全部FGOってやつが悪いんだっ(殴
皆さんはイリヤイベントどう攻略いたしましたか?
私もミッションも100全て攻略し、ガチャもイリヤスフィール・フォン・アインツベルンを二人お迎えできました。クロエも第四段階目まで種火貢ぎました。可愛いから仕方ないね。
そのせいで二ヶ月くらい遅れたこと、謝罪いたします(適当
で、でもですね!80日くらいで100レベ到達できたしクラス別ピックアップで青王さんを迎えて狂喜乱舞していたんです。ごめんさい。
ーーーーーーーーーーーアメストリアsideーーーーーーーーーーーー
それにしても驚いた。まさかリバンデヒが中破するとは。
今までも横浜での補給中に奇襲された時にマストが折れてアメストリア型戦艦特有のなんでも巨大化に従った超巨大マストによって後部艦橋を破壊される中破とかあったが、あれは奇襲だからだ。
今回は正式な作戦で、私も気を抜かず割とガチ編成を送り込んだつもりだった。
しかしそれすらも、驕りだったようだ。また私は油断していたのか、頭が緩くなってきているのか。最近暑いんだもん。
兎に角、リバンデヒが中破したのは衝撃的だった。
黒煙を上げながらリバンデヒらが帰港したのが2時間前。
私はリバンデヒの外見上問題なさそうな様子に一瞬安心してしまったが、被害報告を受けて思わず動揺して揺らいだ。眩暈って唐突にくるもんだな。
すぐさまアメストリア型戦艦用の大型ドックに入渠させて妖精さんのチートに物言わせて現在急ピッチで修理をさせている。
と言っても今回横っ腹にモロ粒子弾を喰らったため左舷対空砲が文字通り壊滅。その土台となる基礎の部分も抉り取られ、骨組みが中途半端に抜かれたため崩落寸前。
割と危険だったため仮の支え材で甲板を押し上げて残骸に成り果てた45mm対空機関連装砲や46cm三連装砲を撤去。ここまでに30分。
そのあと工廠から直接運んできた妖精さん印の特殊装甲をクレーンで吊るして骨組みを再構成。
溶接じゃそもそも装甲が溶けないためブロックや和風建築のように、ただ組み合わせるだけ、その特殊装甲版の建築用法でアメストリア型戦艦は出来ているのだが、今回もそれが幸いした。だって組み合わせるだけでできるんだもん。溶接だのリベットだの加工作業が一切必要ない。レゴブロックのように組み合わせて行き、梁にあたる特殊装甲が差し込まれ固定。おおよそ10分で骨組みが再構成され、第一甲板...つまり主砲とかが乗っかる普段見えてる木製の甲板だ。それを貼り始めた。といっても基部の内部なので艦内だから木材は使用されず、通路らしき壁が作り込まれ、外見にあたる一番外側の装甲が貼られ始めた。
これもプラモみたいに所定に穴に突起を差し込むだけで簡単に出来上がるが、このままでは浸水する。私達は潜水するため気密性は特に気を使わなければならない。
ここは流石に妖精さん特製のバーナーでちゃんと溶ける
そして工廠から直通の路線によって運ばれてきた夥しい量の秋月砲に似た形状をした45mm対空機関連装砲が運び込まれ、CH-4やCH-31で吊るして決められた基礎にはめ込む作業が一気に行われた。何やってるんだろ妖精さん。普通対空砲の設置にクレーン足りないからってヘリで吊るさねぇよ。それ何気に高等技術だからな?ホバリング自体かなりの高難易度でしかも妖精さんはターレットリングピッタリに対空砲を下す。それをボルトで止めて旋回テスト。
砲塔が回転するか、四砲身の45mm回転式機関砲は上下するか、薬莢投棄口はしっかりと繋がっているか、しっかりと確認した上で次の45mm対空機関連装砲を設置する。
それを3000基分。
46cm三連装砲も吹き飛んでいたのでそっちもだ。二基の46cm三連装砲は流石にCH-4では難しかったのかクレーンが使用された。と言っても46cm三連装砲をぶらんぶらん揺らしながら急旋回して荒々しく設置していた。すんげぇ揺れてたのにピッタリとはまり込む光景は清々しくスッとくるものがあるが、なんか...うん。なにやってんの妖精さん...
