それにしても、なんとお気に入りが100を超えていた事に驚き、
感激しました!!読者の皆様、本当にありがとうございます!!
「俺からもお礼を言わせてもらう。本当にありがとうございます。」
これからも頑張りますので応援よろしくお願いします!!
俺達は黒ウサギから【サウザントアイズ】の説明を受けながら、歩いていた。
「成る程な。つまり【サウザントアイズ】とは特殊な瞳のギフトを持つ奴らが集まる
超巨大コミュニティということで間違いないんだな?黒ウサギ。」
「Yes♪そう解釈していただいてかまいません。」
「へぇ・・・ならギフト鑑定をしてもらう意味は何かあるのか?」
「自分の力をより詳しく正しい形で把握していたほうが、引き出せる力はより大きくなります。
皆さんだって御自分の能力がどんなものか気になるでしょう?」
どうやら三人とも、自分のギフトに興味があるようだ。
俺はギフトの使い方は一通り知っているが、ギフトネームは知らないし、
無いとは思うが、まだ使い方を知らない能力もあるかもしれないしな。
暫くすると、飛鳥が街路樹を指差して疑問を発言した。
「桜の木・・・では無いわよね。
花弁の形が違うし、真夏になっても咲き続けている桜があるわけ無いもの。」
「いや、まだ初夏になったばかりだぞ。気合いの入った桜が残っていてもおかしくはないだろ?」
「・・・・・・?・・・今は秋だったと思うけど?」
「俺がいたところは季節による変化が無いから、どの季節かわからないな。」
話が噛み合わない俺達は、四人揃って互いに首を傾げた。
そんな俺達を見て、黒ウサギは微笑みながら説明してくれた。
「ふふっ♪皆さんはそれぞれ違う世界から召喚されているのです。
元いた時間軸以外にも歴史や文化、生態系等に所々違う部分があるはずですよ?」
「へぇ、【パラレルワールド】ってやつか?」
「いや、少し近いが違うと思うぞ、十六夜。
正しくは【立体交差平行世界論】といって、時間や現象が、
縦や横、斜め、上下に重なっているというものだが・・・これを説明すると一日ニ日では
たりないからまた今度にしよう。」
「へぇ・・・結城さんってとても博識なのでございますね!」
「いや、知り合いから学ばせて貰ったんだ。」
「あっ!ねえ、あれがそうじゃないかしら?」
そういって、飛鳥は大きな建物を指差して黒ウサギに質問していた。
「Yes!あれがコミュニティ【サウザントアイズ】の支店でございます♪」
その建物には、青い生地に二人の女神が向かい合っている模様が記された旗が見えた。
おそらくあの旗こそが【サウザントアイズ】の旗印なのだろう。
そんな中、割烹着を着た女性定員が店じまいをしている様子が見えた。
黒ウサギは滑り込みでその女性定員にストップをかける。
確かに、もう少し暗いし、この店の営業時間が過ぎてしまったのかもしれないな。
「まっ」
「待った無しですお客様様。
うちは時間外営業を行って下りませんので。」
涼しい顔で黒ウサギに対応する女性定員。
こういった客に慣れているんだろうな。
「なんて商売っ気の無い店なのかしら。」
「ま、全くです!!閉店時間の五分前の客を閉め出すなんて!!」
まあ・・・超巨大コミュニティだし、仕方ないのかもしれないが、少し冷た過ぎないか?
「文句があるならどうぞ他所へ。
貴女方は今後一切の出入りを禁じます。
簡単にいえば【出禁】です【出禁】」
「で、【出禁】!?これだけで【出禁】とかお客様なめすぎで御座いますよ!!」
そんな黒ウサギの発言に定員は冷やかな視線と声色で対応する。
「成る程・・・確かに【箱庭の貴族】であるウサギのお客様を無下にするのは失礼ですね。
中で入店許可を伺いますので、所属しているコミュニティの名前を伺っても宜しいでしょうか?」
「うぅ・・・・。」
う~ん、どうやらこのコミュニティは【ノーネーム】のコミュニティが利用するのは駄目の様だな。
だが、俺達が【ノーネーム】と知ってこんな態度を取るあの定員も、少しイラつくな・・・。
「俺達は【ノーネーム】というコミュニティなんだか?」
「・・・ほほぅ。
ではどこの【ノーネーム】様でしょうか?
宜しければ旗印を確認させて頂いても宜しいでしょうか?」
まるで悪役のような口調で黒ウサギを問い詰める女性定員。
「そ、その・・・私達に旗印はごz「イイィィヤッホォォォウ!!久し振りだな黒ウサギ!!」
きゃあぁぁぁ、ぁ」ドボン!!
