超弩弩々級戦艦の非常識な鎮守府生活   作:諷詩

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33.アメストリア、帰港ス

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー吹雪sideーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

お久しぶりです!吹雪です!

やっとこのパラオ鎮守府にも慣れてきました。

しかしそれに伴って色々とこの鎮守府はおかしいことが分かりました、

戦艦の主砲は大きすぎますし、速力自体速すぎますし、連射性も可笑しいです。

あの あめすとりあ さん?って本当にすごい艦娘さんなんですね..

あ、今は暁ちゃん達と一緒にいます。

 

そんな時、突然警報が鳴り響き鎮守府の防衛機構が稼動しました。

『総員直ちに出撃!全て使って!』

司令官さんの相当切羽詰まった声が聞こえます。私も嫌な予感がしますね...

直ぐに地下のドックに急ぎます。

 

ドックに着くと既に第二主力艦隊の皆さんは船体がエレベーターに運ばれている途中でした。

直ぐに私も艦橋に転移します。

「妖精さん!機関を始動してください!」

ベルが鳴り台座ごと移動していきます。緊張しますね...

エレベーターが上昇し、地上に着きます。海水が注入され、ゆっくりと全面を覆っていたハッチが下がっていきます。

そして海水が混ざり合い、進めるようになると拘束具が解除されて、船体が浮きます。

直ぐにスクリューを回して進んでいきます。

 

地上では島に設置された偽装された46cm湾岸砲台や至る所に設置された対空砲が猛烈な砲火を浴びせ、大和さん、武蔵さん、長門さん、陸奥さんの主砲が早速旋回して戦闘を開始します。

私も加勢します。船体についた12.7cm連装砲改が素早く旋回して、毎秒のペースで砲弾を放っていきます。61cm三連装酸素魚雷を使って発射します。

酸素魚雷は雷跡が見えにくいことで有名です。前世では大活躍しました!

「やった!....え?」

命中して深海棲艦から爆炎が上がると同時に突然海面からマストのような細長い棒が飛び出しました。

そして一気に大きな艦橋がせり出し、徐々にその巨大な艦影を見せつけます。

艦橋群は大和さんに似ていて、船体は島か何かと間違えるほどに巨大です。私なんか粒に見えるくらいです。上部船体には巨大な、戦艦の船体と同じ位の大きさの主砲が堂々と前方に三基、後方に二基聳えています。

これが...あめすとりあ さん?でしょうかね...?わかりません...

しかも途轍もなく大きな主砲や副砲がその巨体からは考えれない速度に旋回して、四本の砲身を動かします。そして、発射。

 

刹那、物凄い爆音と爆炎が上がり、遅れて衝撃波がこんなに離れた私にも届きます。

す、すごい...爆炎は優に150mを超えています。煙は黒々としていて、例えが悪いですが、戦艦が全焼した様な量の煙です。これで一斉射...

 

そこからは一方的でした。

たった一隻の戦艦によって戦局がひっくり返されていきます。

猛烈という言葉が甘い位の空が覆われる弾幕が張られます。

私も...!

「全門開け!てぇー!」

毎秒のペースで砲弾を放っていきます。あと、みさいる、という噴式弾も使っていきます。

深海棲艦の座標を補足すると勝手に飛んで行ってくれます。

すごい便利ですし、アウトレンジから攻撃を加えられます。赤城さんを護れますね!

 

しかし、一発の砲弾がそれぞれの砲弾が交差するなかくぐり抜け、あめすとりあ?さんの艦橋に命中。内部から大爆発を起こします。あっ!?

丁度第一艦橋の辺りに命中した様で、ぴたりと全ての火砲が停止してしまいます。

『こ、こちら第二主力艦隊旗艦の大和です!直ぐに援護をして下さい!』

大和さんから無線が入ります。そ、そうですね!直ぐに助けなきゃ!

巨大な船体にはそれからいくつもの砲弾が命中していますが、装甲が相当硬いのか大体は防がれていますが、一際大きい砲弾は命中して装甲の弱い所から爆発と黒煙が上がります。

でも妖精さんが動かしているのか生きている主砲や副砲が動き出して砲撃を再開します。

咆哮の様な轟音を上げ、弾幕が一気に濃くなります。船体はまだ沈んでいませんから艦娘さんはまだ生きていることになります!