しかしこの常識さんをリストラした急ピッチ修理は大成功。2時間で元どおりに修繕されたわけだ。
流石妖精さん。
今度クッキーを焼いていこう。
閑話休題
さてさて、医務室に行くように言っても聞く耳もたなかったのでカイクルに強制連行してもらい放り込んだ。
提督にもこのナウル鎮守府稀に見る大敗北に少なからず思うところがあったらしく、私の提案した作戦が即日認可された。
大本営にもそれとなく、リバンデヒの損害は隠蔽しつつ敵アメストリア型戦艦の危険性を打診しておいた。
そしてこのナウル鎮守府にも第一級警戒態勢を取らせ、全要塞砲が起動。隔壁も閉じて結界が鎮守府を覆っている。
全艦に戦闘態勢をとらせた。あ、今回の参加艦は除外しているぞ。一晩中戦闘していたんだから精神的負担は大きかったはずだ。休みも仕事の一つ。
で、だ。
私はリバンデヒを除く姉妹全員を此処、アメストリア型戦艦一番艦アメストリアの会議室に招集し、対策会議を開いた。
「して、今回の敗北で私達に匹敵する...いや、それ以上かもしれない練度の敵アメストリア型戦艦が判明した訳だ。これに提督も警戒し、今回私達は出せる限りの火力を持ってこれを殲滅することに決定した。」
「私としては異論はないが方法は?」
「ん〜〜、アウトレンジで叩くしかないんじゃないかなぁ〜。戦艦っぽくないけど」
「その通りだ。殲滅するにあたって動員するのは私達アメストリア型戦艦四隻にミサイル搭載数が多い赤城、直接火力のある加賀を連れて行くことにした。......どうしたカイクル。何か疑問か?」
「いや、そうではない。」
なんか珍しくカイクルが歯切れの悪い返答を返す。というか本当に珍しいな。何時もはバッサリとした理論で即時に返答してくるのだが。
「カイクル、珍しく歯切れが悪いな。どうしたんだ」
「.........戦闘記録を見ていて疑問に思ったのだが、私に使用された『謎の攻撃』が使用されていないんだ。これが妙に思えてな。あの兵器は絶対干渉結界をも貫通して直接艦底に打撃を与えうる現状対処策のない攻撃だ。私への戦果に味をしめて使用してこなかったのが妙でな。」
「......................」
......確かに。あのカイクルの船底をボコボコにした私達に有効打を与えうる兵器?が今回使用されなかった。これは妙だ。現状、あの攻撃がどういったものなのかさえ私達にはわからず、対処策が「気合でなんとかする」くらいしかない私としても懸念事項だった。
しかし今回のソロモン攻略作戦においてそんな攻撃はされず、異常に練度の高い艦隊が待ち構えていた。結果各艦に少なくない損害を与える結果になった訳だが。飛龍なんかは未だに修理が完了していない。対空砲などの弾薬庫に命中したせいか、飛行甲板が硬すぎる所為か爆発が艦内に閉じ込められ結果内部が深刻な被害を被ることになってしまったのだ。飛龍が戦力外になり引きずられて蒼龍も戦力外に。これは見過ごせないが目を逸らしたい損害だ。
兎も角あの攻撃を深海棲艦が使用してこなかったは何か理由があるはずだ。
深海棲艦が「何となく」で判断する訳がないのは今までの戦闘で十分知っている。機械的な動きのみで構成された組織なのだ。
あの攻撃はやはり深海棲艦の切り札で、容易にポンポン使えないのだろうか。
場所を選ぶ兵器なのかもしれない。
運用自体が難しく、持ち運びできないのか。
事前に設置する敷設魚雷的な兵器なのか。
そもそも兵器なのか?
疑問は増えて行き、減ることはない。
ああっ!もうっ!じれったい。
「...おそらくだが、おいそれと使えない手なのだろう。私達に使うためにわざとリバンデヒらを逃し、使う機会をうかがっている可能性も否定できないが.......」
「深海棲艦はそんなことしないよね〜」
「そうなのだ。」
そこがわからない。深海棲艦はそんな面倒なことはしない。動物的本能で人類側の物を襲うのだ。しかし最近は随分と狡猾な手段を使うようになってきた。
時間差攻撃、深海に潜れることを利用したカミカゼアタック、突発的な奇襲に絶え間ない攻撃。威力偵察までもこなすようになってきた。
段々と、深海棲艦が力をつけていている。これは明確な脅威だ。
「...兎も角だ。姉さん、出撃にはもっと火力を増やしたほうがいいと具申する」
「例えば誰だ。」
「そうだな........重装甲な翔鶴、瑞鶴はどうだ。」
「...」
翔鶴達か.......最近は専ら遠征か北方への長期出撃をしていた筈だ。
しかしカイクルが推薦するのも頷ける。ついつい赤城や加賀に目がいってしまいがちだが、二代目一航戦だ。実力は確かだし原作でもレア艦として提督達をそのドロップ率の低さで苦しめてきた。翔鶴は通常建造ではトップクラスのレア度とスペックを誇っていたと記憶している。
ナウル鎮守府では戦力増強をスローガンに大量建造した際に私が指定して妖精さんに建造させた艦達だ。
航空母艦らしく堅実な設計に量子変換器を多く、装甲も厚く。重装甲空母として設計した。