「「「「・・・・・・」」」」
突然着物を着た和服の少女が、黒ウサギにフライングボディアタックを決めて、街路脇の水路に落下した。
「・・・おい、女性定員。この店にはあんなドッキリサービスもあるのか?何なら俺も別バージョンで是非。」
「ありません。」
「何なら有料でも。」
「やりません。」
「・・・十六夜、何を真面目な顔して下らない会話しているんだ。」ポスン
俺は軽く十六夜を叩いた。
「し、白夜叉様!?どうして貴方がこんな下層に!?」
「そろそろ黒ウサギが来るかも知れんと予想しておったからに決まっておろう!フホ、フホホホホ!!
やはりウサギ達は触り心地が違うのう!ほれ、ここが良いか?ここが良いか!?」
うわっ!見た目は可愛いのにおっさんみたいだなあの子!!
「と、とりあえず離れて下さいお馬鹿様!!」
黒ウサギは白夜叉を引き剥がすと、十六夜の方へ投げつけた。
そして十六夜は・・・。
「結城!パス!」
「なっ!?っとぉ・・・おい十六夜!いきなり投げるな!・・・えーと・・・大丈夫?」
「おお、ありがとのう。しかしそこのおんし!
飛んできた初対面の美少女をいきなり蹴飛ばすとは何様じゃ!!」
「ヤハハ、十六夜様だぜ。よろしく和服ロリ。」
「うう・・・どうして私まで濡れなきゃならないのですか。」
「・・・・因果応報...かな。」
ニャ~ニャ『お嬢のいう通りや。』
「・・・とりあえず、黒ウサギと・・・白夜叉さんだっけ?服を乾かすから動かないでくれ。」
俺がパチンと指を鳴らすと、黒ウサギと白夜叉についていた水が綺麗サッパリと乾いた。
「あ、ありがとうございます!結城さん!」
「ありがとの、あと白夜叉さんじゃあなく、白夜叉でよいぞ。」
「貴方、この店の人?」
「おお、そうだとも。わしがこの【サウザントアイズ】幹部様である白夜叉様だ。仕事の依頼ならおんしの
その年の割りに発育が良い胸をワンタッチ生揉みで引き受けるぞ。」
「オーナー、それでは売り上げが伸びません。ボスに怒られますよ。」
白夜叉のセクハラを女性定員が冷静に釘を刺す。
「ふふん。おんしらが異世界からきた黒ウサギの新しい同士か。と、いう事は・・・。」
白夜叉は少しの間、考える様な仕草をした。
「ついに黒ウサギがわしのペットに!」
「なりません!!どういう起承転結があってそうなるんですか!?」
・・・言ってしまえば悪いが、こんなのが超巨大コミュニティの幹部か。
「まあ、冗談はこれくらいにして、話があるのだろう?話なら中で聞こう。」
「よろしいのですか?彼らは旗印を持たない【ノーネーム】のはず。規定では。」
「【ノーネーム】だとわかっていながら名を尋ねる、性悪定員に対する詫びだ。ボスに睨まれても
わしが責任を取るし、身元は保証する。いいから入れてやれ。」
女性定員は不満そうに眉を寄せる。それを他所に、白夜叉は黒ウサギを店に入れた。
俺は女性定員に近寄った。
「あ~うちの仲間が色々と迷惑をかけて申し訳ない。」
「・・・・・・いいえ。それよりオーナーもいってましたし、中へどうぞ。」
「そうか、ありがとう。じゃあ今回の依頼料として・・・これくらいでたりるかい?」
俺は少し大きめの革袋を差し出した。
「?・・・っ!!?これは!?」
驚くのも無理はない、袋の中にはオリハルコンやヒヒイロカネ、金貨等が入っていたからだ。
「じゃあ、遠慮無く上がらせてもらうぞ。」
「・・・なぜですか。私が貴女達のコミュニティに対して、あのような態度を取ったのに・・・。」
「・・・確かにあの態度はどうかと思うが、君はこのコミュニティの規定に従っただけだからな。
別に怒ったりはしないよ。【罪を憎んで、人を憎まず】だ。」
「っ!!・・・変わったお方ですね・・・、お名前をお伺いしても宜しいでしょうか?」
「【神谷 結城】だ。親友好きの変わり者と覚えてくれれば良い。」
そういって俺も店の中に入った。
「神谷・・・結城さん・・・///。」
そう呟いた彼女の顔は赤くなっていた。
どうでしたか?
問題児名物!サウザントアイズの女性定員ですが、あえてフラグを
立たせて見ました!
白夜叉も入っています!
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