超弩弩々級戦艦の非常識な鎮守府生活   作:諷詩

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別にこれ艦これの二次じゃなくて火葬戦記な気がしてきたこの頃。

おくれますた。すみません...


54.日本の視察団

 

ーーーーーーーーーーーーーーアメストリアsideーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さて、唐突だが私は今CT-7に乗っている。外を見れば護衛機としてGF-21とF-222が各四機ずつCT-7を護るように飛んでいる。妖精さんと目が合うと色々としてくれるから見ていて飽き無い。

あ、一回転(縦)してくれたな。よくマッハ2の高速飛行中に一回転しようと思ったな。ある意味スゴイぞ。

まぁ、それは、兎も角、何故私がCT-7に乗っているのか?それはあの米国視察団が帰ってから数時間後に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「......つまり、大本営からも来るのか?」

「うん。そうみたいなんだよね。」

「......何故」

「いや、仮にもここ大日本帝国海軍所属なんだよね?」

「それは...そうだが...」

いやーだってめんどくさいじゃん。ただでさえ米国の阿呆どもの相手してストレスがマッハで人類の好感度だだ下がりなのにまた視察?めんどくさいなぁ...

「あっちから来るのか?」

「えっと...いや、最近ミッドウェーが怪しくなってきてるから下手に動け無いんだって」

「成る程.......了解した。すぐに航空基地にCT-7と護衛機の用意をさせておこう」

「うん...よろしくね?」

「分かっている。」

さてさて武装の準備をしなければ

 

 

 

 

 

 

 

という訳だ。何?分からないって?知らんがな。

まぁ簡単に言うと日本の視察団が深海棲艦の動きが活発で釘付けになってるから大本営まで迎えに来いという訳だ。は?そんな説明されて無いって?あ、してなかったな...

 

...

 

........とでも思ったか!謝る訳ねーよバーカッ!痛っ!あ、ごめんって!お願いだから妖精さん、M3向けるのやめて貰えません?いくら艦娘でも14.5mm銃弾をフルオートで受けれる自信は無いなぁ...?ごめんね?

 

仕切り直して、取り上げず現在は太平洋のど真ん中を飛行中だ。偶に深海棲艦の偵察機に見つかって12.7mm銃弾を受けたりするが、CT-7の強固すぎる装甲に防がれ護衛機にズタズタにされてゆく。精々弾痕(塗装が剥がれる程度)ぐらいしか残って無いだろう。対航空機用だとしても関係無い。CT-7を落としたいならそれこそドーラさんもってこい。多分避けるけど。大気圏超えれますしおすし?装甲やばいですし?機首に60cm砲一門積んでますし?

 

っていうかなんで機首に60cm砲なんか積んでんの?馬鹿なの?45mm対空機関連装砲十門に60cm砲一門。これがこの''輸送機''の武装だ。なんか言ってなかった気がするから改めて言っておくぞ?

あと荷物に一七式戦車2輌と五七式重装甲輸送車一両を載せている。無論、実弾満載でだ。

コレは大本営まで迎えに行く時に必要になるだろうと思って積んできた。

だって大本営に直接CT-7という一キロ以上の滑走路を要する輸送機で行く訳にも行かんだろ?

だから、

 

Q.近くにある空港といえば?

 

A.成田国際空港

 

成田国際空港は深海棲艦の出現で旅客機関係なく落とされるようになってから海を横断する航路が遮断され、大幅に路線数が減少した。しかし、大陸を横断するルートは封鎖されてい無いため、大陸への航路を増やし、戦争中にもかかわらず、国内便、国際便問わず飛んでいる。大体一日に150便ほどだ。どれ程少なくなったかはお分かりだろう。

しかし、深海棲艦がそんな空の大動脈を狙わないはずがない。

事実艦娘が出現する以前は海上自衛隊が命懸けで防衛していた。軍用機も利用できるからだ。

東京というのは重要な防衛拠点だ。従って軍用地は多い。航空基地も新設を含め10に達する。

しかし、大規模な物資輸送や要人輸送などで使用するにしても、予備として考えると十カ所はあまりにも少なすぎる。深海棲艦には私達のようなアメストリア型戦艦も居るのだ。地球の裏側から攻撃されてもおかしくない。だから、空港の数が少なく、緊急時の軍用空港としても使用できる成田国際空港は重要なのだ。現在も私の技術提供による数々の対空砲が設置され、湾岸砲が配備されている。

''目標空港まであと200kmデス!''

