MASKED TAIL   作:響く黒雲

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ギルド連合

翌日、ツバサ達は、他の3つのギルドと合流する為に馬車に乗っていた

 

「なんでこんな作戦にあたしが参加する事になったのー!!?」

 

「諦めなよルーシィ。」

 

「そうだぞ、俺だってめんどくせーんだ、ぶーぶーゆーな。」

 

「マスターの人選だ、私達はその期待に応えるべきじゃないか?」

 

ルーシィは今回の作戦に参加をする事を怖れていたが悪い予感と言うのは的中するもので、みごとオラシオンセイス討伐のメンバーに選ばれたのだった

 

「でも、バトルならガジルやコウマ、ジュビアだっているじゃない。」

 

「三人とも別の仕事入っちゃったからね。」

 

「てか… まだ… 着かねー… の… か……」

 

ナツは何時も通りグロッキーだった

 

「我慢しなよ、もうすぐだから。」

 

「ツバサは体大丈夫なの?」

 

「いまのところはね。」

 

「無茶はするなよ。」

 

「人一倍無茶をするエルザには言われたくないな~。」

 

「…… どういう意味だ?」

 

「そのまんまだよ。」

 

「で、結局何時ものメンバーなのよね。」

 

「その方がいいだろう? 今日は他のギルドとの初の合同作戦、まずは同キャラ内の連携がとれている事が大切だ。」

 

暫くすると、目的地である、青い天馬(ブルーペガサス)の別荘が見えてきた

 

「見えてきたよ、集合場所だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青い天馬(ブルーペガサス)の別荘~

 

馬車から降りてツバサ達は城のような別荘のエントランスに行った

 

「趣味悪い所ね。」

 

青い天馬(ブルーペガサス)のマスターボブの別荘だ。」

 

「あいつか…」

 

「僕もあの人の趣味は未だに理解できないや。」

 

「ま… まだ着かねえのか…」

 

「着いてるよナツ…」

 

すると照明が落ち、奥にいた三人をスポットライトが照らし出す

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の皆さん、お待ちしておりました。」

 

「我ら青い天馬(ブルーペガサス)より選出されしトライメンズ。」

 

「白夜のヒビキ。」

 

「聖夜のイヴ。」

 

「空夜のレン。」

 

「か… かっこいい…!!」

 

突如現れたホスト達にルーシィは見惚れていた

ふと、グレイとナツの方を見ると…

 

「しまった!! 服着るの忘れた!!!!」

 

「うぷ…」

 

グレイは服を着ておらず、ナツは未だにグロッキー

まともなのはツバサしかいなかった

 

「こっちはだめだぁ。」

 

「久し振りだね、エルザさん。」

 

すると奥から新たに一人現れた

 

「な… 何この甘い声!!!!?」

 

「一夜様。」

 

「一夜? ま… まさかお前が参加しているとは…」

 

「会いたかったよマイハニー、あなたの為の一夜でぇす。」

 

それは、先程のトライメンズとは似ても似つかぬ、イケメン(笑)だった

 

「マイハニー!!!!?」

 

その言葉にルーシィやハッピーは驚き、エルザは鳥肌をたてていた

 

「一夜様の彼女さんでしたか…」

 

「全力で否定する。」

 

「君達の事は聞いてるよ、エルザさんにルーシィさん、その他……… そして、ツバサ君。」

 

「お久し振りです、一夜さん。」

 

「うーむ… やはり青い天馬(ブルーペガサス)に来る気はないのかい?」

 

「僕をホステスにするのまだ諦めてなかったんですか…」

 

「実に残念だ… むっ!!」

 

すると突然一夜はルーシィを嗅ぎだした

 

「いい香り(パルファム)だ。」

 

「キモいんですけど…」

 

「スマン… 私もこいつは苦手なんだ、すごい魔導士ではあるんだか。」

 

すると、態度が気に食わなかったグレイが青い天馬(ブルーペガサス)を挑発する

 

青い天馬(ブルーペガサス)のクソイケメンども、あまり家の姫様方にちょっかい出さねーでくれねーか?」

 

しばしの沈黙、そして…

 

「あ、ツバサ君以外の男は帰っていいよ。」

 

「「「お疲れ様っしたー」」」

 

「おいおい!!!!」

 

持ち前のポジティブ思考で見事にスルーしていた

 

「こんな色もん寄越しやがってやる気あんのかよ。」

 

「試してみるか?」

 

