問題児の世界に神々の親友が来るそうですよ?   作:弐式炎雷

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重々すいません!!

前回の話のタイトルを変更させて頂きました!!


「しばらく小説ほったらかしにしてたからな。

色々とミスしやすくなってるんじゃないか?」


・・・否定出来ないのが辛いです。

しかし!私は諦めませんよ!!必ず調子を元に戻して見せる!!


「・・・元に戻ってもさして変わらんだろ。」ボソッ


グハアッ!!ドサッ


「作者はほっといて、今回の話も楽しんでくれ。」


~神々の親友が真の理由を知るそうですよ?~

しばらくすると、黒ウサギがゆっくりと話始めた。

 

 

「...お二方の言う通り、黒ウサギ達のコミュニティは、壊滅の危機に瀕しています。」

 

重々しく喋り始めた黒ウサギの言葉に、俺と十六夜は静かに耳を傾けていた。

 

 

「先ほどお話したように、コミュニティとは一つの国の様な存在なのです。

 

それ故に、活動する時には【名】と【旗印】を申告しなければなりません...」

 

 

「という事は、一つの国のであるコミュニティにとって、

 

それらは国旗の様な物であり、役割を持っていると見ていいのか?黒ウサギ。」

 

 

「ヤハハ、やっぱり結城も頭がかなり回るみたいだな。

 

俺も同じ事を考えてたぜ。」

 

 

「Yes、お二人のその捉え方で間違いございません。

 

それらは自らのコミュニティの象徴として、多くは領土の誇示に使われます。

 

数年前まで私達のコミュニティの旗印は、東区の至るところで掲げられ、輝かしい栄光を誇っておりました.....」

 

 

それを聞いた十六夜の表情が微かに動いた。

 

十六夜は黒ウサギのコミュニティを弱小チームだと思っていたんだろうな。

 

 

「.....ですがある日...。

 

私達のコミュニティは、決して敵に回してはいけない物に目をつけられてしまいました。

 

そして.....私達のコミュニティは、一夜にして壊滅させられてしまいました....」

 

 

黒ウサギの言葉に俺は少し驚いた。

 

黒ウサギの強さは中々のものだ。

 

その黒ウサギが所属していたコミュニティなら、相当な実力があった筈だ。

 

それを一夜で壊滅させるとはな・・・。

 

間違いなく中級神か、下手をすれば上級神位の力はあるな。

 

十六夜も驚きを隠せないようだ。

 

 

「それで・・・?

 

結局は何なんだ?そんなに巨大なコミュニティを壊滅させたっていう原因は.....?」

 

 

黒ウサギは、何かを決意したかのような表情で息を吸い込むと、俺達の方を見て告げた。

 

 

「黒ウサギ達が目を付けられたもの・・・・・

 

それは、箱庭に起ける、最強最悪の天災――――【魔王】です。」

 

 

【魔王】か・・・魔神や邪神に比べれば弱いだろうな。

 

魔神なら上級神が複数で、邪神なら最高神が戦う程だからな・・・。

 

十六夜なんて【魔王】なんて聞いた瞬間に目がキラッキラしてるし・・・。

 

だけど【魔王】って...厨ニ病っぽいと言うか、ダサい名前だな....。

 

 

「マ、マオウだと!?

 

なんだそれ超格好良いじゃねえか!!

 

箱庭にはそんな素敵ネーミングで呼ばれている奴等がいるのか!?」

 

 

「は、はい...それは勿論....」

 

 

「十六夜、お前が魔王と言う素敵ネーミングが気に入ったのはわかったから、

 

とりあえず今は大人しく黒ウサギの話を聞け。」

 

 

見ろ、黒ウサギがドン引きしてるぞ。

 

俺は十六夜を落ち着かせて、黒ウサギの話に戻らせる。

 

 

「ア、アハハ...ありがとうございます、結城さん

 

しかし、十六夜が想像している【魔王】とは少し違うと思います。

       

【魔王】とは、【主催者権限】と言う特異階級を持つ存在で、挑まれたら最後、

 

誰もゲームを拒否する事が出来ません.....」

 

 

拒否出来ない.....。

 

それはどんなに理不尽な条件や報酬でも、断る事が出来なくなるという事か...。

 

 

ふ ・ ざ ・ け ・ る ・ な

 

 

俺は魔王に激しい怒りを覚えた。

 

十六夜も顔をしかめている。

 

 

「【魔王】の力は強大でした。

 

私達は全力で立ち向かったのですが...結果は惨敗。

 

