ストックが切れた為、1日だったり2日だったりと更新ペースが乱れます。
ーーーーーーーーーーーーアメストリアsideーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれから三日...くらいだったと思う。
いやな?あれから書類の処理で徹夜したから日にち感覚が鈍ってるんだよ。
そして本日やっと終了した大和達の臨時改修(修理)とアメストリア改ニ。
大和達はエンジンを粒子エンジンに積み替え、船体の強化、46cm三連装砲をアメストリア製のデタラメな連射速度の主砲に積み替えた。
説明に手間取ったがな。
そして私の船体だが、見た途端倒れかけた。
見るからに主砲が太くなってるんだよ...誰でも驚くだろ...事前に説明は受けたし、図面も見たが、
実際に見るとやはりデカイ。いや、アメストリア全体を見るとまだまだなんだが、近くで500cm四連装砲を見ると煙突を横倒しにした様な太さなのだ。オプティマス砲と名付けたが、粗方間違えていない。しかし旋回の動きは良い。
しかもあの爆弾やミサイルを落とし損ねた対空砲は45mm対空機関連装砲に変わり、明らかに八本の回転式砲身が太くなっている。ボフォース40mm機関砲を超えた...
ミサイルハッチも側面の張り出した船体に増えてるし...艦橋にSPYレーダーみたいなレーダー?がついてるし...マストが高くなり、対空電探が大きくなった気がする。
妖精さん.......張り切りすぎかな...
「抜錨!機関始動!」
火花を散らし巨大な鎖が巻き上げられ鋭い形をした錨が船体に戻り、機関が唸る。
電力が隅々まで行き渡り、第一艦橋の電子機器に明かりが灯ってゆき、
画面に大量の数字が表示されては消える。
一連の点検が終了し、その存在を誇るように二十本の異常と言える砲身が上を向く。
マストには大きな赤に黒いサンパチが交わされた国旗が掲げられてゆく。
「ドック上げ!」
地面が上昇し、視界が広がってゆく。そして少し揺れたかと思うと警鐘が鳴り、海水が注水。
ハッチが下降し、海底に吸い込まれ、拘束具が解除。
「微速前進!主砲、模擬弾装填!」
四つの巨大なドリルのようなスクリューが回転し、船体を前進させる。
そしてガチンッという音と共に弾頭が青い主砲弾が意図的にバックした装填機構に押し上げられ、密閉。二本の安全ロックも掛かる。
「てぇー!」
私の一声で点火し、35tに及ぶ炸薬が爆発し、全長の700cmの砲弾を押し上げ、砲身を滑る。
そして150mを超える煙と炎を吐き出し、的を粉砕する。
うん。すごく動きやすい。妖精さんを撫でまくる。
''模擬戦闘機射出確認です!''
次は対空テスト。
模擬の戦闘機を飛ばし、撃墜に何秒かかるかを測る。
「主砲目標に向け!座標ロック!自動追尾!45mm対空機関連装砲一門のみ起動、模擬弾装填!電探連動!撃方はじめー!」
側面に針山の如く設置された45mm対空機関連装砲のうち一基が起動し、旋回、片方の砲身が回転し、間髪入れずに模擬弾が大量に発射される。
そして一秒と満たず撃墜。ここまで五秒。ふむ...遅いな。今頃ミサイルが命中している。
なので主砲でやってみたところ三秒。こっちの方が早い。
さてさて性能テストは大成功に終わり、満足のいく結果を得ることができた。
ドック(地下)に船体を入れておき、補給をさせておく。
「アメストリアさん」
「...む?大和か、どうした?」
「少し、質問が...」
少し長くなるとのことで、移動し、分かりにくい前方甲板にいる。ここは艦首だけでも100mの高さを誇る。聞こえないだろう。
「それで、どうしたんだ?」
「この船は、どこの所属だったんですか?」
「あぁ...その事か。このアメストリア型戦艦一番艦アメストリア以下三隻はアメストリア國海軍第一艦隊に所属していた。私が旗艦だったな」
私は轟沈した経緯を話した。別に聞かれて困るものでも無い。
しかし私の奥底というか、本能というか。そんな部分がかなり沈み込むのが痛い程感じる。
なす術もなく妹達が次々と沈んで行き、リバンデヒやカイクルまでもが轟沈し、艦長が自決したのだ。私とてそんなのは耐えられない。だから
「暗くなってしまったな。私は提督に報告がある故失礼する。」
と言って艦首から飛び降りる。普通ならうわぁ...っていう状態になるだろうが、私は艦娘だ。己の船体に殺されなどしない。
「提督、素晴らしいぞ!改ニと言うのは良いものだ!」
「あ...うん」
「あの火力は頼りになるな。早く妹達にも500cm四連装砲を載せて欲しいものだ」
「うん...」
「どうした?」
「いや、珍しいなって」
そういう提督は明らかに嘘をついていた。
声色に元気が無いから分かりやすい...まぁ、提督にも事情があるのだろう。私が主に問題を起こしているから...
「...む?」
「いつも君はそこまで興奮しないからね...」
「それは当たり前だろう。私は戦艦だ。國を護る為の軍艦だ。護る為の力が増えて兵器冥利に尽きると言うものだ」
「そう...あとね、その副砲の150cm四連装砲って大和達にも積めるのかな?」
「...既に大和達は高練度で改だが?」
何故その話をする?
もしかして主力を本格的に変えるのか?じゃあ私達はどうなる?
すごく不安になる。
「...150cm四連装砲のグレードダウン版を開発する。」
「うん。ありがとう。それに合わせて大和達を改修に回してね」
「了解した。」
つまり...改三、か?改ニは現在の改修だし、150cm四連装砲は...三連装砲にグレードダウンして...