沈んで欲しくないし。その結果もあって見事に巨大化。艦載数は多く装甲も分厚く優秀な航空母艦として生まれたのだが、艦娘が可愛い(迫真。
翔鶴なんかは正におとしめやかで気品のある艦娘。
しかし根幹にある芯は強く、あれだ。神通に似通った部分があると思う。
瑞鶴はよく加賀とぶつかっているがまぁあれも好意の裏返しであることは一目瞭然だった為放置している。見てて可愛いしな。
よく言うツンデレを体現した活発な艦娘だが、責任感が強く、任務は全力で遂行するため何時も大成功を収めてくれている。
姉妹として理想形だと私は思うが提督諸氏、どう思う。
兎にも角にも、優秀なことには変わりない。
話を戻すが、性能的に見ても確かに翔鶴、瑞鶴は適任だ。
翔鶴型重装甲航空母艦は全長1295m、全幅131mと旧大和より巨大な船体ながらターボファンとスクリューの混合推力によって135ノットを叩き出し、その上大舵三つに副舵二つという多くの舵で駆逐艦並の機動性を手にしている。
それに加えてその名の通り
対空兵器は12.7cm高角連装砲が8基と10cm高角連装砲が12基。45mm対空機関連装砲は1200基ほど敷き詰められているが、甲板には今回の採用の最大の理由である2870セルのミサイルハッチ。大鳳でさえミサイルハッチは2200セルと少なめだが翔鶴型は2870セル。
これは戦術的に有利だということは分かると思う。流石に加賀のミサイルハッチ3000セルには敵わないが中々の量だと思う。
あ、赤城は2400セルが少ないと思った奴、正解だ。翔鶴型よりもセル数は少ないが赤城には特別な機能を搭載している。リボルバーのような輪胴弾倉一つ一つに量子変換器が搭載されていて、それが回転することによってハイペースで発射することができるのだ。他の艦は一セルが直方体の空間が伸びていてそこに一基の量子変換器を詰め込んでいるため、発射したら量子変換器からミサイルを展開して発射というプロセスが必要になるが、赤城の輪胴弾倉式では弾倉を回転させるだけですぐさまミサイルを発射出来るので、恐ろしいペースでミサイルを連続発射できるのだ。ミサイルのフルオートとして解釈してもらって構わない。
無論、〔弾薬〕の消費量は規格外だが、それでも大体800ちょい。私の主砲にに比べたら全然マシだしナウル鎮守府は資材が無限に湧くので全く問題ない。
私は艦娘至上主義だからな。このくらいの些細な問題など一切関係ない。
「では、作戦参加艦は私達を含め、赤城、加賀、翔鶴、瑞鶴とする。」
「えぇ、異論はないわ」
..........なんでリバンデヒが既にいるのだろうか。
カイクルが医務室に放り込んでいたはずだが。アレか、NINJA的なアレか。
「何故ここにいる」
「あら、いちゃ悪いのかしら。一応作戦参加艦なのだけれど。」
「いや、私が聞きたいのはそういう事ではない」
「分かってるわよ。フフフフフッ!!でもね、甘いわ!私のお姉ちゃんに対する愛はそれ如きじゃ防げないわよ!!」
「...リバンデヒ。
「逆に聞くけれど、
「...........」
何なのこの人。バケモンなのか?いや、確かに人間から見たら私達は十分バケモンだがその艦娘から見てバケモンってもうわけわかんねぇ...
本当にリバンデヒは規格外だということは分かっていたつもりだが、まだまだ私の知らない神秘の力的な何かがあったようだ。次から鋼鉄の乙女でも使うか。リバンデヒならそれくらい大丈夫だろ。
「....もう、いい。至急一航戦と五航戦を出撃態勢で呼び出せ」
「了解した。」
「私達も出ましょう」
「そーだねー。さぁ〜暴れるぞぉ〜〜っ!!」
「機関始動!」
''機関始動しまーす!''
''エンジンエネルギー生産開始です?''
''副機も回り始めてるです?''
私の一声で船体後方にあるはずの機関かろ唸り声を挙げる声がここまで鳴り響き、遅れて副機たる船舶用粒子エンジンが稼働し各エリアに電力を供給しはじめる。
端から順にパネルに日が灯り、処理を始める。
ホログラムの立体海図やMAPも立ち上がり、ナウル鎮守府が表示される。
''自動射撃統制装置いじょーなし!''
''中央演算処理装置も問題ないかんじです?''
''500cm四連装砲、性能に変化なしですー''
''150cm四連装砲もんだいなーしでーす!''
''46cm三連装砲もありませーん!''
''30cm連装電磁力砲、20cm連装砲正常に起動中でーす!''
''45mm対空機関連装砲異常なし''
''機関圧力上昇!規定値に達しました〜''
''113号対空電探もんだいないですぅ''
「よし。アメストリア、抜錨する!」
''鎖ジャラジャラー!''
''巻き上げ開始です?''
18mの大きな錨が海底より引き上げられるために鎖が船体に飲み込まれてゆく。鎖もアメストリアの何でも巨大化に従って負けず劣らず太くデカイのでそれを巻き上げるリールもモーターも巨大だし、消費電力も120kwと破格だ。
一分かかってようやく錨が海面より姿を現して、艦首に開けられた穴に鎖が限界まで巻き上げられた。
「機関上げ。原速15ノット。」
''あいあいさー!''
