MASKED TAIL   作:響く黒雲

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ジェラール戦後半スタートです!


Xの目覚め/最強の力

「本当の戦いはこれからだと… 笑わせるな!! 死に損ないが何を言う!!」

 

ジェラールは流星(ミーティア)を発動させWに迫る

 

〈ツバサ右前方に拳が来るぜ。〉

 

『ああ。』

 

しかしWはそんなジェラールの攻撃がわかっていたかのように拳を受け止める

 

「なっ!? バカな!! 今のは最高速度だったんだぞ!!」

 

〈例えそうだったとしても拳が来る場所が分かっていれば受け止める事なんて簡単なんだよ。〉

 

『いいか… これは怒りだ!!!! 今までお前に利用されてきた人々の怒りだ!!!! お前を信じてきた奴等の怒りだ!!!! そして何より… エルザって言う一人の人間の怒りだ!!!!』

 

Wは自身の中心にあるクリスタルサーバーから盾と剣が一体化している武器、プリズムビッカーを取り出しジェラールを殴り付けた

 

「グハァァァァッ!!」

 

『行ったぞ!! ナツ!!』

 

「おう!!!!」

 

ジェラールが吹き飛んだ先にはナツが待ち構えていた

そしてナツは全身に炎を纏ってジェラールに飛びかかった

 

「ぐほぉ!!」

 

「お前がいるからァァ!!!!」

 

「グアァ!!」

 

「エルザは涙を流すんだァァ!!!!!!」

 

ナツは塔を破壊しながらジェラールに凄まじい連打を当てていく

 

「俺は約束したんだ……約束したんだぁあぁっ!!!!」

 

「こざかしい!!!!“ミーティア”!!!!」

 

ジェラールは再びミーティアを発動して攻撃から離脱する

 

「この速さにはついてこれまい!!!!」

 

しかしナツは足元を爆発させミーティア以上の速度でジェラールに突撃した

 

「ガハァッ!!!! バ……バカな!!!!」

 

「俺は負けられない!!!! 自由の国をつくるのだ!!!!」

 

「痛みと恐怖の中でゼレフは俺にささやいた、真の自由がほしいかと呟いた!!!! そうさ……俺にしかゼレフを感じる事が出来ない!!!! 俺は選ばれし者だ!!!! 俺がゼレフと共に真の自由国家をつくるのだ!!!!」

 

「それは人の自由を発動奪ってつくるものなのかァァーーーーーーーっ!!!!!!!!」

 

「世界を変えようとする意思だけが歴史を動かす事が出来る、貴様等には何故それがわからんのだァ!!!!!!」

 

そう言うとジェラールは魔方陣を描く

 

煉獄砕破(アビスブレイク)!!!!!? 塔ごと消滅させるつもりか!!!!」

 

「また8年…… いや… 今度は5年で完成させてみせる…… ゼレフ…… 待っていろ。」

 

〈残念だかそれは不可能だ。〉

 

「何っ!!」

 

『世界を変えようとする意思だけが歴史を動かす事が出来る…… 確かにその通りだ……』

 

ジェラールに向けて話ながらWはビッカーシールドに付いている4つのマキシマムスロットに四本のメモリを差し込む

 

 

 

《CYCLONE!!!! MAXIMUMDRIVE!!!!》

 

 

『だけどなぁ…』

 

 

《JOKER!!!! MAXIMUMDRIVE!!!!》

 

 

『それでもなぁ…』

 

 

《HEAT!!!! MAXIMUMDRIVE!!!!》

 

 

『その為に人の自由を奪ったら!!!! もうそいつは英雄でも!!!! ましてや人間でもねえ!!!!』

 

 

《LUNA!!!! MAXIMUMDRIVE!!!!》

 

 

『人はそう言うのを…… 悪魔って言うんだよ!!!!』

 

「砕け散れぇぇぇ!!!! 仮面ライダァァーーー!!!!」

 

『〈“ビッカーファイナルイリュージョン”!!!!〉』

 

七色の光がプリズムビッカーから放たれジェラールを魔方陣ごと飲み込み吹き飛ばす

 

「グオォオォオ!!!!」

 

「お前は自由になんかなれなえ!!!! 亡霊に縛られてる奴に自由なんなねえんだよ!!!!」

 

全魔力を纏って突撃するナツ、その時ジェラールの目にはドラコンの姿が映っていた

 

「自分を解放しろォォ!!!! ジェラァアァァアァァル!!!!」

 

そしてナツは渾身の一撃を放ちジェラールを塔に叩きつける

 

更に待機していたWが追撃を加える

 

『〈これで終わりだクソ野郎!!!!!!〉』

 

プリズムビッカーの剣の柄の部分のスロットにプリズムメモリを差し込みマキシマムドライブを発動する

 

 

《PRISM》

 

 

《PRISM!!!! MAXIMUMDRIVE!!!!》

 

 

そして剣を引き抜きジェラールに叩きつけた

 

『〈“ビッカーチャージブレイク”!!!!〉』

 

ドゴォン!!!!