船体も+100~200mの増加、か...
「妖精さん、150cm三連装砲改を14基開発してくれ」
工廠にて。このように何ソレ?っていう無理難題でもアメストリアにいる妖精さんに頼むと頼んだ開発をしてくれる。最近更に妖精さんがチート化してるけど気にしない。
カイクルに聞いたところ波動砲を載せようとしていたとか...つまり、既に出来てるんだよなぁ...?
まぁ、お蔵入りだ。
「相変わらず面白い物を作っとるの」
「...工廠長か、あぁ。提督からの指示でな。大和以下六隻の大規模改修をすることになった。」
「アレを更に改修するのかの?」
「あぁ。改三だ。主砲は150cm三連装砲。副砲は35.6cm三連装砲で良いだろう。それに伴い船体の大幅な大型化に特殊装甲も標準装備する。」
「嗚呼...わしの常識が...」
常識?いつからこのパラオ鎮守府に常識が効くようになったんだ?
主に私だが、アメストリアというイレギュラーを抱えているんだ。兵器だって30cm連装電磁力砲のような謎兵器を作ったりする。妖精さんが。
やったね!ドンドンチート化していくよ!
妖精さんに改修の図面を見せて貰ったが、赤城が二段空母になり、外見が最新の空母になった。
対空砲は45mm対空機関連装砲を採用し、30cm連装電磁力砲も搭載している。
加賀に至っては外見を留めていない。赤城同様二段空母だが、甲板の数は四つ。
三胴艦になり、中央の大きな船体は前方が戦艦になり、70口径51cm三連装砲が10基。艦橋を中心に後方は巨大な甲板が広がり、大量のジェット戦闘機を飛ばすことができる。しかもまさかの四桁全長である。赤城、加賀双方双方1000mを超える超巨大艦になってしまった。ただまぁこれも事情があり、私達アメストリア型戦艦に追従するには従来のサイズでは軽く転覆して行方不明になるからである。またアメストリア製航空機の離艦にはかなりの距離が必要な機体も居る為、かなり長大な甲板を持つ必要があるのだ。仕方ないね。
また大和らは船体を700mほど延長した。これくらいしないと私達に(略
あ、ただスペースが有り余ったのか全艦に大量のミサイルハッチも設置された。
でもさ、加賀、正規空母だよね?計画では戦艦だったけどさ...何積んでんの...
涙出てきたわ...
''しょうがないです!これがアメストリアの技術力です!''
励ましてくれる妖精さん可愛い...開発には少し時間がかかる為、寮に戻る。
''出来ました!''
妖精さんがわざわざ寮にまで知らせに来てくれた。
すぐに工廠に行く。
「これは...」
ずらりと並ぶ150cm三連装砲改。
圧巻だ。計四十五門の砲身が並んで、照明を鈍く反射している。
隣には今回の改修に必要になる45mm対空機関連装砲が山のように大量に置かれていた。
さてこの主砲だが、150cm四連装砲の反動を軽くし、出来るだけ小型化した。20m×30mらしい。
妖精さんパネェ...
『こちらアメストリアだ。かなり重要な話がある為、大和、武蔵、長門、陸奥、加賀、赤城はすぐにアメストリアの船体に来てくれ』
「急な呼集は珍しいですね。どうしたのですか?」
「あぁ。今回は貴官らの改修についてだ。」
「既に私達は改だが?」
「いや、改三だ。」
「改三だと!?」
「改三...どう言う事かしら?」
「うむ。基本作り直しに近い。最低でも船体は+100m。主砲は150cm三連装砲だ。詳しい内容は渡した資料にある。」
「...噴式戦闘機...甲板が鉄製ですね...」
「私の...重装空母とは?」
「加賀は実質戦艦+正規空母×4だ。」
「.........だから三胴艦なのかしら?」
「そうだ。中央船体は戦艦の形状をしており、主砲を10基載せる。そして後方には左右の船体を合わせて四本の滑走路がある。艦載機は噴式戦闘機...つまりジェット戦闘機だ。
詳しく言えばF-105にF-75、幻のF-222に、輸送機のCT-7などだ。」
「へぇ...」
「では問おう。この内容の改修に同意してくれるか?」
『やるわ(ってくれ』
即断だった。まぁ、メリットしかないからな...まぁ、いいや。
チート化は良い事だ。
「了解した。妖精さん、改修を開始してくれ」
気絶した艦娘を全員回収し、医務室に寝かせておく。
妖精さんの指揮を執る。
大和達の船体には足場が組まれて行き、どんどん解体されてゆく。
クレーンが降りてきて船体を分けてゆく。
そして基礎を中心として船体の骨組みが組み直されてゆく。一回りも、ふた回りも大きい。
加賀に至っては基礎が三つある。せして骨組みに装甲が張られて行き、分厚くなってゆく。
内部の強化も同時に行い、姿勢制御装置を設置。タンクが追加された。
そして丈夫な木製の甲板が丁寧に張られて行き、艦橋の骨組みが組まれてゆく。戦艦は天にそびえる艦橋が、空母は低く、広い艦橋に長いカタパルトが設置される。勿論甲板は鋼鉄製だ。
そして特殊装甲が張られて行き、開発しておいた主砲や副砲、45mm対空機関連装砲が設置され、私と同じ113号電探と回路が繋がれ、電子機器が導入され、ハイテク化してゆく。対空電探も優秀な85式だ。内部設備が設置され、新たな戦艦、空母として生き返る。
これまでに三日掛かるのだ。
「リバンデヒ、カイクル、大和達の改修を開始した。主力が抜ける。警戒を厳とせよ」
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