私は船体を直ぐにあめすとりあさん?の船体に寄せて、船体に転移します。

木製の甲板は幾つか捲り上がっていて、下の装甲が露出している箇所が多々有り、酷い有様です。

私は迷いながらも艦橋に入る入り口を見つけ、中へ入ります。

「よ、妖精さん!?」

そうしたら直ぐにこの戦艦の妖精さんが駆け寄ってきて、何処かへ案内しようとしてきます。

''早く!ノイトハイルさんが死んじゃいます!''

ノイトハイル...?誰でしょうか?今は関係ありません!直ぐに妖精さんの案内に従って走ります。

 

「こ、これ...」

案内されてきたのは砲弾が命中した第一艦橋。

ほぼ内部は壊滅していて、配線が火花を散らしています。

妖精さんが必死に指をさして誘導しているのは廊下への方向。

血痕が幾つか残っています。

直ぐに駆け寄ると、純粋な巫女服を着て、白い単衣を真っ赤に染めて、脇腹辺りと押さえて小さく息をしている艦娘さんでした。

「大丈夫ですか!?」

「....ん?.....あぁ...吹雪ちゃんか.......ゲホッ...ごめんね...僕、守りきれなかったよ...」

艦娘さんは私が来たのを感じたのか、薄く綺麗な蒼眼を開けると、弱々して言葉を吐き出しました。私は直ぐに近付いてノイトハイルさん?を移動させようと頑張ります。

直ぐに医療室に運ばないと危ないですっ!

腕を脇に通して立ち上がらせます。体格差でかなりきついですが頑張ります。

「うぐっ...吹雪、ちゃん?僕はもう...」

「諦めちゃダメです!」

私の船体に移動して、とにかく椅子に座ってもらいます。

傷は...血を吸って重くなった巫女服をどけさせてもらって、傷口を見ると、斬られたような撃たれたような傷口がぱっくりと開いていて、血がとめどなく流れ続けています。

直ぐにこれも建造時に新設された救急パックを使って仮処置はしますが、ほとんど意味はないでしょう。

直ぐに私の船体を鎮守府の方へ向けます。

お願い!間に合って下さい!

 

全速力で鎮守府へと戻り、地上のドックを無視して船体ごと陸に乗り上げます。

本当ならこれはこれで大問題ですが、今はそれどころではありません。

浜に降りてノイトハイルさんを運びます。

私の水兵服にもノイトハイルさんの血がつきますが、気にしません。

今頃ですが、ノイトハイルさんって顔立ちが中性的で長い黒髪を一房にまとめています。一見男子にも見えないことはないですね...

「ふ、吹雪!?どうしたんだい!?」

司令官さんが走ってきました。よかったぁ...

「司令官さん!ノイトハイルさんが!」

「ノイトハイル!?大丈夫かい!?直ぐに医務室へ!吹雪は...大丈夫かな?」

「私は大丈夫です!でも...船体を乗り上げちゃいました...あはは...」

「えぇぇ...ただでさえこれからアメストリア達が来るのに...はぁ...まぁ、分かったよ。鎮守府の方へ戻っておいてね」

「ですが深海棲艦が!」

未だに深海棲艦は海を覆うほどいます。ノイトハイルさんという主力を失った今防げるかどうか...

しかし、眩いほどの閃光が光り、遅れて大爆発が起きます。何が!?

直ぐに海を見ると、深海棲艦のいた場所がぽっかりと海水も深海棲艦も消えていて、それが六十以上あります。何が...

「お、来たようだね。」

何がですか?と聞こうとした途端、ノイトハイルさんの爆音とは比べ物にならない位の爆音が響きます。そうです。あめすとりあさんがきたのです!しかも三隻です。司令官さんが言っていたあめすとりあさんにりばんでひさん、かいくるさんですね!大量の海水を巻き上げながら残っていた深海棲艦に突撃していきます。凄いです...圧巻ですね...相当キレているようです...怖いですね...




諷詩です。 
えーと...誠に申し訳ないです...とある事情で今月いっぱい殆ど更新できないです.......すみません...暫くお待ちください...待ってくれる人がいるか分かりませんが...

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