MASKED TAIL   作:響く黒雲

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天馬、墜つ

連合軍は、ワース樹海の前に到着していた

 

「見えてきた!! 樹海だ!!!!」

 

先行していたナツが真っ先に到着したが、すぐさま追ってきた残りのメンバーもやって来る

 

「待てよナツ。」

 

「やーだねーーーっ。」

 

「一人で先走るんじゃない。」

 

「ちょっと…!! みんな… 足… 速すぎ…」

 

「お姫様抱っこしてあげようか?」

 

「僕は手をつないであげる。」

 

「俺から離れんじゃねーよ。」

 

「うざい!!!!!!」

 

「こらこら、トライメンズ、そーゆーのは後にしてくれ。」

 

「ウェンディ!! もたもたしない!!」

 

「だってぇ~」

 

「オイラもがんばるからね!!」

 

すると、彼等の上に巨大な影が現れる

 

「!!」

 

「なに?」

 

「おわっ!! ナツ!! 急に止まるんじゃねえ!!」

 

「おお!!!!」

 

彼等の上に現れた巨大な影、それは魔導爆撃挺クリスティーナだった

 

「魔導爆撃挺クリスティーナ!!!!」

 

「すげえ!!!!」

 

「あれが噂の… 天馬!!!!」

 

しかし突然、クリスティーナから閃光が迸る

 

「え!?」

 

「そんな…」

 

「クリスティーナが…!!!!」

 

そしてクリスティーナは巨大な爆発を起こし…

 

「落とされたァ!!!!」

 

撃墜してしまった

 

「どうなっている!!!!?」

 

困惑する一堂を尻目にクリスティーナの残骸の中から人影が現れる

 

「誰か出てくる…」

 

「ひえーっ!!」

 

「ウェンディ!!」

 

出てきた人影は…

 

『『『六魔将軍(オラシオンセイス)!!!!』』』

 

今回の討伐対象の六魔将軍(オラシオンセイス)だった

 

「うじどもが、群がりおって。」

 

「君たちの考えはお見通しだゾ。」

 

「ジュラと一夜もやっつけたぞ。」

 

「どーだ。」

 

「何!?」

 

「バカな!!!!」

 

「動揺しているな?聞こえるぞ。」

 

「仕事は速ェ方がいい、それにはアンタら… 邪魔なんだよ。」

 

「お金は人を強くするデスネ、いい事を教えましょう世の中金が全「お前は黙ってろホットアイ。」」

 

するとツバサは六魔将軍(オラシオンセイス)のコブラと目が合う

 

「ん?」

 

「ああ?」

 

暫く二人はお互いの顔を見合う

 

「「…………」」

 

そして…

 

「「あーーーーーーっ!!!!!!」」

 

「てめえはあのときの迷惑なヤツ!!!!」

 

「お前はあのときの失礼なヤツ!!!!」

 

どうやら二人は知り合いだったようだ

 

「誰が失礼だコラァ!!!!」

 

「お前こそ誰が迷惑だアアッ!!!!」

 

「「やんのかてめえ!!!! やんのかオイ!!!!」」

 

そしていきなり口喧嘩を始めた

 

「え? 何々!?」

 

「どうなっているんだ… ツバサ!! お前は六魔将軍(オラシオンセイス)と知り合いだったのか!?」

 

「と言うか、キャラが変わってる…」

 

他のメンバーはツバサが六魔将軍(オラシオンセイス)と知り合いだった事よりも、ツバサの性格が激変したことに戸惑っていた

 

一方六魔将軍(オラシオンセイス)達は…

 

「どういう事だゾ、あの子と知り合い?」

 

「どういう事だ、説明しろコブラ。」

 

こっちはこっちで困惑していた

 

すると両陣営で同時に

 

「「あんなヤツ知り合いじゃねー!!!!」」

 

こんな叫びを発した

 

「てめえ… 真似すんな!!」

 

「そっちこそ真似すんな!!!!」

 

「「ぐぬぬぬぬ!!!!」」

 

「いいぜ… あのときの着かなかった決着を今着けてやる。」

 

「それはこっちの台詞だ、いぐぞ駄蛇が!!!!」

 

ツバサとコブラは同時に突撃した

 

「「死ね糞野郎!!!!」」

 

ただし魔法は使わず殴りあっていたが…

 

「な、何だか知らないけど、探す手間が省けたぜーーーーっ!!!!」

 

ツバサ達の殴りあいに触発されてナツとグレイが走り出す

 

「やれやれ… あやつはツルギの獲物だと言うのに… レーサー、やれ。」

 

ブレインが命じると、レーサーと呼ばれた男は凄まじいスピードで二人の間に現れ、高速回転して弾き飛ばした

 

「モォタァ!」

 

「うあっ!!」

 

「ぐあぁっ!!」

 

「「ナツ!!!! グレイ!!!!」」

 

「ん?」

 

「え?」

 

二人を案じるルーシィだったが何故か二人いた

 

疑問に思うルーシィだか、一人は星霊ジェミニが変身した偽のルーシィだった

 

「ばーか!!」

 

「な…… 何コレェ!!? あたしが… え? ええ!!?」

 

偽ルーシィはルーシィを鞭で殴打する

 

その様子を見てエンジェルはクスクスと笑うのであった

 

「ちっ!!」

 

リオンとシェリーはホットアイに向かっていくが

 

