MASKED TAIL   作:響く黒雲

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Wの戦い/二人で一人

ツバサとコウマはピンチを迎えていた

 

「おいどうすんだ!!ツバサ!!」

 

「応戦するしかないだろ!!」

 

『……呑気に相談事か? 無駄な事を…』

 

プロトホッパーは再び指先から魔力弾を発射した

 

「「グアアァァァァァァァッ!!」」

 

『ハッハッハッハッハッハッ!!!!』

 

「こうなったら… 俺が変身して…」

 

「馬鹿野郎!! お前はさっき変身して魔皇力が回復仕切ってないだろ!! ここは俺が!!」

 

「お前だってボロボロじゃないかツバサ!!」

 

「じゃあどうしろってんだ!!」

 

『……余裕だな!!』

 

プロトホッパーはコウマを蹴りツバサの首を掴んで投げ飛ばした

 

「ガッ!!」

 

「グハッ!!」

 

『…… つまらん、そろそろ終わりにするか。』

 

「クソッ!! このままじゃ…」

 

「…… だったらよコウマ…」

 

「……なんだよ…」

 

「二人でやらないか?」

 

そう言ってツバサは黒いUSBメモリ、ジョーカーメモリを取り出す

 

「……」

 

「あいつは強い、だったら俺は力を合わせた方がいいと思う。」 

 

「…… へっ、いいなソレ。」

 

「コウマ!」

 

そう言うとコウマは緑のUSBメモリ、サイクロンメモリを取り出した

 

「さぁ行こうぜ、相棒。」

 

「! 勿論だ、相棒!!」

 

コウマがツバサに手を貸し二人は立ち上がる

 

『……… 死ぬ覚悟はできたか?』

 

「ああ!! 出来たぜ、お前を倒す覚悟がな!!」

 

『……なんだと?』

 

「お前は俺が… いや、俺達が倒す!!」

 

『………貴様ら何者だ。』

 

「「俺達は二人で一人の…… 仮面ライダーだ!!」」

 

そう言うとツバサはスロットが二つ付いているベルト、ダブルドライバーを腰に着けた

するとコウマにも同じベルトが現れる

 

二人は左右対称になるようにそれぞれのメモリを構えスタートアップスイッチを押す

 

 

《CYCLONE》

 

《JOKER》

 

 

そして二人で腕がWの形になるように構える

 

「「変身!!」」

 

コウマがサイクロンメモリをドライバーの右側に差し込む

するとメモリが転送されツバサのドライバーに現れる

それと同時にコウマの意識も転送され体は抜け殻になり倒れた

 

そしてツバサはコウマのメモリを差し込みジョーカーメモリを左側に差し込んでバックルを展開する

 

 

《CYCLONE!! JOKER!!》

 

 

二つの音声を鳴らしながらツバサの体は風に包まれ鎧を纏っていく

そして風が収まった時そこにいたのは緑と黒が半々になった戦士『仮面ライダーW サイクロンジョーカー』がマフラーを靡かせながら立っていた

 

『…… ふざけているのか。』

 

『いいや、至って大真面目だ!!』

 

〈俺達を一人だと思って相手にしていると痛い目遭うぜ。〉

 

『…… 何!? 何処から!?』

 

『〈さぁ、お前の罪を数えろ!!〉』

 

そう言うとWはプロトホッパーに突撃した

 

『ハッ!! オラァ!!』

 

『グッ!? 早い!! だかそれしき!!』

 

プロトホッパーはWに攻撃しようとするが……

 

〈甘いな。〉

 

『!? なんだと!?』

 

ソウルサイドにいるコウマに受け止められてしまった

更にそこから風を纏った蹴りを連続して放つ

 

〈ハッ!! セイッ!! タアァァァ!!〉

 

『グッ、ガアァァァッ!! ば、馬鹿な!! あの体制からどうやって!?』

 

『言ったろ? 俺達を一人だと思うと痛い目に遭うってな。』

 

『二人で戦っていると言うのか!? そんなことあり得ない!!』

 

