MASKED TAIL   作:響く黒雲

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今回は少し長めです。


Xの目覚め/究極への一歩

遂に楽園の塔にエーテリオンが投下され塔は消滅した

 

「ナツぅ…エルザぁ…ツバサぁ…コウマぁ…」

 

ハッピーが悲しげに呟く

そして煙が晴れて塔の有った場所には…

 

「な…何…あれ…」

 

巨大な魔水晶(ラクリマ)になった楽園の塔がそびえ立っていた

 

「外壁が崩れて… 中から水晶?」

 

「ねえ… 無事だよね? ナツもエルザもツバサもコウマも……」

 

グレイは信じられない物を見たかのように言い、ルーシィは涙を浮かべながら呟いた

 

「Rシステムだ。」

 

「何!!?」

 

ショウの言葉にグレイが驚く

 

「俺達が造っていたRシステムの本当の姿だぜ。」

 

「ああ… あの様子から見るに正常に作動している。」

 

「作動って!? まさかゼレフが復活するの!?」

 

「わからない…… 俺達だって作動しているのは初めて見るんだ。」

 

ショウがそう言うと全員不安な顔で塔を見上げた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~楽園の塔内部

 

『くっ、うう… 大丈夫か?コウマ』

 

〈ああ、なんとかな。〉

 

『今のは…』

 

〈確実にエーテリオンだろう… でも俺達は無事だ。〉

 

そうエーテリオンの直撃を受けても楽園の塔は消滅しておらず、中にいたツバサ達も無事だったのだ

 

『…… エルザ達が心配だ… 急ごう。』

 

〈ああ。〉

 

そのまま二人は最上階に向けて歩き出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃最上階ではエルザとジェラールが戦っていた

 

「ジェラァアァァル!!!!」

 

「今頃評議院は完全に機能を停止している、ウルティアには感謝しなければな、あいつはよくやってくれた楽園にて全ての人々が一つになれるのなら死をも怖れぬと…」

 

ジェラールは冷酷な笑みを浮かべながら言う

 

「まったくバカな女である事に感謝せねばな。」

 

「貴様が利用してきた者達に呪い殺されるがいい!!!!」

 

しかし突然エルザの体が動かなくなる

 

「な… 何だこれは!?」

 

拘束の蛇(バインドスネーク)さっき抱き合った時につけておいたものだ。」

 

体全体に蛇が回りエルザは動けずそのまま水晶に飲み込まれていった

 

「うああああああああああ!!!!!!」

 

「偉大なるゼレフよ!! 今ここに!!!! この女の肉体を捧げる!!!!」

 

「くそっ!! くそぉっ!! ジェラァーーールゥゥーーー!!!!」

 

その時…

 

「おっと。」

 

ナツが間一髪エルザを助け出した

 

「エルザは妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士だ、渡さねーぞ。」

 

「ナツ。」

 

「な~にしてんだよ、早く帰って仕事行かねーと今月の家賃払えねーぞ、ルーシィが。」

 

「ナツ…… 今すぐここを離れるんだ…」

 

「やだねお前が無理なら代わりに俺がやってやっからさ。」

 

「よせ… 相手が悪い……お前はあいつを知らなさすぎる。」

 

「知らなきゃ勝てねえもんなのか?」

 

「頼む… 言うことを聞いてくれ……」

 

するとナツはエルザを抱き上げる

 

「な……何を…」

 

「エルザ、俺もお前を全然知らねえ…… でも勝てる!!!!」

 

そう言うとナツはエルザを殴って気絶させた

 

「噂以上だな、身動き出来ねー仲間を痛めつけて満足か。」

 

「エルザが泣いてた、弱音をはいて声を震わせていたそんなエルザは見たくねえ、エルザは強くて凶暴でいいじゃねーか…… 目が覚めた時いつものエルザでいてほしいから俺が戦うんだ。」

 

「面白い、見せてもらおうか滅竜魔導士の力を。」

 

その言葉と同時にナツはジェラールに飛びかかった

 

「うおぉおぉお!! “火竜の翼撃”!!!! と“鉤爪”!!!!“火竜の……咆哮”!!!!」

 

凄まじい火炎の連打がジェラールを襲う

 

「それが本気か?」

 

しかしジェラールは無傷だった

 

「この程度なら怖れるに足らんな。」

 

『〈だったらこれならどうだ!! “トリガーフルバースト”!!!!〉』

 

すると何処からともなく青と黄色の光弾がジェラールを襲う

 

「何っ!! グオオオオッ!!」

 

『ようやく会えたな!! ジェラール!!』

 

〈その湿気た面をぶん殴りに来たぜ!!〉

 

その光弾を撃ったのは『仮面ライダーW ルナトリガー』だった

 

「くっ、現れたな仮面ライダー!!」

 

「ツバサ!! とコウマ?」

 

『説明は後だ!!』

 

〈目の前の敵に集中しろ!!〉

 

「貴様らよくも儀式の邪魔をしてくれたな、特にツバサにコウマ、お前達の持つ魔皇力は俺の楽園には邪魔だ、確実に俺の天体魔法でチリにしてやる。」

 

そう言うとジェラールは魔力を纏って光速移動を始めた

 

「“流星(ミーティア)”!!!!」

 

「!!!!」

 

『何っ!!』

 

〈速すぎる!!〉

 

