予想以上のクオリティでした。因みに柄は永遠の十七歳ことスキマばb......ゆかりんです。あと幽々子ですね。完成度高い...
米国視察団、4話目だけど終わらない...これから大本営もあるのに...すみません、もう少し続きます。あと一話かなぁ...
ーーーーーーーーーーーーーーーアメストリアsideーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ドガガガガッ!!と爆音が響き、単横陣に並んだ一七式戦車が次々に150mm砲弾を毎秒のペースで撃ち続け、車体の後ろに排出口からジャラジャラと薬莢を排出してゆく。一両が馬鹿みたいに連射し、それが一列25輌並び一斉射撃している。思わず私も耳を塞いでいる。
戦車達が撃っているのは厚み50cmの装甲板で、主に砲弾によって凹み、一部貫通している。
ウワーコワイナー。
日本の10式戦車のようにスラローム射撃をしながら時速90kmで爆走する一五式戦車。
粒子エンジンの静かで甲高い音を鳴らしながら土を巻き上げ、土煙をキャタピラーが巻き上げる。
30kmから50km先にある海上に浮く的に向けて次々と砲弾が命中し、巨大な水柱をあげる。そう、全弾命中しているのである。これだけでも恐ろしいが、その砲弾の威力も問題である。なんで一発で的が全壊してるんですかねぇ?
ぴたりとタイミングを合わせて動き回る五七式重装甲輸送車は上部砲塔に載せた45mm機関砲の砲身を回転させて莫大な量の機関砲弾を海上、上空の的に向けて発射してゆく。
言っておくが、全て実弾による演習である。その為、模擬弾とは違った重い銃声の激しい閃光がほとばしる。
「素晴らしいな...圧倒的だ」
「アメストリア!なんで戦車が連射しているんだ?」
「......軍機につきお教え出来ませんが、私達の艦船の砲のレベルを吟味していただけると良いかと。」
''第二大隊!海上目標No.68からNo.160に標準合わせー!''
「了解。全車両うちぃーかたぁーはじめぇー!」
''分かりましたー!全車撃ち方はじめー!''
50輌の一五式戦車が主砲を速射砲の如く連射し、砲塔に積んでいる同軸機銃や上にあるM634が負けじと発砲し、M3も銃撃を開始する。
圧倒的な爆音とこの安全圏にまで漂う濃密な炸薬の硝煙の匂いは目の前で起こっているまさに殺戮の状態を表していた。いや、ごめんな?なんかもうレベルが凄すぎてもう私が表現できないんだよ。当てはめる言葉が見つからないんだ。
スペックだけは公表しようと思う。これな↓
■一五式戦車■
全長 10.54m 全幅 4.75m 全高 2.39m 重量 79t
最大速度 98km/h
行動半径 無限
エンジン 三年式陸上兵器用特大型粒子エンジン二基
主砲 150mm速射単装砲
副砲 [同軸機銃]M634六砲身ver ×1 [砲塔上部]M634通常ver ×1 M3 14.5mm重機関銃 ×1
アメストリア陸軍十五世代主力戦車。形状は非常にエイブラムスに酷似しているが、性能は段違いで高い。エンジンは陸軍がよく使う粒子エンジンで、名の通りアメ歴3年に開発された陸上兵器用の大出力を持つ強力なエンジン。これだけは大した改修もされていない4897年使われるベストセラー。武装も強く、主砲は速射単装砲で1分で60発発射可能。自動装填装置完備で、砲弾は装弾庫が時間逆行術式が刻まれている為実質無限。しかし、その為砲身にはマズルブレーキが装着され、車体も姿勢制御装置が組み込まれている。
同軸機銃の六砲身verM634だが、機関部を大型化し、バルカン砲として連射力を強化し1分で4000発が発射可能である。
今回使用された戦車は全て妖精さんが操縦しており、兵員が操縦するよりも若干性能が落ちている。しっかりと兵員に対する配慮はされており、冷暖房完備で、水符による給水可能である。
水符とは、陰陽術の発展系に誕生した水を生み出す戦争に向けて作成された。全ての車両に搭載され、自衛用に食料(時間停止術式済み)1ヶ月分が全員分にM145一丁にMs95 九五式短機関銃三梃が装備されている。
らしい。所々に陰陽術という胡散臭い物が導入されているが、陰陽術が科学と融合し、共に発展していった結果らしい。確かにあの妖精さんのマイハウスを見る限り古来の日本文化を受け継いでいる為、陰陽術をそのまま使用されたのだろう。まぁ、なんか面白そうだからっていう理由が強そうだが...しっかし...M634のバルカン砲パターンで悪夢だろ...
