遊戯王GX 転生者が精霊達と過ごす学園生活   作:星無

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※聖ちゃんが今回3人のエースを召喚していますが
これ、実際にやろうとすると事故率上がるのでおすすめはできません(


第二十二話 幻魔との邂逅

私達はデュエルアカデミアの保健室に居た

 

「鮎川先生…明日香さんのお兄さんの容体は?」

 

「まだ意識は戻ってないけど…大丈夫、命に別状はないわ」

 

「そうですか…良かった…」

 

あの後、マヤに運んでもらい急いで保健室まで

皆を連れて行った、丸藤君と前田君は少しとは言え

マグマの近くに居たわけだし、私も、マヤの加護があったとは言え

熱さで体力を消耗していた…

何より意識不明の明日香さんのお兄さんが心配だった

 

明日香さんのお兄さん、吹雪さんは現在呼吸器を付けて

昏睡状態だ、明日香さんはずっと付きっきりで看病している…

久しぶりの兄妹の再会だし…

 

「丸藤君、前田君、十代君…明日香さんと吹雪さんを2人にしてあげよう?」

 

そう3人に耳打ちする

 

「ああ…そうだな…」

 

そしてそのまま静かに保健室を出た…

真夜中に何回も鮎川先生訪ねて…なんか悪いなぁ…

寝てるところを…

 

 

 

…………

 

……

 

 

レッド寮

聖の部屋

 

「はあ…ただいま…」

 

『おかえりなさい、マスターあんな真夜中に敵と戦ってお疲れになったでしょう…

 

さあ私の膝枕で…』

 

『ただいまなのじゃ♪』

 

『んなっ!マヤ!アンタ帰ってきてたの!?』

 

『あ、マヤお姉ちゃんお帰り!』

 

「ごめん…本当に眠いから…寝るわね…」

 

私はベッドに倒れ込む

 

『ああんっ!マスター私が添い寝を!』

 

『ずるいのじゃシェキナ、妾も!』

 

『だめだよ!お姉ちゃん疲れて…私も!』

 

『お姉ちゃん達ずるいぞ!俺も聖と寝る!』

 

ぎゅうぎゅう むにゅむにゅ

 

「…寝にくい…」

 

 

…………

 

……

 

精霊達が全員戻ってきて、以前のような

騒がしくも楽しい毎日が戻ってきたある日

学園でこんな噂が流れるようになった

 

真夜中に美人の吸血鬼が出たらしい

 

現に今、食堂でお昼を食べている私の目の前で

ももえがその話をしていた

 

「…というわけで、その美人が笑った時に…ああ、美人と言っても

 

黄昏の姫であられる聖様とは比べものにならないのでしょうが…

 

その人の口元に牙が見えたそうですわ!…聖様…聞いていらっしゃいます?」

 

「うん、聞いてる吸血鬼の話の部分だけ」

 

「もうっ♪聖様のいけずぅ~♪」

 

ももえは体をくねくねさせながら頬に手を当ててそういう

…ここ…食堂なんだけど…

お昼なんだけど…自重してよ…

 

『それにしても…吸血鬼ですか…面白そうな話ですね…

 

セブンスターズとかいう輩でしょうか』

 

多分ね…ダークネスが負けたからやってきたのかしらね

いつ挑んでくるか楽しみだわ…

 

…………

 

……

 

…来ない…挑んでこない…

誰からも何の報告も無い…

 

『噂は噂だったってことか…』

 

と落胆しているとドアが乱暴にノックされた

 

「アネゴ!アネゴ!居るっスか!?」

 

ドアを開けると丸藤君が目に一杯涙を溜めて立っていた

 

「どうしたの?丸藤君…」

 

「お兄さんが…お兄さんが!」

 

「落ち着いて?どうしたの?」

 

