MASKED TAIL   作:響く黒雲

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黒魔導の塔

楽園の塔の独房にエルザは捕られていた

 

「さて… どうやってここから出るか…」

 

エルザは現在ショウを気絶させたが魔法が使えない状態だった

 

そんな時だった…

 

「ガウッ!!」

 

突如円盤が飛んできてそれが狼に変型してエルザの肩に乗った

 

「お前は…確かツバサの持っていたディスクアニマル、何故ここに…」

 

するとルリオオカミはエルザの腕に登りチューブを切ろうとする

 

「縄を切ろうとしているのか?」

 

そして数分もしないうちにチューブは切れエルザの拘束は解かれた

 

「すまない、助かった!! それにしてもなにをすれば人はここまで変われる!?」

 

エルザは元の鎧に換装し怒りの形相でジェラールの元に向かう

 

「ジェラール…… 貴様のせいか……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃ツバサ達は…

 

「どこだよここはよォ!!」

 

絶賛遭難中だった…

 

「ジュビア達迷ってしまったんでしょうか?」

 

「ああ… 完全に迷ったな。」

 

「見事に迷ったな!!」

 

「なんで落ち着いてんのーー!!!!!!!?」

 

こんなときでもルーシィのツッコミは冴え渡っていた

 

「ねぇ…ナツ、本当にこっちであってるの?」

 

しかし当のナツは…

 

「お…… おお…… おお……」

 

船酔いでまともに喋れなかった

 

「くそっ!! 俺たちがのされてる間にエルザとハッピーがつれてかれてたなんてよ。」

 

「あいつらエルザの昔の仲間だって言ってた、あたし達… エルザの事ぜんぜんわかってないよ…」

 

「それでいいんじゃないか?」

 

「えっ?」

 

「わからないから…わかろうと努力する… そうすることで出来た絆は切ろうとしても切れない。」

 

「だからこれはエルザと改めて絆を結ぶチャンスだと思う事にしようぜ。」

 

そうこうしていると地平線に大きな建物が見えてくる

 

「塔だ。」

 

「あれが… 楽園の塔!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、楽園の塔最上階では…

 

「あははははっ!!」

 

ジェラールが声を上げて笑っていた

 

「ジェラール様?」

 

「ふふふ… やはりエルザはいい女だ、実に面白い。」

 

「俺が勝つか 、エルザかま勝つか、楽しもう生と死…そして過去と未来を紡ぐ楽園のゲームを。」

 

「し…しかし…評議院の動きも気になりますな。」

 

しかしジェラールはその問に不気味な笑みを浮かべるだけだった

 

「そっちは問題ない… 俺が危惧しているのは魔皇力を持つ者達だ。」

 

「ジェラール様…その魔皇力と言うのは?」

 

「お前が知らないのも無理はない、あれが現れたのは実に400年振りだ、あれだけはなんとしても排除しなくてはならない。」

 

「400年前… 黒魔導師ゼレフを打倒したあの力だけはな…」

 

その時ジェラールは何かに気付き塔を操作する

 

「ジェラール様一体何を!? 侵入者を引き入れるなんて!!!!」

 

「言っただろ? これはゲームだと、奴らはステージをクリアしたそれだけの事… おもしろなってきやがった、ははは。」

 

「しかし儀式を早めなくてはいずれ評議院に感づかれますぞ。」

 

「ヴィルダルダス… まだそんな事を心配しているのか? 安心しろ… どうせ止められやしない。」

 

運命の時は刻一刻と迫っていた…


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