■一七式戦車■
全長 12.4m 全幅 5.12m 全高 3.5m 重量 188t
最大速度90km/h
行動半径 無限
エンジン 三年式陸上兵器用特大型粒子エンジン二基
主砲 150mm速射単装砲 ×1
副砲[同軸機銃]45粍単装機関砲×1 [砲塔上部]19.8mm重機関銃×1 M3 14.5mm重機関銃 ×1
陸軍の十五.五世代主力戦車。一五式戦車を更に重装甲化した結果、外見が10式戦車に似てしまい、装甲が厚くなったことから車体が大型化した。特に一五式との変更点は無く、内装はそのままである。
ということで、重戦車という事だ。以上。だって特に装備変わってないし、装甲か。分厚くなっただけだぞ?次だ次。
■五七式重装甲輸送車■
全長 9.83m 全幅 3.9m 全高 3.1m 重量 69.5t
最大速度 120km/h
行動半径 無限
乗員 2名+24名
主砲 45mm連装機関砲 ×1
副砲 M634×1 M3 14.5mm重機関銃×1 場合により四連装ミサイルポッド二基
重装甲化した武装輸送車。外見UAV-25の車体だが、武装が桁違いの破壊力を持つ。
主に戦車に従属する車両の一つであり、その装甲は核をも耐える。
幅広い任務に対応し、主砲の45mm機関連装砲は対空砲としても使える。また、砲塔に連装砲として搭載され、二本の砲身合計で毎分 12000発の発射が可能であり、回転砲身型の最新式である。通常武装の兵士24名を輸送し、特殊武装兵9名を収容可能。積載量90tであり、量子変換が使用されているが、あまり出力は強く無く、主に量子変換機にあらかじめ物資を搭載してからその量子変換機をこの車両に積むのが一般的である。
8輪装甲車であるため、大体の地形に対応し、水没しない限り大丈夫である。
因みに通常武装というのは陸軍の場合野外戦闘服に主武装とセカンダリ、そしてブレスレット型量子変換器である。防具やらバックパックやら色々ないがそもそも必要がないし、殆どブレスレット型量子変換器で事足りてしまう。あ、ブレスレット型量子変換器ってのはよくゲームとかであるアイテムBOXとか通信機能とかを全部実装したスゲーやつだ。要するにリアルでゲームみたいなアイテム回収とかができるめっちゃすごい林檎ウォッチみたいなもんだ。
だからよく積めるらしいな。特殊武装兵?私も知らん。一応特殊部隊らしいぞ?小隊で国滅せるだとか。恐ろしいな...サイヤ人かよ...いやサイヤ人すら比較対象に相応しくないな
''攻撃ヘリ、全機指定の位置に集結!''
''輸送ヘリもですー''
「分かった。行動を開始せよ。」
「次は何だ?」
「攻撃、輸送ヘリの編隊飛行及び単機の機動性能の公開です。」
ダレス少将が問いかけてくると同時にババババババ......というヘリのローター音が鳴り響き、私達を一瞬暗くする。上を向くと、その巨大さで異様な雰囲気を出す巨大なカーゴヘリ、CH-4が飛び去り、あとからCH-31が続いて飛んでくる。
三角の陣形を組み、飛んでゆくが、間隔を一気に開けたかと思うとその巨大さに見合わない機敏な機動性を見せ、全機全くズレないタイミングで''宙返り''する。
そう。全長45.7mのヘリが宙返りしたのだ。絶対おかしいと思うけど、現実なんだよなぁ...これが。だってヘリってローター回転させて空気の流れを人工的に作り出してその機体を浮かせているんだぞ?なんであの大きさの機体がぐるぐる回転するんだよ...馬力どうなってるんだよ...
ガガガガガガカガガカガガガガッッッ!!!!という機関砲の乱射される音と共に攻撃ヘリの機関砲から大量の45mm砲弾が周囲に展開された的を跡形も無く粉砕してゆく。曳光弾を混ぜているせいか火線がくっきりと見え、それを悪用してかぐるぐると横に回転しながら機関砲全門をぶっ放すという曲芸飛行を見せてくれる。
その曲芸を見せているのは外見がアパッチにしか見えないAH-39、通称《ミク》だ。
正式名称回転翼攻撃型大型ガンシップである。いや、ヘリなのにガンシップって何さ。色々と突っ込みたいが、スペック紹介からしよう。あ、これは米国将校達にも一部教えているぞ?