丸藤君に話を聞くとこういうことらしい

カミューラという吸血鬼が現れ闇のゲームを挑んで来たらしい

で、最初はクロノス先生が挑んだが負けて魂を人形に封じ込められた…

クロノス先生は私が渡したギアタウンとギアガジェルドラゴンを

持っていたはず、あれを使えばそうそう負けるようなことはないはず…

疑問に思った私は丸藤君にそのことについて聞いたのだが…

クロノス先生は生徒に貰ったカードを使わず、自分の誇りを持って戦うと

言ってカミューラに挑んだらしい…

この世界での禁止カード、不死の王国ヘルバニアを使われて

十代達に闇に決して屈するなと残して…

そして、カイザーも、丸藤君は命をかけたインチキカード

幻魔の扉の生け贄にされかけ、人質を取られたカイザーは

勝利することはできず、人形にされてしまった…

そこで十代が挑みに行き闇のアイテムで生け贄の肩代わりを防ぐことは

出来たが劣勢なので私に助けを求めて丸藤君が来た

ということだ

 

「…」

 

幻魔の扉…か…

 

「アネゴ…助けてよ…アニキを助けて!」

 

丸藤君は叫ぶ

 

「僕が人質にされたりしなければ…お兄さんが人形にされることも

 

なかったなのに…アニキが危険な闇のデュエルに挑むことも…」

 

「…どうしてクロノス先生が負けた時点で私を呼ばなかったの…?」

 

丸藤君の顔を真っ直ぐ見つめると

バツが悪いように顔を逸らす

 

「だって…アネゴ僕たちを人質に取られた時にダークネスと戦って

 

疲れてると思って…それで…それで…!」

 

私は丸藤君の頭に手をかけて胸元に抱き寄せた

 

「ア、ア、アネゴ!?」

 

「…馬鹿…」

 

幽鬼、シェキナ、マヤ、リオン行くわよ…

私は丸藤君に一言だけ言うと、デッキを手に取り部屋の外へ出て走り出した

なんか部屋からバタンって倒れる音がしたけど

気にしている場合じゃない

 

『も~…マスターどうしてあんなこと軽々しくしますかね?』

 

「なんのこと?」

 

『なんでもありません!』

 

シェキナはそう言ってむくれる

なんなのかしら…してる場合じゃないわね…

マヤ急ぐわよ!お願い

 

『了解じゃ!』

 

マヤは赤き龍の姿になり私達を包み込み空に飛びあがる

 

 

………

 

 

「ここがカミューラの城ね…悪趣味…とりあえず入りましょ」

 

中に入り

廊下を渡り、奥まで行く

 

 

「シャイニングフレアウイングマンのモンスター効果は、

 

戦闘で破壊し、墓地に送ったモンスターの攻撃力分のダメージを

 

相手プレイヤーに与える…」

 

「なんですって…!?あああああああああああ!!!」

 

十代はやっぱり勝ってたわね…で、あれがカミューラか…

カミューラの後ろから闇の瘴気と共に扉が現れる…あれが幻魔の扉ね…

そしてその扉がゆっくりと開き…

 

「はっ…ああっ!いやあああああああああああ!」

 

中の牙が並んだ空間から白い手が出てきてカミューラの首を掴み

魂を抜き取って中に入っていってしまった、そこに人形が落ちて

カイザーの姿に変わり、万丈目君の元にクロノス先生が現れる

今だ…!シェキナ!

 

『御意』

 

扉が閉まる前にシェキナは影糸を使い

扉に絡めて固定する…

 

「なんだ!?扉が!?」

 

「…ごめん皆…どいて…」

 

「中務!?いつ来てたんだ!?」

 

「ついさっき…私、あの扉に用事あるから…カミューラの体もちょっと

 

そこにあると邪魔ね…」

 

「何を言っている!?」

 

「万丈目君…私…どいてって言ったでしょ…

 

ん~…やっぱり皆居るとやりづらいかな…マヤ、皆を外へ」

 

『分かったのじゃ』

 

「おいっ!聖!一体何を…」

 

マヤは再び龍の姿になり十代達やカミューラの体、元に戻ったカイザーを包んで外に運んでいく

ごめん十代…貴方の勝利を利用するような形になって…

 

