超弩弩々級戦艦の非常識な鎮守府生活   作:諷詩

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遅れました。
ノートの書き溜めに追いついてしまい、追い打ちをかけるかの様にスランプに陥りました。
なのでこれからも遅くなると思われます。


26.その頃のパラオ鎮守府

ーーーーーーーーーーーーー提督sideーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

やぁ、久しぶりだね。最近提督としか書かれなくなった提督こと寺塚だよ。

今日はアメストリア達が所属変更となってから二日後。

やっぱり今までの日常と何か違う、足りないと思っちゃうんだよね...

いつもはあの大きなドックからアメストリア達が出撃するんたけど一回も動いていない。

あの轟音も、提督室から見える悠々と海面を滑る巨大な戦艦も秘書艦だけど午前中に素早く仕事を終わらせてゴロゴロしているアメストリアが居ない。あの騒がしさも無い。

何か足りないなぁ...

 

そうじゃなくてね?

大和達はアメストリア達が抜けたから代理の主力として頑張ってくれているんだ。

資材は他の鎮守府から考えてもおかしいくらいに消費されるけどね...管理の難しい燃料の補給がないだけでもまだ良しかな。

でも今まで秘書艦に主力旗艦、食堂の当番まで全て一任していたけど、アメストリアが間宮さんを建造して何とか回っているんだ。

 

しかしアメストリア達がいなくなって気付いた事があるんだ。

このパラオ鎮守府の最大の欠点、空母や戦艦を守る駆逐艦、軽巡洋艦が全くいないんだ。

第六駆逐隊と重巡は演習の主力で、他の鎮守府の艦娘を鍛えているんだ。

何かとアメストリア達が輝かしい戦績を残しているけど、ちゃんと駆逐艦や重巡洋艦の子も頑張ってくれているんだ。技術提供があって速度や火力も段違いで上がっているからね。

電はなんだかんだで一番戦歴が長いからね。確かもうすぐLv70代だったかな?

そこで、近海の護衛戦力増強の意味も込めて、アメストリアの技術を使って駆逐艦や軽巡洋艦を大量建造しようと思うんだ。

工廠はアメストリア型戦艦のドックがあるからあれを使えば十隻位同時建造出来るよね。

でも妖精さんの技術力的にも人数的にも三隻から四隻位かな...

「妖精さん、駆逐艦か軽巡洋艦を一番工廠で建造してくれないかな?三隻で良いよ」

ピシッと敬礼をしてトタトタと妖精さんが走り出す。

暫くすると一番工廠にある超大型クレーンや天井に据え付けられたクレーンが動き出し、せっせと建造を始める。アメストリアが頼んだら大体望む兵器や艦娘が出てくるんだけど妖精さんの仲が良い僕でさえ無理だからね...うらやましいなぁ...

 

そして時間は経ち、建造が終わる。

一番工廠に鎮座していたのは特型駆逐艦として有名な吹雪、初の軽巡洋艦となる天龍に龍田、矢矧。うん。艦隊はもう決定かな。それよりもやっと軽巡洋艦が来てくれたね...此処は戦艦ばかりだから...あとは...魔改造された空母とか?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーぶっきーsideーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

初めまして!私は特型駆逐艦、吹雪型一番艦吹雪と言います!

「はじめまして吹雪です。よろしくお願い致します」

どうやら私は建造されたようです。けど...空が見えません。地下、でしょうか?

そして同じく建造された人がいるみたいです。

「オレの名は天龍。フフフ、怖いか?」

少し怖そうな人です...制服を来て、腰に刀を持っています。なんで持っているのでしょうか?

「初めまして、龍田だよ。天龍ちゃんがご迷惑かけてないかなあ〜。」

次は姉妹艦だと思います。龍田さんです。こちらも槍も持っています...刃が赤いのは私の気のせいでしょうか?

「軽巡矢矧、着任したわ。提督、最後まで頑張っていきましょう!」

最後は矢矧さんです。凛々しい雰囲気ですね。

こちらは...大和さんに服装が似ていますね。ポニーテールですし、やはり最期まで一緒だったからでしょうか?あまり触れないほうがいいですね...

そして目の前にいる白い大日本帝国海軍の軍服をきた司令官です。

「初めまして吹雪、天龍、龍田、矢矧。僕が此処、パラオ鎮守府の提督、寺塚大佐だよ。説明をするからついてきてくれるかな?」

素直に従います。歩きながら見回しますが、すごく広いですね...地下なのでしょうか?