■AH-39■
全長 (胴)26.1m (翼)31m 全幅 (胴)3.9m (武装込)4.9m 全高4.2m 重量 56.7t
行動半径 無限
主兵装 45mm機関砲 ×4
ミサイル ST-8凡用ミサイル ×200 ST-7 ×150 SBM-78通常爆弾 ×20
正式名称、回転翼攻撃型大型''ガンシップ''対地攻撃特化型攻撃ヘリであり、外見はアパッチを少し太らせた感じであり、かなりの重武装を施された殲滅を目的としたヘリコプター。
開発は無論ベガル工廠であるが、その中でもヘリコプター最大級の武装を持つ。
兵装はアパッチのようにぶら下がっているわけでは無く、機首に四門、つまり左右に二門ずつ内蔵され、側面のガンラックに四連装のミサイルポッドが二つずつ左右に設置されている。
ST-8、ST-7という戦闘機にも使用される万能型のミサイルを搭載し、IFFを利用し自動的に敵を見つけるとその脅威度を自己判断し攻撃する。
SBMは底にF-22のような爆弾倉がある。その爆弾倉から投下し、自然落下で攻撃する。その威力は10t爆弾を凌ぐとも言われ、核シェルターなら余裕で貫通する威力を持ち、且つ半径600mに壊滅的なダメージを与える。
といったキチガイ染みた攻撃ヘリである。しかもあの機動性。ナニコレ。最早ヘリでは無い。これをヘリのいうならばヘリコプターの定義を変更しなければならない。それくらいヤバイ。
まぁ、私も採用したが。テヘペロ ミ☆だって甲板広いし戦闘機とCH-31だけじゃ色々と困るもん。あ、妖精さんによるとこれから来るヘリとか戦闘機は龍驤が統括しているらしい。龍驤って航空母艦だよな?ヘリ空母じゃあ無いよな?いっその事龍驤を地上攻撃機専用航空母艦にするか?
龍驤は重巡洋艦並みの大きさを持った軽空母である。私達の戦闘機は滑走路実質必要無いので甲板の長さなんか関係無いので大して問題にならないが、問題はそこでは無く、排水量の問題だ。
私達の使う戦闘機、F-222やF-105はレシプロ機に比べ圧倒的に重い。
戦闘機にその整備機械、武装を保管する量子変換器などを新たに積載している為、機関を粒子に変えたとは言え、少々航空母艦として運用するには難があるのだ。赤城や加賀のように最早空母じゃ無い航空母艦?なら余裕があるし、何気に赤城や加賀は元が大和と同クラスの大きさを持っていたから改造しやすかった。バルジや船体の拡張、アメストリア式の特殊装甲などetc...
しかし、重巡サイズの空母となると話は変わってくる。無理をさせてしまうのだ。
艦娘を第一とする、私の理念に反するし、龍驤はそれなりに古参だから大事にしたい。
まぁ、なんで生まれ関東なのに関西弁喋るかは謎だがな。あれって何でなんだろう?めっちゃ気になるんだが。
私達の頭上を60機以上の攻撃ヘリが飛び去る。あぁ...もうAH-60とAH-182の出番か...
「アレは先程の大型の攻撃ヘリとは違うようだが、どのようなものかね?」
「はい、アレらはAH-60回転翼対地攻撃型中型ガンシップヘリとAH-182回転翼対地攻撃型中型ヘリという最新の攻撃ヘリです。」
そう。AH-60というのがまず最初に生産され、実戦投入されたのだが、中々に使い勝手が良く、一五式戦車も輸送できる為、実戦で重宝されたらしいが、超高層の建築物のある都市での市街戦では小回りが利き辛く、より機敏にかつ素早い制圧力を求められてベガル工廠の技術者達がガチで開発したのがAH-182である。比較してみよう。
■AH-60■
全長 (胴)19.8m (翼)21m 全幅 (胴)2.9m (武装込)3.2m 全高 3.5m 重量 48.21t
乗員 二名
行動半径 無限
主兵装 45m機関砲 ×1 M345回転砲身式機関砲 ×2
ミサイル ST-8 ×150 SBM-78 ×20
対地攻撃に特化した攻撃ヘリ。こちらは外見がマングスタに酷似しているが、アパッチの様に機首に45mm機関砲を吊り下げ、コクピットの後ろに二門のバルカン砲式のM345が埋め込まれている。ミサイルはAH-39を模倣している為以下略。
AH-39を大規模都市を根こそぎ破壊する攻撃ヘリとすれば、このヘリは市街戦の援護も主にしたヘリコプター。地上に展開する部隊の要請を受け援護する遊撃の立場を取る。尚、武装は完全に対地攻撃用のなっている。唯一ST-8が対空にも使う事ができる。狭いビル谷を進む事が可能になり、範囲殲滅からピンポイントの小規模な破壊を可能とした理念を一新した革新的な対地攻撃ヘリコプターである。