''のんびり進むのですー''
ゆっくりと、しかし船体故に莫大な海水を押し避けながら進んで行く。
桟橋側にいる妖精さんが帽振れをしてくれるのが地味にかわいい。
読者諸君は知っているだろうから意味は割愛するが、帽振れにも様々な思いが詰められていたんじゃないかと今となって艦娘になった私が思う。
あったらしい前世などでは、「そういう風習があった」といった現実感も伴わない漠然とした何となくそうなんだなっていう想像の延長線上でしたなかったその行為も、こうやって戦争の最中、いくら私とはいえ艦橋を撃ち向かれたりして死ぬかもしれない戦場に旅立つ『軍艦』にせめてもの思いを伝える方法として「帽振れ」はあると思う。
最近はあまり感じなくなったが、今は戦争中なのだ。
どこからともなく無限にやってくる正体不明原因不明構造不明原理不明。とことん不明づくしの深海棲艦との終わりが見えない戦争の最中なのだ。
戦争に犠牲者はつきもの。軍人も民間人も。民間人に犠牲の出ない戦争など起こった試しがない。電子化の進んだ現代でも誤射は無くならないし、人は死ぬ。
別に下らない理論主義主張振りかざして人間がいくら死のうが私からすれば知ったこっちゃないしこの世界の地球は50億人ほどいるんだから別にそう大した減りじゃない。
私が大切にするのは艦娘。ただそれだけだ。
艦娘とて軍人だし、軍人は国も守るための存在だ。現に大日本帝国海軍は大日本帝国を守るために日夜深海棲艦と戦闘を繰り広げているし、海域の奪還を進めている。
少し話題はズレるが、日本は海に囲まれた島国だ。
よって何か求めるには海を渡って他の大陸や島に向かう必要がある。
本土からザクザク資源が出てきたのは江戸までだ。今となっては情けでくれてやった万能生産装置によって各鎮守府に資材の供給や国内への安定した電力供給を確立しているが、私が来た当初は酷かった。海岸線付近は関係なく焼き払われ、従って原発はノックアウト。火力発電所も御釈迦になり頼れるのは水力や風力といった自然エネルギーの発電のみ。
しかしそれが微々たる発電量なのは知っていると思う。もうお分かりだろう。
どっかの発展途上国宜しく停電は当たり前。断水すら頻繁に多発する国家存亡の末期段階に進んでいたのだ。
だからこそ海軍が頑張って領海内から深海棲艦を駆逐し各地に橋頭堡たる鎮守府を設営。それをベースに更に制圧海域を広げ、更に制圧海域に鎮守府をおく。その繰り返しで日本は深海棲艦の直接攻撃から逃れ、空爆のない平和な世界に戻りつつあるのだ。
しかしここに海軍が、艦娘が命をかけてそれを守っていることを忘れてもらっては困る。
まぁ要するに「平和」という麻薬に腐るなよ?ってことだ。
「90度回頭。できるだけ急げ。」
艦橋のガラス越しに見れば、既にリバンデヒやカイクルは洋上に。ノイトハイルも水路に入り、港から出ようと前進している。あれ...私だけ出るの遅れてるぞ........?一番早く乗ったのに。赤城や加賀といった既存艦娘たちは私達の起こす荒波を船体強度と排水量に物言わせて切り裂き、港から出撃。
スクリューが馬力に任せて強引に回転し、船体が回頭する。
「前進30ノット。全艦に告ぐ。第一隔壁を抜けたら75ノットにて急行する。射程に入り次第各自自由攻撃を許可する。弾薬は気にするな。ウンターガング弾頭をめいいっぱい撃ち込め」
「リバンデヒ、承知したわ」
「カイクル、了解した。」
「りょーかーいっ!蹂躙するよー!!」
「赤城、畏まりました。一航戦の名誉にかけて、必ず!」
「加賀、了解したわ。」
「翔鶴です。畏まりましたわ。けれど、総旗艦...瑞鶴が....あらあら...」
「なによ加賀の癖に!何が貴女に出番はないわ。おとなしく後ろで待ってなさい、よ!!」
なんか出撃早々荒れまくってるんですが。
どうしましょ...加賀と瑞鶴が仲悪いのは知っていたしそれを配慮して艦隊も組んでいたが、今回、四の五の言ってられないので火力重視の艦隊を組む上で、加賀は必須なのだ。
だから衝突することは予想していたが...加賀さんや...なんで挑発したん...瑞鶴、激おこぷんぷん丸じゃないですかヤダー。
事あるごとに細々としたことでで揉めてるのはよく目にするのだが、なんでそんなに加賀は邪険に扱うのだろうか。そこが私にはわからないところだ。どちらも優れた航空母艦であることにはわかりないのだし、どちらにもそれぞれ長所があり短所がある。
その短所が見事にクリーンヒットしたのが加賀と瑞鶴なのだろうか?そうだとしたらそれはまぁ...うん。ヤバイな。
でもそんな感じはしない。本気で双方が恨み合い憎悪の露に激情をくべているわけでもないし、ちょっかいかける妹に毒舌と辛辣な態度でバッサリ切り捨てる姉にしか見えん。
だからこそ、その歪さに私は理解ができない。
喧嘩するほど仲がいいとは言ったものだが、このままでは出撃前に船体が損傷するな。それは笑えない。
「加賀、瑞鶴。そこまでにしておけ。加賀は0-3-5に転針。瑞鶴は2-4-0に転針しろ。総旗艦命令だ。」
「了解よ。」
「フンッ!言われなくても離れるわよ。翔鶴ねぇ、ごめんなさい...」
あのままだと船体でダイナミックOHANASHIが始まるのでそれは防がねばならない。航空母艦の船体側面にはこれでもかと階段状に砲座が作り込まれ、45mm対空機関連装砲をぎっしり積んでいる。かつ格納庫にも程近く、戦闘機整備区画や緊急用弾薬庫に対空砲破損用の応急砲としてFLAK.37っぽい何かとか積んであるんだからごっつんこしたら大爆発するだろうが。誰が鎮守府内部で轟沈とか割と笑えない緊急事態を引き起こしたいか。
てか本当に仲悪いな...いずれ流血沙汰になりそうで怖い...艦娘が傷つく姿なんて見たくないぞ私は.......