ツバサ達はジェラールの光速移動に着いていけなかった

 

「こういう時は目で追っちゃいけねえ…」

 

『ああそうだ!! 音… 感覚…』

 

〈動きの予測… 臭い…〉

 

「集中… 集中!!!!」

 

『「〈そこだ!!!!〉」』

 

感覚を研ぎ澄まして放った一撃はジェラールが更に速度を上げたことにより躱されてしまった

 

〈マジかよ…〉

 

「まだ速くなるのか!!!?」

 

「お前達の攻撃など二度と当たらんよ。」

 

「うわぁああぁぁああ!!!!」

 

『グアアアァァァァァッ!!』

 

〈ガァァァァッ!!!!!〉

 

「とどめだ、お前達に本当の破壊魔法を見せてやろう。」

 

ジェラールは空に七つの魔方陣を描く

 

「七つの星に裁かれよ“七星剣(グランシャリオ)”!!!!!!」

 

そのあまりに凄まじい威力に三人は倒れてしまった

 

「少しハデにやり過ぎたか、これ以上Rシステムにダメージを与えるのは不味いな…… 魔力が漏洩し始めている、急がねは… なあエルザ。」

 

その時ジェラールの足元に瓦礫が転がってくる

それを投げたのはナツだった

 

「ハァ…… ハァ…… ハァ…… ハァ……」

 

それを数回繰り返しようやく一つジェラールに当たる

 

「へへ… 当たったぞ、攻撃……」

 

「この塔… つーか水晶? 壊されちゃ不味いって訳か…… だったら運が悪かったな!!!!」

 

ナツは拳を塔に叩きつけ破壊する

 

「よせ!!!!」

 

「壊すのは得意なんだフェアリーテイルの魔導士は…燃えてきたぞ、今までで最高にだ!!!!」

 

「このガキがぁ~~~~~ 一瞬で終わらせてやる、立ち上がった事を後悔しながら地獄へ行け。」

 

「しぶとさには自信があるんだ、やれるモンならやってみやがれ。」

 

ジェラールはナツに魔力弾を放つがナツは素早く避ける

 

「おっと… へへっ、来いやぁ!!!!」

 

ナツはジェラールの魔力に吹き飛ばされるが魔力をかき消し防いだ

 

「どうした? 塔が壊れんのビビって本気が出せねえのか? ハァー、ハァー、全然効かねえなァ……」

 

「いつまでも調子に乗ってんじゃねえぞガキがっ!!!!」

 

再び吹き飛ばされてしまうが…

 

「“火竜の煌炎”!!!!」

 

反動を利用して塔を破壊する

 

「あいつ…… 塔を……」

 

「貴様ァ…!!!! 許さんぞォ!!!!」

 

ジェラールは激昂して魔力を開放する

 

「な…何だこの魔力は…!!!!」

 

「影が光源と逆に伸びている!!!? この魔法は!!!!」

 

「無限の闇に落ちろォォオ!!!! ドラコンの魔導士ィィ!!!!」

 

しかし魔法を放とうとするジェラールの前にエルザが立ち塞がる

 

「貴様に私が殺せるか!!!? ゼレフ復活に必要な肉体なのだろう!!!!!?」

 

「ああ…… だが今となっては別にお前でなくてもいい二人そろって砕け散れ!!!!」

 

「エルザ!! どけっ!!」

 

「お前は何も心配するな、私が守ってやる。」

 

しかしエルザはナツの静止も聞かずそのまま立ち塞がる

 

「やめろォーーー!!!!」

 

「天体魔法“暗黒の楽園(アルテアリス)”!!!!」

 

エルザに向けて暗黒の塊が迫る… がしかしエルザの数歩手前でアルテアリスを防ぐ者がいた

 

『〈グッ、グウウウウウウウウウッ!!!!!!〉』

 

それはWだった

 

「ツバサ!!!!!?」

 

そして暗黒の楽園(アルテアリス)はWを飲み込み爆発した

 

「ツバサァーーーーーーー!!!!!!」

 

「あはははははっ、ツバサとコウマめ!! 無駄死にしやがった!!」

 

「黙れえぇ!!!!!!」

 

「ごはァ!!!!」

 

「ガブ…バキ…もしゃもしゃ…」

 

ナツは何かを食べながらジェラールを殴った

 

「お……お前…何を…」

 

「コイツ…!!!! エーテリオンを喰ってやがる!!!!」

 

瞬間ナツの魔力が格段にはね上がった

…がしかしエーテリオンはナツに拒絶反応を示した

 

「なんてバカな事を!!!! エーテルナノには炎以外の属性も融合されているんだぞ!!!!」

 

「強力な魔力を炎の代わりに喰えばパワーアップするとでも思ったか!?」

 

「ナツ!!」

 

その時ナツから溢れた魔力がドラコンの形に変化する

 

「なに!!!?」

 

「ドラコン!!!?」

 

そしてジェラールとエルザが驚愕している時だった…

 

 

《《XTREME!!》》

 

 

ツバサ達が消された場所から鳴る筈の無い音声が響いた

そしてそこにいたのはW最強の姿『仮面ライダーW サイクロンジョーカーエクストリーム』になったツバサ達がいた

 

『ジェラール… 本当の戦いはこれからだぜ…』

 

 




長くなったのでここで区切ります。

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