『お前もさっき言っていたじゃないか、“現実を見ろ”ってな。』

 

〈実物があるんだ認めろ。〉

 

『だが!! それでも俺の方が強い!! 』

 

プロトホッパーは再び魔力弾を撃ってくる

 

『ああクソ!! 鬱陶しい!!』

 

ツバサが防ぎながらぼやく

 

〈こういう場合は…〉

 

コウマがそう呟くと黄色いメモリを取り出した

 

 

《LUNA》

 

 

そしてサイクロンメモリを抜き取りルナメモリを差し込み再び展開する

 

 

《LUNA!! JOKER!!》

 

 

するとWの体の右側が緑から黄色に変わり『仮面ライダーW ルナジョーカー』にメモリチェンジしてその腕を伸ばし魔力弾を防いだ

 

『なっ!? 腕が伸びただと!?』

 

『おいコウマ!! 勝手にメモリ変えんな!!』

 

〈まぁまぁ。〉

 

そう言いつつコウマは腕を鞭のようにしならせプロトホッパーを攻撃する

 

『グアアアァァァッ!! こんなことはあり得ない!! あり得る筈が無い!! “ライダーパンチ”!!』

 

『グアッ!! っと、へへっ、なんだそのパンチは?』

 

『何だと!? 効いていないのか!?』

 

〈本物のパンチを見せてやろう。〉

 

『ああ、熱~いのをな!!』

 

コウマは今度は赤いメモリを取り出した

 

 

《HEAT》

 

 

そしてルナメモリを抜き取りヒートメモリを差し込み展開する

 

 

《HEAT!! JOKER!!》

 

 

すると右側のボディが赤に変わり『仮面ライダーW ヒートジョーカー』にメモリチェンジした

 

『さぁ行くぜ!! オラァ!!』

 

『グハァッ!!』

 

Wは拳に炎を纏ってプロトホッパーを殴る殴る殴る

 

『ハァァァァァ…… オラァァァッ!!』

 

『グボアァァァッ!!』

 

そして渾身の一撃を受けたプロトホッパーは吹き飛ばされ壁に激突した

 

〈さぁ、“マキシマムドライブ”行くぜ。〉

 

『Wでマキシマムを発動させるには左右の動きを合わせなきゃならねえ、出来るか? 相棒。』

 

〈誰に物を言ってやがる。〉

 

『フッ… それもそうだな。』

 

そしてメモリをサイクロンに戻しプロトホッパーに向き合う

 

『オノレェェェェ…… 俺は選ばれた改造魔導士なんだぞ!! その俺がこんな奴らにぃぃぃ!!』

 

『改造された事を選ばれたなんてな…』

 

〈ああ… 呆れを通り越して哀れだな…〉

 

『終わらせてやろう、俺達の手で!!』

 

〈ああ!! 行くぜツバサ!!〉

 

そう言いツバサはジョーカーメモリを抜き取り横にあるマキシマムスロットに差し込んだ

 

 

《JOKER!!!! MAXIMUMDRIVE!!!!》

 

 

『〈ハァァァァァ……〉』

 

Wは風を纏い舞い上がる

 

『ウォォォォォッ!! “ライダーキック”!!!!』

 

それを追撃するようにプロトホッパーは飛び蹴りを放つ

 

そして最高高度に達した時Wはプロトホッパーに向けて両足蹴りを放った

 

『〈“ジョーカーエクストリーム”!!!!〉』

 

Wは左右に分裂しプロトホッパーのベルトにそれぞれの蹴りが当たった

 

『グアアアァァァァァァァァァッ!!』

 

プロトホッパーはそのまま地面に激突し爆発した

 

ドカァァァァァァァァァァァン!!!!!!

 

Wはそれを見つめながら静かに着地する

 

『終わったな。』

 

〈ああ…〉

 

 

 

 

 

プロトホッパーは倒された

しかしこの事を切っ掛けに新たな戦いが繰り広げられる事になるがそれはまた別の話……


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