■AH-182■
全長 (胴)17.3m (翼)19m 全幅 (胴)2.1m (武装込)3.1m 全高 2.9m 重量 32.59t
乗員 二名
主兵装 45mm機関砲 ×1 M345 ×2
ミサイル ST-8 ×80
回転翼対地攻撃型中型ヘリという事実上の最新機である。
妖精さんが何処からか情報を手に入れると面白半分で作り上げた。
前線の兵士からの最も市街戦に入り込める攻撃ヘリをという要望にベガル工廠が総力を挙げガチで作り上げたげた渾身の攻撃ヘリである。AH-60と編隊を組む事が多く、必要に応じて編隊から離脱しビルの間に突入するのである。ベガル工廠最高傑作とあり、横向きでのホバリングが何故か可能となり、細い路地でも入ることが出来る。外見はAH-60と同様であり、武装の配置も同様である為に以下略。
日本の偵察ヘリを超える機動性を最低ラインとして開発され、軽量化を図った。その為、ミサイルが少なくたったが、その代わり化け物染みた機動性と対空の備えが施されている。
という言わば姉妹の様な攻撃ヘリである。陸軍基地でもよく隣り合って駐機してあるところを見掛ける。というか私は''あのベガル工廠''が本気で作ったって言うのがすごく怖いんだが...何が起きるんだ...そう考えていると、米国将校達から驚きの声が上がり、何事かと見上げると、曲芸の域を軽く超えてしまっている危険な飛行をするAH-182三機の姿が。
機首を地面に向け85°程に傾くと、その体勢の三機が三角になる様に陣形を組むと右に『回転を始めた』。
...
......
.........
........................はぁ!?
な に し て く れ て ん の 妖 精 さ ん っ ! ?
いやいやいやなにしてんの妖精さん?どういう機動をしてんの?浮力は?風は?物理法則にがっつり喧嘩というか500cm砲突きつけてるんだが。なにがどうなってそうなったんだ......?
理解できん...しかもシルバー少将がスゲー!って喜んでるし...子供か...
「妖精さん、今すぐに中止しろ。事故がおきかねん。妖精さん達の技量はまだまだであることは理解しているので、次に進めろ」
''りょーかいしました!''
''えー!もっと飛びたーい!''
''撤退する感じです?''
AH-182は陣形を回転して距離を取って崩すと通常の体勢に戻り、飛び去って行く。
これからは少々問題が起きるだろうなぁと他人事の様に考える。
''こちらブツの輸送機隊です!あと一分で到着します!''
「了解した。所定の位置にブツを配達してくれ。ダレス少将方、大変失礼ながら、これからは今までとは比べ物にならないほどの爆音が発生する為にイヤーマフを付けていただきたいのです。」
「これからの予定は?」
「野砲の遠距離精密砲撃ですダレス少将。」
それだけしか答えられない。だってこれから運ばれてくるのは度肝を抜く
初見は私も腰を抜かしてしまった。何でコレが、と。兵器マニアの私からすれば嬉しかったがな。
すると、遠くからババババババ.....というヘリのローター音が響き、そちらを向くとCH-4が四機至近距離に接近してワイヤーである物を共同で吊るしている。
M503野砲 五○三式800mm野外砲
という、ナチスドイツの列車砲が地上砲として復活したのである。その規格外の太さを持つ重厚感溢れる砲身を支えるのは15本にも及ぶ太い支柱で、四方向に足を延ばすと、地面に深くアンカーを射出し、固定すると、仰角を上げ砲弾が装填される。するとあとはトリガーを引くだけで何発も撃てるという悪魔の砲だ。そんな浪漫の塊としか言いようがない砲がCH-4四機でやっと輸送できるのだ。
M503は全長973.2m、全幅673.5m、重量590tというこの口径に見合わない軽さと大きさを備えている。大規模作戦には必ず参加し、恐ろしいほどの砲弾を浴びせる。無論、連射可能である。
コワイナー。
...........はぁ。
まぁ、兎も角地上に輸送されたM503はその折りたたまれた足を延ばすと、アンカーを射出して厳重に固定するとこれまた格納していた砲身を展開し、装填機構、駐進機機構が作動し、砲弾が量子変換でレールへ転がると上から砲身へと入り、密閉される。
''各機構異常無〜し!''