 

マヤが戻ってきたところで

私は幻魔の扉の前に立つ…これが幻魔の扉…

おそらく…これは封印されている幻魔達の魂のある場所に直結してる…

借りは返さないとね…皆、こんなことにつき合わせてごめんね…

 

『何言ってるのお姉ちゃん、私もあいつ等には仕返ししないと気が済まないよ!』

 

幽鬼のその言葉にシェキナ、マヤ、リオンは頷く

ありがとう…行こう…

 

私達は幻魔の扉をくぐり中の異空間を奥へ奥へと

進んでいった…

 

進み続けると何も無い異空間が祭壇のような場所に変わった

その祭壇の上には先程引きずり込まれた

カミューラが横たわっておりその奥には巨大な3つの黒いシルエットがあった

あのシルエット…

一番左は巨大な翼を持つシルエット…降雷皇ハモンね…

右は長い体の龍のシルエット…神炎皇ウリア…

そして真ん中は尖ったデザインの巨人のシルエット…あれが

幻魔皇ラビエル…

 

『何者だ…』

 

そんな声が祭壇全体に響き渡る

 

「何者とはご挨拶ね…ねえ?人の魂に寄生して私の可愛い精霊達を

 

追い出した寄生虫さん達?」

 

『人間如きが随分と尊大な態度だな?我々は幻魔…精霊を総べり

 

その全てを奪う幻魔…』

 

「幻魔だかなんだか知らないけど

 

覚えてないなら教えてあげるわ寄生虫共…貴方達は私の精霊と

 

調和している魂を狙って私の心の隙に付けこみ、私の魂ごと

 

この娘たちをも喰らおうとした身の程知らず共よ!」

 

『何を激昂している?我等幻魔が貴様ら人間を利用し、

 

復活の為の力を得るのは当たり前ではないか…』

 

チッ…OCGどころか原作効果も大した強さでも無かったくせに…

こんな奴らに心の隙を突かれたと思うと

自分にも腹が立ってくる…

 

「何言っても無駄みたいね…」

 

『ここまで来たことは褒めてやろう…我等の世界にまで

 

入り込んでくる人間等居らぬと思っていたが…』

 

「私の精霊達の力を舐めないでよね…紙束寸前の幻魔さ~ん♪」

 

『貴様…先程から聞いていれば…貴様のような人間など

 

我等の手にかかれば一瞬で…』

 

とウリアのシルエットが口を開けて私の方に向かおうとする

…しかし

 

『ほう?小童、妾を無視して主に近づこうとは…身の程を知れ

 

愚か者が…』

 

マヤが龍の姿でウリアの目の前に現れて威嚇をする

 

「一瞬で…何?」

 

『貴様等…!』

 

今度は逆側のハモンのシルエットが動き出し私に手を伸ばそうとする

 

『おーっと、お姉ちゃんに手出しなんて』

 

『させると思ったのか?産業廃棄物寸前の精霊共がよ…』

 

その前にダーク・リべリオンの姿になったリオンの背中に

幽鬼が乗った状態で立ちはだかる

 

『ハハハハハ!人間如きが粋がるではないか!

 

だが…貴様を守る精霊はそれだけであろう!貴様はこれで終わりだ!』

 

ラビエルのシルエットが動き

私に拳を向けそのまま振り下ろす

 

「…封印されてるから目まで悪いのかしら…」

 

私に振り下ろされた拳は私に当たる前にピタッとその動きを止めた

 

『ぐぬぅ!?拳が動かぬ…!』

 

『私を前にマスターに手を出そうとしましたね?』

 

シェキナの糸がラビエルの腕に絡みついて動きを停止させていた

 

『ぐぐぐぐ…ならばデュエルだ!デュエルで貴様を我等の生け贄に

 

してくれる』

 

「リアルファイトに勝てそうにないからってデュエルに逃げたわね…

 

別にデュエルでもいいけど、貴方達その姿でデュエルなんて出来るの?」

 

『我等のカードを使い、負けたこの無様な吸血鬼の魂を使い

 

