「女!?」
「「子供!?」」
「これで全てのギルドがそろった。」
「話進めるのかよっ!!」
しかしジュラはあまり気にしていないようで話を進めようとする
「この大掛かりな討伐作戦にこんなお子様一人を寄越すなんて…
「あら、一人じゃないわよケバいお姉さん。」
少女が来たことに不満を漏らすシェリーだか、ウェンディの後ろから誰かの声が聞こえてくる
「シャルル、ついてきたの!?」
ウェンディにシャルルと呼ばれたのは、ハッピーと同じ喋る猫だった
「当然よ、アナタ一人じゃ不安でしょうがないもの。」
「「「ネコ!!!!」」」
するとハッピーはシャルルを見て目をハートにしていた
「ねえルーシィ、あのコにオイラの魚あげてきて。」
「きっかけは自分でつくらなきゃダメよ。」
「あ… あの… 私… 戦闘は全然出来ませんけと……… みなさんの役に立つサポートの魔法いっぱい使えます…… だから仲間外れにしないでください~」
「そんな弱気だから嘗められるの! アンタは。」
ウェンディはオドオドしながら自分をアピールするが、そんな彼女をシャルルは叱咤する
すると、ツバサがウェンディに近づいて頭に手を置く
「大丈夫、誰もウェンディちゃんのことを仲間外れになんてしないよ? だからそんな緊張しないで、笑ってよ。」
「あ… あの… ありがとうございます。」
「それに今の僕より弱いなんて事は絶対に無いから安心してね。」
「無論、私達もそんなつもりは毛頭ない、よろしく頼む、ウェンディ。」
「うわわ… エルザさんだ… 本物だよシャルル。」
「思ってたよりいい女ね。」
ツバサとエルザが話し掛けた事により笑顔になるウェンディ、なんとか彼女は無事にやっていけそうだった
しかしそんなウェンディを見てジュラと一夜は警戒していた
「あの娘… なんという
「気づいたか一夜殿、あれはワシ等とは何か違う魔力だ……… エルザ殿とツバサ殿も気づいているようだが。」
「さ…… さすが。」
「(この魔力の感じ…… ナツやガジルと同じだ… 彼女は
この時、ジュラや一夜、エルザはまだ気づいていなかったが、ツバサは既にウェンディが
「ウェンディ…」
「どうしたナツ。」
「どこかで聞いた事あるようなないような…… う~む… 思い出してくれねーか?」
「知るか!!!!」
どうやらナツにも心当たりがあるようだか思い出せてはいなかった
ナツはウェンディと目線が合うが、ウェンディはただニコッと笑うだけだった
「さて… 全員そろったようなので、私の方から作戦の説明をしよう―――とその前にトイレの
「おい、そこには
一夜がトイレに行って数分後、ようやく作戦の説明がされる
「ここから北に行くとワース樹海が広がっている、古代人たちはその樹海にある強大な魔法を封印した… その名はニルヴァーナ。」
「?」
「ニルヴァーナ。」
「聞かぬ魔法だ。」
「ジュラ様は?」
「いや… 知らんな。」
誰一人として聞き覚えの無い魔法だった
「古代人たちが封印するほどの破壊魔法と言う事だけはわかっているが。」
「どんな魔法かはわかってないんだ。」
「
「我々はそれを阻止する為、
「こっちは十三人、敵は六人、だけどあなどっちゃいけない、この六人がまたとんでもなく強いんだ。」
するとヒビキは魔力で造った画像を表示する
「それぞれがたった一人でギルド一つくらいは潰せるほどの魔力を持つ、我々は数的有利するんだ。」
「あ… あの… あたしは頭数に入れないで欲しいんだけど……」
「私も戦うのは苦手です。」
「ウェンディ!! 弱音はかないの!!」
ルーシィはいつも通りビビり、ウェンディも弱気になっていた
「安心したまえ、我々の目的は戦闘だけにあらず、奴等の拠点を見つけてくれればいい。」
「拠点?」
「今はまだ奴等を捕捉していないが、樹海には奴等の仮設拠点があると推測される。」
「もし可能なら奴等全員を拠点に集めて欲しい。」
「集めてどうするのだ?」
「我がギルドが大陸に誇る天馬、クリスティーナで拠点もろとも葬り去る!!!!」
「おおっ!!!! 」
「魔導爆撃挺!?」
全員、魔導爆撃挺を使う事に驚いていた
「てか… 人間相手にそこまでやる?」
「そういう相手なのだ、よいか… 戦闘になっても決して一人で戦ってはいかん、敵一人に対して必ず二人以上でやるんだ。」
その言葉を聞いたルーシィは血の気が引いていく感覚を覚えた
「もう一つ悪い情報がある、どうやら敵は
「どういう事だ?」
「バラム同盟の一角、
「バカな!!!! 奴等は不可侵の筈だ!!!!」
「どういった意図で参戦するのかはわからない… けど、確実に強いよ。」
情報を聞き戦慄する一堂…
「おしっ!!!! 燃えてきたぞ、全員まとめて俺が相手してやるァー!!!!」
しかしナツだけはいつも通りだった
「ナツ!!!! 作戦聞いてねーだろ!!」
そのままナツは樹海に向けて走って行ってしまった
「まったく…」
「仕方ない行くぞ。」
「うえ~」
「ったく、あのバカ。」
その後を追うようにツバサ達も別荘を出ていく
「
「はい!!」
「リオン!! シェリー!!」
それに触発されるようにリオンとシェリーが後を追い
「俺たちも行くぞ!!」
「うん!!」
「エンジェルかぁ♡」
続いてレン、イヴ、ヒビキ達トライメンズも後を追う
一人まったく関係の無い事を考えていたが……
「あわわわ…」
「大丈夫…!! オイラがついてるよ。」
ウェンディはオロオロしていたが、それを勇気づけるハッピー
「ウェンディ行くわよっ!!」
「わっ!! わっ!!」
しかしウェンディは既にシャルルに引っ張られていてハッピーの言葉を聞いていなかった
「あ!! 待ってよ~」
こうして、グダグダながらも
~ワース樹海~
樹海の入り口… そこには、
「まさかうぬが援軍とはな…」
「僕だって嫌だよ、アンタのクズみたいな顔を見るのは… でも僕には僕の目的があるからね、それには、この作戦は調度よかったんだ。」
「そうか、では期待している。」
「してない癖に… 分かってると思うけど僕の邪魔をしたら例え『生みの親』でも容赦はしない。」
「分かっている、うぬも我々の邪魔だけはするな。」
「分かってるさ…」
こうして腹の探りあいは終わった
「ツルギ…」
「どうしたの? メルディ。」
「私、あの人嫌い…」
ツルギはメルディの頭に手を置き撫でる
「あ…///」
「僕もだよ、あんなクズが生みの親だと思うとヘドが出る… でも、改造魔導士を数体持って来ていたのは、流石、計算高いと言わざるを得ないけどね、でもそれすらも利用させて貰うさ。」
「(ツバサ兄さんの命は誰にも渡さない… ツバサ兄さんを殺すのはこの僕だ…!!)」
最低最悪の兄弟喧嘩が始まろうとしていた