「了解した。速度をマッハ1まで落とせ。ゆっくりな。」

いきなり速度を落としたら落ちるからだ。嫌だよ?海の漂流なんて。

護衛機の陣形が変化し、四方をGF-21が固めて、菱形にF-222が外側を護衛する。

「こちらは大日本帝国海軍ナウル鎮守府所属の特別輸送機だ。成田国際空港、至急用意を願いたい」

『こちら成田国際空港管制、貴機の機種が不明である。現在我々のレーダーにはunknownとして反応している。』

「こちらCT-7だ。関係無い。直ぐに滑走路を二つ程開けていただきたい。並びに民間機の離着陸を一時的に禁止願いたい」

『こちら成田国際空港管制、現在大本営に問い合わせている。待機せよ』

「こちらCT-7、了解した。待機する。」

どうやらアポなし突撃はできなかったようだ。まぁ、当たり前だわな。

 

10分後、大本営からなんでそっちに行った!?っていう抗議と説教が飛び、許可が下りた。

『こちら成田国際空港管制、A滑走路を使用せよ。複数の滑走路使用は許可できない」

「こちらCT-7、了解。感謝する。」

成田国際空港のA滑走路といえば長さ4000mの一番長い滑走路だ。真横に第一ターミナルがあり、方向的に出口とも近い。

速度が落ちて行き、四発の巨大な粒子ターボエンジンが轟音を立てて減速してゆく。宇宙でフラップ展開しても意味ないじゃん?しかしアメストリアクオリティ。当然の様にエルロンごと完備している。 護衛機はいつの間にか後方で単縦陣でついてきている。無駄に整列している。

 

視界に成田国際空港が入った。照明灯が灯っており、民間機はターミナルに避難している。

レーダーにも飛行中の民間機の反応はない。

1300km/h...1200...1100...1000...900...と速度計が数値をどんどんと減らして行き、粒子ターボエンジンが変形を始める。逆方向にエネルギーを噴射するためだ。

高度が900mを切り、降着装置が降ろされてゆく。巨大で太いタイヤが姿をあらわす。因みに機首に六つのタイヤがあり、胴体後方に二十ずつタイヤが降ろされている。この巨体を支えるにはそれくらい必要なのだ。

通常、航空機のタイヤには窒素が注入され、ゼロ回転のまま着陸する。すると、滑走路との摩擦でタイヤは150°まで高温になり、最悪の場合パンクする。しかし、アメストリアは違う。まず垂直離着陸が主流である。巨大な輸送機を除いてだが。

輸送機も可変翼機のものが五分五分な感じだ。固定翼の方が多いかもしれない。電子戦機などを含めるとだ。まぁ、そんな訳で大体の機体が馬鹿でかい訳でタイヤも相当強固に作られている。

時間逆行の術式が丁寧に彫り込まれ、中身は特殊ゴムに謎パワーでパンパンだ。

以上が妖精さんによる説明だったが、謎パワーってなに?妖精さんも良く知らないらしいんだが、気にする必要もないか?

 

滑走路とタイヤが接し、盛大に煙をあげる中、良くある機体の揺れは全く起きず、エンジンが変形し逆噴射し、各部スラスターが青い焔を放つ。ゴォォォォォォーーーッ!!!という一際大きな轟音と共に機体が速度を落とし、陸上を移動する速度まで下がった。航空機用粒子エンジンの発する甲高い音は未だに鳴り響き、1200m程で着陸したCT-7は滑走路の幅と合っていない主翼を堂々と広げながらA滑走路の端まで進むと停止する。

「良くやった。中々快適だったぞ」

''ありがとデス!''

後続でGF-21四機がする次々と着陸し、CT-7後方で等間隔で停止する。武装は仰角一杯で攻撃態勢だが。そしてF-222が600km/hで滑走路に突入しスラスターを吹き、主翼を回転させながら着地する。僅か5mで着陸した。なんかすごいな...妖精さんの練度。

「ハッチ開けー!」

後方の荷物ハッチがゆっくりと開いて行き、昼の明るい光が隙間から差してくる。

「一七式戦車及び五七式重装甲輸送車要員は乗車せよ!」

妖精さんが走ってきて、各々の装甲車両に乗り込んでゆく。

静かに粒子エンジンが始動し、一七式が無限軌道を回転させ始める。

私も荷物の中にあるベガルA-10 十式自動散弾銃(サンダーボルトじゃ無いよ!)という外見AA-12な12番ゲージのシェルを使用するショットガンを持ち一七式とともに降りてゆく。

 

一般車両と共に明らかに可笑しい軍用車両が公道を走ってゆく。

具体的には戦車二両が装甲車一両を前後で護衛する形で走っている。自然とその周りは一般車両がおらず、堂々と走っている。

何よりも主砲は少し上を向き、砲塔に設置された機銃は既に発射態勢に入っている。なにが起きるかわからないからな。

それで、あの後陸軍妖精さん達に機体の守備を任せ、五七式に乗り込むと私は一七式を連れて公道へ向かった。ちょっとした注目を浴びたが、車体にはがっつりアメストリア國の国旗が印刷され、その威圧感を与える黒い無骨な車体は見るものを本能的に遠ざけた。んー...道迷ったなぁ...

