俺の事が好きなのであろう人形使いが毎回付きまとってくるのだが一体どうすればいいのだろうか? 作:エノコノトラバサミ
今回は地の文がほっとんどありません。台本書きじゃないのに台詞ばっかです。もしも見づらいと感想がくればこれからはやめようと思います。要は検証です。
それでは、どうぞ。
あ、レズ注意。
俺の家は平屋だ。六畳一間の部屋が三つに、キッチン、トイレ、風呂という、精々二人か三人で住む様な家だ。元々俺一人で住んでいたので、これでも充分広々と生活していた。
なのに今は……
「どうしてくれるんだ、私の尻尾! 二本なんか変な感じに折れ曲がってしまっただろう!!」
「仕方ないじゃないですか、寝起きだったんですし!! あんな所に寝てるから悪いんですよ!!」
「寝相なんだから仕方ないだろう!!」
「まあまあ、文さん、藍さん、落ち着いて」
「ご主人様ぁ、トイレまだですかぁ!?」
「ごめんモミー、外でしてきて」
「流石にそれはマズいですよぉ!!」
ああ、うるせぇ……
「という訳で、これからどうするか決めようと思う。この家に六人は流石に無理がある!」
「うんうん」
「そうだそうだ」
「確かにそうね」
「ご主人様、どう思います?」
「やはり消費税は増税すべきですねぇ」
「うるせぇ居候共。あとこいしは適当な事言うな、お前政治分かるのか?」
「ちゃんと分かるよ! 私の前世はル○ーシュ・ランペ○ージだもん!」
「名前出すんじゃねぇ、いいから始めるぞ」
「はぁい」
「今から少しでも工夫して、この家をより住みやすく変えようと思う。だが、これは非常に難しい問題だ。そこで皆の意見を聞かせて欲しい。何か無いか?」
「はい」
「じゃあ藍、言ってみろ」
「夕飯はいなり寿司がいいです」
「死ね。じゃあ次」
「はい」
「どうしたモミー」
「私のあの小屋、もう少し何とかなりません?」
「し……まあ確かにそうだな。あの小屋を増築して何人か寝かせるか」
「私とご主人様の愛の巣を♥」
「俺が寝る」
「そんなぁ……う、オ×××××」
「冗談だから吐くな、検討してやるから。はい次」
「はぁい!」
「なんだ文?」
「皆で今度旅行に行きません?」
「お、いいかもな。どこ行きたい?」
「渋谷の1○9に行きたいです!」
「私は蔵○のキツネ村かな」
「ユニ○ーサルスタジオジャパンに行きたい!」
「アフリカ」
「どうしてどれも外界なんだよ、しかも誰だよアフリカって言ったの、意味わかんねぇよ」
「私、野生のライオンやゾウやシマウマが見たいんです」
「お空さんかよ……」
「それを言うなら、私はフクロウを見てみたいですね」
「ご主人様は何が見たいんですか?」
「私オオカミを見てみたい」
「いいですねオオカミ、私も見てみたいです!」
「蔵○のキツネ村! 蔵○のキツネ村!」
「うっせぇキツネ女。ていうか話が逸れた。その話はまた今度だ。はい次」
「あの……」
「はい、お空さん」
「私ケニアがいいと思うのよね」
「頼むから話を聞け! 次!」
「は~い」
「どうしたこいし?」
「今晩は焼き鳥がいい!」
「お、それいいな」
「あや……あややややややぁ!?」
「そんなぁ……いや、これもこいし様の為なら!」
「……うん、悪かったな、冗談だ。そんな怯えないでくれ」
「え?」
「何が『え?』だよ、お前本気で食うつもりだったのかよいい加減にしろ、はい次!」
「はい」
「どうぞモミー」
「烏のお二人は屋根の上で寝ればいいんじゃないでしょうか?」
「あやぁ!? 私はそんな子に育てた覚えはありませんよ!」
「出来れば中がいいわ……」
「よし、採用」
「あやぁぁぁぁッ!?」
「酷いわ……」
「ごめんごめん、やっぱお空さんは中でいいや」
「私はぁ!?!?」
「知らん、それじゃ次!」
「はい」
「夕飯のリクエストは受け付けてないぞ藍」
「え!?」
「『え!?』じゃねぇよ学習しろよバカキツネ」
「またいいですか?」
「どうしました、お空さん?」
「やっぱり、文さんだけ屋根の上で寝るのは可哀想よ……」
「お、お空さん……」
「文さん……」
「お空さん……私……本当は貴方の事が……」
「文さん……実は、私も……」
「もう二人とも屋根でいいよ、ハイ次」
「あのぉ」
「なんだモミー」
「……これ以上話進まないと思いますけど」
「確かにな」
「やはり夕飯はいなり寿司で」
「飯抜くぞ」
「そんなぁ……」
その後、全員総出で小屋を増築。烏二人をそこで寝させる事にした。
夜中、謎の喘ぎ声が聞こえるとか聞こえないとか。
気にしない気にしない。
小傘の出番ややりたい事はもう少し先です。