デュエルをしてやろう』

 

「してやろうとか何様よ、リアルファイト投げ出してデュエル持ちかけて

 

来たのそっちでしょ?それに…無様とか言ってるけど

 

…貴方達の方がよっぽど無様よ…結局他人の体に寄生してるし…」

 

『御託はいい…かかってくるがいい…』

 

どこまでも見下して気に入らないわね…

 

『「「デュエル!」」』

 

『「我等のターン…」』

 

カミューラの魂を動かして幻魔はデュエルディスクを構え

カミューラの口で喋り出す

 

『「ドロー…この空間であれば封印されている我等も力を発揮できると言う物…

 

我等はカードを3枚伏せる…そして今伏せた罠カード3枚を生け贄に…」』

 

3枚のカード、妖かしの紅月、不死族の棺、リビングデッドの呼び声…

うっわぁ…カミューラが使ってたんだろうけど…

アンデッドデッキにあの駄幻魔突っ込んだの…?

相性悪すぎでしょ…

 

『「出でよ!神炎王ウリア!ウリアの攻撃力・守備力は墓地の罠1枚につき

 

1000ポイントアップする!よって攻撃力・守備力は3000だ!」』

 

3枚の罠から炎の柱が上がり赤い体を持った竜のような

幻魔が現れる

 

神炎王ウリア 攻 0/守 0→攻3000/守3000

 

『「ククク…貴様のような小娘が我等に挑んだ事を後悔するがいい…

 

ターンエンド…」』

 

カミューラ(幻魔) LP4000 手札2枚

 

「私のターン…ドロー…確か元祖の幻魔は罠の効果を受けないで

 

魔法、モンスター効果も発動ターンのみ有効だったわね…」

 

『マスター…それなら先ずは私達シャドールが先陣を切りましょう…』

 

「そうね、行くわよ!手札から魔法カード

 

簡易融合(インスタントフュージョン)を1000ライフを払って発動」

 

聖 LP4000→3000

 

「レベル5以下の融合モンスターを素材無しで融合召喚出来る!

 

ただし、そのモンスターは攻撃出来ずに、エンドフェイズに破壊される

 

私は旧神ノーデンを召喚!」

 

私の場に貝殻を模した馬が引く戦車に乗った白髪白髭で

三又の槍を持った老人が現れる

 

旧神ノーデン 攻2000/守2200 攻撃

 

『「そのようなモンスターで…」』

 

「そういうのいいから…手札から魔法カード強制転移を発動

 

互いのプレイヤーはそれぞれ自分の場のモンスターを選択する

 

そのコントロールを入れ替える、私は旧神ノーデンを選択、

 

貴方達の場にはウリアしか存在しない、さっさとウリアを選びなさい」

 

『「ぐっ…我等はウリアを選択」』

 

「じゃあ旧神ノーデンと交換ね、あ、でも魔法は発動ターンのみ

 

有効だからこのターンが終わったらウリアは貴方達の場に戻る…

 

終わるまで残してあげないけどね!」

 

私の場のノーデンと幻魔達の場のウリアが入れ替わる

 

「手札から魔法カード影依融合(シャドール・フュージョン)を

 

発動、このカードはシャドール専用の融合カード

 

手札・場から融合素材となるモンスターを墓地へ送って融合する…

 

だけど…相手の場にエクストラデッキから召喚されたモンスターが居る場合

 

デッキのモンスターも融合できる…貴方達の場には私が

 

送りつけた旧神ノーデンが居る…よって条件は満たしている

 

私は場の神炎王ウリアとデッキのシャドール・ヘッジホッグを融合」

 

『「我等幻魔を融合素材にするだと!?」』

 

「影と炎よ、その力を集わせ世界を燃やし尽くせ…

 

神の写し身、みはるもの…融合召喚!エルシャドール・エグリスタ!」

 

私の場に片角の折れた巨大な甲冑の人形が現れる

その背中からは無数の赤い影糸が伸びている

 