だって丁寧に大本営まであと○○kmとか案内ないし、看板もない。取り敢えず横須賀ってあったからそっちに向かっている所だ。

ん?なんか黒いバンが接近しているな...偶然か?

一応妖精さんに指示を出し前方の一七式に主砲発射用意をさせておく。

あ、なんか横のスライドドアかー開いて覆面の男達が出てきた。確実に敵性勢力だな。

前方の一七式の砲塔が旋回して行き、その150mmという軽巡の主砲以上の口径砲を向ける。

爆音と激しい閃光が光り、主砲が発射される。

弾種はただ一つ。多目的榴弾。無論ただの砲弾ではないが。

バンは見事に命中したのか爆散し、炎を上げて近くの電柱に衝突する。ザマァww

「良くやった」

''Deathtroyな感じです?''

''そんな感じですなー!''

まだまだ撃ち足りないようだ。あ、また来た。馬鹿だろ。今回は私がやろう。なんか五七式に乗り移ろうとしてるし。砲塔の乗員用ハッチから上がると、A-10をコッキングする。

「御苦労さん」

バァンッ!というショットガンならではのクソうるさい銃声と共にホローポイント弾が撃ち出されバンに命中。しかし一発だけじゃあ沈まないようだ。ならば連射するまで。

 

バァンッ!バァンッ!バァンッ!バァンッ!バァンッ!バァンッ!

 

六発の散弾を撃ち込み、最後に置き土産にC-4を投げ込んで放置する。すると後ろで大爆発を起こし、横転する。私は使用済みのシェルを排出させると車内に戻ってゆく。うむ。初めてショットガン撃ったが大丈夫だったな。ショットガン(連射)って悪夢だが、今回は自衛だ。容赦なく使用する。

「妖精さん、少し速度を上げてくれ」

''りょうかいしましたー!''

''合点承知!''

3輌が速度を上げて、公道を走り抜ける。あ、因みに東京は残念ながら戦車に耐えられる公道が存在しない為、一七式戦車はそのままだと沈んでしまう。だが今回走れているのはアメストリアにもそういう経験があるのか、一七式戦車の地面に対する圧力を軽減する装置を起動しているからだ。これは反重力を利用した装置でこれを使うことにより沼地や橋などで一七式戦車を初めとする超重車輌が擱座するのを防止出来るのだ。まぁ一々救出作業とか面倒だもんな...

ルート的には新空港自動車道から東関東自動車道と東名高速道路を乗り継いで到着する。

有料区画があるのだが、原則軍用車両はタダである。まぁ、それを今回は利用させてもらっている。インターチェンジには幾つかの車両がたまっていた。どうやら渋滞が発生しているようだ。

無線の傍受を開始...

 

...

 

.......どうやら玉突き事故とタンクローリーの炎上事故が同時発生しているようだった。

なんか意図を感じるな...一応準備しておくか。

二丁の五式に実弾が入っていることを確認し、十式自動散弾銃を片手に五七式から飛び降りる。

因みに3輌とも端に寄せてある。防衛しやすいからだ。

なんか巫女服姿の武装した艦娘?が出てきたことにちょっとした注目を浴びている。

「すまない、少し良いだろうか?」

「はい、なんでしょ.......」

なんか私をみて係員が固まったんだが...?そんなに有名になってたか?

只の艦娘なんだが...いや、APP最大値超えるクラスの美貌を()は持っている。そっちにやられたか?

「私は大日本帝国海軍所属のアメストリア型戦艦一番艦アメストリアだが、大本営への任務でな。通してくれまいか?」

「あ、えっと、はい。大丈夫...です。」

なんかめっちゃきょどってるんだけど。反応が面白いな。

それよりも、さっさと行かないと塵屑どもにナニにされるか分からないからな。時間短縮のためにもここは通りたい。

まあ、了承は得られた為、大型車両用の入り口から入って行く。一七式とかギリギリだったけど何とか通ることができた。

 

120分程で東名高速道路の出口から出て、一般道に入った。

なんかすごく目立ってるし。確かに軍の兵器が一般道走るの北海道くらいだが、別に帝都の一般道を戦車が通ったくらいで騒ぐなよ...写真撮ってる人居るしさぁ。あんまりやめてほしいなぁ...ネットの拡散は。任務にならんじゃん。

気にせずに一般道を走り続け、横須賀を目指す。またあの大将から怒られるのかなぁ...


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