヴァンプさんが

ぐえっと声を上げて倒れた

 

「ぐぐぐ…1ターンでやられちゃうなんて…でも…約束だし

 

悪魔の一種のヴァンパイアは契約を破れない…仕方ないから血はあげるわ…

 

じゃ、早速そっちに行くわね」

 

とヴァンプは羽でとんでこっちへやってきた

 

「はい」

 

そして首筋を私に差し出してきた

 

「え?直吸いなんですか…?」

 

「そうよ…早くしてよ…けっこう恥ずかしいのよこれ…」

 

「じゃあ…失礼して」

 

私はヴァンプさんの首筋に牙を立てて噛みつく

 

「…あっ…」

 

へ…変な声出さないでくださいよ…すごく変な事してる気分になってくる…

…血…おいしい…

 

「ふうっ…ごちそうさまでした…これで元に…」

 

私の羽が小さくなっていくのを感じる…

牙も…これで…元に…

 

「あっ、ストップ」

 

完全に戻りきる前になんかヴァンプさんがそういった途端

人間に戻ろうとしている体の変化が止まった

 

「ストップってなんですか!?せっかく元に戻れるかと思ったのに何してんですか!」

 

「いや…やっぱり貴女のヴァンパイアの素質勿体ないわ、このまま消さないで…」

 

とヴァンプさんが胸元をごそごそと探って

宝石が付いたネックレスの様なものを取り出した、

 

「これ、ヴァンパイアの力を封じ込めて置ける宝石なんだけど

 

これに貴女のヴァンパイアの血を封じ込めていつでも呼び出せるようにするわ

 

いつでもヴァンパイアの姿を呼び出せるようになる…」

 

と言って私の額に指を当てた後に

そのネックレスを私の首にかけた

すると私の体は完全に元に戻った

 

「その宝石に触って念じればいつでもヴァンパイアの体を呼び出せる…

 

それで物は相談なんだけどね…貴女の人間界での天寿を終えて

 

もしもで良かったらなんだけど…私達の世界に来ないかしら…

 

貴女のような逸材はこの先、数百年現れるかどうかわからないの…

 

私達の世界の女王の後継者として…」

 

「…私が人生を終えるまで何年かかるか分かりませんけど

 

一応…話だけは覚えておきます…」

 

そういうとヴァンプは明るい顔になり

 

「!…そうか!人間の寿命ならば我々にとってはあっという間だ!

 

楽しみに待っているからな!絶対だぞ!」

 

「あ、それとカミューラなんですが…現実で失った子供と再会できたみたい

 

なのでここに住まわせてあげてくれませんか?」

 

「お安い御用よ!時期女王候補殿!」

 

良かった、自分の子供とカミューラがまた暮らせるようになって…

でも…女王候補って…

 

「じゃあ、私が直接人間界まで送るわ、少し目を閉じてくれる?」

 

「は、はい」

 

目を瞑ると風が私の髪を撫でる…

 

「我等ヴァンパイアは待っているからね…」

 

そんな声がして私は目を開ける、するといつもの見慣れた部屋だった

 

ガチャッ

 

「ただいま~…お姉ちゃん!お帰り!元に戻れたんだね!」

 

私の姿をしている幽鬼が私に抱き着く

 

「ええ…心配かけたわね…」

 

こうして私は人間でありながらヴァンパイアの姿になれる

…人間?になった…

 




聖ちゃんがヴァンパイア化出来るようになりました
一応メタな事を言えば闇のデュエルの度に
ダメージを精霊に守ってもらうわけにはいかないので
対抗策として入れたつもりです
ちなみに今回の話は十代達がカイバーマンと戦っていた
くらいの時系列の話です

おまけ

今回登場したヴァンパイア聖ちゃんはこんな感じの
ヴィジュアルです
軽いイメージとして挿絵を貼っておきます

【挿絵表示】

ここまで読んでいただきありがとうございます

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