殲滅目標であるソロモン海域深海棲艦艦隊を電探で捉えた。
ホログラムのMAP、境界線ギリギリに赤い深海棲艦の反応を示す光点が表示され、艦種は【姫級】........妖精さんも採用したのな。その呼び方。
報告にあった通りの編成が現れた。
「全艦!持てる遠距離火力全てを持って対象を殲滅せよ!撃ち方はじめぇっっ!!!」
航空母艦四隻から白煙...というより甲板を真っ白に染め上げる雲みたいな大量の噴煙を上げたながら飛び立っていったおぞましい量のミサイル。8000発以上のミサイルが放たれ、遅れて私達も4500基のミサイルハッチを存分に活かして斉射。ただひたすらにミサイルを撃ち続ける。BGM-9と読んでいた大型特殊弾頭も惜しみなく使いまくり、ミサイルを乱れ打ちする。
アレだ。某未来系潜水艦アニメのミサイル斉射シーンを何倍にも濃くした感じだ。
台風を宇宙から見たような雲が出来上がってるんだろうなあ...
「航空母艦は引き続きミサイルを撃ち続けろ。アメストリア型戦艦はミサイル撃ち方やめ。主砲による砲撃を開始する。」
その一言で私達アメストリア型戦艦からのミサイルがピタリと鳴り止み、代わりに砲塔だけでも400mクラスの巨砲が動き出した。
ただ動くだけでも大質量故に恐ろしい風圧を撒き散らし、四本の砲口をゆっくりと上げて行く。感覚的にはまあまあ機敏に動いてくれる砲塔だが仰角は45度までしかとれない。
ここは大和砲同様だな。しかし私の主砲は
30tの高性能炸薬の爆発力に85口径の超極長の砲身を通り、砲弾はそりゃ初速は早く、1000m超えだ。あ、毎秒な。
だから射程は548km。113号電探の通常稼働での探知半径は550kmなのでまぁ電探で捉えたらすぐに攻撃できるわけだ。しかし2km足りない。
だから今まで2km分の進み時間を利用して、撃てるだけのミサイルを送り出した。今頃着弾していることだろう。
「妖精さん、ミサイルはどうなっている」
''はい!どうも敵さん対空砲が優秀らしくて私達の発射した計658000発のミサイルの殆どが迎撃されています!''
''けどけど一隻大型戦艦沈めたです?''
''航空母艦も炎上中です?''
''ツイッター炎上中です?''
......最後の妖精さんは無視するにしても、6580000発でもそれだけしか沈めれんか...
「主砲、撃ち方用意!座標固定。目標敵アメストリア型戦艦。弾種ウンターガング。......撃ち方始めぇ!」
艦橋の光を抑えるガラス越しでもその熱量と強烈な閃光が襲いかかり、ちょっとした公民館クラスの広さをした第一艦橋を隅々まで明るく照らし出した。
50m程砲身がぐんぐん縮んで行き、砲塔内では衝撃だけでプレスされる超高圧の中駐退器が必死こいて砲身を元の位置に戻そうと奮闘しているだろう。実際煙突からは砲煙だと思われる大量の煙が吐き出されている。
五基20門の500cm砲が順に放たれ、150mを優に超える砲煙が砲口より吹き出し、一秒後には追加で吹き出し、恐ろしい面積で砲煙が広がってゆく。視界が悪くなってくるな。
「副砲、撃ち方始め!」
続けて、対空砲基盤などにある150cm四連装砲が旋回し、砲撃を始める。
500cm四連装砲程ではないがそれなりに巨大な砲煙と爆炎、騒がしい炸裂音を周囲に撒き散らしながら大量の赤い火線を曳く砲弾を撃ち出す。正直なところ、これでも落ちるか心配なのだが、これってフラグだろうか。いや、フラグだな(確信。
電探の反応を見るに、ミサイルと砲弾の豪雨でアメストリア型戦艦以外は既に撃沈。
しかし命中しているのかここからだとはっきりとした爆炎が見えない為わからんが、多分迎撃されているんだと思う。砲弾がな。
横須賀に数少ない生き残ったイージス艦だって余裕があれば46cmくらいなら迎撃できるのだ。遠弾、という制約がつくが。現在の薬莢式だと厳しいんではないだろうか。
初速早すぎるし。しかしアメストリア型戦艦は違う。CIWSよろしく音速の4倍、8倍のミサイルなどを迎撃するための45mm対空機関連装砲がびっしりと詰め込まれているし、副砲の46cm三連装砲も20基60門ステンバイしている。あっちの方が連射に置いては分がある。
機関が唸る。
主砲撃ちながらもう片舷の甲板からミサイルが飛び出して行く。片舷だから数は少ないが、連射できる。しかし艦娘だからわかる。弾薬が尽き始めている。
''即応弾薬の九割を消費した感じです?''
