MASKED TAIL   作:響く黒雲

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555、その輝き

前回のあらすじ

ラクサスに全力で立ち向かう二人の滅竜魔導士!!

しかしそんな二人の攻撃もラクサスには通用せず、更にラクサスも滅竜魔導士であることが判明する

 

圧倒的な攻撃力に成すすべなく倒される二人

その時ツバサが仮面ライダーファイズに変身し戦い始める

 

それでもラクサスに一歩及ばないツバサは、アクセルフォームへと強化変身した!!

――――――――――――――――――――――

 

《START UP》

 

 

その音声と共にツバサは音速の世界へと足を踏み入れる

 

次の瞬間、ツバサの姿は消えた

 

「なっ!! 何処に行った!?」

 

急に姿が見えなくなったツバサに戸惑い動きを僅かに止めるラクサス

 

『どこをみている?』

 

その一瞬がラクサスの命取りになった

 

ラクサスはすぐさま振り向くが…

 

『ダアァアァァアッ!!!!』

 

既に拳を振り抜かれた後だった

 

「ぐぉわぁあっ!!!!」

 

速度は威力

それを物語るかのように吹き飛ばされていくラクサス

しかしツバサは既にラクサスが吹き飛ばされた場所にたどり着き、再びラクサスの体を吹き飛ばしていた

 

『ラァアァアァアッ!!!!!!』

 

「ぐはぁぁあぁぁあっ!!!!」

 

そこからは一方的だった

ツバサはラクサスを吹き飛ばしては追い抜き吹き飛ばしては追い抜きを繰り返した

 

「は、速ェ…」

 

「ラクサスもバケモンだがあいつも充分バケモンだぜ…」

 

ナツとガジルは手も足も出なかったラクサスが一方的にやられている様を見て、目の前で起こっていることが信じられなかった

 

しかしそんな中コウマだけは違う事を考えていた

 

「(そろそろ時間だぞ… 相棒。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐっ!! 調子に乗るな!!」

 

速さに慣れてきたラクサスはツバサに向かって雷球を放つがツバサに全て避けられてしまう

 

「何っ!!」

 

『遅いんだよ!!!!』

 

避けながらツバサはラクサスに近づき、アッパーカットを決めてラクサスを打ち上げる

 

そしてツバサはファイズフォンを開きエンターキーを押す

 

 

《EXCEED CHAGE》

 

 

するとベルトからフォトンブラットがフォトンストリームを流れてファイズショットに溜まっていく

 

フォトンブラットが充分に溜まると同時にラクサスが上から落ちてくる

 

『これで終わりだァァァァァァ!!!!!!』

 

ラクサスに向かって“アクセルグランインパクト”を放とうとしたその時

 

 

《THREE》

 

 

《TWO》

 

 

《ONE》

 

 

《TIME OUT》

 

 

なんと加速限界時間が来てしまったのだ

 

『しまっ……!!』

 

やってしまったと思った時にはもう遅い

それを見たラクサスはニヤリと笑い反撃に出る

 

「“雷竜の咆哮”!!!!」

 

再び放たれた強力なブレスは一直線にツバサに向かっていく

 

『く、くそぉぉぉぉぉぉっ!!!!』

 

それでも何とかしようとツバサはブレスに向かってグランインパクトを放つ

 

 

 

ドオォォォォォォォォン!!!!!!!!

 

 

 

凄まじい轟音と舞い上がる砂煙

 

そこから二人は壁に向かって吹き飛んでいく

 

「ぐはっ!!」

 

『ガハッ!!』

 

ツバサはブレスの威力をグランインパクトで何とか抑える事が出来たが完全に抑えきれずにダメージを負いラクサスは二つの技がぶつかり合った衝撃で吹き飛ばされていた

 

ラクサスはボロボロになり、ツバサも基本形態に戻り相当なダメージを負っていた

 

『がっ… くそ… 体が…』

 

だがツバサは今までのダメージの蓄積により動けなくなってしまった

 

「ツバサ!! 大丈夫か!?」

 

ナツが心配そうに声をかけるがツバサは反応するのがやっとの状態になっていた

 

『なんとかな… だが、ラクサスは…』

 

そう言うツバサの視線の先にはゆらりとラクサスが立っていた

 

