MASKED TAIL   作:響く黒雲

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説明回です。

まだ疑問に思うことがありましたら感想欄にお願いします。


ツバサって何者?

鉄の森事件が終結して数日…

フェアリーテイルではある話題で持ちきりだった

 

「なあ、ツバサって何者なんだ?」

 

ふとグレイがギルドメンバーに聞いた

 

「わかんねぇ。」

 

「私まだギルドにきたばかりだし…」

 

「オイラもよく知らないよ。」

 

「私もよくは知らないな。」

 

「私もよ~ ツバサってあまり自分の事話さないもんね。」

 

上からナツ、ルーシィ、ハッピー、エルザ、ミラの順である

 

「ツバサに直接聞きに行けばいいじゃない?」

 

「それができたらお前らに聞いてねぇよ… 見てみな。」

 

グレイが厨房を指すとそこには忙しく働くツバサの姿があった

 

「ツバサ!! ミートパイを頼む。」

 

「こっちにビールをくれ。」

 

「漢は黙ってステーキだ!!」

 

「はいよ!! 特製ミートパイにビールに妖精ステーキ!!

一丁上がり!!」

 

「なっ?」

 

「あらら…」

 

「うむ、確かにあれではな…」

 

しかし一人だけ違う人物がいた…

 

「なぁ!! ツバサ!!」

 

『おい!!!』

 

そうナツである

ナツはそんなことお構い無しにツバサに聞いた

 

「ん? どうした、ナツ?」

 

「お前に聞きたい事があるんだよ。」

 

「俺に聞きたい事って……あぁそう言うことか。」

 

ツバサはこちらを見ていたグレイ達に気付き悟った

 

「わかった、仕事が一段落着いたらな。」

 

そう言うとツバサは調理に戻っていった

いい返事が聞けたナツは意気揚々と戻っていったが…

 

「やったぜ!!」

 

『やったぜじゃねぇよ!!』

 

結局総スカンを食らうのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数時間後厨房の仕事を終えたツバサはナツ達のところにきた

 

「それで、聞きたい事って?」

 

まずグレイが質問してきた

 

「あぁ、この前のあの姿はなんだ?」

 

「何って…魔法に決まっているだろ。」

 

「だがお前に魔力は無いはずだ。」

 

「あぁ、無いよ、だが代わりはある。

魔皇力つってな、魔力の更に上に存在する物らしいんだか… 俺もよく知らねぇんだ。」

 

「知らないって… どうして?」

 

「理由は簡単。

文献が少なすぎるんだ。」

 

「じゃあなんでララバイはツバサの魔法を知っていたの?」

 

「数少ない文献によると、ゼレフ書の悪魔の大半を封印したのはこの魔法の使い手だったらしい、その時に知ったんじゃないか?」

 

次にエルザが質問した

 

「お前の魔法は換装か?」

 

「あぁ、だがただの換装じゃない、確認されているなかで最古の魔法と言われている。」

 

「魔法の鎧を纏うんだがかなり制約があってな一度纏うと解除手順を踏まないと他の鎧に換装できないんだ、そのくせ種類が百以上あるからいつも悩むんだよな~」

 

「それってかなり不利なんじゃ…」

 

「あぁ、しかもまだデメリットはある。」

 

「まだあるのかよ!?」

 

グレイ達は多すぎる制約に冷や汗を流していたがツバサは淡々とデメリットについて話始めた

 

「例えば一度使用すると灰になって死ぬとか、鎧が装着者に戦いを強要するために人格を変えたりとか、鎧を纏ってしばらくすると体が消滅するとか、どんどん戦う為だけの生物兵器になるとか、契約しているモンスターにくわれたりとかな。」

 

それを聞いたエルザ達は心底驚いた

 

「なぜその事を言わなかった!!」

 

「そうよ!! 下手すれば死んでたかも知れないのよ!?」

 

ミラに至っては泣き出してしまった

 

「おいおい、泣くなよミラ、心配すんなこれは魔皇力を持たない奴が使った場合だから。」

 

『えっ!!!?』

 

「俺の魔法“仮面騎士(ライダー)”は魔皇力とセットなんだ、つまり魔皇力を持つものはデメリットの大半… 死ぬ危険のあるデメリットは無くなるんだ。」

 

その事を聞きエルザ達は…

 

『紛らわしい説明をするな!!』

 

ツバサに向けて怒鳴った

 

「ツバサ… お願いだから心配させないで… もう誰も失いたくないの…」

 

「…… あぁ、悪かったよ、ミラ。」

 

そう言うとツバサはミラの頭を撫でた

するとまだ質問していなかったハッピーが話しかけてきた

 

「ねぇねぇツバサ。」

 

「なんだ、ハッピー?」

 

「なんで今まで誰にも言わなかったの?」

 

ハッピーがした質問は誰もが聞きたかった事だった

 

「あぁ… じいちゃんに口止めされていたんだ。」

 

「マスターが? どうして?」

 

「さっき大半のデメリットは無くなるっていったけど残るデメリットもあるんだ………それは暴走だ。」

 

「暴走?」

 

「あぁ、強力な力に飲まれてな、だからちゃんと制御できるまで誰にも言わなかったんだ、この事を知っているのはじいちゃんとギルダーツだけだよ。」

 

「じゃあ約束っていうのは……」

 

「じいちゃんの許しがでるまでに使うなって事さ。」

 

「本当にスマン……ツバサ…」

 

「気にするなよエルザ、もう終わった事だ、それによほどの無茶をしなければ暴走もしないしな!!

だから心配すんな!! ミラ!!」

 

そう言ってツバサはミラに笑いかけた

 

「もう……/// ……でも無茶はしないでね?」

 

「あぁ、わかってるよ。」

 

そして超甘々空間が展開されギルド内が桃色になった

 

「ねぇ…もしかして…」

 

「あい! ミラはツバサの事好きなんだよ、でもツバサって他人の気配りはできるのに自分に関しては鈍感なんだよね。」

 

「あらら…」

 

ルーシィは残念な人を見る目で二人を見た

 

 

 

 

 

 

そしてその日ギルドのブラックコーヒーの売り上げが新記録を更新した




という訳でヒロインはミラに決まりました。


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