ギフトネームに破れた私達のコミュニティは、【旗】と【旗印】を奪われ、【ノーネーム】となったのです...」

 

 

「・・・【名無し】って事か・・・。」

 

 

「Yes、現在中核をなす仲間達は一人も残って降りません...。

 

ギフトゲームに参加できるのは、現リーダーを務めるジン坊っちゃんと黒ウサギだけ・・・。

 

後の120人あまりは、10歳以下の子供達ばかりなのですよ...。」

 

 

まさに絶望的だな。

 

コミュニティ復興以前に、ギフトゲームに参加さえ出来ないんだから。

 

しかし疑問が残るな...。

 

 

「なら、お前が参加すればいいじゃねえか、黒ウサギ。」

 

 

十六夜が俺も疑問に思っていた事を聞く。

 

確かに黒ウサギなら、そこらのギフトゲーム位クリアできると思ったんだが・・・。

 

 

「・・・・・・・・残念ですが、それも出来ません。」

 

 

それを聞いた俺と十六夜は首を傾げる。

 

 

「黒ウサギを含むウサギ達は、【審査権限】と呼ばれる

 

特殊な権限を持っている事は、既にお話致しましたよね?」

 

 

「ああ、確か目と耳が箱庭の核につながってるってだよな?」

 

 

「Yes。

 

【審査権限】を持つ物が審判を勤めるゲームでは、【ルール違反=即敗北】となる事が知られています。」

 

 

まあ、それが普通だよな。

 

勝てるゲームも違反を犯せば勝てなくなるしな。

 

 

「ですが、【審査権限】を持つ者には、ある致命的な縛りが課せられます。」

 

 

「「縛り?」」

 

 

「はい。」

 

  一つ 『ギフトゲームの審判を勤めた日より、15日間はゲームに参加出来ない。』

 

  一つ 『【主催者】の許可を取らないとゲームに参加出来ない。』

 

  一つ 『箱庭の外で行われているゲームには参加出来ない。』

 

 

なるほど。

 

こんな縛りがあるなら、黒ウサギは、ギフトゲームに参加するのはほぼ不可能だろう。

 

なら、唯一の希望である審判業を優先するしかないな。

 

 

しかしこんな話の中でも、問題児はやらかした。

 

 

「正に崖っぷちだな!!」

 

 

「ホントですね!!」

 

 

「十六夜!?ここそんなに軽く言える所じゃないぞ!?

 

黒ウサギもやけになって乗るな!!」

 

 

もの凄い明るい笑顔で十六夜に返す黒ウサギ。

 

だが次の瞬間、これでもかというぐらい凹んだ。

 

だったら返すなよ・・・。

 

 

「それでも、私達は皆必死になって生きています。

 

子供達は毎日遠くの川に水を汲みに行き、住む所は作物すら根付かない死んだ土地だというのに・・・」

 

 

「へぇ.......」

 

 

まさか、そこまで酷い状況に陥っているとは。

 

俺と十六夜は話を聞き、顔をしかめていた。

 

すると十六夜が何かに気づき、黒ウサギに向かって言った。

 

 

「そんなに酷い状況なら、いっそコミュニティを潰して一からy「そ、それは絶対駄目です!!!」

 

・・・・何でだよ?」

 

 

黒ウサギは、今まで見た中でも一番真剣に叫んだ。

 

 

「私達はっ!・・・・・仲間達が帰ってくる場所を守りたいのです!!

 

そしていつの日か!【魔王】から【名】と【旗印】を取り戻し!コミュニティ再建を果たしたいのです!!

 

そしてその為には......」

 

 

俺と十六夜のいる場所に詰め寄り、必死な表情で悲願してきた。

 

 

「十六夜さんや結城さんの様な強力な力を持つプレイヤーに頼る他ありません!!

 

お願いします!!私達に力を貸して下さい!!!」

 

 

黒ウサギは少し泣きながら、必死に頼んでいる。

 

十六夜は顎に手を当て、考えている。

 

 

「ふぅん.....【魔王】相手にコミュニティ再建か・・・・。」

 

 

既にボロボロな状態の黒ウサギ。

 

その姿はとても痛々しく、見るに絶えないものだった。

 

しかし十六夜は、そんな黒ウサギに手を伸ばした。

 

 

「・・・・・・・・いいな、それ。」

 

 

「えっ?」

 

 

一瞬呆けた表情になる黒ウサギ。

 

 

「『えっ?』じゃねえよ。協力するって言ったんだよ。

 

