MASKED TAIL   作:響く黒雲

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皆さん一週間、間を空けてしまってすみません!!!!

それではどうぞ(*´∀`)つ


葛藤

マグノリアの街は砂煙に覆われていた

ラクサスが発動させたフェアリーロウが起こした大量の砂煙が街全体を包み込んでいたのだ

 

その砂煙の中心にラクサスはいた

 

「はぁ… はぁ… はぁ… はぁ… 俺は… ジジィを超えた…」

 

しかし

 

「ゲホッ!! ゲホッ!!」

 

「ゴホッ!! ゴホッ!!」

 

「!! そ…… そんなバカな…」

 

唯の一人としてフェアリーロウでやられた者は居なかった

 

「何故だ!!!!? 何故誰もやられてねえ!!!!」

 

「お前… 無事か。」

 

「うん… 私は平気、ナツは?」

 

「…………」

 

「大丈夫そうだ。」

 

「てかガジル、少しは俺の心配もしてくれ。」

 

「てめえはゴキブリ並の生命力だろうがコウマ。」

 

「お前ホントに俺になんか恨みでもあるのか!?」

 

『コウマ、うるさい。』

 

「ここには俺の味方は居ないのか……」

 

二人の精神的攻撃にコウマは涙目になっていた

 

「心配すんな、コウマはゴキブリでも俺たちの仲間だから。」

 

「お前のが一番酷えよ!!!!」

 

そんなコウマにナツは止めを刺した

 

一方ラクサスは未だ茫然としていた

 

「………… どうなってやがる!!!! あれだけの魔力を食らって平気な訳ねえだろ!!!!」

 

「ギルドのメンバーも、街の人も皆無事だ。」

 

するとカルディア大聖堂にボロボロの体でフリードがやって来た

 

「フリード!!?」

 

「誰一人としてやられてはいない。」

 

「そんなハズはねえっ!!!! フェアリーロウは完璧だった!!!!」

 

「それがお前の心だラクサス、お前がマスターから受け継いでいるものは力や魔力だけじゃない、仲間を思うその心、フェアリーロウは術者が敵と認識した者にしか効果がない、言ってる意味がわかるよなラクサス。」

 

「心の内側を魔法に見抜かれた…」

 

「魔法にウソはつけないなラクサス、これがお前の本音という事だ。」

 

自身の心の内を指摘されたラクサスは怒り狂う

 

「違う!!!! 俺の邪魔をする奴は全て敵だ!!!! 敵なんだ!!!!」

 

「もうやめるんだラクサス、 マスターの所に行ってやれ。」

 

「ジジィなんかどうなってもいいんだよ!!!!」

 

『嘘をつくな、何だかんだ言ってお前いつもじいちゃんの事心配してたじゃないか。』

 

「うるせえ!!!! 俺は俺だっ!!!! ジジィの孫じゃねえ!!!! ラクサスだっ!!!! ラクサスだぁあああーーーっ!!!!!!」

 

「みんな知ってる。」

 

その呟きと共にナツは立ち上がる

「思い上がるなバカヤロウ、じっちゃんの孫がそんなに偉ェのか、そんなに違うのか。」

 

「血の繋がりごときで吠えてんじゃねえ!!!! ギルドこそが俺たちの家族だろうが!!!!!!」

 

「てめえになにがわかる…」

 

「何でもわかってなきゃ仲間じゃねえのか、知らねえから互いに手を伸ばすんだろォ!!!!!! ラクサス!!!!」

 

「黙れぇぇぇぇっ!!!!!! ナツゥゥアアアッ!!!!!!」

 

そして二人は炎と雷を腕に纏って向かっていく

 

「俺の前から消えろナツーーーー!!!!」

 

「お前は俺が止める!!!! ギルドは死んでも渡さねえ!!!! 俺たちの帰る場所だから!!!!!! だああああああっ!!!!!!」

 

二人の拳は交わるがラクサスの方が速くナツに当たる

 

「ナツ!!」

 

「ぐっ!! だらぁっ!!!!」

 

ナツはなんとか立ち上がり再びラクサス向かっていく

 

「この…… 死にぞこないがあっ!!!!」

 

がラクサスに殴られ叩き付けられる

 

「てめえごときが俺に勝てる訳が……」

 

しかし

 

「う… ぐ… ふ…」

 