''予備弾薬庫からレール接続です?''
''きょーきゅーかいしです?''
500cm四連装砲の装填機構にはマガジンに相当する揚弾筒擬きに砲弾を供給するレールが使われている。そしてそのレールに砲弾を供給するのが量子変換器。しかし量子変換器とて無限ではない。だからこの即応弾薬の量子変換器が尽きた時にすぐさま追加供給でするようにレールがつなぎ直され予備弾薬庫の量子変換器から砲弾が転がる仕組みなのだ。旋回装置との馴れ合いが悪いのだが、ならば、と砲塔自体がデカイから予備弾薬庫も砲塔下の機構に積み込める。詰まる所ごり押しだ。
レールに転がる黒に青い線が入ったウンターガング弾がゴロゴロと転がり、揚弾筒擬きに砲弾が吸い込まれ、上にある装填機構に装填される。だからこそほぼ無限大に撃つことが出来る。
標準はただ一隻。敵アメストリア型戦艦。あと数隻いるだろうが、同時に処理はできない。
まず一隻。一つ一つ消していかねば。
「火力を集中させろ!ただ一点。艦橋部分を狙え!」
''あいあいさー!''
アメストリアの技術とは恐ろしいもので、ここからもホログラムだが敵アメストリア型戦艦の窓の傷一つでさえ見ることが出来る。しかも砲精度は誤差1ミリ以内。
当たって欲しいところにあたる素敵仕様だ。
しかし主砲射程ギリギリとあって弾速が緩く...遅くなり威力もさがってきている。だからか、かなり撃ち込んでいるはずだが未だ決定打が打てないでいる。
歯痒い。態々私四姉妹に加賀、赤城、翔鶴に瑞鶴を投入しても尚、撃滅はおろか、一隻を鎮めるに至っていない。他の金魚を消したところで大した意味はない。あんなのは良くある無限沸きする雑魚兵だ。量産型に過ぎない。
......それを言うと私も量産型だな...。一番艦とはいえ量産型には変わりない。アメストリア型戦艦が量産型とか笑えないがな。
「よし、あと二隻だな。リバンデヒ、貴様はノイトハイルと2隻目を殺れ。私とカイクルは1隻目を殺る。空母組、聞こえているか?」
「はい、アメストリアさん。どうかしましたか?」
「弾薬は如何程消費した?」
「6、7割といったところでしょうか...そろそろ補給がしたいところですね。」
「...そうか。ならばリバンデヒから弾薬を輸送してもらえ。別にミサイル発射しながらでも補給は出来るだろう。」
「了解しました。リバンデヒさん、よろしくお願いしますね」
「ええ、任せなさい。少し時間はかかるけれど、戦闘中の補給は慣れているわ。」
照準を一隻目に合わせ終わった頃、リバンデヒから内火艇が側面から飛び出すのが見えた。
〔弾薬〕とされている謎砲弾は量子変換器に詰め込まれて保管されている為、その量子変換器ごと補給すれば迅速な弾薬補給が可能なのだ。
何時ぞやの大本営での補給しかり、普通は謎砲弾が詰まったコンテナや木箱を一々積み込んで補給するのだが、一段階ならず十段階ほど技術が進んでいる当ナウル鎮守府では量子変換器が普及している為それを前提としたシステムで運用されている。これもまた然り。
「撃って撃って撃ちまくれ。弾薬何ぞ気にするな。とにかくウンターガング弾を撃ち込むんだ。迎撃されても構わん。数を稼げ。」
''ばんばんばんー!''
''ガンガン撃つ感じです?''
''ひゃっはーっ!な感じです?''