「くそがっ!! お前らもエルザもミストガンもジジィもギルドの奴らもマグノリアの住人も… 全て消え去れぇぇッ!!!!」

 

するとラクサスの体から更に魔力が溢れ地面からも魔力が溢れ出ていた

 

「な…なんだ… このバカげた魔力は…」

 

「この感じ…… じっちゃんの…」

 

ラクサスが発動させようとしていたのは、術者が敵と認識したもの全てが標的、マスターマカロフの超絶審判魔法“フェアリーロウ”だった

 

「フェアリーロウ… マスタージョゼを一撃で倒したあの…」

 

「よせ… ラクサス。」

 

「冗談だろ? 敵と認識したもの全てが攻撃対象なんてよ!!?」

 

『そこまでして勝ちたいか!!? ラクサス!!』

 

「うおおおおおおお!!!!」

 

そうしている間にもラクサスはどんどん魔力を溜めていく

 

すると…

 

「やめてーーーっラクサス!!!!」

 

なんとギルドで待機していた筈のレビィがやって来たのだ

 

「レビィ!!!!」

 

「バカが… 何しに来た……」

 

『何でレビィが… コウマ!!』

 

「わかってるって!!!!」

 

急いでレビィの元へ向かうコウマ

 

「レビィ!! ここは危ねえ!! 早く逃げろ!!」

 

しかしレビィはコウマを無視してラクサスに向かって叫ぶ

 

「マスターが… あんたのお爺ちゃんが…… 危篤なの!!!!」

 

その瞬間、場が凍りついた

 

「だからお願いっ!!!! もうやめてっ!!!! マスターに会ってあげてぇっ!!!!」

 

「き… 危篤? じっちゃんが……死ぬ…?」

 

「ラクサスゥ!!!!」

 

しかしラクサスは…

 

「丁度いいじゃねえか、これでこの俺がマスターになれる可能性が再び浮上した訳だ。」

 

これ幸いと笑みを浮かべるだけであった

 

「ヤロウ…」

 

「…………」

 

「ふはははははっ!!!! 消えろフェアリーテイル!!!!!! 俺が一から築き上げる!!!! 誰にも負けない!!!! 皆が恐れ戦く最強のギルドをなァァ!!!!」

 

「そんな…」

 

「お前は… 何でそんなに…」

 

『ラクサァァスッ!!!!!! お前だけは!!!! お前だけはァァ!!!!』

 

怒りの叫びを上げながらツバサが取り出したのは、もう一つの強化ツール、ファイズブラスターだった

 

「! 止めろツバサ!!!! 今のお前の体じゃ自滅するだけだぞ!!!!」

 

『構うもんか!!!! コイツの腐った思考をぶっ潰せるなら、俺はどうなったっていい!!!!』

 

ツバサはコウマの制止を聞かず、ファイズブラスターに再び変身コードを入力する

 

 

《STANDING BY》

 

 

そして待機音が流れると、ツバサはベルトからファイズフォンを抜き取りファイズブラスターにセットする

 

 

《AWAKENING》

 

 

その音声と共にファイズの体に変化が生じる

フォトンストリームへのフォトンブラットの供給は止まり、変わりにアンダースーツに流れ、スーツは黒から赤へ変わる

 

全身が赤く変わり次に装甲が変化していく

脚部、胸部、腕部と変化していき最後に背部のバックパックが変化して強化変身は完了

ツバサは『仮面ライダーファイズ ブラスターフォーム』へと強化変身した

 

『ラクサァァァァァァス!!!!!!!!』

 

 

《BLASTER MODE》

 

 

ファイズブラスターをブラスターモードにしたツバサはラクサスに銃口を向け、最大まで溜まった魔力を放った

 

 

 

 

しかし

 

 

 

 

 

 

バチィィィィン!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

なんとツバサの最大の魔力の籠った魔力弾はフェアリーロウの強大な魔力により弾かれてしまったのだ

 

「もう遅い!!!! フェアリーロウ!!!! 発動!!!!」

 

『そ… そんな…』

 

ツバサは魔力切れにより膝を突いてしまう

 

その瞬間、マグノリアの街を眩いばかりの閃光が襲った

 

 

 

 

 

 


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