''照準よーし!''
''アンカーよーし!''
''装填良し!''
''砲撃準備よーし!!''
「ドーラ、発射せよ」
''M503てぇー!''
私はドーラと呼んでいる。
私の主砲には及ばない物の、戦車の主砲とは比べ物にならない爆音が空気を叩きつけ衝撃波が周りの地面を駆け巡り遅れて私達を通り過ぎる。黒々とした砲煙は60m以上上がり、本当に野砲なのか疑ってしまう。砲身が後退し薬莢が排出されると同時に初弾と同じ位置から砲弾が装填され、駐進機によって元の位置に砲身が押し上げられる。すると私の主砲と同じように密閉される訳だ。
しかし、その立派な機構や巨大な砲身達と、明らかに大きさが両立していない。絶対なんか抜いただろって思う程に小さい。
まぁ、撃てるんならもう良いんだが。
他にも数々の野砲ーーー
で、だ。一番の問題が各兵器の展示だ。実際に触れることが可能で、火器は試射も可能となっている。コレが一番の懸念材料なんだよなぁ...だって試射だぞ?妖怪が使用することを前提とした兵器達ばっかなのでかなりデンジャラーな武器しか無い。なんだよ19.8mm重機関銃とか14.5mm重機関銃とか射程5000mの12.7mm狙撃銃とか。
各小銃は射程が頭おかしい事以外''は''まともだから良いが...良し。拳銃は規制しよう。アレは私達の様な人ならざる者が使う兵器だ。人間が使う物じゃない。.......あれ?それ言うと殆どの銃規制対象だよね?弾数無限だし射程3kmだし外見どっかで見たなぁ...っていう銃ばっかりだし。
逆に違和感が無いんだが、撃つと違和感しか沸かない不思議な武器達だ。かなり問題じゃね?
「なんだこれーっ!」
「これは...素晴らしいな。」
上がシルバー少将で下がコロラドだ。シルバー少将に至っては目をキラキラさせてるし、コロラドは既にM99ーー九九式狙撃銃。口径12.7mm重量7.2kg有効射程4500mの化け物対人狙撃銃を手に様々な場所を眺めている。
「これは...」
地上に羽を休め、その巨体を堂々と見せつけるCH-4の前にアリゾナ。確かにCH-4は輸送ヘリ常識を真正面から破壊したヘリコプターだからな。唖然とするのも分からんこともない。
肝心のダレス少将は一七式戦車を様々な箇所から見て、実際に触ってみて「我が国の装甲とは桁違いだな」と呟き、報告しなければという危ない独り言を言っていた。
影が薄くて私も存在を忘れそうになるメイガード大佐だが、ベガルM75、特型歩兵小銃という海軍が正式採用した自動小銃の前に立つと銃口をさりげなく私に向けてきた。
他の将官や艦娘はそれぞれが兵器に魅入っているので気付かない。
「...........死ね」
馬鹿かこいつ。ここで撃ったら国際問題になるだろ。殺るなら影でやれよ。
けどやはり、かとも思う。コイツ影薄すぎるもん。ずっと喋らずに私を睨み続けるし、提督棟内を案内したリバンデヒからも警告された。恐らく、暗部だろうと。
銃声は目立たなかった。コロラドがM99を的に発射したからだ。その銃声に合わせるかの様に発射されたM75の7.92×99mm弾はまっすぐと私に飛ぶと、真っ二つに斬り裂かれ何処かへと軌道を歪められ、飛んでゆく。そう。私が大型のカランビットナイフで『斬った』のだ。銃弾を。
恐らくベガル工廠の武器だから初速は900m/sを越える銃弾だろうが、私、艦娘には関係無い。切れる。
「......っ!?」
驚愕している様だが、まだまだ甘いな若人よ。
私には
「アメストリアーっ!その拳銃は撃たせてくれないのかー!」
「大変申し訳ないのですが、この拳銃はベガルMH-5、五式自動拳銃という口径13mmの超大口径の拳銃でありますので、艦娘でないと扱うことができません。」
ついでに言うと馬力的に重巡からかなと思う。
「じゃあ、撃ってくれるか?」
「それなら、構いません。」
そう言って二丁の五式自動拳銃をホルスターから抜き去ると的を一切見ずに引き金を引き続ける。
全弾が的に命中し粉砕する。射程450mだから中々に使いやすい。これなら兵士達から人気があると言うのも納得できる。全長45cmという大きさを除けばだが。
だってでかいからホルスターも大きくなって動きにくいんだもん。
コロナドからコロラドに。コロナドって誰だろう