「愛など無くとも金さえあれば!!!! デスネ。」

 

ホットアイは地面を操って二人を退ける

 

「きゃああっ!!」

 

「な… 何だ!!? 地面がっ!!!!」

 

レーサーは縦横無尽に動いて確実にトライメンズを潰していく

 

「がっ!!」

 

「うあっ!?」

 

「ばっ!!」

 

エルザは天輪の鎧に換装して、ツバサとコブラの戦いに割り込む

 

「舞え!!!! 剣達よ!!!!」

 

コブラは余裕を持ってそれを躱す

 

「てめえ妖精女王(ティターニア)!!!! いいとこなんだから邪魔すんな!!!!」

 

「そーだエルザ、邪魔すんな!!!!」

 

「そんなことは知らん!!!!」

 

「ちっ!! キュベリオス!!!! あいつをやれ!!」

 

コブラは相棒である蛇、キュベリオスにエルザの相手をさせる

 

「くっそぉ!!!!」

 

「お前何寝てんだこの野郎!!!!」

 

ナツはぐーぐーと眠っているミッドナイト攻撃をしかけた

 

「起きろーーーっ!!!!」

 

しかしナツの放った炎はミッドナイトを逸れてしまう

 

「!!!!」

 

「スー… スー…」

 

「よせよ、ミッドナイトは起こすと怖ェ。」

 

すると背後にいつの間にかレーサーが迫っていて、ナツを殴り飛ばした

 

「んがっ!!」

 

レーサーはエルザに向かい攻撃するが、エルザは持ち前の身体能力を駆使して避けて反撃する

 

「ほう… これがエルザ・スカーレットか。」

 

興味深そうにブレインが呟く

 

「見えたデスネ。」

 

「ネ!!」

 

「くっ!!」

 

するとホットアイがエルザの足場を崩し、体勢が崩れた所をレーサーが迎撃する

 

「はァ!!!!」

 

「うっ!!」

 

エルザは辛うじて防御するが

 

「聞こえるんだよ、()()()()。」

 

コブラが動きを先読みしたかのような事を言い、キュベリオスにエルザの腕を咬ませる

 

「はぁ!!」

 

「エルザ!!!!」

 

「そいつの毒はすぐには死なねえ… 苦しみながら息絶えるがいい…」

 

そしてついにエルザも倒れてしまった

 

見渡すと、ツバサ以外全員倒れていた

 

「くそっ!! みんな!! 大丈夫か!?」

 

「うう…」

 

「強ェ…」

 

「はぁ… はぁ…」

 

「おのれ~」

 

ブレインは杖に魔力を貯め始める

 

「ゴミどもめ、まとめて消え去るがよい。」

 

「な… なんですの? この魔力…」

 

「大気が震えてる。」

 

「まずい…」

 

「“常闇回旋曲(ダークロンド)”。」

 

ブレインは闇の魔力を解放しようとするが…

 

 

ズガン!!

 

 

何者かが放った魔力弾がブレインの頭を掠める

 

「むっ!!」

 

「何してんの?」

 

その魔力弾を放ったのはツルギだった

 

「おお、ツルギか。」

 

「僕の獲物はあれほど取らないでって言ったよね? 何なの? ブレインって言うコードネームは飾りでホントは何一つ記憶できない鳥さん頭なの?」

 

「いや、ちゃんと奴だけは当てないつもりだったぞ。」

 

「ふーん… だといいけど… 」

 

連合軍は混乱していた、それもその筈、いきなりツバサと似た少年が現れたからである

 

「ツバサと同じ顔…?」

 

「どうなっているんだ…」

 

そしてそれはツバサも同様であった

 

「君は何者だ? どうして俺と瓜二つなんだ!?」

 

するとツルギは答える

 

「やあ、僕の名前はツルギ・ハーウェイ よろしくツバサ兄さん。」

 

「に、兄さん!?」

 

「そ、僕とツバサ兄さんは兄弟「嘘だな。」…どうして?」

 

「確かに姿も、力も僕と同じ物だ… けど兄弟じゃない、僕には解る。」

 

「くっくっく… はーはっはっはっは!!!!」

 

するとブレインが堪えきれない様子で笑い始める

 

「ご名答!! 確かにうぬとツルギは血は通っているが、本物ではない… うぬのDNA情報を元に造った我が最高傑作のクローンだ!!!!」

 

「なん… だと…?」

 

「そう言う事、僕は兄さんのクローンだ、でもちゃんと魂もあるし自我だってある… けどね、本物の人じゃないから、どうしても限界がある… だからね… 僕は兄さんを殺して本物になることにするよ。」

ツルギはメダルが三つ填まったベルト、ポセイドンドライバーを腰に装着した

 

「変身。」

 

そしてバックルのリングを回転させた

 

 

《サメ!! クジラ!! オオカミウオ!!》

 

 

メダルのエンブレムが胸に装着されツルギは海神の名をもつ闇のライダー、『仮面ライダーポセイドン』に変身した

 

『さあ!! 始めようか兄さん!! ああ、命乞いはしないでよ? 時間の無駄だからね。』

 

そう言うとツルギは専用武器、ディーペストハープーンを構えた




次回、遂にツバサとツルギの対決!!!!

闇のライダーポセイドンを相手にツバサはどう戦うのか?

次回をお楽しみに!!!!









何気にオリキャラのファミリーネーム出したのツルギが初めてじゃん…

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