''これほどのフルファイアはなかなかないですなー''
その通りである。私と深海棲艦では80cm砲弾と.22口径弾ほどの違いがある為まず本気を出さなくていい。ましてや主砲五基が一斉に斉射しまくるなんて光景は私も久しぶりに見た。
毎秒放たれる閃光に目がイカれそうになるが、一応艦橋のガラスが光量を遮断してくれている為まだマシである。映像を見ている諸氏なら分かると思うが、砲が瞬間的に発する光は予想外に大きく激しい。白黒映像でもそのレベルが察すれるほどのものだし、戦艦の主砲発射シーンなんかは火事でも起きたのか、ガス工場が爆発したのか轟々と燃える爆炎が見えると思う。あれ、五感にダイレクトアタックしてくるので私でも至近距離で聞きたくない音なのだ。
500cmとなればもう大変。主砲に人員が監視以外配置されていないことから分かる通り、煩いし眩いことこの上ない。だからこそアメストリアには大和の対空砲みたいに露出した部分が一切なく、全て埋め込み式か砲塔式にしてあるのだ。無論潜水の問題や装甲、主砲の次元振動もあるが、一番はやはり砲声と爆炎だ。主砲の近くにいると死体が残らないため、死傷したかさえ判断できない。むしろ次元が曲がり、揺れるほどの爆音なのだから異世界に飛ばされても私は納得できる。
兎も角、私の主砲は危ないんだよって話だ。
現在はそんなこと知ったこっちゃないと言わんばかりにウンターガングを撃ちまくっているがな。
しかし。しかし、だ。もう1000000発を超えるであろうウンターガング弾を放たれても尚、目標は沈まない。結界などだいぶ前に破壊した。主砲だって潰した。艦橋だって一部抉った。船体だって抉って消しとばして崩壊させた。しかし複雑に組み上がったアメストリア型戦艦の高い生存性が中々に沈没を防ぐ。本当に厄介だなアメストリア型戦艦は。
敵に回ると対処に困る。前みたいにゼロ距離での殴り合いができれば手っ取り早いのだが、アレやるとか少なからず損害が出るしリバンデヒを始めとした妹共に叱られるし拒否権なしの夜這い(物理)を掛けられるためメリットがゼロを突き抜けているためやるつもりはない。
翌日まともに動けんしな。不思議と妖精さんからも治療を拒否されるし。湿布ぐらいくれよ...
だってさぁ...嫌がらせのレベルが天元突破してて処理に二時までかかりっぱなしになって疲れが限界突破してたから巫女服のままベットに倒れこんだら、そのまま夜這い(物理)。
流石に疲れてたし、ストレスでイラついていたから割と本気で抵抗したらノイトハイルが容赦なく左手折ってきたもんだからあれは驚いた。
無論痛かったのだが何のためらいもなく姉の左腕をポッキリ逝かせるその躊躇いのなさに驚いた。そのせいで普段出さないように細心の注意を払っていた女の子言葉というか、悲鳴が出てしまったのはここだけの話。しかもそのまま続けるから痛いの何の。
因みに左手ポッキリは治癒符で翌朝には治ってましたとさ。
治癒符SUGEEEEEEEE(小並感)
話がずれたな。兎も角デメリットしかないからゼロ距離殴り合いはやらない。
楽しいけどやらない。見返りどころか仇しかないからやらない.......稀に、やるかもしれない。妹共にばれないようにな。
「姉さん、敵アメストリア型戦艦の損害が70%を超えたぞ。放っておいても勝手に沈むぞ、アレは。」
「...了解。目標を二隻目に変更する。」
主砲が、砲弾を撃ちながら旋回してゆく。
..........ちょい待て。なんで撃ちながら旋回する必要があるんだ?全く意味ないだろ、砲弾の無駄だし冷却の無駄手間だし。
感覚的に把握している限り弾薬は総備蓄の三、四割。
確かにまだ余裕があることには違いがないし、万能生産装置も稼働して〔弾薬〕の搬入し始めてるから永久戦闘は可能だ。そろそろ目が疲れてきたが。
だって主砲の閃光は艦橋ガラスを通しても強烈で疲れるんだもん。あれだな、暗闇の中でスマホ見続ける感覚だ。あれも疲れるだろ?あれで銃撃戦でも見てみろ、疲労がたまる。
「っ!?!?」
海面が荒れに荒れ、次々とミサイルが飛び出してくる。
雨を逆再生したような豪雨のミサイル。よく見なくても全部アメストリア製グラニートだ。
しかしこれはアメストリア型戦艦。自動迎撃システムのおかげか妖精さんの補助もあり20cm連装砲、30cm連装電磁力砲が一斉に旋回し対空砲のように次々と拡散型結界弾を発射。
20.3cm、30cm拡散型結界弾は海面から10mを飛翔し炸裂。
内部にある攻撃性結界を周囲に撒き散らして飛び出したグラニートをボロボロにして海にリコールして行く。偶に炸薬に命中したのか大爆発を起こしているグラニートもある。しかしそれでも尚漏れるグラニート。決して20cm連装砲達が無能ではない。それでも尚迎撃できないほどの大量のグラニートが飛び出してきているのだ。
しかしミサイルハッチからSM-2が射出され、同時に45mm対空機関連装砲が各々グラニートを迎撃する。
「誰が撃ってきている?」
''...ソナー死んでるです?''