「僕達は強いよ。」

 

「喧嘩か!!!! まぜてくれー!!!!」

 

「止めないかお前達!!」

 

鎧袖一触になったこの場を何とか止めようとするエルザだったが

 

「エルザさん、相変わらず素敵な香り(パルファム)だね。」

 

「近寄るなっ!!」

 

「メェーーーーン!!!!」

 

一夜に香り(パルファム)を嗅がれた為、結局一番に手を出したのはエルザだった

 

エルザに殴られた一夜は入口に飛んでいき

 

「こりゃあ随分ご丁寧なあいさつだな。」

 

やって来た誰かに掴まれ凍らされた

 

「貴様らは蛇姫の鱗(ラミアスケイル)上等か?」

 

それは蛇姫の鱗(ラミアスケイル)に入った、リオンだった

 

「リオン!!?」

 

「グレイ!!?」

 

「お前… ギルドに入ったのか…」

 

「フン。」

 

リオンは掴んでいた一夜を投げ返す

 

「きゃっ!!」

 

「何しやがる!!!!」

 

「先にやったのはそっちだろ?」

 

「つーかうちの大将に何しやがる!!」

 

「ひどいや!!」

 

「男は全員帰ってくれないかな?」

 

「あら…… 女性もいますのよ。」

 

すると、絨毯が動き始め、ルーシィに襲いかかった

 

「人形撃“絨毯人形(カーペットドール)”!!!!」

 

「あたしィ!!?」

 

しかしルーシィはこの魔法に見覚えがあった

 

「てか… この魔法…」

 

「うふふ、私を忘れたとは言わせませんわ。」

 

絨毯の蔭から現れたのは、かつてリオンと共にツバサ達と戦ったシェリーだった

彼女も蛇姫の鱗(ラミアスケイル)に入っていたのだ

 

「そして過去の私は忘れてちょうだい。」

 

「どっちよ!!!!」

 

「私は愛のために生まれ変わったの。」

 

「あっ、シェリーじゃん、やっほー。」

 

「ご無沙汰しております、ツバサさん。」

 

「もっと… もっと私にあなたの香り(パルファム)を!!!!」

 

「く… 来るな!!!! 斬るぞ!!」

 

「リオン。」

 

「グレイ。」

 

「かかってこいやー!!!!」

 

「あなたは愛せない。」

 

「あたしも嫌いよ!!」

 

あっちでは一夜がエルザに迫っており、こっちではリオンとグレイ、そしてトライメンズが睨み合っていてナツはそれを煽っていて、ルーシィとシェリーも喧嘩していた

 

「みんな… そろそろいい加減にしなよ…」

 

ツバサが怒りを顕にすると同時に別荘に怒鳴り声が響く

 

「やめい!!!! ワシらは連合を組み、六魔将軍(オラシオンセイス)を倒すのだ、仲間内で争っている場合か。」

 

その男は、大陸で十人しかいない聖十大魔道の一人、岩鉄のジュラだった

 

「ジュラさん。」

 

「ジュラ!!?」

 

「こいつがあの…」

 

「ラミアのエース… 岩鉄のジュラ。」

 

「誰?」

 

「聖十大魔道の一人だよ!!」

 

ジュラの登場に皆静まり返った

 

「ジュラさん!!」

 

「おおツバサ殿!! 久しいですな!!」

 

「はい!! ジュラさんもお変わり無いようで。」

 

「最後に会ったのは武者修行の時でしたかな?」

 

しかしツバサだけは、その迫力に負けず、世間話を始めていた

 

「さて、これで3つのギルドがそろった、残るは化猫の宿(ケット・シェルター)の連中のみだ。」

 

「連中というか、一人だけと聞いてまぁす。」

 

それを聞いた皆は驚いていた

 

「一人だと!!? こんな危ねー作戦にたった一人だけを寄越すってのか!?」

 

「ちょ… ちょっと… どんだけヤバイ奴が来るのよ~。」

 

しかしその考えは裏切られる事になる

 

調度、最後の一人が別荘にやって来た

 

「きゃあっ!!」

 

しかし何も無いところで転んでしまう

 

「痛ぁ… あ… あの… 遅れてごめんなさい、化猫の宿(ケット・シェルター)から来ましたウェンディです、よろしくお願いします!!」

 

「「子供!?」」

 

「「「女!!?」」」

 

「ウェンディ?」

 

やって来たのは可愛らしい女の子だった

 

 


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