再びナツは立ち上がろうとする

 

「ギルドはお前のモンじゃねえ…… よ~く考えろラクサス……」

 

「黙れェ!!!!!! ザコが俺に説教たァ百年早ェよ!!!! アァ?」

 

そんなナツをラクサスは容赦なく蹴り飛ばす

 

だかそれでもナツは立ち上がる

 

「まだ… 立つのか…」

 

「もうやめてナツ…… 死んじゃう……」

 

「もういい!! ナツ!! 後は俺が…!!」

 

「ガキがぁ~…… 跡形もなく消してやるァ!!!!!!」

 

ラクサスは雷で方天戟を作る

 

「よせ!!!! ラクサス!!!! 今のナツにそんな魔法を使ったら…」

 

しかしラクサスはフリードの静止を聞かず方天戟をナツに投げつける

 

「“雷竜方天戟”!!!!!!」

 

「うう…」

 

「殺す気かぁっ!!!!」

 

「くそォ… くそおおっ!!!!」

 

ナツは避けようとするがダメージで動けない

 

「イヤーーーーー!!!!」

 

その時ナツに当たる寸前で方天戟はその進路を大きく変えた

 

そしてその方天戟が向かった先には…

 

「うおおおおっ!!!!」

 

ガジルが鉄を構えていた

 

「があっ!!」

 

「ガジル…」

 

「鉄… まさか自ら避雷針に……」

 

「あいつ… 無茶しやがって…!!」

 

ガジルは自らを避雷針に変えてラクサスの雷を受けたのだ

 

「ガジル。」

 

「行け。」

 

「お… おのれ…」

 

ガジルと短いやり取りをした後ナツは立ち上がり体に炎を迸らせラクサスに向かっていく

 

「火竜の…」

 

「おのれェェェっ!!!!」

 

「鉄拳!!!!!!」

 

「がはっ!!」

 

「鉤爪!!!! 翼撃!!!! 劍角!!!! 砕牙!!!!!!」

 

今までのやられっぷりが嘘のようにラクサスに凄まじい連撃をあたえるナツ

 

「その魔法竜の鱗を砕き、竜の肝を潰し、竜の魂を狩りとる…」

 

「滅竜奥義…」

 

「“紅蓮爆炎刃”!!!!」

 

その威力にラクサスは吹き飛びナツは勝利の雄叫びを上げる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしそれでもなおラクサスは立ち上がる

 

「なっ!!? まだ立つのか!?」

 

「もうやめろ!! ラクサス!!!!」

 

「俺は…… 誰にも、負けん…!!」

 

ラクサスは再び方天戟を作る

 

「消えろォォォォ!!!! ナツゥゥゥゥ!!!!」

 

確実にナツを消す為に今度は投げず、直接食らわせようとする

 

 

 

ガキィン!!!!

 

 

 

何かにぶつかる音が大聖堂に響く

 

方天戟が叩き付けられたのは…

 

『ぐっ、ぐううっ!!!!』

 

「…… !! ツバサ!!!!」

 

ナツではなくツバサだった

 

「またお前かぁぁぁあああ!!!! ツバサアァアァアァ!!!!」

 

『少し、頭を冷やしやがれ!!!!』

 

 

《EXCEED CHAGE》

 

 

ツバサはファイズブラスターのエンターキーを押し魔力を先程よりも多く溜める

 

そして方天戟を肩から脇に挟み込みラクサスに銃口を向け…

 

『ハアアアッ!!!!!!』

 

零距離で放った

 

「ぐおぉぉぉあああっ!!!!!!」

 

零距離で砲撃を受けたラクサスは吹き飛び仰向けに倒れる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ツバサ…… お前… 大丈夫か…?」

 

ナツはツバサに声を掛けるがツバサは無視して挟んでいた方天戟を握り直しラクサスに向かった

 

ラクサスを見るとツバサの魔皇力が足りなかったせいか気絶しておらずツバサを睨んでいた

 

「はぁ… はぁ… はぁ… これで満足か? 」

 

『いいや……… まだだ!!』

 

短く会話を終えるとツバサは方天戟をラクサスの心臓目掛けて―――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ウオオォォォォォォォッ!!!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――降り下ろした




あぁ… ようやく後一、二話でバトル・オブ・フェアリーテイル編が終わりそうだ…

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