MASKED TAIL   作:響く黒雲

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いや~今日からGWが始まりましたね。

皆さんはどう過ごしますか?


優しき狼の覚悟

マグノリアを壊滅させる、神鳴殿発動まで残り時間は既に十分を切っていた

 

「降参する気はねえってか… 相変わらずの頑固ジジィめ。」

 

カルディア大聖堂のど真ん中でラクサスは一人呟く

 

すると入り口から覆面を被った男がやって来た

 

「来たか、ミストガン。」

 

その男はミストガンだった

 

「まさかお前がこのゲームに参加するとは思ってもいなかったぜ…」

 

「今すぐ神鳴殿を解除すればまだお遊びで済む可能性もある。」

 

「おめでたいねぇ… 知ってんだろ? フェアリーテイル最強は誰か… 俺かお前か噂されている事は。」

 

「興味は無いが私はギルダーツを推薦しよう。」

 

「あいつはダメだ、帰ってこねえ、同じくエルザもいい線はいっているがまだ弱い。」

 

「エルザが弱い? フッ…とんだ節穴だなお前の目は、それにツバサもいる。」

 

「俺はあいつを戦わせるつもりはねぇ… だが、俺はお前を認めてんだよミストガン、今このフェアリーテイル最強の座は俺かお前のどちらかなんだ。」

 

「そんな事にしか目がいかんとは… おめでたいのはどっちだ。」

 

その時だった

 

 

バァン!!

 

 

大聖堂の扉が大きく開け放たれた

そこにいたのはツバサだった

 

「ラクサス…」

 

「やはり来たかツバサ… 何となく俺の前に立ち塞がるのはお前だと思ったよ。」

 

「ツバサ、体調はいいのか?」

 

「今体調の事なんか気にしていられないよミストガン…」

 

「まぁいい、役者も揃ったんだ、白黒つけようぜ、最強の座をかけて、ミストガン… いやアナザー「!!!!」」

 

ラクサスが何かを言いかけた瞬間ミストガンは背中の杖から魔力弾を放ちラクサスは雷でそれに応戦する

 

その威力は凄まじく大聖堂の窓ガラスが全て割れてしまった

 

それだけの魔力のぶつかりがあったにも関わらず、二人は無傷だった

 

「その事をどこで知った。」

 

「さあね… 俺に勝てたら教えてやろうか?」

 

「後悔するぞラクサス、お前は未だかつて見たことの無い魔法を見ることになる。」

 

「来い、格の違いを見せてやる。」

 

二人の魔力が高まり戦闘が始まろうとする瞬間

 

「そんな事どうでもいい。」

 

「「!!!!!?」」

 

二人を殺意に似た威圧感が襲う

 

「ミストガンの事とか、フェアリーテイル最強とか…… 本当にどうでもいい、決めたけれは勝手に決めればいい… でもな、その事に街の人を巻き込むっていうなら俺はもう止めろとは言わない。」

 

「「……………」」

 

「その代わり… 俺は全力でお前を阻止する!! 例えどんな手段を使ってでも!!」

 

するとツバサの顔に何かの紋章が現れる

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!」

 

そして叫びを上げると同時にツバサの体は変化していき…

 

『ヴヴヴゥ…… ガルルルル…』

 

灰色の狼の姿、『ウルフオルフェノク』に変化した

 

『ワォォォォォォォォン!!!!!!』

 

「ツバサ…なのか…?」

 

「おい!! ツバサ!! 大丈夫なのか!?」

 

するとツバサはミストガンの声に反応し、影を人間の姿にして喋る

 

『ああ、だが今説明している暇は無い、さっさとラクサスを倒す。』

 

「だ、だが!!」

 

『言った筈だ!! 例えどんな手段を使ってでも倒すって、今はこれしかない…』

 

「…… 分かった、お前の覚悟を尊重しよう。」

 

『ありがとう…』

 

するとミストガンは杖を床に突き立て魔法を発動する

 

「“摩天楼”」

 

するとラクサスの足元の床が歪み其所から魔力を放出、ラクサスを空に打ち上げ教会を破壊する

 

「バカな!! 教会を… うおお!!」

 

更に空が割れて中から見たことの無いような魔物が姿を現わし、ラクサスを拘束して飲み込もうとする

 

「なんだこの魔法は!!!?」

 

そして魔物に飲み込まれそうになった瞬間

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」

 

 

バリィィィィィィィィィン!!!!

 

 

空間がひび割れ砕け散る

 

「はははははははっ!!!! くだらねえなァ!!!!」

 

「こんな幻覚でどうにか出来ると思ったか!?ミストガン!!」

 

そう、今までの出来事は全てミストガンの幻覚だったのだ

 

「今度はこっちの番だ!!」

 

そう言いラクサスは手に雷を溜めるが…

 

『ガウッ!!』

 

溜めている隙を突いたツバサがラクサスに飛びかかった

 

「なっ、くっ!! 邪魔だ!!」

 

ラクサスは標的をツバサに変えて雷を放つが俊敏性の高い狼の特長をもつ今のツバサはそれをヒョイヒョイと躱しラクサスに掴みかかる

 

『ガアッ!!』

 

ツバサは掴んだ状態でラクサスにサマーソルトを食らわせ一回転した後、ミドルキックを放つ

 

「グハァッ!!!!」

 

それを食らったラクサスは派手に吹っ飛んでいく

 

「よくやってくれた、ツバサ… おかげで準備ができた。」

 

するとラクサスの頭上に五つの魔方陣が現れる

 

「眠れ!!!! 五重魔方陣“御神楽”!!!!」

 

ミストガンの魔法が放たれようとした時

 

「ハッ、足元注意だぜ?」

 

ミストガンとツバサの足元が光輝く

 

『「!!!!」』

 

そして魔方陣からラクサスに向けて砲撃が放たれ、ツバサとミストガンの足元から雷が発生する

 

「うおおお!!!!」

 

「ぐぉあああっ!!!!」

 

『グギャアアアッ!!!!』

 

ツバサとミストガンは打ち上げられてしまったがミストガンはすぐに体制を立て直し魔法を発動させるが速度を上げたラクサスに避けられてしまう

 

「抜けた!!!?」

 

しかしそこをツバサが追撃する

 

『ガアアッ!!!!』

 

「ふん!! 甘い!!」

 

が避けられてしまい二人揃ってラクサスの雷を受ける

がミストガンは幻覚で当たっているように見せかけ、ツバサはラクサスと同等のスピードで躱していた

 

「チッ、やるじゃねーか。」

 

三人が構え直したその時

 

「「ラクサス!!!!」」

 

ナツとエルザがカルディア大聖堂にやって来た

 

 


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