エルシャドール・エグリスタ 攻2450/守1950

 

「そしてシャドール・ヘッジホッグが効果で墓地に送られた事で

 

デッキからヘッジホッグ以外のシャドールモンスターを手札に加える

 

シャドール・ファルコンを手札に…

 

カードを2枚伏せてターンエンド、この瞬間、簡易融合の効果は消え

 

貴方達の場に居るノーデンは破壊される」

 

聖 LP3000 手札2枚

 

『「我等のターン…ドロー…」』

 

「おっと、そっちのスタンバイフェイズこのカードを発動させてもらうわ

 

速攻魔法神の写し身との接触、シャドールモンスターの融合を行う

 

手札の地属性ペロペロケルペロスと場のエルシャドール・エグリスタを

 

融合、行くわよ!シェキナ!」

 

『はい!マスター!』

 

「影の力よ…大いなる大地を浸食し、玉座に座りし女神を呼び起こせ!

 

神の写し身、えいこうのゆみ!エルシャドール・シェキナーガ!」

 

エルシャドール・シェキナーガ 攻2600/守3000 守備

 

「エルシャドール・エグリスタが墓地に送られたため墓地の影依融合を手札に回収」

 

『「それがどうした!我等のターンを続行する!墓地の神炎王ウリアの効果発動!墓地に

 

このカードがある時手札の罠カードを1枚…万能地雷グレイモヤを墓地へ送り…

 

ウリアを特殊召喚出来る!蘇れ神炎王ウリア!」』

 

炎を纏い再び場に現れるウリア

 

『「ウリアは墓地の罠の数だけ攻撃力を上げる…よって攻撃力は4000だ!」』

 

神炎王ウリア 攻 0/守 0→攻4000/守4000

 

『「その邪魔な伏せカードには消えてもらおうか!ウリアの効果!

 

相手の伏せカード1枚を破壊する!トラップディストラクション!」』

 

「あーあ、モンスター効果使わなきゃよかったのに…シェキナーガの効果発動

 

特殊召喚されたモンスターが効果を発動した時にその発動を無効にして

 

破壊する」

 

『「なんだと!?」』

 

ウリアの体にシェキナの糸が絡みつき絡みついた部分から

ウリアの体が操り人形の関節や硬い物質に変わっていき

完全に人形になったあと粉々に砕け散る

 

「そしてその後に、手札のシャドールカードを墓地へ、手札のシャドール・ファルコンを

 

墓地に送る、そしてファルコンは自身の効果で裏側守備で特殊召喚される、

 

で?他には何かするの?」

 

『「ターン…エンドだ…」』

 

カミューラ(幻魔) LP4000 手札2枚

 

「私のターン、ドロー、シャドール・ファルコンを反転召喚

 

リバース効果を発動、墓地のシャドールモンスターを1体裏側守備で特殊召喚

 

シャドールヘッジホッグを蘇生…そして

 

伏せていた堕ち影の蠢きを発動デッキからシャドールカードを

 

1枚墓地へ送る、墓地へ送るのはシャドール・リザード

 

そして、自分フィールドの裏側表示のシャドールモンスターを任意の数

 

表側守備表示にする、シャドール・ヘッジホッグを表側守備に

 

リバース効果発動デッキからシャドール魔法、罠を手札に加える、

 

魂写しの同化(ネフェシャドール・フュージョン)を手札に加える

 

更にシャドール・リザードの効果でシャドール・ビーストを墓地に送り

 

効果発動、カードを1枚ドローする」

 

シャドール・ファルコン 攻 600/守1400 攻撃

 

シャドール・ヘッジホッグ 攻 800/守 200 守備

 

これで手札は4枚…まだまだ…

 

「手札から闇の誘惑を発動、デッキからカードを2枚ドローして

 

手札の闇属性モンスター1体をゲームから除外する、除外出来なければ

 

手札を全て墓地へ送る、2枚ドロー…手札のシャドール・ヘッジホッグをゲームから

 