 

そして水晶の塔は砕け崩壊を始めた

 

「(これがナツとツバサとコウマの力… これが仮面ライダーと滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)!!!!)」

 

すると水晶から魔力が溢れだし本格的に崩壊を始める

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 楽園の塔 近海~

 

既に避難しているメンバーもエーテリオンが暴走している様子を見ていた

 

「塔が…!!!! 何アレ!!!?」

 

「まさかエーテリオンが暴走しているのか!!?」

 

「暴走!?」

 

「元々あれだけの大魔力を一ヵ所に留めとく事自体が不安定なんだ。」

 

「行き場をなくした魔力の渦がはじけて大爆発を起こす。」

 

「ちょ……w こんな所にいたら俺達まで!!」

 

「中にいる姉さん達は!?」

 

その問いにグレイは最悪な答えを言う

 

「誰が助かるとか助からねえとか以前の話だ、俺達を含めて…… 全滅だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~楽園の塔 最上階跡~

 

Wは魔力を使い果たして動けなくなったナツを担ぎ上げ、エルザは先導しながら脱出しようとしていた

 

しかし塔が揺れ形を変え始め思う様に進めない

 

「くそっ!!!! ここまでか!!!!」

 

『諦めんな!! まだ方法はある筈だ!!』

 

〈 だかツバサ… 状況は絶望的だぞ?〉

 

『分かってる!! 今考えてるんだ!!』

 

その時だった…

 

「エルザ…」

 

「ナツ!!!?」

 

気がついたナツがエルザを見ていた

そしてエルザは体を水晶に飲み込ませていた

 

『お…おい…』

 

〈マジかよ…〉

 

「な…… 何……してんだ… お前… 体が水晶に……」

 

「エーテリオンを止めるにはこれしかない。」

 

「エーテリオンを止める?」

 

「じきにこの塔は大爆発を起こす… しかし私がエーテリオンと融合すれば…」

 

「バカヤロウ!!!! そんな事したら!!!!」

 

『お前の体が消滅しちまうだろ!!!!』

 

しかしそうしている間にもエルザは水晶に飲み込まれていく

 

『「〈エルザ!!!〉」』

 

「心配しなくていい必ず止めてみせる…」

 

「よせーーーー!!!!」

 

『やめろ!!!! エルザ!!!!』

 

「ナツ… ツバサ…」

 

「私は妖精の尻尾(フェアリーテイル)なしでは生きていけない… 仲間のいない世界など考える事も出来ない… 私とってお前達はそれほどに大きな存在なのだ…」

 

「エルザ…」

 

「私が皆を救えるのなら何も迷う事はない、この体など…… くれてやる!!!!」

 

そう言うとエルザは完全に水晶に飲み込まれた

 

『おい!!!! ふざけんな!!!! 諦めんなって言ったばっかじゃねえか!!!!』

 

「エルザ!!!! 出てこいエルザ!!!!」

 

「ナツ… ツバサ… 皆の事は頼んだぞ…… 私はいつもお前達のそばにいるから。」

 

そしてエルザは光に包まれた

 

「エルザーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

『(くそっ!! 俺はまた救えないのか!? リサーナの時の様に!!)』

 

そこでツバサはある方法を思い付く

 

『(そうだ… まだある!! エルザを救う方法が!!)』

 

そしてナツにその事を伝えた

 

『ナツ!! よく聞け!! まだエルザを救えるかもしれない!!』

 

「!! 本当か!?」

 

『ああ!! だかそれにはお前の力が必要だ!!』

 

「分かった!!」

 

『いい返事だ… まず俺達の力でエーテリオンとエルザを分離する、そのあとお前がエルザを引っ張り出せ!! そしたら俺達がエーテリオンを安全に爆発させる!!』

 

「そんな事して大丈夫なのか!!!?」

 

『心配すんな、俺は不可能を可能にする男だぜ? さあ準備しろ。』

 

そう言うとWは水晶に手を当てた

 

『(すまないな、コウマ… こんな事に付き合わせちまって…)』

 

〈(別に気にしてないさ、なんだかんだ楽しかったしな。)〉

 

『(そうか… なら地獄の果てまで、俺と相乗りしてくれるか?)』

 

〈(愚問だな… どこまでも付き合ってやるぜ!! 相棒!!)〉

 

『(サンキュー… 相棒!!)』

 

そしてエーテリオンは大爆発を起こした


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