今回のサブタイトルからR-18の想像をした方、挙手!
アメストリア「主砲、ウンターガング弾装填...」
ーーーーーーーーーーーーーアメストリアsideーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
さてさてアメストリアだ。
あれから一週間経ち、予定通り、官僚共を載せ、出航した。
官僚共は貴賓室に押し込んでいるので大丈夫だろう。あそこ高級ホテル並みの基準だ。
乗ってきたのは内閣総理大臣、海軍大臣、陸軍大臣、大蔵大臣、護衛隊だ。
少し柄の悪い護衛隊だったが、気にしない。あとあの大将も乗っていた。
40ノットにて三隻で航行している。先程無事台湾近海を抜けた。
たまたまいた台湾海軍の護衛艦が見送ってくれたのは嬉しかった。台湾って良い国だね。
フィリピン近海に着くのは23:00頃を予定している。これは襲撃に対して対処しやすくするためであり、適度な速さという理由だが、90ノットで行くと、明日にはついてしまうからだ。
おかげで食料などを多めに積む羽目になった。むぅ...
「ほぅ...貴様の艦橋はこうなっていたのか...」
何故か大将が艦橋に居た。別に良いが面白くないぞ?
「無闇に機器に触らないでくれよ?そこら辺一帯は火砲についての機器だ。」
「了解した。気をつけよう。しかし最新化しているな」
「あぁ。これくらいないと私は動かない。機関上昇、45ノットに増速する。よーそろー」
''深海棲艦です?距離300000、数ニ、斥候な感じです?''
「大将殿、そこら辺の椅子に座っていてくれ。少し戦闘になる。
リバンデヒ、カイクル、結界を起動しろ。全艦第一戦闘態勢!一番から十番グラニート装填!座標固定!主砲各自警戒しろ!本隊がいる可能性がある!ソナー、全天レーダー起動!対潜、対空警戒を厳としろ!」
『お姉ちゃん、こっちに三隻よ。全部重巡』
「了解リバンデヒ。蹴散らせ。グラニート発射!」
''右舷前方と後方に深海棲艦!各五隻です!''
「全主砲起動!座標固定!一番、右46度、二番、右47.5度、三番、右49.87度、四番、左68.9度、五番、72.8度!粒子弾装填!てぇー!」
高速で巨大な砲塔が回転して行き、指示した角度にて停止。砲身が上昇してゆく。そしてガコンという合図が鳴り、爆音が鳴り響く。
''艦載機直上!高度30000!''
「45mm対空機関連装砲起動!叩き落とせ!十一番から百番、SM-2装填、発射!」
「貴様は何時もこう言う戦闘をしているのか?」
戦闘はあっけなく終了し、汗を拭っていると、大将が話しかけてきた。
「む?いや、今回はしつこかったな。戦略はゴミみたいだったが、全天レーダーがなければ結界に命中していただろう。どうせ関係ないが」
「そうか...貴様も大変だな...」
む?珍しいな...大将が優しいぞ?誰これ?現状を見たから自覚したのか?
「リバンデヒ、カイクル、戦闘終了。主砲のみ起動。警戒態勢を維持しろ。F-105発艦しろ」
格納庫から独特な形状を持った戦闘機が飛び立つ。
何もなければ良いが...
「大将殿、もう直ぐ日の入りだ。貴賓室に戻るぞ」
「分かっている」
ついでと案内している。地味に複雑な為、妖精さんでも偶に迷子になっている。何やってんの妖精さん...
大将に割り当てられた部屋まで案内し、艦橋に転移する事も考えたが、歩いて戻る。
警戒態勢のため、照明がなるべく落とされており、視界が悪いが、これもあまり見ないアメストリアの一面だ。それを楽しむのも良いだろう。SOCOMは艦橋に置いてきているし、船内なので、M93R一丁のみだ。予備は一つ。警戒する必要もないと思うがな。
レーダーの情報を集めていきながら歩いて行く。特に敵影は---
「ッ!?」
「おっと黙れよ小娘?」
クソッ...レーダーの情報に気を取られすぎて艦内の警戒を怠ってしまった。
突然後ろから手を回され、首元にナイフを突きつけられ、押さえつけられる。
手足はゴミ共に抑えられ、巫女服が乱れる。
M93Rが...取れないっ!口に手を当てられ、ゴミの手がゆっくりと胸元に伸びてゆく。
このゴミ共がっ....!
「何をしている!」
突如私に馬乗りになっていたゴミが消え去る。誰かに蹴り飛ばされたのだ。
私はその隙にM93Rを抜き、三点バーストでゴミ共を撃ち抜く。艦内な色々とあって完全防音な為、銃声は聞こえない。
「大将...殿か...」
「大丈夫か?貴様は女なのだ、自覚しろ」
「すま......ない...」
はい。完全に私の落ち度ですはい...