除外…手札からギャラクシー・クィーンズ・ライトを発動、場のモンスター全てのレベルを

 

選択したレベル7以上のモンスターのレベルに変更する…よって

 

シャドール・ファルコンとシャドール・ヘッジホッグのレベルはシェキナーガと同じ

 

レベル10となる」

 

シャドール・ファルコン レベル2→10

 

シャドール・ヘッジホッグ レベル3→10

 

「さあ!マヤ!次は貴女の番よ!」

 

『待っておったぞ主よ!』

 

「シャドール・ヘッジホッグとチューナーモンスター、シャドール・ファルコンを

 

マイナスチューニング!混沌の次元より沸き出でし力の源!原点にして全ての頂点!

 

この現世(うつしよ)でその無限の渇望を暫し潤すがよい! 神降せよ!

 

アルティマヤ・ツィオルキン!」

 

ファルコンの人形から出た光がヘッジホッグを包み込み

レベルを0にする、そして人形が砕け散ると共に

赤き龍が姿を現す

 

アルティマヤ・ツィオルキン 攻 0/守 0 守備

 

「カードを1枚伏せる、アルティマヤ・ツィオルキンの効果発動!

 

カードがセットされた時エクストラデッキのパワーツールシンクロモンスターかドラゴン族の

 

レベル7か8のシンクロモンスターを特殊召喚する!

 

その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン 攻2500/守2000 攻撃

 

『がるるー…あるじひさしぶりだな!ぼくのこんかいのあいてはあいつか!?』

 

ええ、久しぶり、そうよ私達が離れる原因になった連中よ…

 

『ぜったいにゆるしてやらない!』

 

「更に今伏せた死者蘇生を発動!墓地の旧神ノーデンを蘇生」

 

旧神ノーデン 攻2000/守2200 攻撃

 

「そしてノーデンが特殊召喚に成功した時、墓地に存在するレベル4以下のモンスター

 

を効果を無効にして特殊召喚できる、甦れシャドール・リザード」

 

シャドール・リザード 攻1800/守1000 攻撃

 

「レベル4モンスター2体でオーバーレイ!リオン!出番よ!」

 

『待ちくたびれたぜ!』

 

「漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!

 

ダーク・リべリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

ダーク・リべリオン・エクシーズ・ドラゴン 攻2500/守2000 攻撃

 

「貴方達みたいな幻魔とか言う名前で精霊の命勝手に吸ってる輩には

 

制裁が必要…このまま全員でダイレクトアタックして貴方達の魂も

 

封印されたまま消滅するわ…私達に手を出したのが間違いだったわね…

 

さあ!懺悔の用意は出来ているか!?」

 

『「おのれぇ…こうなれば貴様等ごとこの空間を消滅させてくれる!」』

 

と、幻魔達が言い放った瞬間祭壇が大きく揺れ出した

 

「…どこまで…どこまで馬鹿にすれば気が済むの…リアルファイトで勝てないからって

 

挑んで来たデュエルを投げ出して…空間消滅させて逃げるですって…?」

 

『ハハハハハ!なんとでも言うがいい!』

 

そういってカミューラの魂から抜け出した幻魔達は姿を消していった

…次出会ったら逃がさない…完全消滅させてやる…

 

『主よ!もうここは持たん!妾が出口まで一気に飛ぶ!そこの

 

吸血鬼の小娘の魂を連れて早く!』

 

「ええ!」

 

 

…………

 

……

 

 

私達はどうにかマヤに乗り、幻魔の空間から脱出出来た

脱出した時にはもう城は崩れかかっており、

城からもマヤに乗り無事で逃げ出すことが出来た

 

そして十代達の元に降り立つと

質問攻めの嵐に会い、幻魔に会ってきたと言ったら

驚かれた後に、半分呆れたような顔をされた

 

一通り説明が終わったあたりでカミューラが起き上がった、

魂を連れて来たから大丈夫かなとは思ったが無事だったようだ

 

起き上がったカミューラは酷く怯えた様子で

 

「に…人間!?私を殺しに来たの!?」

 

と私達に言い放った、あれ?どうしたんだろこの人…

 

「何を言っているんだ!クロノス教諭やカイザーを人形に変えた上に

 

卑怯な手を使いやがって!お前にはセブンスターズの情報をしゃべってもらうからな!」

 

万丈目君がすごい剣幕でカミューラに迫る

 

「セ、セブン…何?何の話をしているの?」

 

カミューラは何が何だかわからない様子で怯え続ける

…ねえシェキナ…カミューラに何が起こっているの?

