MASKED TAIL   作:響く黒雲

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獅・子・狂・乱

『さ~て、暴れるぞぉ~♪』

 

そう言うとコウマはビックスローに向かって突撃する

 

「おっと!そうはいかねえぜ!! 行きな!!ニューベイビー!!」

 

ビックスローも新たに人形を出して応戦する

 

『ハッ、その人形の行動パターンは見切ったぜ!!』

 

コウマは近づいてくる人形はゼンリンシューターの前輪で叩き落とし、ビームを撃ってくる人形は撃ち落としていった

 

 

《ゼンリン!! シューター!!》

 

 

『よっ、ほっ、はっ!!』

 

「いくら壊されても痛くもねーなぁ。」

 

『でも物である以上数には限りがあるよな?』

 

「ぬぐっ…」

 

『だったら品切れまで叩き潰せばいいだけの話だ…てかロキィ、お前サングラスしてんだから眼から受ける魔法は効かないだろうが。』

 

「……… そう言う事はもっと早く言ってくれないかな。」

 

そう言うとロキも戦闘に再び参加する

 

「ちっ!! こうなったらまた術式に誘い込んで…」

 

状況が不利に感じるとビックスローはコウマ達を罠に嵌めようと逃げ出そうとする

 

『いやいや、逃がすわけねーだろ。』

 

しかしコウマがそんな事を許す筈が無くコウマはシグナルバイクをシグナルマッハから緑のシグナルマガールに替える

 

 

《シグナルバイク!!》

 

《シグナルコウカーン!! マガール!!》

 

 

するとマッハの肩に装備されているマッハタイヤに曲がった矢印の標識が現れる

 

『食らいな!!』

 

 

《シューター!! シューター!! シューター!!》

 

 

そしてコウマはビックスローに向けて光弾を撃つ

 

「バーカ、そんな弾当たるわけねーじゃん。」

 

「「「「「ねーじゃん。」」」」」

 

が避けられてしまう

がコウマはそんな事知っているとでも言いたげな表情で言う

 

『バーカ、わざと避けさせたんだよ!!』

 

そしてコウマはマッハドライバーのボタンを数回叩く

 

 

《マガール!! マガール!! キュウニ マガール!!》

 

 

すると光弾は軌道を変えビックスローに向かい当たる

 

「ぐわっ!! な、何だ!? 弾が曲がった!!?」

 

『ハッハー!! 隙ありだ!! オラァ!!』

 

 

《ゼンリン!!》

 

 

すかさずビックスローに近づきゼンリンシューターを叩き込む

 

「ぐほっ!! くうっ、こうなったら多少精密性が落ちるが、これだけの数ならどうだー!!」

 

するとビックスローは今までの倍以上の数の人形を操りコウマを攻撃する

 

『グッ!! ガッ!! グハァ!!』

 

「ヒャーハァ!! どうだ!! これが雷神衆だ!!」

 

『ああ確かに強いな… でも強いだけだ、それだけならどうにかなる。』

 

「何だと!?」

 

『あんたさっき精密性がどうとか言ってたけど安心しな、今から俺がやるのは精密性なんか皆無だから。』

 

そう言うとコウマはシグナルバイクをシグナルマガールから青いシグナルカクサーンに替える

 

 

《シグナルバイク!!》

 

《シグナルコウカーン!! カクサーン!!》

 

 

 

すると今度は色々な分岐点が描かれた標識が現れる

 

『さぁ…行くぜ!!』

 

「そんなもん!! こけおどしだろうがぁ!!!!」

 

コウマは光弾を撃ち再びドライバーのボタンを数回叩く

 

 

《シューター!! 》

 

《カクサーン!!》

 

《シューター!!》

 

《カクサーン!!》

 

《シューター!!》

 

《タクサン カクサーン!!》

 

すると光弾は無数の数になりビックスローの人形を全て撃ち落とした

 

「何だと!? 俺のベイビー達が全滅だと!?」

 

『ロキ!! 今だ!!』

 

「レグルス満ちた。」

 

コウマの後ろには力を貯め光り輝くロキがいた

 

「最後のベイビー達!! 妙なマネをされる前にとどめをさせ!!!! “バリオンフォーメーション”!!!!」

 

ビックスローがロキに攻撃しようとするが…

 

「遅い!!“獅子光耀”!!!!」

 

ロキは凄まじい閃光を放ちビックスローの目を眩ませる

 

「何!!? 目眩まし!!?」

 

「今だ!!!!」

 

ビックスローが目をつぶったことによりルーシィが行動可能になり鞭でビックスローを拘束する

 

「ロキ!!!!」

 

「うん!!」

 

「お前が俺に…勝てる訳…」

 

「あの頃の僕とは違うんだ… ルーシィに会って星霊本来の力が蘇った… いや、ルーシィに会って僕は強くなった、お前の操り人形とは違う!!!! 愛が星霊を強くする!!!!」

 

そしてロキは光の魔力を纏った拳をビックスローに叩き込む

 

「“レグルスインパクト”!!!!」

 

「ぐぉああああああっ!!!!」

 

吹き飛ばされた先にはコウマが待機していた

 

『強さに拘らずもっと柔軟に戦っていたら… 結末は変わっていたろうにな。』

 

そう言いながらコウマはシグナルマッハに戻しドライバーのバンカーを上げボタン押す

 

 

《ヒッサツ!! 》

 

 

そして待機音が鳴り、バンカーを元に戻した

 

 

《フルスロットル!! マッハ!!》

 

 

『はっ!!』

 

そしてコウマは飛び上がり数回空中前転を決めた後、マッハの必殺技“キックマッハー”を放った

 

『たぁぁあぁあぁあ!!!!』

 

『ぐほぁあぁあぁ!!!!』

 

そしてビックスローは気絶した

 

「ありがとう、ロキ、コウマ。」

 

『フフン♪ いい画だったでしょ?』

 

コウマはバイザーを上げエネルギーを排出した後、またしても妙なポーズを取っていた

 

「あはは…」

 

「見てルーシィ、愛の光を。」

 

ロキは壁に“I LOVE LUCY♡”と光で投影していた

 

「えーと…」

 

『「でぇきてぇる。」』

 

「巻き舌風に言わない!! てかコウマも乗らないで!!」

 

結局最後までルーシィは不遇であった

 

『………』

 

 

《オツカーレ》

 

 

変身を解除しながらコウマはギルドの方角を向く

 

「(やっぱりツバサの魔皇力は感じない…)」

 

「… 無事だよな…相棒…」

 

その呟きは誰の耳に届くことはなかった

 

 


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