物凄く大きなドックも気になりますね...四つ、ありますね。工廠か何かでしょうか?

 

しかし突然ジリリリリと、いう警報が鳴ります。何が起きたんでしょうか!?思わず身構えてしまいます。

「あはは...大丈夫だよ。君達の先輩が帰ってきたようだよ。ほら、」

そう言って司令官は壁についた上に向かって伸びる大きな筒を指差します。

そこには照明が点滅して警戒を促し、ゆっくりと何かが下がって来ているようです。

誰でしょうか...?

 

ゆっくりと板が下がって来て、段々と艦影が見えてきます。あの大きな船体にあの三連砲は...

大和さんです。しかも続々と他の筒からも艦娘が降りてきます。

大和さん、武蔵さん.....それ以外が分かりません...あんな艦娘は見たことがないのですが...?

空母だということは分かるのですが、甲板が上下に二枚付いていて、見たこともない艦載機を載せています。そして隣には物凄く大きな戦艦か空母かよくわからない艦娘が居ます。

艦娘達は板ごと下がって来て、ドックに船体を入れて行きます。

あれは...赤城さんっ!?

私の憧れの先輩ですっ!しかし何故あんなヘンテコな艦に乗っているのでしょうか?

「大和以下第二主力艦隊ただいま帰投しました!あら...?新しい艦娘ですか?」

「うん。紹介するよ。この大和達が第二主力艦隊だよ。大和、武蔵、赤城、加賀で構成されているんだ。」

え.....?護衛艦が、いない?駆逐艦一隻もつけていないんですか!?

「護衛艦が...居ない...?」

「ん?あぁ...えっとね...少し複雑なんだけど、ここにいる艦娘は改三なんだ。

ある艦娘達の技術提供によってね噴式戦闘機を積んでいるんだ。しかも対空砲は機関砲がたくさんついているから深海棲艦も近付けないんだよ。けどね、それでも魚雷までは防げないんだ。

うん。今決めちゃおうかな。特型駆逐艦吹雪」

「は、はい!」

「軽巡洋艦矢矧」

「何?」

「現時刻より、第二主力艦隊に配属するよ。直衛艦として頑張ってね」

「「はい!」」

やはり矢矧さんも大和さんと再び会えて嬉しそうです。私も赤城先輩と...!

「けど提督、大和達は何か違う気がするのだけれど、気のせいかしらあ〜?」

「いや、当たりだよ龍田。その艦娘...このパラオ鎮守府第一主力艦隊のアメストリア型戦艦一番艦アメストリアが提供してくれた技術で大和と武蔵は船体を700m程大型化して、150cm三連装砲を積んでいる。赤城は二段空母になり、加賀は超重装多段式三胴艦戦略空母と言って三胴艦になり四本の甲板を持つ空母に変わったんだよ」

その あめすとりあ さん?はどういう艦娘なのでしょうか?

私が知る限りだと海軍にはいなかったはずなんですが...最近開発された艦娘なのでしょうか?

「提督、あめすとりあって誰だ?」

「ん?......ちょっと別件で横須賀鎮守府に派遣中のうちの主力だよ。

アメストリア型戦艦一番艦アメストリア

アメストリア型戦艦二番艦リバンデヒ

アメストリア型戦艦三番艦カイクル

アメストリア型戦艦四番艦ノイトハイル

の四姉妹。船体は全長4650m、全幅530m、全高420mの巨艦で、主砲は500cm四連装砲、副砲に150cm四連装砲を装備する僕も呆れる火力の艦娘だよ...」

し、司令官?全長4650mって何なんでしょうか?もしかしてあの大きなドックって...

しかも主砲が500cm四連装砲って何ですか!?そんな艦娘は聞いたことがありません...

みんな驚いているようです。

「まぁ...来月には帰ってくるよ。」

 

それから私達はこの鎮守府について説明を受けて、アメストリアさんという艦娘について、彼女がもたらした影響なども教えてもらいました。

すごい、としか言いようがありません。

生活面から兵器面まで技術を広めてくれたんです。

 

しかし怖いです。そんな強力な艦娘が沢山いるのに私なんかが必要なんでしょうか?

確かに何か変わった気がしますが、武装は貧弱で、150cm四連装砲にも及びません。

改でも防空特化艦ですし、本当に必要とされているのでしょうか?

「吹雪、君が必要になったから建造したんだ。あまり考えすぎないでね。君は実質的な主力艦隊に配属されるくらい必要とされているんだよ。誇っていいんだよ?」

「はい!」

私はこのパラオ鎮守府で頑張ります!


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