お前らならあの後どうなるかなど分かるだろう?これだから男は信頼できない...私の落ち度もあったが、真面目にやめていただきたい。
巫女服の裾を握り締め、女の子座りで落ち込む。震えている。怖かった。
初めてかもしれない。あそこまで女として恐怖を感じたのは。
大将に礼を言い、すぐに艦橋へ転移した。
妖精さんに操舵を任せ、SOCOMとM93R、MINIMIを持ち、カイクルの艦橋に転移する。
「カイクル...」
「む?姉さんか。どうしたのだ?」
「襲われかけた...大将殿が助けてくれたが...怖かった...」
そう言ってカイクルに抱きつく。事実、震えている。
「姉さん、それは本当か?」
「あぁ...既に殺してある。けど...やはり人間は嫌いだ...」
カイクルが私の頭を撫でる。ゆっくりと優しくだ。
それだけで大分落ち着いてくる。
「もうすぐ0000だぞ?」
「もう少しこうさせてくれ...」
今はしっかりとカイクルの温もりを感じていたい。
同じ女の温もりをだ。むさ苦しい野郎の胸なんかに抱きつく訳がない。
「姉さん、もう昼だぞ。そろそろ戻った方が良いぞ」
「あぁ...すまない。もう大丈夫だ。」
「気をつけてくれ。姉さんは美人なんだ。」
「そ、それは無い...」
いえいえ絶対超絶美少女です。十人中二十人が振り返る美少女です。
それのせいで今回は襲われかけた。押し倒された所まで行った為、本気で
さてさて失礼したな。完全とはいかないが復活した。
昼食は妖精さんが持ってきてくれたので、艦橋でさっさと済ませ、警戒に着く。
レーダーを最大感度に上げ、電探やソナーなどの索敵機械を総動員して警戒してゆく。
何故か?、それはもうすぐソマリア沖だからだ。
''レーダーに感あり!小型です!''
「主砲全門起動!潰せ!」
海上に粒みたいな黒いなんかが動いていた。海賊だ。潰してやろう。
船体に搭載された主砲五基全てが旋回し、粒子弾が装填される。
座標が固定され、自動追尾してゆく。
「てぇー!」
150m以上の爆炎が500cmの砲口から吐き出され、青い塗装のされた砲弾が撃ち出され、
命中。小さなボート位か、小型の漁船レベルの船が跡形もなく爆散し、着弾地点が青く輝く。
その光景はまるで海上の青白い第二の太陽が作り出されたようで、残酷だが、幻想的だった。
そんなこんなで、数十隻以上の海賊船を粒子弾で血祭りにあげたのち、ガダルカナル島近海に接近した。そこで妹達が第一艦橋に転移してきて、現在は三人で立っている。
「......失礼したか...?」
「大将殿か。大丈夫だ私達の航行に影響がある訳ではない。進路、マダガスカルに向け!
15ノットまで減速!」
四つの巨大な、それこそ6〜7階建て相当の巨大な舵が一斉に切り、スクリューが回転を鈍らせる。
暫くしてマダガスカル島の裏側、大陸側をゆっくりと航行し始める。
「主砲旋回!空砲装填。」
主砲が旋回し、90度で固定される。そして実弾頭が入っていない炸薬のみの煙突かと間違える程の薬莢が装填され、ロックされる。
「一同、マダガスカル島戦没者に向け敬礼!空砲、てぇー!」
海軍式でも無い、
マダガスカルの戦いでは、日本軍は甲標的を五隻送っただけであったが、内二隻が轟沈している。
島に座礁し、地元住民に接触したところ、地元住民は馬鹿だったため、イギリス軍に通報し、十五名の敵に対し、日本軍兵士は軍刀と拳銃のみで応戦し、戦死した。主に人的被害は日本軍のみに限定すればこれだけだが、当時ヴィシー政権だったフランス軍は物資が途絶し、抗戦もままならずに150名以上が戦死し、500名以上が負傷し、数ヶ月後降伏した。
「進路そのまま、55ノットまで増速!」
マダガスカルを抜け、ここからは特に無い。
気が付いたらドイツ近海まで来ていた。この時からかなりの量の艦船が海に浮かんでおり、私の起こす波に飲まれたくないからか離れててゆく。上空は生き残っていたヘリや戦闘機がとびまわっている。
かなりの注目を浴びているが、
この後は近海にて投錨し、隼で官僚共を輸送しなければならず、私達は船体にて待機しなければなら無い。はぁ...憂鬱だ...さっさと終わらせてくれ無いかな...帰りはガダルカナルにも寄る予定なんだし...