''ミサイル煩すぎてソナー捉えれないです?''
''無理です?''
''でもでも三次元電探なら出来るです?''
なるほど。海中はグラニートのジェット推進音でグチャグチャ。ソナーなんぞ使えるはずもなく、この攻撃をしてくる不埒者を捉えることは出来ないと...しかし、アメストリア型戦艦には三次元電探のいうソナーの存在価値を正面から踏みにじる系有能電探が存在する。潜水する度に引っ込むてっぺんのアレだな。大和の15m測距儀についてた電探を模した巨大な三次元電探は海上水中関係なく海底の石ころ一つ、鳥の産毛一つさえ検知する。
今までも海底の形状や深さを知れたのはこれのおかげだ。
電探をみると、立体ホログラムが形成し直され、艦のした、つまり海中が作成された...んだが記号の嵐。グラニートが多すぎてそれの表示で何も見えん。
「妖精さん、グラニートは反映しなくていい。兎に角下手人を見つけれればいいんだ」
海底が投影される。服の皺のような...言葉では言い表せない複雑怪奇な海底図が映し出される中、明らかに形の可笑しいモノが15。
潜水艦だ。
「翔鶴、瑞鶴。海中にいる潜水艦にASROCを撃ち込め。私達は敵アメストリア型戦艦に手が離せない。」
「かしこまりました...対潜ミサイル、発射!」
「分かったわ!目標、敵潜水艦!発射よ!」
装甲空母から細長いミサイルが幾つも飛び出し、そのまま海中に飛び込むとジェット推進にモノを言わせて進む。ホログラムにも映った。
棒状のミサイルが30発。一隻に二発ずつ命中するだろう。
ASROCは順調に潜水艦へと進んだ。しかし戦場では例外がつきもの。潜水艦の一部が恐ろしい速度で浮上を開始。
その激流でASROCも蹂躙され命中せずに爆発するものが多発。
「な、何よあの速度!スクリュー推進じゃありえないわ!?」
「あら、五航戦は想定外を知らないのかしら。敵が私達の予想を超える行動をしてくることだってあるのだけれど」
「ムキーーッ!!なによ鈍重な空母のくせに!なによ側面に甲板なんかくっつけちゃって!動きが鈍い空母の癖に避けれる訳!?」
「そこ、言い争う暇は無い。これ以上騒ぐならリバンデヒに丸裸で放り込むぞ。」
「そ、それは勘弁したいわね...」
「申し訳ありません、総旗艦。五航戦の子が煩かったので、つい」
「.......兎も角、貴官らは敵アメストリア型戦艦へのウンターガング弾発射をしておけ。浮上する敵潜水艦は私がなんとかする。」
言うだけ言って、対空砲の所為で幾分か薄くなった弾幕を更に薄くするのはあまりよろしく無いのだが仕方あるまい。46cm三連装砲の攻撃をやめさせて、最初に飛び出す潜水艦の予測域に照準を合わせる。
あと10m。砲弾が一式徹甲弾に換装される。
「ーーー。ってぇ!」
数基の46cm三連装砲から一斉に放たれた一式徹甲弾は元気よく飛び出した潜水艦.......駆逐艦だったのか、兎も角駆逐艦に命中。比較的重装甲だったのかガギンッ、と鈍い音を立てて命中した。しかし流石は46cm砲弾。元祖46cm砲弾でも駆逐艦を頑張ればワンパンできる威力を持つのだ。それがアメストリアの砲弾だとすると一発でも破壊されるのは必須。
それが何発も打ち込まれたのだ。
完全にオーバーキルですねわかります。
船体ではなく、金属片を派手に巻き上げながら残骸が花火のように吹き飛ぶ。
慣性か分断されたアメ公の艦首が飛んで行くのを傍目に、他の駆逐艦に照準合わせる。
......ほう、他の突貫していた駆逐艦は海面に出るのをやめたのか魚雷もびっくりと急制動で海中にてターンしてこっちに向かってきた。直接やってくる気だろう。
私の嫌いな神風か。あ、駆逐艦のほうじゃないからな?
私の持つ海中を攻撃する手段は少ない。
まずASROC。これはまぁ知っているだろう。
次に主砲の徹甲弾。これは主砲と副砲の150cm四連装砲にしかない。これは水中を進むためにある程度の質量が必要だからだ。
この二つしか私には対潜攻撃として使える兵装がない。
しかも主砲達には俯角という制限があり、その距離ではもう撃てない。
かといってミサイルも全弾ウンターガングで敵アメストリア型戦艦にかかりっきりになっているためすぐに弾頭を変更して発射するというのはきびしい。
まぁ喫水線下の装甲は10000mmを超えているため早々貫通することはないだろう(慢心)
えっとすね。これから
魚雷効かない核効かない砲弾効かないウンターガングも単発じゃ効果なし。何このチート。
しかしそんなチート戦艦でも対策を思いつきましたのでご安心ください。戦艦でも『舟』ですからねぇ(暗黒微笑