 

『心を読みましたが本当に知らないようですセブンスターズも

 

幻魔のことも、カイザーやクロノスさんを人形に変えたことも

 

人間に種族を根絶やしにされて、眠り続けていた筈なのに気付いたらここに居た

 

と思ってますね…嘘ではないようです』

 

…セブンスターズになってからの記憶がないってことかしら…

って万丈目君!何してるの!?

 

「しらばっくれるつもりか!来い!尋問してやる!」

 

万丈目君はカミューラの手を掴み無理矢理引っ張って行こうとしていた

 

「痛い!離して!」

 

カミューラは悲痛な叫びをあげる

 

「万丈目君!ストップ!女の人に乱暴な事は…」

 

「黙れ!こいつは吸血鬼だ!そんなこと関係…」

 

 

パァッン

 

 

やっちゃった…思いっきり顔平手打ちしちゃった…

 

「な、中務貴様!吸血鬼に肩入れするつもりか!?」

 

「いくら吸血鬼だって言っても女性に乱暴はだめだよ…カミューラ…さん

 

ごめん…私の知り合いが乱暴な真似をして」

 

と手をカミューラに伸ばすと

 

「こ、来ないで!」

 

「私は貴女に危害を加えるつもりはないよ…?」

 

「そういって人間達は私の仲間を狩り続けた…!貴女だってそうに決まってるわ!」

 

ッつ…!

 

『お姉ちゃん!』『マスター!』

 

カミューラは私の右手に牙を立てて噛みついた

痛い…痛みに鈍感な私でも痛い…でも…

私はカミューラにそのまま、近寄り残った左手でカミューラを抱きしめた

 

「大丈夫…大丈夫だから…」

 

そう言って私はカミューラの頭を撫でる

すると…カミューラは目から涙を流しながら私の右手から

牙を抜いた…そしてそのまま気を失ってしまった

 

「…カミューラは一応私の部屋に連れて行くわ…本当に記憶ないみたいだし…

 

何か分かったら伝える…私…帰るわね…」

 

カミューラの牙で付いた傷をハンカチを千切った布で巻いてからそういうと

皆黙ったまま道を開けてくれた

特に万丈目君はすごいバツが悪そうだった…

 

 

 

………

 

……

 

レッド寮

聖の部屋

 

「はあ…今夜はいつも以上に疲れたわね…幻魔と対峙したり記憶失った吸血鬼

 

連れ込んだり…」

 

『厄介ごと背負いすぎなのじゃ主は…』

 

ハハ…そうかもね…

 

『なあ…聖大丈夫か?顔色悪いぞ?』

 

うーんなんだろう…さっきからちょっと気分が優れないのよね…

早めに寝た方いいかしら…

 

『カミューラは私達が見て置くからお姉ちゃん早めに寝なよ』

 

…任せていいかしら…

 

『安心してくださいマスター…私達がしっかりと見張っておきます』

 

分かった…お願いね…

はあ…明日が休みで良かった…

明日の朝ごはんの仕込みは終わってるしゆっくり眠れるわね…

 

 

私はそのままベッドに入り、眠りについた…

次の日…とんでもないことが起きるとも知らずに…




※カミューラってかわいそうだと思うんだ
カマトトとか言わんといて…カミューラを救済してあげたかったんや…
一族人間に根絶やしにされて寝てた所をたたき起こされて
人形にした魂集めれば一族復活できるとかいう嘘に踊らされて
最終的に幻魔の生け贄とか不憫すぎる…

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