喜べ黒ウサギ、寧ろ発狂しろ。」

 

 

「十六夜、こういう時位真面目にしろ。」

 

 

「ヤハハ、ほんの軽いジョークだ。

 

・・・・それでだ、俺はお前に協力するぞ?」

 

 

「で、ですが・・・。」

 

 

「【魔王】相手に【名】と【旗印】を取り戻す。

 

いいね・・・・・そいつはとてもロマンがある。

 

協力する理由としては相当な部類だろ?」

 

 

....まったく、十六夜は相変わらずだな。

 

 

「ま、精々期待してろよ?黒ウサギ。」

 

 

その言葉を聞いた瞬間、黒ウサギの髪が鮮やかな緋色に変わった。

 

こういう風に変わるんだな・・・。

 

 

「ありがとう.....ございます.....」

 

 

目に涙を溜めて笑みを浮かべる黒ウサギ。

 

とても嬉しそうだ・・・・・けど。

 

 

「それで?結城。

 

お前はどうすんだ?勿論はいr「いや、俺は入ると決めた訳じゃないぞ。」なっ!!?」

 

 

黒ウサギと十六夜は、驚愕の表情で此方を見た。

 

 

「だってそうだろ?簡単に言っているが、俺達がこの事を知らずにコミュニティに入ったまま、

 

説明を受けずにいたら、俺達は【魔王】に殺されてしまう事を知らずに、そのままコミュニティに

 

入る事になってたんだぞ?

 

確かにこんな事を話せば入ってくれるプレイヤーなんて0だろう。

 

だからといって、こんな相手を嵌める様な行為をしていい理由にはならないはずだ。

 

なっ?黒ウサギ。」

 

 

「そ、それは・・・・・。」

 

 

「魔王に挑む、聞けば響きはいいが、やる側からすれば自殺行為だ。

 

不釣り合いにも程がある。」

 

 

「てm「待ってください!十六夜さん!!」....黒ウサギ?」

 

 

「確かに結城さんの言う通りです・・・。黒ウサギはあなた方を

 

騙そうとした挙げ句、命の危機に去らせようとしました.....。

 

どれだけ謝罪しても、償えるものでは有りません・・・。

 

本当に申し訳有りません・・・。」

 

 

黒ウサギは、誰か見ても申し訳無さそうに謝罪をした。

 

涙まで流している。

 

しかし、次の瞬間!

 

 

「ですが、コミュニティを再建して仲間の居場所を取り戻すという

 

この想いは!絶対に嘘では有りません!!

 

あんな事をした私を、許して下さいなんて、そんな事は申しません!!

 

ですが!コミュニティを復活させるには、結城さんは絶対に必要なんです!!

 

どうか、お願いします!!私はもう嘘はつきません!!

 

 

もう一度、私の仲間になってくれるチャンスを下さい!!!!」

 

 

黒ウサギは一切の迷い無き顔と信念で悲願してきた。

 

 

それを見た結城は、

 

 

「・・・・やっと本当の自分を出せたね、黒ウサギ。」

 

 

まるで、すべてを包み込む様な優しい微笑みで黒ウサギを撫でた。

 

 

「ゆ、結城、さん...?」

 

 

「生きる者は誰もが本当の自分を隠し、取り繕う。

 

嫌われたくない、何とかしないと、理由は様々だ。

 

――だけどね、本当の自分を出さない限り、本当に信頼しあえる仲間にはなれない。

 

そして、俺は本当の黒ウサギをから「仲間になってくれ。」と言われた。

 

【罪を憎んで人を憎まず】・・・本当に大切な事は、本当の自分で何かをやり遂げる事だよ。」

 

 

「そ、それじゃあ・・・・・・・・!」

 

 

「ヤハハ!やっぱり最高だぜ!!お前は!!」

 

 

少し離れてゆっくりとクルリ回り、新しい【親友】に挨拶をする。

 

 

「改めて、俺は【嘘を嫌い、偽善を許さない、親友好きの変わり者、

 

神谷 結城】です。

 

黒ウサギ達のコミュニティ再建の為、黒ウサギの【親友】になり、

 

助けあう事を誓おう!!!」

 

 

 

 

――今ここに【ノーネーム】という最下級のコミュニティに、

 

すべての神をも凌駕する者が仲間になった。――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




少し長くなってしまいましたが、投稿する事ができました!!

ちょっと格好つけすぎてしまいましたが、後悔はしてません!!

これからもこの小説の応援、宜しくお願いします!!

感想を下さい~!!

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